仕事の現場や保険の説明の中で、実費支給という言葉を聞いた経験がある人も多いのではないでしょうか。交通費や出張代などで実費支給を採用している会社は、数多く存在します。実費の正しい意味や精算方法について、詳しくチェックしましょう。
最終更新日: 2023年12月20日
仕事でよく聞く「実費」の意味とは？
交通費や出張費用を精算する際に、実費という言葉を耳にした経験も多いでしょう。ビジネスシーンでよく使われる実費の意味を解説します。
「実際にかかった費用」を表す言葉
「実費」とは会社に通勤するための交通費や、入院費用で実際に支払った金額を表す言葉です。
実費を申告することになった場合は、手数料は金額に含まれない点に注意しましょう。電車やバスの料金やホテルの宿泊費など、あくまでも実際に支払った金額を合計します。
車やバイクで通勤している人は、ガソリン代を精算するのが一般的な方法です。医療費の場合、実際にかかった費用は、保険が適用された後の金額を指します。
自腹や自費との違い
実費と似た意味を持つ言葉としては、「自腹」や「自費」などがあります。これらの言葉にはいずれも「自」が含まれており、自ら金銭を負担するという意味を、持っているのが特徴です。
「交通費自費」は「交通費を自ら負担してください」という意味を表しています。「自腹を切る」という表現と同様に、必要な費用であっても、自分で支払わなければならないのです。
一方で実費とは単に、「実際に必要だった金額」を意味しています。自分で払うことが決まっている自腹や自費とは異なり、自分以外の誰かが支払ってくれる費用が実費です。
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実費が支払われる場面をチェック
交通費や出張費用を精算する際に、実費という言葉を耳にした経験も多いでしょう。ビジネスシーンでよく使われる、実費の意味を解説します。
交通費を実費で支給
自家用車やバイクを運転したり、交通機関を利用したりと、通勤の方法はさまざまです。交通費を支給する際に、実費で支払っている会社も珍しくありません。
会社が交通費を支給する方法には、大きく分けて実費支給と、一律支給の2種類が存在します。一律支給とはすべての従業員に、決まった金額の交通費を支払う方法です。
必要な交通費は人によって異なるため、金額が前もって定められている一律支給では、損をする人も出てきます。一方実費支給は、自分が普段から支払っている分の金額をきっちり精算できることがメリットです。
出張代を実費精算
出張にかかった費用を精算する際、会社に領収書を提出して精算する方法を「実費精算」といいます。ホテルに宿泊した費用や移動の際にかかった旅費などが主な対象です。
交通費と同様に、出張代に定額支給を採用している会社も、数多く存在します。実際の費用よりも、多い金額を支払っている可能性がある定額支給は、会社にとってデメリットの多い方法ともいえるでしょう。
実費精算を行うことで、会社側も出張費用を必要な分だけ支払うことになります。あらかじめ計算しておいた出張費用の相場を支給しておき、後から差額を請求する「仮払精算」も、代表的な方法の一つです。
保険の実費補償タイプ
ビジネスシーンではもちろん医療保険の世界でも、入院費用が実費で支払われるケースがあります。「実費補償タイプ」とは、実際に必要となった入院費用が支給される保険のことです。
保険には「日額保障型」と「実費補償型」の2種類があり、日額補償型は文字通り、1日あたりで支払われる額が決まっています。人によって受け取る額が違っているのが、実費補償型の特徴です。
治療にかかる金額はもちろん、ベッド代や生活費など、入院には多額の費用が発生します。プランによっては治療費以外の諸費用には、保険が適用されない可能性もあるため、注意が必要です。
実費に消費税は含まれる？
実費には手数料が含まれませんが、消費税は含まれる場合もあります。移動する際の料金や、ホテルの宿泊費などの例をチェックしましょう。
交通費の場合
交通費に消費税が含まれるかどうかは、通勤手段によって異なります。
電車やバスといった公共交通機関には料金に消費税が含まれているため、普段の交通費に消費税を加える必要はありません。交通費を申告するときに、誤って消費税10%をプラスすると、二重請求になってしまうため、注意しましょう。
また消費税とは、国内での取引に対してかかる税金です。そのため、国際線の飛行機を利用する場合は、免税となる点も覚えておく必要があります。
宿泊費の場合
消費税の表示には内税・外税の2種類があります。1つ目の内税は、すでに税金が含まれた金額のことを指します。2つ目の外税は、表示価格に税金が上乗せされる形で実際に支払う金額と、価格表示に差があるのが特徴です。
ホテルの中には、宿泊代金を外税で表記しているところもあります。交通費とまとめて申告する際に、計算を間違えないよう、宿泊費に税金が含まれているかどうか確認が必要です。
海外出張であれば、旅費などの費用は課税の対象になりません。国内への出張とは計算方法が異なる点を把握して、正しい金額を申告しましょう。
実費の正しい意味を理解しよう
会社や保険など「実費補償」「実費支給」という言葉は、幅広い場面で登場します。実費とは実際に必要となった金額を意味しており、手数料が含まれないのが特徴です。
通勤時に毎日のようにかかる交通費は、私たちの生活に欠かせない費用といえます。自費と実費の違いを知っておくことで、自社で経費精算をする際や、転職活動にて入社する会社を選択する際にも役立つでしょう。
交通費や出張代など、ビジネスシーンで費用を精算する際にも、実費精算はポピュラーな方法です。実費の意味や精算方法を正しく理解して、日々の生活に活用しましょう。
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