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【季節別】クリスマスローズの育て方!綺麗な花を咲かせる管理方法や注意点を解説!

最終更新日: 2021年04月09日

クリスマスローズは冬に開花するため、寂しくなりがちな冬の庭を彩ってくれる人気の植物。丈夫で育てやすく、ガーデニング初心者でも安心して育てられます。

ただし冬の植物なので多くの草花と違う点があり、戸惑うことも多いでしょう。また「夏の管理はどうすればいいの?」と迷ってしまいますよね。

クリスマスローズは冬以外の管理やお手入れがとても重要な植物。正しく育ててあげないと綺麗な花を咲かせないこともあるので注意が必要です。

ここでは季節ごとのクリスマスローズの育て方や注意点・花が咲かない時の対処法などを紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。

クリスマスローズの育て方や管理方法は?季節別に紹介!

黄色いクリスマスローズ

クリスマスローズの栽培カレンダー

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
種まき
植え付け

植え替え

肥料
花がら摘み
古葉取り
状態 開花 休眠

※種から育てる場合、開花までに2年ほどかかります。植え替えは3年に1度程度でOK。

クリスマスローズの育成に適した栽培環境は、明るめの日陰や半日陰。耐陰性は強いのですが日光には弱く、日なたで育てるなら夏から秋にかけて遮光する必要があります。

水はけが良い土壌で、酸度を弱酸性から中性に保って育成するのが望ましいとされています。ホームセンターなどでクリスマスローズ用の土が販売されていますので、土選びに不安があればそれを利用してくださいね。

冬の管理方法・すべきこと

ウッドチップ

クリスマスローズの生育期は冬です。夏の休眠期が終わり、秋になって気温が下がり始めるとクリスマスローズは成長を始めます。

12月から2月頃までの冬場に行うべき作業は、以下の通りです。

  • 株付近の汚れた葉などを取る
  • 落ち葉やバークチップなどで地表を覆い、霜から花芽を守る(=マルチング)

株近くにあるクリスマスローズの汚れた葉は、病気を予防するため取っておきましょう。

クリスマスローズは耐寒性の強い植物ですが、寒冷地では土の表面が凍ってしまう場合があります。落ち葉やバークチップ(木の皮)などを利用して、株元の表面をカバーする「マルチング」を実施してくださいね

次の記事ではおすすめのマルチング材やメリット・デメリットを詳しく解説しています。マルチングを実施する際には、ぜひ参考にしてください。

関連記事:マルチングはするべき?メリットやデメリット・マルチング材の種類や効果も解説|ミツモア

冬の水やり・肥料

霜柱防止のため、冬場の水やりは午前中に行いましょう。夕方に水やりを行うと、土が湿ったままで夜を迎え朝には霜柱が立ってしまいます。午前中に日が差してから、地植え・鉢植えともにたっぷりと水を与えてくださいね。

日本が寒気に包まれる1月~2月頃には、地植え・鉢植えに関係なく、早朝に茎や葉がしなだれて倒れる現象が起こります。しかしこれは体内に持っている水分を放出して寒気から身を守るため。日光が出てきて気温が上がれば元に戻ります。過度に心配して処分したり水やりをしたりする必要はありません。

2月から春終わりの5月頃までは生育期なので、途切れることなく液体化学肥料を与えましょう。

クリスマスローズの植え替え方法

クリスマスローズの植え替え適期は10月から3月で、特に11月・12月頃が良いと言われています。

可能であれば地植えが望ましいのですが、鉢植えでも綺麗に育てられますよ。この時期は少々根が傷んでも枯れることはありませんが、優しい手つきで取り扱ってくださいね。苗を植え付ける時に根部分が固まっていれば、土を落としてほぐしましょう。

またクリスマスローズは直射日光を嫌う植物なので、半日陰もしくは日陰になる場所に植えてください。鉢植えの場合は置く場所を自由に移動できるため大丈夫ですが、地植えの場合は日の当たり方をよく考えてから植えるようにしましょう。

地植えにするなら、40㎝程度の穴を掘り下の方に腐葉土と緩効性肥料を混ぜたものを入れ、その上に株をのせて土をかぶせましょう。

鉢植えの場合には、苗より2回り大きめの鉢を選んでください。クリスマスローズの根は下へ下へと伸びるため、鉢が浅いと根詰まりを起こしやすくなります。

どちらの場合でも浅めに植え付けるようにしてくださいね。深植えすると芽が土に埋まってしまいます。

春の管理方法・すべきこと

白い花を咲かせるクリスマスローズ

春はクリスマスローズの最後の花期です。3月から5月頃までに行いたい作業は次の通りです。

  • 花がら摘み
  • 花シーズン最後の追肥
  • 十分な水やり
  • 種の採取と保存

咲き終わった花はこまめに取り除いていきます。この作業を「花がら摘み」と呼びます。花が終わった茎は地際から5㎝程度残して切り取るようにしましょう。この作業をしないと株の充実期に入っても葉が大きくならず、翌年の花付きにも悪影響があります。

4月中に花期最後の施肥をします。この時はなるべくリン成分の多い肥料を使ってください。このタイミングで肥料を与えれば、5月末には土の中から肥料成分が消えます。梅雨時期まで肥料が残っていると根腐れなどを起こしやすくなるため、追肥は4月中旬までで終わらせましょう。

春の日光は柔らかいので日当たりでも大丈夫ですが、鉢植えであれば5月頃には西日の当たらない日陰に移動させておきましょう。5月頃には種が採取できます。秋にまくために、新聞紙などにくるんで日陰で保存しておいてください。

夏の管理方法・すべきこと

夏のすだれ

クリスマスローズが枯れるかどうかは、夏の世話にかかっています。ただし重要なのは日当たりと水やりですので、あまり神経質にならなくても大丈夫ですよ。やるべきことは以下の通りです。

  • 初夏から9月頃までにかけて遮光する
  • 台風の時、鉢植えは家の中などに避難させる
  • アルミホイルで鉢の周囲をおおい、鉢土の温度上昇を防ぐ(プラスチック鉢の場合)
  • 地植えなら雑草抜きをして風通しを良くする

クリスマスローズは暑さに弱い植物。直射日光が当たればすぐに元気がなくなります。ですから初夏には遮光ネットなどを準備し、植物との間を風が抜ける様にしてしっかり日を遮ってください。ネットは高い位置に張り、ネットと植物の間の風通しを良くしましょう。すだれ(よしず)などでも構いません。

鉢植えの場合、台風や梅雨で雨が続く時は一時的に屋内などに避難させましょう。

真夏の暑い時期には暑さから土と株を守る必要があります。プラスチックの鉢を使っているなら、鉢そのものをアルミホイルで囲ってしまうのがおすすめ。こうすることで鉢の中の温度が高温になることを防げますよ。粘土の鉢などを使っている場合は、日陰の風通しの良い場所に避難させてください。

さらに地植えの場合には雑草処理を頑張りましょう。株と株の間の風通しを良くし根腐れを防ぐため、雑草はどんどん抜いてください。この作業は病害虫の予防にも効果的です。

夏の肥料・水やり

夏場の管理で覚えておかなければならないのが、肥料は厳禁ということ。夏場のクリスマスローズは休眠状態です。ここに肥料を与えると根腐れや灰色カビ病の原因になりますので、肥料は絶対にやらないようにしてください。

ただし休眠状態でも水やりは必要になります。育成のためではなく、土の中の温度を下げるためです。早朝か夜の涼しい時に、鉢の底からあふれるくらいにたっぷりと与えましょう。地植えなら特に水やりの必要はありませんが、乾燥が続くようなら夕方以降に水をあげてください。

秋の管理方法・すべきこと

クリスマスローズの種

秋になると、開花のための準備や種まきなどが始まります。以下が主な作業です。

  • 5月~6月に収穫した種をまく
  • 9月下旬から肥料開始
  • 10月頃に遮光をやめる
  • 秋の植え替え
  • 株分け
  • 古葉取り

保存しておいた種をまく時期です。ホームセンターなどで購入できる種まき用の土を用意し、種がしわしわになっていれば水で戻してから、土に浅くまきます。他の種と重ならないようにして丁寧に水やりをしましょう。クリスマスローズを種から育てる場合、開花まで2年ほどかかります。

絶っていた肥料は9月下旬から再開し、10月に入ったら遮光を解いてください。念のため曇りが続くタイミングで遮光をやめるのがおすすめです。また古くなっている葉などは逐一取り除く「古葉取り」を行いましょう。

秋は植え替え時期です。クリスマスローズは3年に1度は植え替えが必要な植物。根詰まりや水切れを起こしやすくなりますので、大きな鉢へ植え替えましょう。この時に古い根は取って整理しておきます。

11月頃に気温が低くなり始めたら、水やりは午前中に済ませるようにします。特に寒冷地では霜が降りやすくなりますので、気を付けてください。

育ちすぎたり株が弱ってきたりしたら、秋の内に株分けで更新をしよう

秋は株分けの時期でもあります。株分けとは大きくなった1つの株を、複数の小さな株に分ける作業のことです。小さくすることで株全体に栄養が行き渡るようになり、株が元気になります。この作業を「株の更新」と言います。

「最近クリスマスローズに元気がない」「ちょっと大きくなりすぎた…」という場合は、11月頃に株分けをしておきましょう。成長が悪くなった老齢のものを選ぶのがおすすめです。クリスマスローズはかなり長い間株が持つ植物なので、基本的には7~8年程度育てているものが良いでしょう

株分けのやり方はまず、クリスマスローズを40㎝程度掘りあげ、根についた土を竹へらなどを使って落とします。その後手で分けていきます。あまり細かくなると生育が悪くなるため、1株に3芽以上付くようにしましょう。

その後は腐葉土などを混ぜ込んで土をしっかり作ってから植え付けてください。株と株の間は30㎝程度空けることがポイントです。

ちなみに鉢植えで育てている場合、株分けは基本的に必要ありません。3年に1回程度植え替えをするので株分けによって更新する必要がないのです。

クリスマスローズが枯れた?気を付けたい病害虫・症状と対応方法

クリスマスローズの花

クリスマスローズが枯れるとすれば、夏場の水やりや直射日光に当ててしまったこと、他には病害虫の影響も考えられます。ここでは気を付けたい病害虫について説明しましょう。

病気

クリスマスローズで心配なのは、以下の2つの病気です。症状や対応策を表にまとめました。

病名 原因 症状 対処法
ブラックデス ウィルス 株のさまざまな場所に黒い斑点ができ、最終的には枯れる 治療不能のため見つけ次第株を処分
灰色カビ病 カビ 葉や茎などが茶色く変色、株自体が腐敗して枯れる 殺菌剤の塗布

ブラックデスは花茎切りをする際のハサミなどからも感染します。クリスマスローズの花茎を切る時には、1株ごとに剪定ハサミも消毒しましょう。

害虫

クリスマスローズは「ハダニ」「ヨトウムシ」に注意が必要です。それぞれの症状や対処法を抑えて、大事なクリスマスローズを害虫から守りましょう。

害虫種類 症状 対処法
ハダニ 葉から栄養を吸汁、成長を阻害
  • 葉の裏側などを水で流す
  • 見つけ次第除去する
ヨトウムシ 葉や茎を食害
  • 葉の裏を確認し、卵をみつけたら葉ごと除去

「被害が深刻」「虫が苦手で対処できない」といった場合は、害虫駆除の専門家に依頼するのがおすすめです。確実に駆除してくれますよ。

クリスマスローズの花が咲かない?花の色が変わる?それぞれの原因と対処法

ピンク色のクリスマスローズの花

せっかく育てているのにクリスマスローズに花が咲かないと心配になりますよね。さらに一度花が咲いたのに、どんどん色が変わっていくケースもあります。そんな時に病害虫以外で考えられる異常の原因を紹介しますね。

花が咲かない原因と対処法

病害虫以外で花が咲かない場合、以下のことが考えられます。

  • もともと花が咲くまでに時間がかかる
  • 加齢によって勢いがなくなっている
  • 園芸店で購入したものは寒さに慣れていないこともある

そもそもクリスマスローズは、種から育てると時間がかかります。一般的には種まきから2年以上経過して初めて開花。そのため種まきをした年には花は咲かないのが自然の姿ですよ。

そして株そのものが加齢した場合も花が咲かなくなります。その時には株分けや植え替えなどをして株の更新を狙いましょう。クリスマスローズの増やし方は、基本的には株分けのみとされています。

もしもクリスマスローズを園芸店で購入した場合、気温を管理して花を咲かせていた可能性が高いでしょう。そのため一般家庭で地植えや鉢植えになった時、寒さに順応できないケースも散見されています。

他に花が咲かない原因が見当たらない場合、一時的に玄関などの室内で育ててみましょう。そのうち気温に慣れ始め、元気を取り戻すことがありますよ。

花色が変化する原因と対処法

花色が変化するのは、温度や湿度が関係している可能性があります。たとえば赤い花色を持つ品種のクリスマスローズを冬場に加湿すると、花の色は薄くなっていきます。

そして低温の状況下では色鮮やかな赤色へと変化。花色が黄色の種類では、周囲の環境が十分に低温になっていなければ綺麗に発色しないこともあります。

育てているクリスマスローズに冷たい風を当てたり加湿をしてみたりして、花色の変化を試してみるのも楽しいですよ。

クリスマスローズはどんな植物?種類や特徴を解説

紫色のクリスマスローズの花

クリスマスローズはキンポウゲ科ヘレボルス属の草花で、多年草です。開花時期が12月から4月のため「クリスマスローズ」と呼ばれています。耐寒性が強く耐暑性は弱い、典型的な冬の植物です。

原産地はヨーロッパや西アジアで品種はたくさんありますが、大きくは「有茎種」「無茎種」の2つに分けられます。

  • 有茎種:葉を茂らせた中から茎を長く伸ばして花をつける
  • 無茎種:根が太くしっかりしており、根茎から直接花を咲かせる

クリスマスローズの特徴

クリスマスローズには大きく分けて3つの特徴があります。

  • 毒性がある
  • 種をまいても同じ花が咲かない
  • ひとつの種子から毎年花を咲かせる

クリスマスローズの特徴の1つ目は、毒があること。株全体に毒があるので、人によっては触ると皮膚がかぶれます。そのためクリスマスローズに触る時にはかならず手袋をしましょう。

またもう1つの特徴は、種をまいても同じ花が咲かないことです。種で増やしても花色や花の形、花の模様が安定しないため、園芸品種がありません。育ててみないと花色がわからない植物で、交配させる楽しみもあります。

そしてクリスマスローズは、ひとつの種子から毎年の開花期に花を咲かせる「宿根草」です。花を落としても地中の根が生きているため、翌年以降も同じ株から花を咲かせます。

次の記事では宿根草の特徴や種類を詳しく解説しています。春や夏などに開花するほかの宿根草と寄せ植えをして、四季ごとの花の移り変わりを楽しんでみてはいかがでしょうか。

関連記事:宿根草とはどんな植物?多年草の特徴や育て方、おすすめの品種を紹介|ミツモア

クリスマスローズの花は花じゃない?

クリスマスローズの「花」は便宜上そう呼ばれていますが、厳密には花ではなく大きな萼片(がくへん)です。萼片とは本来花全体を包み込んで保護する部分で、葉に似ており花弁より強いものです。

一般的な花の場合はすぐに花びらが散りますが、クリスマスローズはそもそも花ではなく萼片。そのためクリスマスローズは一般的な花よりも散りにくく長持ちし、長期間華やかな姿が楽しめるのですね

クリスマスローズの選び方

小さな白い花を咲かせるクリスマスローズ

クリスマスローズは種から栽培すると開花まで時間がかかるため、できるだけ開花株を選ぶのがおすすめです。株によって花の色や模様などが違いますので、自分の庭やベランダにぴったりと思われるものを見つけてくださいね。

クリスマスローズは毎年新しいタイプのものが出ます。しかし育てやすいのは、クラシックなシングル(一重咲き)の白・ピンク・黄色・黒などのクリスマスローズ

古くからある種類は育て方もはっきりとわかっているので、まずはそれらを育ててみましょう。クリスマスローズの癖などを理解してから新種に挑戦するのがおすすめですよ。

クリスマスローズを育ててガーデニングを楽しもう

白いクリスマスローズ

クリスマスローズは育ててみないと花色や花の形がわからない特徴があります。美しい花をつけるだけでなく、育てるたびに新しい表情をみせてくれるのが、他の花木にはない魅力といえるでしょう。

またクリスマスローズは、ほかの植物の開花が少ない冬の時期に花を咲かせます。色合いが寂しくなってきた庭に鮮やかなコントラストをもたらし、庭を華やかに彩ります。

クリスマスローズをガーデニングに取り入れて、肌寒い冬にも花の移ろいを楽しんでみてはいかがでしょうか。