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【必見】医療費の控除額がわからない?計算方法をご紹介!

最終更新日: 2019年12月06日

今まで医療費控除のための確定申告をしたことがないが、去年は家族が大きな病気をして医療費がかかったので申告したい。こんなときは、医療費のどんな項目が控除されて、控除額をどう計算するのかなど、分らないことがいろいろ出てきますね。

この記事では、初めての医療費控除の計算方法を分かりやすく説明しているので、ぜひチェックしてください。

新しい医療費控除の方法であるセルフメディケーション税制についても解説しています。

take会計事務所 - 東京都豊島区南池袋

税理士の竹田と申します。東京都池袋にてtake会計事務所を経営しております。特徴としてはMBAを首席で卒業しておりますので、 通常の税理士とは違い、マーケティングや売上アップのお手伝いを 顧問料の範囲内で行わせて頂くのが特徴となります。
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医療費控除とは

医療費控除の明細書
医療費控除とは

医療費控除は、1年間の医療費が多額であった場合に、所得税や住民税を減税する制度で、サラリーマンも確定申告することでこの制度が適用されます。

医療費控除とは

医療費控除とは、病気の治療にかかったお金が年間10万円を超えたときに、超えた分を還付してもらえる制度です。この控除によって所得税と住民税が安くなります。(所得が200万円以下の場合は医療費が所得の5%を超えた場合に適用されます)

最高で200万円まで控除されるので、高額な医療費がかかった年には大きく節税できる制度です。

納税者本人だけでなく、生計を共にする家族全員の医療費が控除の対象です。

医療費控除を受けるには、サラリーマンも確定申告する必要があり、年末調整では手続きできません。

セルフメディケーション税制を利用することもできる

2017年にスタートした新しい医療費控除の制度がセルフメディケーション税制です。これは、病院に行かずにドラッグストアで購入した薬で病気を治したときに、その購入費が所得から控除される制度です。

家族の分を合わせて薬代が年間1万2000円以上かかったときに、超えた分を控除することができます。従来の医療費控除が10万円を超えた分からなのに比べて、対象のハードルがぐっと下がっています。ただし、控除の上限は8万8000円です。

【注意】医療費控除とセルフメディケーション税制は併用できない

従来の医療費控除とセルフメディケーション税制の両方を利用することはできません。自分にとってお得な方を選択して確定申告しましょう。

医療費控除の対象は?

医療費控除の対象になる治療費
医療費控除の対象は?

医療費控除の対象になるのは病気の治療にかかった経費ですが、控除されるかどうか判断に迷う項目もあります。どんな経費が控除の対象になるのかを具体的に紹介します。

医療費控除になるもの一覧

病気の治療にかかった費用はほとんどが医療費控除の対象で、健康保険が適用されない治療でも多くの場合対象になります。

診察・検査・治療

  • 医師に支払った診察費、検査費、治療費
  • 処方箋による薬代
  • 病院間の情報提供のための診断書や紹介状の作成費
  • 治療に必要なマッサージ、ハリ、お灸の費用
  • 治療に必要な松葉杖、義足の購入費
  • 治療が必要な病気が見つかったときの健康診断、人間ドックの費用

入院・通院

  • 入院費、入院時の食事代
  • 医師の指示による差額ベッド料金
  • 通院のための交通費
  • 電車、バスでの通院が困難な場合のタクシー代金

出産

  • 定期検診の費用、交通費
  • 出産費用
  • 助産師の分娩介助料
  • 流産した場合の治療費、入院費
  • 母体保護法に基づく妊娠中絶の費用

歯科

  • 虫歯の治療
  • 金歯、セラミック(ポーセレン)、インプラントを含む入れ歯
  • 子どもの歯列矯正、不正咬合の歯列矯正

眼科

  • 視力回復のためのレーシック手術
  • 白内障の多焦点レンズを使用する先進医療の手術
  • 斜視の治療など、医師が治療に必要と認めたメガネ、コンタクトレンズの購入費

医療費控除にならないもの一覧

病院に支払ったお金がすべて医療費控除の対象になるわけではありません。

診察・検査・治療

  • 予防注射
  • 保険会社や勤務先に提出する診断書の作成費
  • 医師、看護師への謝礼
  • 健康診断、人間ドックの費用
  • 美容整形、美容目的のシミ取り

入院・通院

  • 医師の指示以外の差額ベッド料金
  • 入院時のパジャマ購入費、レンタルテレビ料金
  • 車で通院したときのガソリン代、駐車料金

出産

  • 里帰り出産のための交通費
  • カルチャーセンターなどでの無痛分娩指導の受講料
  • 母体保護法に基づかない違法な妊娠中絶

歯科

  • 美容目的の歯列矯正
  • ホワイトニング
  • 歯垢除去

眼科

  • 近視、老眼の視力矯正のためのメガネ、コンタクトレンズ(眼科で検眼、処方した場合も控除の対象外)

セルフメディケーション税制はOTC医薬品が対象

セルフメディケーション税制を選択した場合に控除の対象になるのは、厚生労働省が指定した約1,800種類のスイッチOTC医薬品です。

スイッチOTC医薬品とは、元々処方箋薬だったものがドラッグストアで購入できるようになった薬品のことです。

対象商品は、厚生労働省のホームページの「セルフメディケーション税制対象品目一覧」で見ることができます。

また、対象標品にはパッケージに次のようなマークが印刷されているので、ドラッグストアで確認することができます。

医療費控除の計算方法

医療控除の計算方法を解説
医療費控除の計算方法

医療費を計算するには、自分の所得税の税率と、家族全員の1年間の医療費の額を知る必要があります。

1年間の医療費を計算する

病院の領収書からも計算できますが、医療費の額を計算するもっとも簡単な方法は、健康保険組合から定期的に送られてくる「医療費のお知らせ」を保管しておき、1年分を合算することです。

「医療費のお知らせ」には、家族全員分の①受診年月、②病院名、③患者負担の額が書かれています。この患者負担分に通院のための交通費などを加えた額が医療費控除の計算のベースになります。

【所得が200万円以上】医療費から受け取った保険金と10万円を引く

医療費の自己負担分に交通費などを加えた額が全額控除の対象になるわけではなく、そこから

  • 10万円を差し引く
  • 加入している保険から下りた保険金を差し引く

必要があります。その結果残った金額が所得から控除されます。

ただし、保険金が治療費よりも多く下りた場合は、その病気にかかった治療費分だけ差引けば大丈夫です。例えば、入院費用に5万円かかったが保険金は7万円下りた、という場合は5万円だけ差し引きます。

【所得が200万円未満】医療費から受け取った保険金と総所得の5%を引く

1年間の所得が200万円未満の場合は、10万円ではなく、所得×5%の額を差し引きます。

例えば、所得が100万円の場合は、100万円×5%で5万円を医療費の合計から差し引きます。

保険金が下りたときの扱いは、所得が200万円以上の場合と同じです。

シミュレーションできるサイトがある

スマホやパソコンで、医療費控除でどれくらい税金が還付されるか簡単に分る「医療費控除簡易シミュレーター」を利用することができます。

このサイトにアクセスすると次ような画面が出ます。

上の方の欄に、年間医療費、受け取った保険金、自分の所得を入力して「計算」をクリックすると、次のように医療費控除額と、源泉徴収されていた所得税の還付金、翌年の住民税の減税額が表示されます。

なお、ここにある「住民税の減税額」とは、還付される(お金が戻ってくる)金額ではなく、6月に確定する住民税が安くなる額です。

所得税は申告する年度の所得に対して課せられる税金ですが、住民税はその翌年度に課せられる(支払う)ので、すでに減税計算された額で支払うことになります。

医療費控除の還付金の計算方法

還付金を計算して確定申告しよう
還付金の計算方法

還付金の金額は、所得に応じて変わる所得税率に基づいて計算します。

【注意】所得に応じて還付金は変わる

医療費の控除額が計算できたら、それに基づいて還付金を計算します。所得額が高いほど所得税の税率が上がるので、控除額が同じでも還付金は所得が多いほど多くなります

所得税の還付金=医療費控除額×所得税率

医療費の控除額が20万円だったとすると、源泉徴収された所得税はいくら返ってくるのでしょうか?

所得税率が10%の場合は20×10%で2万円が還付されます。

所得税率が15%の場合は20×15%で3万円が還付されます。

このように所得税の還付金は、医療費控除額×所得税率で計算されます。

所得税率の早見表

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

 

引用元:国税局ホームページ

表にある「課税される所得金額」とは、所得の中から基礎控除や扶養控除、社会保険料控除などを差し引いた額です。

基礎控除などは、会社員の場合は会社がそれを見込んで源泉徴収しているので、改めて確定申告する必要はありませんが、医療費控除は個人で申告する必要があります。

住民税も還付されるの?

医療費控除の確定申告をすると、源泉徴収された所得税が還付される他に、住民税も安くなります。しかし住民税は現金で還付されるわけではなく、次年度の住民税が安くなるという形で減額されます

住民税は前年度の所得に対して課せられる税なので、確定申告すれば申告年度の翌年の住民税が安くなるのです。

住民税の税率は、所得の額に関係なく一律10%です。その中の6%が市町村税で、4%が都府県民税です。

例えば課税所得が400万円の人は、所得税が20%で80万円、住民税が10%で40万円となります。所得税は80万円から上表にある「控除額」42万7500円が引かれた分が実際に納める税金ですが、住民税にはこういう控除がないので、まるまる40万円納めなければなりません。

住民是が還付される場合とは

通常は現金で還付されることがない住民税ですが、すでに住民税を支払ってしまった過去の年度の医療費控除を申告したときは、指定した銀行口座への振込みという形で現金が還付されます。

医療費控除は過去5年間の分が申告可能です。

医療費控除の計算例

家族の医療費を合わせて計算する
医療費控除の計算例

医療費の控除額と還付される金額を、会社員のAさんとフリーターのBさんの例で説明します。

会社員Aさんの場合

年収550万円の会社員Aさんは妻と子供の三人暮らしで、昨年は子どもが骨折して入院したなどで、年間の医療費が28万円かかりました。しかし、契約している保険から保険金が6万円下りたので医療費負担は差し引き26万円でした。

いつもは、家族の医療費を合わせても10万円未満なので、医療費控除のために確定申告をしたことはありませんでしたが、今年は申告しようと考えています。

Aさんは確定申告することで、所得税がいくら還付されて、住民税はいくら節税できるのでしょうか。

年収が500万円の場合、そこからサラリーマンの必要経費とも言える給与所得控除や配偶者控除、扶養控除、社会保険控除などもろもろの控除額を差し引くと、Aさんの課税所得はおよそ200万円くらいになります。(あくまで概算です)

課税所得が200万円とすると所得税率は10%で、Aさんは20万円を源泉徴収で支払っています。そこから医療費控除によって還付される金額は、次のように計算します。

控除される金額は、28万円-10万円-6万円(保険金)=12万円となります。

還付される金額は、12万円×10%(所得税率)=1万2000円となります。

これから支払う住民税が軽減される金額は、12万円×10%(住民税率)=1万2000円となります。

したがって、還付されるのは1万2000円で、住民税の減額と合わせて2万400円の節税ができます。

フリーターBさんの場合

一人暮らしのフリーターのBさんは、昨年のアルバイト収入が150万円でしたが、胃潰瘍で入院したために医療費がかかり、年間の医療費が12万円でした。加入していた保険から2万円が下りたので、Aさんの負担は10万円でした。

Aさんは毎月のバイト代が88,000円を超えるので、会社が源泉徴収をしており、年末調整で払いすぎた所得税が還付されることがあります。

Aさんは医療費控除の確定申告をすることで、いくら還付金を受け取ることができるのでしょうか?

Aさんの課税所得は、150万円(収入)から、給与所得控除(65万円)、基礎控除(38万円)、国民年金掛金(19万円)、国民健康保険掛金(9万円)を差し引いて19万円となります。

医療控除の額は、12万円-2万3500円(所得×5%)-2万円(保険金)=7万6500円となります。

還付される金額は、7万6500円×5%(所得税率)=3,8250円になります。

これから支払う住民税が軽減される金額は、12万円×10%(住民税率)=1万2000円となります。

したがって、還付されるのは3,8250円で、住民税の減額と合わせて1万5825円の節税ができます。

まとめ)医療費控除を上手に活用しよう

ここまで医療費の控除額の計算方法についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。初めての確定申告は面倒に感じるかもしれませんが、ぜひこの制度を活用して節税しましょう。

しっかり確定申告してお得になろう

医療費が10万円を超えたとき、あるいはドラッグストアで購入した薬の代金が1万2000円を超えたときは、確定申告をすると払いすぎた所得税が還付され、住民税も安くなります。

健康保険組合から郵送される「医療費のお知らせ」や領収書を保管して確定申告をし、しっかり節税しましょう。

わからないことは税理士に聞こう

ガンの治療などで高度先進医療を受けた時などは医療費が高額になりますが、控除額について分らないことも出てくると思います。そんなときは税理士に相談するのも選択肢の1つです。

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医療費控除については、「医療費のお知らせ」を確定申告に使用できるようになったり、セルフメディケーション税制が導入されたりと、使い勝手がよくなった分、毎年の変更点に納税者が追い付いていけていない実態があります。そのため、少しでも不明なことがあれば、専門家である税理士に相談しましょう。
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