ホトケノザの名前の由来は?
ホトケノザの名前は、花の下にある葉の形が「仏様の台座」に似ていることに由来しています。また葉が段状で階層的に付く様子から「三階草(サンガイグサ)」という別名で呼ばれています。
ホトケノザの花言葉は?
ホトケノザには、蓮華座に座る仏の姿から連想される「調和」という花言葉があります。他にも、悟りの心をイメージした「輝く心」、信心を通じて安泰を得ることを示唆した「小さな幸せ」などの花言葉を持つのです。
ホトケノザの名前は、花の下にある葉の形が「仏様の台座」に似ていることに由来しています。また葉が段状で階層的に付く様子から「三階草(サンガイグサ)」という別名で呼ばれています。
ホトケノザには、蓮華座に座る仏の姿から連想される「調和」という花言葉があります。他にも、悟りの心をイメージした「輝く心」、信心を通じて安泰を得ることを示唆した「小さな幸せ」などの花言葉を持つのです。
春になると、ホトケノザは紫色の可憐な花を咲かせます。ホトケノザの特徴を紹介します。
植物名 | ホトケノザ |
和名 | 仏の座 |
学名 | Lamium amplexicaule |
科名 / 属名 | シソ科 / オドリコソウ属 |
原産地 | 日本、東アジア、ヨーロッパ |
開花期 | 3月~6月 |
花の色 | 紫、赤 |
草丈 | 10~30cm |
特性 | 一年草 (越年草) |
ホトケノザは、シソ科オドリコソウ属の植物です。ギリシア語で喉を意味する「laipos」から「Lamium(ラミウム)」という学名が付けられました。
北海道を除いた日本全土だけでなく、ヨーロッパや北アフリカなど世界各国に広く分布しています。
花を咲かせたホトケノザは、ハチなどの昆虫の働きによって受粉して種を作り、数を増やしていくのです。
広く分布できた理由には、種に含まれる成分も関係しています。ホトケノザの種にはアリの好む糖・脂肪酸・アミノ酸が含まれており、アリが餌として巣まで持ち運びます。
アリの生態を利用して繁殖を広げる他の植物に、オオイヌノフグリなどが挙げられます。
ホトケノザは、葉の付け根あたりに約2cmの紫色の花を咲かせます。開花時期は3月~6月の春頃です。
庭や道端など様々な場所に咲くので、近所に生えていないか探してみるのもよいかもしれません。
花の形は唇状で、花の中心部にある雄しべと雌しべを守るように重なり合っています。この状態の花びらを「唇形花冠」といい、ホトケノザが属しているシソ科の植物に多いです。
ホトケノザは越年草のため、秋に発芽し、越冬して翌年に花を咲かせる植物です。暑さに強く、場所によっては夏でも弱ることは少ないでしょう。
ホトケノザの葉は、茎のどの位置に生えているかによって葉柄が違います。
茎の上部 | 柄がない |
茎の中間部 | 大きめの柄がある |
茎の下部 | 細かい柄がある |
茎の下部に生える葉ほど、網目状の柄が細かくなります。
秋や冬に花が咲くこともあります。本来、ホトケノザは春季に開花する植物ですが、生長環境が整っている日当たりが良い場所だと、花期以外にも花を咲かせるのです。
秋季には花が完全に咲いていなくても、花びらを閉じた状態で花をつけることもあります。春以外にも庭や道端を観察して、ホトケノザを探してみてはいかがでしょうか。
花の根元には微量の蜜がついています。小さい頃に道ばたに生えているホトケノザの蜜を吸って、甘さを楽しんだ人も多いのでないでしょうか。
蜜を吸うとほんのり甘い味がします。花を1つ採り、筒状になっている根元部分から吸ってみましょう。
ホトケノザは別名「サンカイグサ(三階草)」と呼ばれています。葉が段々につく様子から名づけられました。
春の七草として知られている「ホトケノザ」ですが、実は今回紹介しているホトケノザとは別種の植物です。七草のホトケノザとの違いについて、詳しく解説していきます。
古くから親しまれている春の七草とは、以下7種類の植物の総称です。
|
昔は野山で採った七草をお粥にして食べることで、1年の無病息災を祈る慣例がありました。平安時代の初めに中国から伝来した習慣が起源だといわれています。
今でも七草粥はよく食べられており、人日の節句(1月7日)だけではなく、胃の調子を整える食べ物としても知られています。
植物名 | コオニタビラコ |
和名 | 小鬼田平子 |
学名 | Lapsanastrum apogonoides |
科名 / 属名 | キク科 / ヤブタビラコ属 |
原産地 | 日本、中国、朝鮮 |
開花期 | 3~5月 |
花の色 | 黄 |
花言葉 | 調和、仲間と一緒に |
七草に数えられるホトケノザの正体は「コオニタビラコ」です。昔は、コオニタビラコがホトケノザと呼ばれていました。
この記事で紹介している雑草のホトケノザとは違い、小さな黄色い花を咲かせるキク科の植物です。
コオニタビラコがホトケノザと呼ばれる理由は、地べたに広げた根生葉が仏様の台座に似ているためです。どちらも名前が見た目に由来しているので、混同しないように注意しましょう。
コオニタビラコには「ヤブタビラコ」「オニタビラコ」などの仲間も存在し、田んぼや道端・林藪など様々な場所に生息しています。
七草のコオニタビラコはしっかりと茹でてお粥にしてしまえば、美味しく食べられる食材です。
しかし、雑草のホトケノザは食用としてはおすすめできません。毒性を持っているわけではありませんが、青臭く香りがよくないため、とても食べられたものではないです。
七草粥をつくるときに七草を採るなら、紫や赤の花をつけたホトケノザではなく小さな黄色い花を咲かせたコオニタビラコを選ぶようにしましょう。
ホトケノザは紫色の小さな花をつけるのが特徴ですが、よく似た花をつける植物も存在しています。それぞれの特徴やホトケノザとの違いについて解説します。
植物名 | ヒメオドリコソウ |
学名 | Lamium purpureum |
科名 / 属名 | シソ科 / オドリコソウ属 |
原産地 | ヨーロッパ、アジア |
開花期 | 3~5月 |
花の色 | 赤、紫 |
花言葉 | 春の幸せ、陽気、愛嬌 |
「ヒメオドリコソウ」は紫色の花をつける越年草です。ホトケノザと同じシソ科オドリコソウ属のため、花の姿は唇状をしています。
ホトケノザとヒメオドリコソウは、葉の形状で見分けることができます。上にいくにつれて小さくなっていく段状の葉を付け、だんだんと紫色が濃くなっていくグラデーションが最大の特徴です。
植物名 | モミジバヒメオドリコソウ |
学名 | Lamium hybridum |
科名 / 属名 | シソ科 / オドリコソウ属 |
原産地 | ヨーロッパ |
開花期 | 4~5月 |
花の色 | ピンク |
花言葉 | 調和、春の幸せ |
「モミジバヒメオドリコソウ」は、ホトケノザとヒメオドリコソウが自然交雑してできた種類です。別名キレハヒメオドリコソウともいいます。
茎の断面は正方形で、葉のふちが深裂しているのが特徴です。
ホトケノザとの見分け方は花の色です。ホトケノザの花は紫がかった色をしているのに対し、モミジバヒメオドリコソウの花は淡いピンク色をしています。
植物名 | オドリコソウ |
学名 | Lamium album |
科名 / 属名 | シソ科 / オドリコソウ属 |
原産地 | 日本、中国、朝鮮 |
開花期 | 4~6月 |
花の色 | 白、ピンク |
花言葉 | 隠れた恋、陽気、快活 |
多年草である「オドリコソウ」は茎が特徴的です。赤色の茎は非常に柔らかく、長毛が生えています。
オドリコソウの葉や花は、天ぷらやお浸しとして食べられます。花の中心にある蜜は甘いですが少し青臭いです。
植物名 | カキドオシ |
学名 | Glechoma hederacea |
科名 / 属名 | シソ科 / カキドオシ属 |
原産地 | 日本、中国 |
開花期 | 4~5月 |
花の色 | 紫 |
花言葉 | 楽しみ、享楽 |
多年草の「カキドオシ」は、別名グレコマと呼ばれます。北海道から九州にかけて全国的に分布しており、野原や道端に広く生息しています。
カキドオシもホトケノザと同様の紫色の花を付けますが、花冠の内側に細かな白い毛が生えている点が異なります。
花の大きさは約4㎝とホトケノザより大きいため、ホトケノザと見分ける際は花の部分に注目するとよいでしょう。
植物名 | ムラサキケマン |
学名 | Corydalis incisa |
科名 / 属名 | ケシ科 / キケマン属 |
原産地 | 日本、中国、台湾 |
開花期 | 4~6月 |
花の色 | 紫 |
花言葉 | 喜び、あなたの助けになる |
越年草の「ムラサキケマン」は、湿っている場所に生える植物です。別名ヤブケマンともいいます。
茎の断面は五角形で、1つの茎から沢山の花が咲くのが特徴です。毒性があるため、見つけても触らないようにしましょう。
植物名 | シロバナホトケノザ |
学名 | Lamium amplexicaule f. albiflorum |
科名 / 属名 | シソ科 / オドリコソウ属 |
原産地 | 日本、東アジア |
開花期 | 3~6月 |
花の色 | 白 |
白色の花を咲かせるホトケノザのことを「シロバナホトケノザ」といいます。除草剤の使用によって、ホトケノザが変異してできたとも言われています。
ホトケノザとの違いは花の色だけです。珍しい植物なので、滅多に見かけることはないでしょう。
ホトケノザがいつの間にか庭に生えていて、除草するべきかどうか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。ここでは除去するかどうかの判断に加えて、ホトケノザを処理する代表的な方法を紹介します。
ホトケノザは繁殖力が強いため、庭の景観を大切にしたい場合は除草するとよいでしょう。
地力がある土地にしかホトケノザは生えません。加えて土地に対する寄与も大きいので、野菜を育てている場合などは邪魔にならない程度に残しておいてもよいでしょう。
ホトケノザを除草する際は、根を残して地上部分のみを刈り取るのがおすすめです。
根を残した方がよい理由は、地中に生息する微生物が残った根を分解し、土の成分を醸成することで土壌改良の効果が見込めるからです。
根を残しておけば、根が分解された後の部分が空洞になり、通気性や排水性を良くする効果も見込めます。
ホトケノザは根元付近から刈り取ればそれ以上生長しないので、根本深くの部分から刈り取るようにしましょう。
庭に生えているホトケノザの数が多かったり、広範囲にわたっていたりして除草が難しい場合は、除草剤を使用すとよいでしょう。
除草剤には「液状タイプ」と「粒状タイプ」の2つがあります。
液状タイプ |
|
粒状タイプ |
|
根だけで越冬するホトケノザには、土壌に撒く粒状タイプの除草剤がおすすめです。
他の植栽や芝生を育てている場合は、安易に除草剤を使わないようにしましょう。大切に育てている花に除草剤がかかると枯れてしまいます。最低でも1m以上の距離を取ったうえでの散布が必要です。
また芝生に生えたホトケノザを駆除する際には、雑草だけに除草効果を発揮する「シバキープ」という除草剤を使用するのがおすすめです。
ホトケノザの繁殖を防ぐために「防草シート」を敷くのも手段のひとつです。防草シートは土壌に種が埋まるのを防ぐだけではなく、光を遮ることで種の発芽を妨げる効果もあります。
安価なシートは耐久性に難があるので、多少コストがかかっても丈夫な物を選ぶようにしましょう。しっかり雑草の発生が予防できれば、草取りの時間と労力をかけずに済みます。
防草シートが庭の外観を損ねてしまうのが心配なら、シートの上に砂利やバーグチップを敷き詰めるのもおすすめです。
防草シートをうまく隠してくれるため、美しい庭をキープしたまま雑草の発生を防げます。
ホトケノザは七草のコオニタビラコとは全く異なる、繁殖力の強い雑草です。道端や畑だけではなく庭でもよく見かけるでしょう。冬を越し、次の年も花を咲かせて種をつけ、放置してしまえば年を重ねるごとに徐々に範囲を広げていきます。
春頃に紫や赤の花を咲かせたホトケノザを見つけたら、粒状の除草剤を土に散布する・防草シートで再発生を防ぐなどの対処が有効です。今回ご紹介した処理方法を参考に対処しましょう。
地域のプロを探す際はミツモアの一括無料見積もりをご利用いただくと手間なくご自身の希望通りの業者を見つけることが可能です。
ぜひミツモアを利用してみてはいかがでしょうか。
ミツモアならサイト上で予算、スケジュールなどの簡単な質問に答えるだけで見積もりを依頼できます。複数の業者に電話を掛ける手間がなくなります。
無料で最大5件の見積もりを比較することが可能です。レビューや実績も確認して、自分に合った業者を選ぶことができますよ。
気になった業者とはチャットで相談することができます。チャットなら時間や場所を気にせずに相談ができるので忙しい人にもぴったりです。