この記事では伐採した木の処分費用相場や安く抑えるコツを解説しています。
ほかにも処分方法や注意点についても紹介するので、ぜひ参考にしてスムーズな伐採作業を実現しましょう。
伐採した木の処分に必要な費用
伐採の費用は、大きく「伐採作業費」と「処分費」に分かれます。
中でも処分費用は、木の長さや量、処分方法によって大きく異なります。
処分方法 | 料金 |
---|---|
伐採業者へ依頼 | 2,300~14,200円程度(目安) |
家庭ごみで処分 | 無料もしくは数十円(有料ゴミ袋料金) |
行政のリサイクルに出す | 無料もしくは粗大ごみ料金 |
再利用する | 無料 (加工する場合は別途費用発生) |
不用品回収業者へ依頼 | 2,000~15,000円程度(目安) |
買い取り業者へ依頼 フリマサイトで販売 |
無料 (配送費など負担が発生する場合あり) |
参考
【おすすめ】伐採業者へ依頼
- 処分費:2,300~14,200円程度(目安)
- メリット:伐採から後処理まで全て任せられる
- デメリット:料金が高額になる場合がある
伐採した木の処理を確実に済ませるなら、庭木のプロである伐採業者へ伐採作業とまとめて依頼するのがおすすめです。
「業者に頼むのはハードルが高い」と感じるかもしれませんが、木の背丈によっては手ごろな金額で済む場合もあって結果的にコスパ良く処分まで完了します。
伐採の作業前に依頼すれば、伐採と伐採後の木の回収をセットで行ってくれる場合がほとんどです。業者によってはセット割引が適用される場合があるのでますますお得になります。
【安さ重視なら】家庭ごみで処分
- 処分費:無料もしくは数十円(有料ゴミ袋料金)
- メリット:お金がかからない
- デメリット:決められた長さにまで切ったり加工したりする手間がかかる
とにかくお金をかけたくない! と考える場合は、家庭ごみで処分するのが確実です。各地域や自治体によって伐採した木を処分できる条件は異なりますが、既定の長さまで短くしたうえで処分するのが一般的です。
地域によっては有料ゴミ袋に入れないと受け付けてもらえないケースもあるので、お住まいの場所のルールをしっかり確認しましょう。
なお、処分したい木の長さによっては可燃ごみとして捨てられる大きさまで切り分けるのに手間がかかり、重労働になってしまいます。目安として、木の長さが2~3m前後を超える場合は労力がかかってしまうので、他の方法を検討しても良いかもしれません。
【条件次第で得する場合も】行政のリサイクルに出す
- 処分費:無料もしくは粗大ごみ料金
- メリット:種類によって補助金が出る場合がある
- デメリット:指定の場所へ持ち込みする必要がある
ある程度の木の長さだけれど「なるべく低コストで」と考える場合は、行政のリサイクルとして持ち込みする手段もあります。
持ち込みさえすれば無料で良い場合・粗大ごみと同程度の料金が発生する場合の両方があり、お住まいの地域によって異なります。
指定の産廃処理場や施設などに処分する木を持ち込むため、車に積み込んだり運んだりする必要があります。どうしても労力はかかってしまうので、女性や年配の方だけで行うのはあまり現実的ではないでしょう。
なお、地域によっては条件を満たすと補助金が出るケースがあります。例えば埼玉県三芳町ではナラ枯れの被害が深刻で、ナラの木を所定の方法で持ち込むと期間限定で最大50万円の補助金が支給されます。
【無料でも手間がかかる】再利用する
- 処分費:無料(加工する場合は別途費用発生)
- メリット:お金がかからない
- デメリット:量によっては持て余してしまう
徹底してコストを抑えたい場合は、ご自身で切った木を加工して再利用する手もあります。例えば木材をカットして簡単な木製家具の材料にしたり、粉砕機で細かくしてチップにして堆肥肥料にするなどです。
ご自身での加工や再利用は原則お金がかかりませんが、加工するための道具はご自身で準備する必要があるため、別途料金が発生する場合があり「完全に無料」とはいかない点には注意が必要でしょう。
また、伐採した木の長さがあったり本数が多かったりする場合は使いきれずに持て余してしまう可能性が出てきます。処理しきれないと判断したら他の手段での処分を検討してみてください。
【お金がかかっても手間を省きたいなら】不用品回収業者へ依頼
- 処分費:2,000~15,000円程度(目安)
- メリット:手間がかからない
- デメリット:費用が高額になる場合がある
不用品回収業者は、伐採した木に限らず粗大ごみや処分に困るものを引き受けてくれる民間の業者を指します。回収に特化しているので、持て余してしまうような大きさの木なども手間をかけずに処分できる点はメリットです。
ただし、回収する品目の幅が広いため、業者によっては伐採した木の知識が浅く作業がもたついてしまう場合も考えられます。
これまでの回収実績を確認して、不安な点があるならはじめから伐採業者へお願いすると良いでしょう。
【条件が難しい】買い取り業者へ依頼(フリマサイトも含む)
- 処分費:無料(配送費など負担が発生する場合あり)
- メリット:費用面の負担が少ない(逆にお金がもらえる場合がある)
- デメリット:条件によって買取してもらえない場合がある
買い取り業者やフリマサイトで引き取りを依頼する場合は、条件さえ合えばお得に伐採した木を回収してもらえる点が魅力です。交渉次第では無料もしくは買取料金を受け取れることもあります。
ただし、金銭を受け取る場合は配送費などの諸経費をこちらが負担するケースもある点に注意が必要です。
なお、伐採した木は大きさや状態次第で「引き取り先がなかなか決まらない」事態におちいる可能性もあります。特にフリマサイトは個人でのやり取りが中心で業者とのやり取りよりもトラブルが起きやすくなるリスクがある点にも気をつけましょう。
伐採と処分をセットで行う場合の料金は?
仮に木の伐採と処分を同時に行う場合は、まとめて業者へ依頼するとセットでお得になる場合があります。
一般的に伐採と処分をセットで依頼する場合は4,000円前後から45,000円ほどが目安。伐採のみだと1,500円前後から30,000円前後が相場です。
なお、追加費用が発生しやすいケースは以下の通りです。
- 木の伐採時に伐根も依頼する場合
- 立ち木が電線や建物に近接している場合
- 作業場所が狭く、重機が搬入できない場合
- 木の種類が特殊で、伐採に特別な技術が必要な場合
- 伐採した木を遠方に運搬する必要がある場合
見積もりを依頼する際は、これらの条件を業者に伝えることでより正確な費用を把握できます。
樹木の大きさや種類によって費用はどのくらい変わる?
伐採した木の処分費用は、以下の要因で大きく変わります。
- 本数
- 木の重さ
- 木の高さ
一般的に直径が大きく、樹高が高い木ほど、処分費用は高くなる傾向です。樹種によっては、特殊な処理が必要な場合があり、費用が高くなることもあります。
例えば、特定の病害虫に感染している木や、有害物質を含む可能性のある木などは、特別な処分方法が必要です。この場合は通常料金に加えて追加費用が発生する可能性があります。
さらに搬出経路が困難な場所にある場合や、大量の枝葉の処理が必要な場合も同様です。処分の手段にはチップ化や埋め立て、焼却などの種類があり、それぞれの方法によっても費用が異なります。
伐採した木の処分費用を安く抑えるコツ
伐採木の処分費用は、木の大きさや量、そして業者の料金設定によって大きく変動します。少しでも費用を抑えたい場合は、以下の3つのコツを実践してみましょう。
・可能な限り自力で短く・細かくする
・伐採する時期や天気に気をつける
・複数の業者に見積もりを取る
可能な限り自力で短く・細かくする
多くの場合、処分費用は木の大きさや量に比例します。業者に依頼する前に、出来る範囲で小さく切断することで費用を抑えられます。のこぎりや剪定バサミなどを活用し、安全に作業を行いましょう。
伐採する時期や天気に気をつける
伐採木の水分量が多いと重量が増し、処分費用が高額になる可能性があります。乾燥した晴天が続く時期に伐採するのがおすすめです。また、雨天時に伐採すると木の乾燥に時間がかかり、引き取ってもらえる状態になるまでに時間がかかる場合がある点にも注意が必要です。
複数の業者に見積もりを取る
複数の業者に見積もりを依頼し、料金やサービス内容を比較検討することで、最適な業者を見つけることができます。見積もりは無料で行っている業者がほとんどなので、気軽に問い合わせてみましょう。
伐採木を処分する際の注意点
伐採した木を処分する際には、いくつかの注意点があります。安全かつ適切に処分を進めるために、以下の点に注意しましょう。
・自宅での焼却処分はNG
・伐採後の木を濡らさないようにする
・伐採後の木を長期間放置しない
・幹のとげや枝に付いている葉の取り扱いに気をつける
・土と一緒に処分できない
自宅での焼却処分はNG
伐採した木を処分する場合、ご自身で燃やしてしまいたいと考える方もいるかもしれません。しかし、基本的に自宅で伐採木を焼却処分することは法律で禁止(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)されています。
各自治体の条例でも禁止されていることがほとんどですので、安易に焼却処分することは避けましょう。
なお、例外として認められているケースもあります。例として挙げられるのは以下の条件です。
- 災害などでやむを得ず焼却処分する場合
- 農業・林業を営む人が、農業・林業の副産物として生じた伐採木などを焼却処分する場合(周辺住民の生活環境を損なわない範囲内)
- その他軽微な償却を行う場合(落ち葉のたき火やキャンプファイヤーなど)
上記に当てはまる場合でも、自治体の担当部署に事前に相談しておいた方がトラブルを防ぎやすくなります。無許可での焼却処分は、内容次第で罰則の対象となる可能性がありますので注意しましょう。
伐採後の木を濡らさないようにする
伐採後の木は、乾燥させておくことが大切です。雨に濡れてしまうと、木の腐敗が早まり、害虫や菌の発生源になる可能性があります。また、重量も増してしまうため、処分費用が高くなる場合もあります。
伐採後の木の保管場所として適切なのは、下記の通りです。
- 屋内や屋根付きの部屋
→雨風をしのげるため乾燥しやすい
→スペースが必要で湿気がこもりやすくなる場合もある点に注意
- 屋外
→スペースを確保しやすい
→雨風にさらされるため乾燥しにくい点に注意
基本的には屋内や屋根のある場所で、なるべく雨風が当たらない場所に保管するようにしてください。
やむを得ず屋外に保管する場合は、ブルーシートなどで覆うようにしましょう。シートをかける際は、風で飛ばされないように重石などで固定してください。また、地面に直接木を置くと湿気を吸ってしまうため、ブロックなどを下に敷いて、地面から浮かせるようにしましょう。
また、木の乾燥を早めるためには、風通しの良い場所に置くことも大切です。また、木を細かく切断することで、表面積が増え、乾燥しやすくなります。
適切な場所に保管し、乾燥させることで、処分費用を抑えることに繋がります。
伐採後の木を長期間放置しない
伐採後の木は、長期間放置しないようにしましょう。放置すると、害虫や雑草の発生源になってしまいます。特に伐採後の木にはシロアリが発生するリスクが高く、処分せずにいると巣を作ってしまう可能性が高くなります。
他にも景観を損ねたり、通行の妨げになったりすることもあります。近隣住民とのトラブルに発展する可能性もあるため、速やかに処分することが大切です。
また、自治体によっては、伐採後の木の放置を禁止している場合もあります。条例で罰金が科せられる可能性もあるため注意が必要です。伐採後、すぐに処分できない場合は、ブルーシートなどで覆うなどして、上記のような問題が発生しないよう対策しておきましょう。
幹のとげや枝に付いている葉の取り扱いに気をつける
伐採した木の幹や枝には、とげがついていたり葉が残っていたりする場合があります。とげや葉で怪我をしないよう、適切な方法で取り扱うようにしましょう。
とげが手に刺さると、炎症を起こしたり化膿したりする可能性があります。とげ抜きで除去したり、医療機関を受診したりする必要も出てきます。怪我を避けるためにも、必ず革手袋を着用するようにしましょう。とげが手に刺さってしまった場合は、無理に抜こうとせず、医療機関を受診してください。
また、葉が残っている場合は、厚手のゴム手袋などを着用しましょう。とくに、カシやシラカシなどの常緑樹の葉は鋭利なため、注意が必要です。うっかり触って怪我をしてしまうと、そこからばい菌が入る可能性もあります。安全のためにも、必ず手袋を着用し、慎重に作業を進めましょう。
とげや葉で怪我をしてしまうと、伐採作業の効率が落ちてしまいます。伐採作業を行う際は、とげや葉に注意し、安全に作業を進めるようにしましょう。
土と一緒に処分できない
伐採した木に付着している土は、木と一緒に処分することができません。
土と木は処分方法が異なるため、必ず分別する必要があります。土は庭や元の場所に埋め戻すのが原則です。ただし、埋め戻しも難しい場合はお住まいの自治体の指示に従って処分してください。
伐採した木の処分を業者に依頼するならミツモアで!
庭木の伐採からプロに依頼する場合は、切り倒した木の処分までまとめて依頼するのがおすすめです。木の高さに応じて処分費用が高くなりますが、処分だけ別の事業者に依頼するよりも安いです。
ミツモアでは伐採とあわせて処分も希望すれば、対応できる事業者から見積もりが届きます。同じ依頼条件下での料金や口コミを簡単に比較して選べますよ。
自分で伐採を行った場合や、処分まで対応していない事業者に伐採してもらった場合は、行政のごみ処理ルールにしたがって処分するか、不用品回収業者に引き取ってもらいましょう。
単品の回収は割高な傾向にありますが、家に他にも不用品がある場合はまとめて回収してもらうのもおすすめです。