抜根にかかる費用は、一般的に小さな庭木1本なら5,000~10,000円程度です。
抜根費用は木の大きさや作業内容・種類などによって異なります。木が太かったり重機が必要になると料金も高額になります。
この記事では、抜根に必要な費用相場やその内訳を解説していきます。幹の大きさや木の種類ごとの費用目安をまとめているので、参考にしてみてください。
抜根しないとどうなる?
抜根をしないと「シロアリなどの虫が巣をつくってしまう」「木の根の成長が進んでしまう」「残った根が地中で腐って地盤沈下の原因になってしまう」といったことが起こります。詳しくは記事内で解説しています。
自分で抜根をすることはできる?
細い木であれば自分で抜根することも可能ですが、準備費用、作業時間、事故リスクなどを考えると業者に依頼するのがおすすめです。
庭木の種類ごとの抜根費用相場
抜根費用は植えてある場所などによって変わりますが、樹木の種類である程度相場を知ることは可能です。
木の種類ごとに、だいたいの費用目安をまとめてみました。
種類 | 費用相場 |
シマトネリコ | 12,000~25,000円程度 (幹周り30cmを想定) |
コニファー | 6,000~15,000円程度 (幹周り15cmを想定) |
桜の木 | 50,000~90,000円程度 (幹周り1mを想定) |
竹 | 130,000~150,000円程度 (範囲100㎡を想定) |
竹の抜根は費用が高くなる!
竹だけは特殊で、幹回りではなく範囲での換算になっています。
竹は地下茎と呼ばれる、地中に埋もれる茎を持っています。この地下茎は深く横に伸びるので、掘り起こす作業もとても大変です。
また、竹は生命力が強いので根を全滅させないとすぐにまた生えてきてしまいます。ほとんどの場合重機を使って掘り起こすので、竹の抜根は料金も高くなりがちです。
抜根の費用は何によって決まる?
抜根作業にかかる費用をおおまかにまとめると、次のようになります。
- (必要な場合は)伐採費用
- 抜根費用
- (使う場合は)重機使用料
- 整地費用
- 抜いた根の処分費用
業者に見積もりを出してもらう際には、このうちどこまでが含まれているのかをきちんと確認しましょう。
ここでは上に挙げた項目について、順に解説していきます。
①幹周りの長さ
抜根費用は、基本的に幹回りの長さによって決まります。
幹回り | 庭木の抜根費用 |
---|---|
~30㎝ | 5,000円~10,000円 |
31㎝~50㎝ | 15,000円~25,000円 |
51㎝~80㎝ | 25,000円~35,000円 |
81㎝~ | 35,000円~50,000円 |
また、掘り起こした木の根を処分してもらう場合の処分費用も、幹回りの長さによって決まります。
幹回り | 抜根した木の処分費用 |
~15cm | 3,000~10,000円 |
15~30cm | 7,000~15,000円 |
30~60cm | 10,000~20,000円 |
②重機を使うかどうか
根の数が多い・根が大きいなど抜根難易度が高い場合には、重機を使って根を掘り起こします。
バックホー使用 | 20,000~50,000円/日 |
クレーン使用 | 100,000~200,000円/日 |
バックホーとは一般的に「ショベルカー」や「ユンボ」といわれる重機です。運転席の前から伸びたアームの先に、スコップのような機器が付いているのが特徴。
クレーンは抜根した根を地面から運び出せないようなケースの際に、上からつるして運び出すために使います。
桜の木や竹の場合は根がしっかりと張っているため、重機(バックホー)を使うことが前提になります。バックホーやクレーンを使うかどうかは、抜根業者に現地の状況を踏まえて判断してもらうのが良いですね。
③整地が必要かどうか
抜根したあとは、地面にぽっかり穴が開いた状態になります。その穴を埋めて平らにならす作業が整地です。
整地 | 1㎡あたり600円~程度 |
その他特殊なケース
根が配管に張り付いていたり、木の際までコンクリートで地面が塗られていたりすると、別の専門業者を呼ぶ必要があります。
また斜面にある切株を抜根するなど、重機が入れず作業が難しくなるケースは人件費が上がります。
切り株でないなら伐採費用もかかる
「抜根」とは、切り株の状態の木を掘り起こす作業のことです。もし切り株でなく、樹木1本まるまるの状態からの依頼であれば、抜根の前に「伐採」をする必要があります。
伐採にかかる費用相場は以下のとおりです。
高さ | 相場目安 |
3m以下 | 2,500円/1本 |
3~4m | 7,000円/1本 |
4~5m | 10,000円/1本 |
5~6m | 15,000円/1本 |
6~7m | 20,000円/1本 |
7m以上 | 25,000円~/1本 |
こんな場合は抜根作業を断られることも
いくらプロの業者でも、抜根作業が難しい場合があります。それは、依頼する前の現地調査で「この樹木を抜根すると建物や設備を壊してしまう危険がある」と判断できる時です。どうしても抜根できない場合には、建物の修繕やリフォームが必要になります。
抜根したい木がコンクリートの近くにある
もう少し具体的に言うと、抜根したい木が建物のすぐ側にある場合です。
家の基礎はコンクリートでできています。樹木の根は障害物を避けて伸びるので、コンクリートの下にまで根が伸びている可能性があります。その場合、抜根したときに根があった部分が空洞になってしまい、その上にある建物が倒壊してしまう恐れがあります。
根が建物や設備に絡まっている
根が建物やパイプに複雑に絡まっていると、抜根作業の際に設備を傷つけてしまう可能性があります。現地調査をしたときに、建物を傷つけてしまうリスクがあると分かった場合には、抜根を断られてしまうことがあります。
通常の抜根ができない時はどうする?
先ほど紹介したように、抜根すると建物や設備を傷つけてしまう恐れがあるときには、通常の手順で抜根作業ができません。
そのような場合はどうするのが一般的なのでしょうか?
薬剤を使った特殊抜根はおすすめしない
複雑に絡まっている場合には、樹木の根を枯らす薬剤を使った特殊抜根を行うこともあります。使われることが多いのは、灯油・ガソリン・除草剤・塩などです。
しかし、抜根に薬剤を使うのはあまりよい方法ではありません。塩を使うと鉄骨が錆びてしまったり、除草剤を使うと家の木材を飼っているペットに悪影響が出たりします。薬剤を使用して汚染されてしまった土壌は元には戻らないので、どうしてもという場合以外には使わないのが原則です。
建物の修繕やリフォームが必要になることも
抜根したい木が家の基礎の下などに入り込んでしまい、抜くと地中に空洞ができてしまうような場合には、建物の修繕やリフォームも考えなくてはいけません。
かといって、「じゃあ抜根しなくていいか」と放置しておくと、さらなる被害がでる可能性があります。(詳しくは切り株のまま放置・太い幹の抜根で終わらせてしまうと危険!をご覧ください。クリックするとページ内にジャンプします。)
抜根はどこに依頼する?抜根業者の種類とおすすめの依頼先
「抜根を業者に頼もう」と思ったとき、思い浮かぶのは以下のようなところではないでしょうか。
- 造園業者
- 便利屋
- ホームセンター
これらは抜根作業の依頼先としておすすめできるのでしょうか?以下で解説していきます。
実績で選ぶなら造園業者
抜根の実績がある業者といえば、造園業者です。木の特性を熟知していて、どのような手順で作業をすれば良いのかも詳しく知っています。抜根後の庭の手入れ方法なども教えてくれるので、もっともおすすめの業者です。
「どうやって業者を探したらよいかわからない」というときには、ぜひミツモアの一括見積もりを利用してみてください。ミツモアには、信頼できる業者のみが登録されているので安心です。口コミも比較することができます。
小さい木なら便利屋がおすすめ
「ある程度は自分でできるけれど、根を抜く作業と処分だけはお願いしたい」といった場合は便利屋に頼むという方法もあります。
費用も造園業者より安いことが多く、気軽に頼みたい時には依頼しても良いでしょう。
知名度ならホームセンター
CDMダイキやカインズリフォームといった大手のホームセンターでも、抜根作業を依頼できるところがあります。大手だとホームページでサービス内容を確認することもできますし、店舗も調べやすいですよね。
例えばDCMダイキでは、1本5,500円~(伐採料は別)で依頼を受け付けています。
依頼から抜根作業までの流れ
抜根を依頼するときってどんな流れになるんだろう、と手順を事前に知っておきたい人もいますよね。ここでは依頼から当日の作業までの流れを簡単に紹介します。
1.見積もり依頼をする |
業者に見積もり依頼の連絡をします。ミツモアをはじめとした、いくつかの質問に答えるだけで条件に合った業者を提示してくれる一括見積もりサービスを利用すると楽ですよ。 |
2.聞き取りや現地調査で見積もりを出してもらう |
小さな木であれば写真や聞き取りによる見積もりも可能ですが、できれば現地に来てもらって見積もりを出してもらう方が安心です。大抵の場合、現地調査も無料です。 |
3.契約 |
見積金額に納得したら契約をして、抜根作業に来てもらう日程を決めます。 |
抜根作業 |
4.当日は、抜根作業に立ち会うことをおすすめします。 |
抜根を依頼する樹木が大きい場合には、現地調査に来てもらう際に住宅の配管図を用意しておきましょう。
抜根する木が大きいと、根は地中深く広範囲に伸びています。根がガス管・水道管・下水管などの配管にに絡んでいる恐れもあるので、住宅の配管図があるとより安心して作業に取りかかることができます。
切り株のまま放置・太い幹の抜根で終わらせてしまうと危険!
抜根にお金がかかるならそのままでいいや、といって切り株のまま放置しておくのは危険です。また「太い幹だけ抜いて終わらせてしまう」というのは、自分で抜根するときにありがちで、これもそのままにしておくと危険です。
一体なぜでしょうか。
理由①:シロアリなどの虫が巣をつくってしまう
シロアリは腐った木が大好物。残った根が腐ると、シロアリがやってきて繁殖する可能性が高くなります。自宅の近くにシロアリの巣があると、建材が腐ったり火災の原因になったりします。
シロアリ以外にも、スズメバチが巣を作るといったケースも考えられます。人間に害のある虫が寄ってくれば、生活そのものをおびやかされてしまいますよね。
「そのうち腐って土に還るだろう」と甘い気持ちで放置しておくと、自宅が虫の巣になってしまうかもしれません。なるべく早めに抜根して処分しましょう。
理由②:木の根の成長が進んでしまう
木の上側を切り落としても、根が残っていれば地中に向かって成長していきます。地中に向かって成長するということは、配管などに影響を及ぼす可能性があるのです。
木の根が配管に入り込んだせいで排水がうまくいかなくなった・根が家の基礎を持ち上げコンクリート部分が割れてしまったというケースも。安心して生活を送るためにも木の根はしっかり抜いておくことが大切ですね。
理由③:残った根が地中で腐って地盤沈下の原因に
根が腐ったりシロアリに食べられてスポンジ状になったりすると、地盤がもろくなります。
その上にアスファルトや家の基礎、駐車スペースなどがあると家が傾いたり地面に穴が開いてしまいます。
大きな事故につながる原因になってしまうのです。
自分で抜根をすることはできる?必要なものや費用を解説
幹が細い木であれば、大変ではあるものの自分で抜根することも可能です。しかし幹が太くて根の長いものは、重機やチェーンソーなど専門家が使うような道具が必要。危険が伴うため、業者にお任せしましょう。
自分で抜根するときに必要な道具
幹の細い木を抜根するには、以下のような道具が必要です。
- シャベル(1,000円前後)
- 軍手(500円前後)
- のこぎり(2,000円前後)
- 剪定ばさみ(2,000円前後)
シャベルはホームセンターで売っている園芸用のもの。先が尖っているタイプの方がいいですね。
のこぎりや剪定ばさみは固い木の根を切るので、刃こぼれする可能性がとても高いでしょう。根切りのために使う場合は、ほかの園芸用道具とは別に用意することをおすすめします。
全て新しくそろえた場合6,000円程度が必要に。意外とお金がかかってしまうので、最初から業者依頼した方がコスパの良いケースも多いでしょう。
自分で抜根するときの手順
重機を使わずに自分で抜根する手順を簡単に説明します。
事前に木の幹を、自分の肩くらいの高さに切っておきます。
- 幹の直径の2倍くらい離れた場所から、木を囲むように土を掘り進める(直径が15cmであれば30cm離れた場所から)
- ある程度掘り進めて地中の太い根が出てきたら、のこぎりで根を切る
- 1と2を繰り返しながら木の周りを1周掘っていく
- 1周掘れたら、木の幹を前後左右に大きくゆすって土からはがす
前後に動かして動きづらい部分があれば、まだ根がしっかり土に張っている状態です。のこぎりで根を切って、土からはがしましょう。
ちなみに自分で抜根する場合は、冬に行うのがおすすめ。木の水分が抜けて切りやすく、また軽いので運ぶのが楽といった理由からです。
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