お風呂の鏡に付いた水垢を落とすには、水垢の原因や正しい落とし方を知る必要があります。
中には自分で落とすことが難しい頑固な水垢もあるため、力任せに掃除をしてしまうと鏡に傷が付いてしまうこともあるでしょう。
そこで本記事ではお風呂場に付いている水垢の原因や、簡単に落とす方法について解説します。後半ではウロコ状に付いた頑固な水垢の対処方法や、水垢の予防方法なども紹介。
クエン酸や重曹など自宅にあるものでできるので、ぜひ参考にしてください。
お風呂の鏡やガラスに付いた水垢の原因は何?
お風呂の鏡に付く水垢の原因は、大きく分けると下記の2つに分かれます。
- 水道水によるもの
- 石鹸カスによるもの
上記2つが原因で発生する水垢はそれぞれ違う成分が含まれているため、汚れを落とす方法も異なります。まずはそれぞれの水垢の原因や成分などを理解し、正しい対処ができるようにしておきましょう。
原因①水道水の成分によるもの
水垢の主な原因は「水道水」によるものです。鏡に付いた水滴が蒸発して、残った水道水に含まれる成分が水垢になります。
水道水が原因の水垢は「シリカスケール」「カルシウムスケール」の2つに分類され、それぞれ特徴が異なります。
水垢の種類 | 主成分 | 概要 |
シリカスケール | 二酸化ケイ素 | ガラスとの結合により汚れがこびり付いてしまう水垢。
シリカスケールは研磨剤で磨く必要があります。 ※鏡に強くこびり付いているため、研磨剤でもきれいに落とすのは難しい可能性があります。 |
カルシウムスケール | 炭酸カルシウムなど | 炭酸カルシウムなどを主成分としている水垢です。
酸性成分の洗剤などで汚れを分解できます。 |
表の通り、カルシウムスケールは酸性成分の洗剤などで水垢汚れを落とせます。しかしシリカスケールの場合は、酸性洗剤で落とすのは難しいでしょう。研磨剤を使用しても落ちない場合もあるため、水垢汚れが付着しないような対策が重要です。
原因②石鹸カスによるもの
水垢汚れのもう1つの原因は、ボディソープやシャンプーといった「石鹸カス」によるものです。石鹸カスは酸性石鹸(酸性)と金属石鹸(アルカリ性)の2種類に分けられます。それぞれの性質別での水垢発生要因は下記の通りです。
酸性石鹸 | 皮脂と石鹸の油脂成分が反応し発生する石鹸カス |
金属石鹸 | 水道水などに含まれている「カルシウム」や「マグネシウム」と、石鹸の油脂成分が反応し発生する石鹸カス |
そのため、それぞれの性質に合わせて使用する洗剤を使い分けなければいけません。基本的には反対の性質を持つ洗剤や道具を使って水垢汚れを落とせます。
酸性石鹸の場合はアルカリ性の性質を持つもの、金属石鹸は酸性の性質を持つ洗剤などで洗浄しましょう。
お風呂の鏡に付いた水垢をピカピカに落とす掃除方法5選!
ではお風呂の鏡に付いた水垢は、どのように落とせば 良いのでしょうか。この章ではお風呂の鏡の水垢汚れを落とす方法について解説します。今回紹介する掃除方法は下記の通りです。
- クエン酸を使う
- 重曹を使う
- 歯磨き粉を使う
- 新聞紙を使う
- 市販の水垢用洗剤やアイテムを使う
1つずつ確認していきましょう。
※シリカスケールのような頑固な水垢を落とすのは少し難易度が高いです。きれいに落ちないこともあるので、しっかり落としたい場合はハウスクリーニング業者などに依頼することがおすすめです。
方法① クエン酸やお酢を使う
水垢を落とす際に活用できるのが「クエン酸」です。クエン酸やお酢には酸性成分が含まれているため、アルカリ性の水垢(金属石鹸)に効果があります。クエン酸やお酢はドラッグストアやスーパー・100円均一・ネット通販などで購入が可能です。
お風呂掃除でクエン酸を使用する際は、水に溶かしてスプレー状にしましょう。クエン酸スプレーの作り方は下記の通りです。
準備するもの
- クエン酸:小さじ1(お酢の場合、水に対して1:1の割合で量を調節する)
- 水:200ml
- スプレーボトル
クエン酸水の作り方
- 水に粉末のクエン酸を小さじ1杯入れる
- クエン酸が溶けたら空のスプレーボトルに入れる
クエン酸水を作り終えたら、鏡の水垢取りを始めましょう。以下の手順に従って掃除を行ってください。
準備するもの
- クエン酸水
- キッチンペーパー
- ラップ
- スポンジ
水垢取りの手順
- キッチンペーパーにクエン酸水を吹きかけて湿らす
- 湿らせたキッチンペーパーを鏡に貼る
- キッチンペーパーの上からラップをかけて3時間ほど放置
- ラップとキッチンペーパーを外す
- スポンジで汚れをこする
- シャワーで汚れを流し、乾いたキッチンペーパーで乾拭き
クエン酸は鏡以外にも活用できるため、気になる方は購入してみると 良いでしょう。クエン酸の購入を検討している方は、下記の商品がおすすめなので参考にしてみてください。
粉末状のクエン酸です。家電はもちろん、お風呂場やトイレといった場所にも使用できます。粉末状のため好きな濃度でクエン酸水を作れる点がおすすめです。
方法② 重曹を使う
重曹はアルカリ性なので、酸性石鹸の石鹸カスに有効です。またクエン酸とは違い「研磨作用」があります。頑固な水垢でも、重曹を使用することで落とせるケースもあるでしょう。
まずは前述のクエン酸同様、重曹を使って重曹水を作ります。
準備するもの
- 重曹 小さじ1/2杯
- 水 100ml
- スプレーボトル
重曹水の作り方
- 水に粉末の重曹を小さじ1/2杯入れる
- 重曹が溶けたら空のスプレーボトルに入れる
重曹水を作り終えたら、水垢汚れを落としていきましょう。以下の手順に従って掃除をしてください。
準備するもの
- 重曹水
- キッチンペーパー
水垢取りの手順
- 重曹水を水垢に吹きかける
- キッチンペーパーを水垢の上に貼る
- 5分ほど放置(汚れが頑固な場合は放置時間を増やす)
- キッチンペーパーを外す
- シャワーで汚れを流し、乾いたキッチンペーパーで乾拭き
注意点として、クエン酸と重曹を両方使用するのはやめてください。酸性とアルカリ性の成分が混ざり合うと中和してしまい、汚れを落とす効果が薄くなります。重曹を使用する際は、酸性成分を含んだアイテムの使用は控えましょう。
重曹のおすすめ商品も下記で紹介しています。購入を検討している方は参考にしてください。
粉末状の重曹です。お鍋の焦げや換気扇・ガスレンジの汚れなどにも使用できます。冷蔵庫やトイレの消臭にもおすすめです。
方法③ 歯磨き粉を使う
歯磨き粉も鏡の水垢汚れを落とすのに効果的です。歯磨き粉に含まれる研磨剤によって水垢汚れを落とす効果があります。
以下の道具を準備し、手順に沿って水垢をきれいにしていきましょう。
準備するもの
- 歯磨き粉
- 布(キッチンペーパーでも可)
水垢取りの手順
- 歯磨き粉を布に付ける
- 歯磨き粉を布全体に馴染ませる
- 布で水垢を擦る(鏡を傷つけないように力加減には気をつけましょう)
- シャワーで汚れを流し、キッチンペーパーで乾拭き
方法④ 新聞紙を使う
新聞紙のインクに含まれる油分が鏡に付いた油成分を落とす効果あるため、水垢落としに活用できます。掃除方法は下記の通りです。
準備するもの
新聞紙(数枚あると便利)
水垢取りの手順
- 水で濡らした新聞紙と乾いた新聞紙を用意する
- 濡らした新聞紙で鏡を拭く
- 乾いた新聞紙で鏡を拭く
乾いた新聞紙で鏡を拭くことで、鏡に付いた汚れや曇りを取り除けます。
方法⑤ 市販の水垢用洗剤やアイテムを使う
水垢に効果的な洗剤やアイテムを使用することでも水垢を落とせます。クエン酸や重曹を使用するのも 良いですが、水垢を落とすまでの準備や汚れをパックしている待ち時間などが必要です。なるべく簡単に済ませたい場合は、水垢専用の洗剤や激落ちくんといったアイテムを使用すると 良いでしょう。
水垢除去に使えるおすすめのアイテムもいくつか下記で紹介しているので、参考にしてください。
洗剤のエキスパートとされる茂木和哉氏によって作られた洗剤です。酸性成分と研磨剤が含まれた洗剤で、頑固な水垢汚れにも対応できます。水垢の他にも焦げやサビにも使用可能です。
最硬質の研磨材「人工ダイヤモンド」を含んだ特殊研磨スポンジです。水を含ませ、軽い力でこするだけで水垢を落とせます。
お風呂鏡の水垢を落とす際の注意点も3つ紹介!
水垢を落とす際には以下の点に注意しましょう。
- 手荒れ対策をする
- 研磨剤の入ったアイテムで鏡を擦りすぎない
- 塩素系の洗剤と混ぜない
1つずつ解説します。
注意① 手荒れ対策をする
水垢を落とす際は、ゴム手袋を装着して手荒れしないように工夫しましょう。クエン酸や重曹などを素手で触り続けると、成分によって手が荒れる可能性があります。
肌が弱い方は特に注意してください。
注意② 研磨剤の入ったアイテムで鏡を擦りすぎない
研磨剤の入ったアイテムで水垢をきれいにできますが、鏡の擦りすぎや力加減によっては鏡を傷つけてしまう可能性があります。そのため鏡専用のアイテムを使用したり、力加減に注意したりするなど工夫しましょう。
鏡が傷つくか心配な場合は、目立ちにくい鏡の端部分で一度試してみてください。
また鏡にフィルムや曇り止めが付いている場合、研磨剤で磨くと効果が薄れることがあります。フィルムなどが鏡に付いている場合は、研磨剤は使用しないよう注意してください。
注意③ 塩素系の洗剤と混ぜない
クエン酸や酸性洗剤を使用する際は、塩素系洗剤と混ざらないように注意してください。塩素系洗剤と酸性洗剤が混ざり合うと、有毒なガスが発生します。それぞれの洗剤の使用する日をずらすなどして、成分が混ざらない工夫をしましょう。
何度やっても取れないウロコのようなお風呂鏡の水垢の対処方法
上記で紹介した水垢汚れを落とす方法を試しても落ちない水垢は「シリカスケール」と呼ばれる水垢かもしれません。前述の通りシリカスケールはガラス分子と結合するため、汚れが落ちにくい特徴があります。
シリカスケールを落とすには研磨剤でこすり洗いする必要がありますが、自分で落とすには難しい汚れといえるでしょう。そのためシリカスケールをきれいに落としたい場合は、ハウスクリーニング専門の業者に一度相談することをおすすめします。
またシリカスケールについては下記の記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
お風呂鏡の水垢除去後は予防が大事!2つの予防方法を紹介
水垢をきれいに落とした後に、また水垢が付くのは避けたいですよね。水垢が付かないようにするには、以下の対策を普段から行うよう心がけてください。
- 鏡に付いた水滴を残さない
- 水垢防止用のアイテムを使用する
どれも普段の生活の中で簡単にできるので、実践していきましょう。
方法①鏡に付いた水滴を残さない
お風呂を使用した後は、鏡に付いた水滴をきれいに拭き取りましょう。水滴が蒸発して残った成分が水垢になるため、蒸発する前の水分を拭き取ることで水垢防止になります。
水滴を拭き取る際は以下のアイテムがあると便利です。
- タオル
- 布
- 水切りワイパー
- スクイジー
上記のアイテムを用意しておき、お風呂から上がった際に水滴を拭き取る習慣を付けましょう。
方法②水垢防止用のアイテムを使用する
鏡の水垢を防止するには、水垢防止用のアイテムを使用するのも効果的です。
水垢防止用のアイテムはスプレーで鏡をコーティングするものや、曇り止めシートなどが挙げられます。ホームセンターや薬局・100円均一・ネット通販でも購入可能です。
本記事で紹介した方法で水垢汚れを除去した後に、水垢防止用のアイテムを活用しましょう。
おすすめの商品は下記の通りです。購入する際の参考にしてみてください。
【Re:set】業務用防カビ抗菌コート剤
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水垢・カビ防止用の撥水コーティング剤です。塗って乾かすだけなので、コーティング方法も簡単でおすすめ。鏡以外にもシンクや窓ガラス・洗面台やトイレにも使用可能です。
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