経費精算システムの費用を徹底解説｜コスト削減のポイントと主要6製品も紹介！

経費精算業務に毎月多くの時間と手間がかかっていませんか？紙やエクセルでの運用による入力ミスや承認遅れ、煩雑な処理負担に悩む管理部門のご担当者様も多いはずです。

最近はDX推進やテレワークの拡大を受けて、経費精算システムの導入を検討する企業が増えていますが、「費用がどれくらい必要なのか分からない」「コストを抑えるにはどうすればいいのか」「どの製品が自社に合うのか」といった不安や疑問を持つ方も少なくありません。

本記事では、経費精算システム導入の際に気になる費用相場から、コスト削減の具体的なポイント、主要6製品の費用比較、費用だけでなく見落としがちな選定ポイントまでを網羅的に解説し、自社の業務効率化や売上向上につながるシステム導入のヒントをお伝えします。

経費精算システムの費用相場

一般的な給与計算システムの料金体制は初期費用と月額費用、オプション費用で成り立っています。以下の表が費用の相場です。

初期費用：0円～20万円

初期費用は一般的に10万円〜30万円程度が相場です。最近では「初期費用無料」とするクラウド型経費精算システムも増えていますが、導入のサポート内容によって費用は大きく変動します。

例えば、初期設定やマスタデータの登録、運用に合わせたカスタマイズ、導入時の研修やマニュアル作成など、サポートが充実しているほど初期費用が高くなる傾向があり、場合によっては30万円〜50万円を超えるケースもあります。

オンプレミス型と比べてクラウド型は全体的にコストを抑えやすいですが、各サービスごとに含まれるサポート内容・支援範囲をしっかり確認し、自社に適したプランを選定することが大切です。

月額費用：従業員ひとりあたり300円～500円

月額料金は、一般的に1アカウントあたり300円〜500円程度が相場です。たとえば従業員50名で利用する場合、300円×50＝1万5,000円、500円×50＝2万5,000円となります。

また、システムによっては「〜100名まで月額一律3万円」など、一定の利用人数までは定額制となっているサービスも多く見られます。このような場合、従業員が50〜100人規模の企業であれば月額3万円〜4万円程度が費用の目安です。

なお、利用人数が所定の上限を超えた場合やオプション機能を追加した場合には、その分追加費用がかかることもあります。

オプション費用：1機能あたり1,000円～3,000円

経費精算システムの基本機能は製品ごとに異なり、システムによっては必要とする機能がオプション扱いとなることも少なくありません。

たとえば、API連携や多言語対応（外国語表示）などの高度な機能は、基本プランには含まれておらず、1機能あたり月額1,000〜3,000円程度の追加料金が発生するケースが一般的です。

月額料金が一見低価格でも、実際に導入したい機能を複数オプションとして追加すると、総コストが予想以上に高くなる場合があります。そのため、システム選定時には自社の必要な機能がどこまで基本機能に含まれているか、追加費用が発生する項目は何かを事前にしっかり確認することが重要です。

ぴったりの経費精算システムを無料で診断する

導入コストを抑えるポイント

経費精算システムの導入コストは、工夫次第で大きく抑えることができます。この章では、初期費用や運用コストを削減するための具体的なポイントや機能活用法について、分かりやすく解説します。

領収書・レシートの自動読取機能で手入力コストを削減

経費精算業務で最も手間と時間がかかるのが、領収書やレシートの内容を一枚ずつ手入力する作業です。こうした手入力は入力ミスや記載漏れも起こりやすく、経理担当者の負担が大きくなりがちです。

そこで、経費精算システムの自動読取（OCR）機能を活用すれば、スマートフォンやスキャナーで撮影するだけで、日付・金額・店名などが自動的にデータ化されます。これにより、入力作業時間を大幅に短縮でき、人的ミスの発生率も大きく減少します。

たとえば、1件あたり入力に3分かかっていた業務が1分以下に短縮されれば、月間100件で約3時間の時短につながります。効率化による残業や人件費の削減も期待できるため、導入効果を具体的な数値で稟議資料に盛り込みやすくなるのも大きなメリットです。

交通系ICカード連携・自動運賃計算の活用による精算効率化

交通費の申請や精算は、多くの企業で毎月繰り返される煩雑な業務の一つです。従来のように手入力や手計算で対応していると、申請ミスや不正申請が発生しやすく、経理部門の負担も大きくなります。

しかし、経費精算システムと交通系ICカード（SuicaやPASMOなど）を連携すれば、利用日・区間・金額が自動的に取り込まれ、最安運賃や定期区間の控除も自動で計算されるため、入力作業や計算間違いのリスクが大きく減少します。

その結果、申請書の差し戻しや二重申請の防止にもつながり、従業員の申請時間が大幅に短縮されると同時に、経理担当者のチェック業務も大幅に効率化されます。

経費規程自動チェック機能を使った申請ミス・差し戻し削減

経費精算業務で頻繁に発生するのが、社内の経費規程に反した申請による承認差し戻しや修正対応です。こうしたやり取りが繰り返されると、申請者も経理担当者も余計な工数と時間を費やすことになり、業務効率やコスト削減の妨げになります。

経費精算システムには、ホテル代・交際費の上限金額や用途ごとの独自ルールなど、会社ごとに設定した経費規程を自動でチェックする機能が備わっています。この機能により、不適切な申請はシステム上で即座にはじかれるため、差し戻しや再申請を大きく減らせるのが特長です。

結果として承認プロセスがスムーズになり、全体の処理速度が向上するだけでなく、管理部門や現場が被る余計な人件費や間接的コストも大きく削減できます。

ペーパーレス運用による保管・郵送・印紙代コストのゼロ化

従来の紙による経費精算では、領収書や申請書類の保管棚・ファイル管理、資料の郵送費、場合によっては印紙代といった様々なコストが年間を通して積み重なってきました。

経費精算システムのペーパーレス機能を導入すれば、証憑類を電子データとして保存できるため、これら物理的なコストを限りなくゼロに近づけることが可能です。さらに、検索機能も大幅に向上するため、監査対応時や証憑提出時にも必要な書類がすぐに見つかり、探す手間や管理工数が大きく削減されます。

紙書類の保管スペースや郵送コストは一つひとつは少額でも、全社的に見ると毎年 considerable な無駄な経費となるため、ペーパーレス化を進めることは中長期的な経費削減と業務効率化の両面で非常に有効です。

ぴったりの経費精算システムを無料で診断する

経費精算システム主要6製品を費用で比較

主要な経費精算システム6選を費用で比較しました。

これらの主要製品の中で費用が最も安かったのは「ジョブカン経費精算」です。初期費用が0円で月額料金も1ユーザーあたり440円と低コストながら、豊富な機能を有している製品です。

また製品によっては、一定のユーザー数で固定された料金形態を取っているものもあります。自社のユーザー数を洗い出して、どの製品を選ぶのが得なのか確認するとよいでしょう。

以下の記事では経費精算システムの各製品を、料金や機能などの観点から比較しています。ぜひ、あわせて参考にしてみてください。

ぴったりの経費精算システムを無料で診断する

費用以外で見落としがちな比較ポイント

経費精算システムは費用だけでなく、機能や使い勝手、法令対応なども重要な比較ポイントです。ここでは、導入後に後悔しないために確認しておきたい費用以外のポイントを解説します。

インボイス制度対応や適格請求書の保存・検索機能

2023年10月から導入されたインボイス制度（適格請求書等保存方式）は、経費精算業務にも大きな影響を与えています。経費精算システムを選定する際には、このインボイス制度にしっかりと対応しているかどうかが極めて重要です。

例えば、適格請求書発行事業者の登録番号を自動でチェックできる機能や、適格請求書（インボイス）を電子保存・簡単に検索できる機能が備わっているかどうかは必ず確認しておきましょう。

こうした法令対応機能が整っていれば、申請時の確認ミスや証憑管理の手間・紛失リスクを大幅に軽減できるだけでなく、税務調査や監査の際にも安心して対応できます。

モバイル端末でのレシート撮影＆即申請機能の充実度

近年は営業担当者のテレワークや出張が増加しており、外出先でスムーズに経費精算できる環境が求められています。経費精算システムに、スマートフォンでレシートを撮影し、そのまま即時申請できるモバイルアプリ機能が備わっているかは非常に重要な比較ポイントです。

従来の紙レシートは「紛失しやすい・申請を後回しにしてしまう」といった課題が多くありましたが、モバイル対応なら移動中や営業の隙間時間にも手軽に申請処理を完了できます。

また、承認作業もスマホで完結できるため、決裁のスピードが向上し業務全体の効率化にも繋がります。出張や外出が多い企業ほど、このようなモバイル申請機能の有無と使いやすさをしっかり確認することが、現場の負担軽減と導入効果の最大化に直結します。

領収書画像のOCR（自動文字認識）精度と学習能力

領収書やレシートの内容をどれだけ正確かつスピーディーにデータ化できるかは、経費精算システム選びで非常に重要なポイントです。

OCR（自動文字認識）機能の精度が高いシステムなら、面倒な手入力作業を大幅に省けるだけでなく、入力ミスや確認作業の手間も大きく減らせます。最近ではAIや機械学習を活用し、手書き文字や独自フォーマットの領収書にも高い対応力を持つシステムが増えてきました。

逆に、OCRの精度が低いと結局手作業による修正や再入力といった負担が発生してしまうため、導入時には「どのくらい自動化できるか」「どんなレシートも正確に読み取れるか」を必ず確認しましょう。

ペーパーレス運用の徹底度（印刷・保管・郵送コスト削減サポートの実態）

経費精算システムの大きな導入効果は、どれだけ紙運用を徹底的に排除し、ペーパーレス化を実現できるかにかかっています。

証憑や各種申請書類を電子データで保存でき、申請から承認・保管までワンストップでオンライン処理が完結するシステムであれば、日常業務のスピードや生産性が大幅に向上します。

また、紙の書類保管スペースや郵送・印刷にかかるコストは、積もり積もると年間で数十万円以上の無駄な経費負担となることも少なくありません。こうしたコストを削減するには、ペーパーレス運用がどの程度徹底できるか、操作面の分かりやすさや導入企業での具体的な成功事例、サポート体制などもあわせて比較検討することが重要です。

ぴったりの経費精算システムを無料で診断する

経費精算システムの費用を精査し、業務効率化・売上向上に繋がる導入を

経費精算システムの費用は初期費用、月額料金、オプション料金で構成され、従業員数によって変わるのが一般的です。

利用人数や必要な機能などをあらかじめまとめておくと、自社に合う製品を選びやすくなります。経費精算システムを導入すれば、アナログな申請や承認から解放され、ストレスフリーにバックオフィス業務を進められます。ぜひこの機会に経費精算システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。