根が深く幹もしっかりしている杉の木を切るときは、専門業者に依頼するのが基本です。伐採費用はどの程度かかるのでしょうか?
料金を決める要素と、安心して任せられる業者の選び方を詳しく解説します。依頼に適した時期もチェックしておきましょう。
杉の伐採に適した時期は?
杉は時期によって木の状態や木材としての価値が変わります。伐採するときは適したタイミングを見計らって業者に依頼しましょう。1年の中でベストな時期と、杉材の価値が高まる樹齢を紹介します。
休眠状態になる11月から12月頃がベスト
伐採に最も適している時期は杉の木が休眠状態に入る冬場です。11〜12月に成長が止まった杉は水分量が少なく、木材として質のよい状態になっています。伐採した後の処理しやすく樹木全体への負担も軽減できる時期です。
逆に3〜8月は急成長の時期で水分や養分をたっぷりと含んでいるため、伐採には適しません。カビや虫が発生したり色味が暗くなったりしてしまいます。
ただしスギ花粉に悩まされていて伐採を考えているのであれば、花粉が落ち着いた7〜8月に切るのがおすすめです。
樹齢60年以上なら木材として価値あり
木材としての利用価値を高める要素の一つが樹齢です。年輪が多くなるとともに頑丈さが増していき、丈夫な木材として幅広く使えるようになります。
杉は樹齢60〜70年程度が木材としての価値が高まるタイミングです。建物の構造材として利用できる大きさ・丈夫さを兼ね備えているため、高値で売れる可能性があります。
敷地内に樹齢60年以上の杉があるなら、伐採前に専門業者へ問い合わせてみるとよいでしょう。構造材として使えなくても家具などの材料として売れる場合もあります。
杉の伐採にかかる費用
杉を伐採する時期やタイミングが決まったら業者に依頼しましょう。伐採にかかる費用はどの程度なのでしょうか?相場はあるものの、杉の状態や周辺環境によっても差が出ます。費用の決まり方や後処理にかかる料金をチェックしておきましょう。
費用を決めるのは高さと難易度
杉の伐採にかかる相場費用は1本当たり、安ければ5,000円ほど・高ければ9,000円ほどが目安です。しかし実際に木がどのような状態なのかによって、料金は大きく変わります。
伐採費用に関係してくるのは「高さ」「太さ」「難易度」の三つです。業者によっては一律の作業費に高さと太さをかけて費用を算出する場合もあります。難易度を決めるのは、杉の状態と周辺環境です。
難易度が上がるケースとしては、主に以下のような例が挙げられます。
- 障害物が多くチェーンソーを使えないなど、伐採が困難な場所にある
- 杉の近くまで重機が入れない
- 通常の作業以外に専門的な技術が必要である
- 杉が弱っていて不安定になっている
自身の敷地にある杉の状態とまわりの環境をチェックしておくと、おおよその料金を概算しやすくなるでしょう。
伐採後の処理にも予算が必要
杉の伐採は木を切り倒すだけで終わりではありません。残った幹や根を処分する作業も必要です。伐採後の処分には以下のような作業が含まれます。
- 伐採後の樹木を車に積みやすいよう切り分け、枝を落とす(解体作業)
- 伐採した杉の根を完全に抜き取る(抜根作業)
- 凸凹した土地を平らに整える(造形作業)
杉の幹や根は伐採を行ったまま放置しておくと、シロアリやスズメバチのすみかになります。木を切った後は必ず抜根まで頼みましょう。土地を宅地にしたい場合は造形作業も必要です。
処分費用は安ければ6,000円ほどで済みますが、木の大きさや土地の状態により作業量が多くなると20,000円ほどかかる場合もあります。あらかじめ伐採費用とともに予算に組み込んでおくと安心です。
補助金の確認も忘れずに
杉伐採は想像以上に金額がかかるため、諦めてしまう人も少なくありません。予算に不安があるなら、自治体の補助金制度が使えるかも確認しましょう。
近年では杉花粉による花粉症を発症する人が増え、国を挙げて花粉の出ない樹木に植え替える「造林補助制度」が推進されています。
「造林補助制度」とは花粉を発生させる樹木が多い森林の所有者に対して、花粉が少ない種類の木に植え替える費用を負担する制度です。
補助金の額や対象になる森林の規模などは各自治体によって違います。個人でも補助を受けられる都道府県がありますので、対象になるか事前に問い合わせてみるのがおすすめです。
杉の伐採業者はどうやって探す?
専門的な知識や技術が必要で土地の状態にも影響してくる杉の伐採は、信頼できる業者に頼みたいものです。依頼先はどのように選べばよいのでしょうか?杉の伐採を引き受けている業者の種類と、チェックしたいポイントを紹介します。
依頼先は伐採業者や造園業者
杉の伐採を頼めるのは伐採専門業者だけではありません。個人の敷地内に生えている杉であれば、植木屋や庭師・造園業者に依頼するという選択肢もあります。さまざまな庭木に触れており経験と知識が豊富な点が強みです。
数本だけ伐採したい場合は便利屋を頼るのも選択肢でしょう。しかし木に関わる業務を専門にしているわけではないため、作業品質が高くない可能性はあります。杉の状態によって伐採に対応できない可能性もありますので、事前に問い合わせましょう。
逆に本数がかなり多いときや足場が悪く重機が必要なケースなど、専門的な技術が必要になりそうなら伐採専門業者か建築業者に頼むのが無難です。
口コミで実績や対応をチェック
依頼先の対応力を見極めるのに役立つのは、実際に業者を利用した人の口コミです。契約する前にできるだけ多くの評判を一括見積もりサイトなどで確認しましょう。
伐採や処分の技術だけでなく作業中に近隣へ配慮できるか、依頼主に余計な気を遣わせないかといった態度もチェックしておくと安心です。
評価数・実績数だけでなく細かい情報をしっかりと提供している業者は、利用者立場を考えている傾向にあります。
見積もり金額と料金体系を確認
気になる業者を見つけたら見積もり金額の内訳と料金設定もチェックしましょう。全体の見積もり額が相場より高すぎたり安すぎたりしないかは、基本のポイントです。項目ごとに見積もりが細かく分けられている業者であれば、信頼度は高まります。
イレギュラーに起こる内容や伐採難易度による料金設定も細かく記載されているなら、実績がある証拠です。処分費用などのオプション料金についても、見積もりの段階ではっきりさせておきましょう。
優良業者を見つけるコツ
優良な業者を見つけるには自分のケースでかかる料金の相場を知っておかなければなりません。具体的にはどのようなコツを意識すると見極めやすくなるのでしょうか?おすすめの方法を二つ紹介します。
複数の業者に問い合わせる
最初から依頼先を1社に絞ってしまうと、提示された見積もり額が適正なのかを判断するのは難しいでしょう。相場と比較して料金を確認するには、複数社から見積もりを取る「相見積もり」がおすすめです。
一括見積もりサイトを活用した相見積もりなら、同時に数社の対応力についても口コミでチェックできます。
ミツモアは簡単な質問にいくつか答えるだけで、条件に合った複数の業者から見積もりを取れるのもうれしいポイントです。1社ずつ連絡を取って杉の状態や自宅周辺の環境を伝える手間がありません。
杉の伐採は信頼できる業者に依頼しよう
杉の伐採は木材としての価値が高まるタイミングで行います。時期を見極めたら伐採業者や造園業者・庭師・便利屋など、ニーズに合わせて信頼できる依頼先を選ぶのがポイントです。
伐採には切り倒す作業にかかる料金の他に、処分費用も発生します。木の高さや太さ・周辺環境といった状況を詳しく伝えて、正確な見積もりを取ると失敗が減るでしょう。
ミツモアを活用すれば簡単に複数社から見積もりを取れ、口コミで対応力のチェックも可能です。気持ちよく依頼するためにも、事前に料金体系や評判をよく確認して依頼先を決めましょう。
「ミツモア」の一括見積もりを活用する
業者とユーザーをマッチングするプラットフォーム「ミツモア」では、一括見積もりサービスを提供しています。庭師や造園業者・便利屋など杉の伐採を頼める業者が多く登録しており、ニーズに合った依頼先探しに役立つでしょう。
「安心安全宣言」のもと全ての業者に対する口コミや評価を公開しているため、依頼する前に対応力に関しても調査が可能です。
利用者との間に起こるトラブルを最小限にするため、登録している業者への指導体制も整えています。信頼できる業者に杉の伐採を任せたい人は、積極的に活用しましょう。
見積もり依頼の手順は登録を済ませ、住所や郵便番号・依頼内容など簡単な質問に答えていくだけです。