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ニワウメの特徴と育て方!花や果実を楽しむための手入れ方法を解説

最終更新日: 2021年03月02日

ニワウメは育てやすいといわれている樹木です。どのような特徴があり、どのように育てるとよいのでしょうか?植え付けや剪定の仕方に加え、赤く小さな実についても紹介します。ユスラウメとの見分け方も見ていきましょう。

ニワウメはどんな植物?

ニワウメ

ニワウメはどのような特徴のある植物なのでしょうか?育て方や管理の仕方を知るにあたり、まずは基本的な特徴をチェックします。

ニワウメの特徴

中国原産のニワウメはバラ科の落葉低木です。樹高は1.5~1.8mほどで、比較的コンパクトに育てられます。4月頃に咲く花がウメに似ていることから、ニワウメという名前がつけられたそうです。

ニワウメの花は先端が丸い5枚の花弁でできています。原種はピンクの花が枝いっぱいに咲きますが、品種によっては白い花が咲くものもあるのです。

ニワウメの実がなる時期

花が咲き終わった後の6月頃に直径1cmほどの実ができます。ウメのような形をしていますが、大きさはだいぶ小ぶりです。7~8月頃に熟し、赤く光沢のあるつやつやした見た目になります。

実が熟す時期は、ちょうど緑の葉が生い茂る季節でもあります。葉と実のコントラストが美しく、庭のアクセントになる色合いです。

ニワウメの実は食べられる?

ニワウメの実は見た目がきれいなのはもちろん、収穫して食べられる点も魅力といえます。さくらんぼのような甘酸っぱい味ですが、渋みや酸味が強いものもあるようです。

生のまま食べるのはもちろん、酢やお酒に漬け込んで果実酢や果実酒にもできます。砂糖やレモン果汁と合わせて煮込み、ジャムにしても食べられる実です。

また実の中には種がひとつ入っていますが、「郁李子」という名前の漢方薬として用いられることもあります。

ニワウメの育て方

ニワウメ

ウメに似た花はもちろん赤い実も楽しめるニワウメは、どのように栽培するとよいのでしょうか?ポイントを押さえて育てることで、きれいな花と甘酸っぱい実を存分に楽しめます。

植え付け時期と場所

植え付けは「11~3月」が適期です。日当たりの良い場所であれば、比較的どのような場所でもよく育ちます。日陰でも育ちますが、日当たりの良い場所と比べて花つきや花色は悪くなりがちです。

枝いっぱいに咲く花を観賞するには、日当たりを重視した場所選びが欠かせません。くわえて水はけの良さも大切ですが、乾燥は嫌います。

そのため株元の土が見えている場合、暑さで乾燥しやすい時期には敷きワラで覆うといった乾燥対策をしましょう。株元の乾燥がひどいと、生育状況にも影響を及ぼすため注意が必要です。

ニワウメの剪定方法

ニワウメの成長には日当たりが欠かせません。枝が混み合うことで内部が日陰になる場合には、弱々しい枝や古い枝の剪定が必要です。不要な枝を整理することで、成長しやすくなり花つきも良くなります。

剪定に適しているのは「1~3月上旬」の葉が落ちている時期です。特別なコツやポイントはありません。軽く整理する程度に枝を切り取れば、細かな枝が出て樹形は自然と整っていきます。

また全体を大きく切り戻す強剪定を行うなら、花が咲き終わった後がよいでしょう。通常の剪定は冬が適期ですが、この時期に強剪定を行うと花芽を切り取ることになるためです。

株分けでニワウメを増やす

植えたニワウメを気に入ったなら、株分けして増やせます。地下茎を伸ばし地面から枝を出す性質があるため、この枝を使い簡単に株分けが可能です。まずはニワウメ周辺の地面をチェックしましょう。

地面から顔を出している枝を見つけたら、根や枝を傷つけないよう気をつけつつ、地面を掘り起こし切り離します。切り離した株を植え付ければOKです。早ければ翌年から花が咲くかもしれません。

増やす目的にはもちろん、株分けはニワウメの活性化にもつながります。古くなり花つきや枝の伸びが悪くなったと感じるなら、株分けすると改善する可能性があるので、ニワウメの状態を見て実施しましょう。

ニワウメが育てやすい理由

ニワウメ

庭に植える木の中でもニワウメが育てやすいといわれているのはなぜなのでしょうか?育てやすい理由の中でも代表的なものを紹介します。

病害虫がつきにくい

まず挙げられるのは、病害虫がつきにくいという点です。病害虫の被害に遭いやすい樹木の場合、季節ごとに対策をしなければいけません。薬剤の散布が必要なこともあるでしょう。

また実がなる季節には食害を受けないよう、ネットをかけるといった対策が必要なこともあります。しかしニワウメであれば、そのようなお手入れは基本的に不要です。

春になると新芽にアブラムシがつくことがあるものの、見つけたときに駆除する程度で十分といえます。病害虫対策の手間がかからないため、シンプルな管理で育てられる樹木を探している場合にもぴったりです。

どんな土壌でもよく育つ

成長力が強いという特徴のあるニワウメは、土からどんどん栄養を吸収できます。そのため水はけさえ確保されていれば、どのような性質の土壌でも基本的によく育つのです。

植え付け前に適切な割合で肥料をすき込んで土壌の状態を整えたり、頻繁に肥料を与えたりする必要はありません。花つき・実つきがいいため、消費した分を補う程度に2月と9月下旬頃に肥料を与えれば十分です。

肥料を与える場合には油かすと化成肥料を混ぜ、2握りほど株元にばらまきます。

ニワウメとユスラウメの見分け方

ニワウメ
ニワウメ
ユスラウメ
ユスラウメ

ニワウメとよく似ている樹木にユスラウメがあります。花も実も似ている両者を見分けるには、どこに注目するとよいのでしょうか?ポイントを押さえておくことで、簡単に見分けられます。

ニワウメとユスラウメは樹高が違う

まず異なるのは「樹高」です。どちらもバラ科の落葉低木ですが、ニワウメが高くても1.8m程度であるのに対し、ユスラウメは「2~3m」ほどの高さまで成長します。

比較したときに樹高が2mを超えるようであれば、ユスラウメの可能性が高いでしょう。ただし成長しきっていない苗の状態では、樹高での判別は難しいかもしれません。

樹形や葉で違いを見極める

2種類の樹木は樹形でも見分けられます。ニワウメは「株立ち」といい、株元から枝葉が分岐しているのが特徴です。株元を観察し枝が出ているようであればニワウメでしょう。

一方ユスラウメは「開帳型」といい、1本の幹から枝が広がる樹形をしています。太い幹を中心に育っているならユスラウメです。

また葉に注目すると、ニワウメはつるっとした質感ですが、ユスラウメは両面に細かな毛が生えています。くわえてユスラウメの葉の表面には、葉脈に沿ってでこぼこと起伏があるのが特徴です。

樹高で判別がつきにくい場合にも、樹形や葉に注目すると違いを見分けやすいでしょう。

ニワウメを自宅で楽しもう!

ニワウメ

どのような土壌でも栄養を吸収しやすく病害虫にも強いニワウメは、育てやすい樹木として知られています。日当たりと水はけの良い場所に植え付ければ、日頃の管理はほとんどありません。

内側の日当たりを確保するための剪定や、新芽につきやすい害虫の駆除、花や実の後に与える肥料程度でOKです。また株元に枝が出ていれば、地下茎から切り離して株分けし増やせます。

ニワウメはこのように簡単な手入れで。枝いっぱいに咲く花や赤い小さな実を楽しめます。実は鑑賞するだけでなく、生食や果実酒・ジャムとしても利用可能です。

春にはかわいらしい花でお花見し、実が熟してからは収穫して味わう、二度楽しめる樹木といえます。

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