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常緑樹の低木おすすめ14選!選び方の3つのポイントを抑えておしゃれな庭づくりを楽しもう

最終更新日: 2022年01月22日

「庭をおしゃれに彩りたい!」「手入れの簡単な庭木でガーデニングを楽しみたい!」そんな方には、年間を通じて緑を茂らせる常緑樹の低木を植えるのがおすすめです。

しかし、スペースや日当たり、植える樹木の手入れの手間などを考えると、実際にどんな樹木を植えたらよいのか意外と悩むもの。

そこで今回は、おしゃれな花を咲かせるものや日陰でも育つもの、和風・洋風それぞれの庭の雰囲気に合うものなど、シチュエーション別におすすめの常緑樹の低木を紹介します。

選び方の3つのポイントも抑えて、心安らぐおしゃれな庭づくりを目指しましょう。

常緑樹の低木が庭木におすすめな3つの理由

苗を植える様子

庭の大きさにもよりますが、一般的な戸建ての場合、庭に植える樹木は「常緑樹の低木」がおすすめです。ここでは常緑樹の低木が庭木におすすめな次の3つの理由について、詳しく解説します。

  1. 落ち葉が少なく1年中緑を楽しめる
  2. 日差しを遮らずに目隠しできる
  3. 高所作業いらずで女性や高齢の方でも手入れが簡単

1.落ち葉が少なく1年中緑を楽しめる

樹木には、大きく分けて「常緑樹」と「落葉樹」の2種類があります。

常緑樹は年間を通じて常に葉を茂らせる樹木のことです。光合成の効率が悪くなった古い葉っぱから順次入れ替わっていくため、落ち葉が少ないのが特徴です。

庭の景観を常に鮮やかに保ってくれるだけでなく、掃除などの手入れも簡単なのがうれしいですね。

一方で、モミジやイチョウなどの落葉樹は秋に紅葉し、冬を前に葉を全て落とすのが特徴です。落葉樹が見せる秋の紅葉は、人々の目を楽しませてくれるでしょう。

しかし、落葉樹の葉が散る季節になると、地面に落ちた葉を毎日のように掃き掃除しなければなりません。集めた落ち葉の処理も意外と重労働です。

常緑樹は落葉樹と比較すると手入れが簡単なうえに、1年を通じて緑を楽しめます。そのため、庭木には落葉樹よりも常緑樹がおすすめといえるでしょう。

2.日差しを遮らずに目隠しできる

庭木には鑑賞目的以外にも、外部からの視線を遮断するという実用的な役割があります。常緑樹の低木なら日差しを遮ることなく、目隠しの機能を果たすことができるでしょう。

背の高い木を庭に植えると、家の中に入る日差しを遮ってしまい、家の中が薄暗くなってしまうおそれがあります。

ちなみに低木とは、成長した樹高(植物の高さ)が1〜3m程度の樹木の総称です。別名「灌木(かんぼく)」とも呼ばれています。背の高い木に比べると圧迫感が少ないのもメリットです。

3.高所作業いらずで女性や高齢の方でも手入れが簡単

低木は生長の速度が比較的遅く、手間がかからない点が魅力です。

樹高は高いものでも2m程度なので、高枝用の剪定ハサミなどを利用すれば、ハシゴをかけての高所作業も必要ありません。女性や高齢者でも安全に手入れが可能です。

背の高い樹木は存在感がある一方で、お手入れが大変です。定期的に行う剪定ではハシゴを使った高所作業が必要になることも珍しくありません。作業に慣れていない人であれば、作業中にケガをする可能性もあるでしょう。

常緑樹の低木の選び方3つのポイント

苗を植える子ども

常緑樹の低木は庭木に適しているだけに多くの種類があります。いざ、自分の家の庭に植えるとなると、どんな樹木を選べばいいのか悩んでしまうのではないでしょうか?

庭にぴったりの植栽を見つけるには、選び方のポイントを抑えることが大切です。

1.植える目的を明確にしよう

庭木を選ぶ際にまず考えたいのが、庭木を植える目的です。例えば、次のようなケースが考えられるでしょう。

  • 美しい花や葉を楽しみたい
  • 外部からの目隠しが欲しい
  • 子どもの成長を祝う記念樹として植栽したい
  • 夏場に庭でくつろぐための木陰がほしい
  • 家族で果実の収穫を楽しみたい

庭木に求める役割が明確になれば、おのずと樹木の種類も絞られ、選びやすくなります。

2.広葉樹か針葉樹かを考えよう

常緑樹は、常緑広葉樹と常緑針葉樹の2種類があります。広葉樹にするか針葉樹にするのかを考えておくと、選択の幅がグッと絞り込めますよ。

常緑広葉樹
  • 平たくて広い葉
  • 丸みを帯びた形に育つ
  • 耐寒性が低い
常緑針葉樹
  • 針状の細長い葉
  • 上へとまっすぐ円錐状に育つ
  • 耐寒性に強い

常緑広葉樹は葉の形状が平たくて広いのが特徴です。葉の表面積も大きく、代表的な樹木にはタブやシイ、アラカシなどが挙げられます。一方、針葉樹は針状の細長い葉が特徴で、代表的な植物はマツやスギなどです。

一般的には常緑広葉樹の方が葉の面積が広いため目隠し効果が高く、虫に食われにくいことから庭木に向いています。

ただし、常緑広葉樹は熱帯〜亜熱帯にルーツを持つ樹木が多いので、寒さには強くありません。対して針葉樹は、冷温帯~亜寒帯に自生することが多く、寒さにもある程度は耐えられるでしょう。

3.庭のスペースを把握しよう

狭小住宅が多い日本では、植樹できる面積がどうしても限られます。樹木を選ぶ際には、植樹できるスペースがどのくらいあるのかを把握しておきましょう。

植樹をする場合、最初は小さな苗木を購入して植えることが多いため、苗木を植えるスペースがあればよいと考えがちです。しかし、植物はどんどん成長していきます。大きく育ってもスペースにゆとりがあるかを想像することが大切です。

さらにスペースを考える際は、どうしても平面で考えてしまう方が多いでしょう。植物は縦に成長するため、成長して家の窓を覆ってしまわないかなど、高さにも配慮することが重要です。

隣家との敷地の境界付近に植える場合は、成長後に壁を越えて隣家に枝が張り出したり、葉が落ちたりしないかを考えないと、後でトラブルの火種になりかねません。

手入れが簡単な常緑樹の低木

ホンコンエンシス

「常緑樹の低木を植えたいけれど、できるだけ手入れのいらない庭木が欲しい・・・」そんな方のために、手入れが簡単な常緑樹の低木を紹介します。

成長速度が遅いため、こまめなメンテナンスをしなくてもしっかりと育ってくれますよ。

赤い実がかわいらしい「ソヨゴ」

ソヨゴ

ソヨゴは秋になると小さな赤い実をつける、モチノキ科モチノキ属の常緑樹です。

成長スピードが緩やかで、大きくなりすぎたり枝が伸びすぎたりすることがほとんどありません。

そのため、こまめな剪定を必要とせず、多少放置気味でも形状をしっかりと維持できる常緑低木です。

波打つ形状の葉が、庭先の雰囲気をグッと引き締めてくれるでしょう。

成長スピードが緩やかな「常緑ヤマボウシ」

シンボルツリーに植えられたヤマボウシ

小さな庭にもバッチリ合うのが常緑ヤマボウシです。

本来のヤマボウシは落葉性ですが、品種改良によって「ホンコンエンシス」や「ヒマラヤヤマボウシ」などといった常緑性のものが近年注目を集めています。

特筆すべきはその成長スピードの緩やかさで、10年間育てても1m程度しか成長しないことも。

樹高を抑えつつ、シンボルツリーとして長く付き合っていける常緑低木です。

関連記事:ヤマボウシは実も花も紅葉も楽しめる落葉高木!人気の品種から育て方まで徹底解説|ミツモア

洋風の庭に合う常緑樹の低木

シルバープリペットの花

洋風の庭におすすめの常緑樹の低木を紹介します。鮮やかな色彩の植栽を取り入れて、庭を可憐に演出してみてはいかがでしょうか。

斑入りの葉が印象的な「シルバープリペット」

シルバープリペット

シルバープリペットは斑入りの葉が印象的な、モクセイ科イボタノキ属の常緑低木です。5月~6月ごろの初夏の時期にかけて小さな白い花を咲かせ、香りも感じられるのが特徴です。

樹高は1~3mほどですが、非常に生長スピードが早く、剪定をしないでいるとあっという間に3mほどの高さまで伸びてしまうことも。樹高を抑えたい場合は、しっかりと剪定をするように心がけましょう。

関連記事:シルバープリペットの育て方!綺麗な花を咲かすには剪定時期の見極めが必須!|ミツモア

針状の葉と紫色の花が幻想的な「ウエストリンギア」

ウェストリンギア

ウェストリンギアはシソ科ウェストリンギア属の常緑低木です。「オーストラリアンローズマリー」という別名が付けられており、その姿がローズマリーに似ていることも納得できるでしょう。

樹高は1.5mほどで、日当たりの良い場所で育てていれば、真夏と真冬以外の1年を通じて花を楽しめるのが特徴です。花と葉を密につける様子は、まさに鑑賞用にうってつけですね。

シンボルツリーにもおすすめな「ヒメシャリンバイ」

ヒメシャリンバイ

ヒメシャリンバイはバラ科シャリンバイ属の常緑樹で、シャリンバイよりも葉が小さいのが特徴の園芸品種です。樹形が自然に整うため、剪定の手入れのいらない庭木としても人気があります。

樹高は2~3mほどに生長しますが、生育のスピードが非常にゆるやかなため、1年で伸びる枝の長さは10~20cmほど。

4月ごろになるとピンク色の花を咲かせるうえに、1年を通じて存在感のある葉をたくさん付けるので、低木のシンボルツリーにもおすすめです。

和風の庭に合う常緑樹の低木

ヤツデ

和風の庭に合う、趣深さを感じられる常緑樹の低木を紹介します。和のテイストに寄せるばかりでなく、ほかの植栽との組み合わせを楽しんで、和モダンな雰囲気を作り上げるのもよいかもしれませんね。

香り豊かな花を咲かせる「ジンチョウゲ」

ジンチョウゲ

ジンチョウゲは春になると香り高い花を咲かせる常緑低木です。

夏の花のクチナシと、秋の花であるキンモクセイと合わせて、三大香木のひとつに数えられています。華やかな甘い香りは、安らぎのひとときを演出してくれるでしょう。

ジンチョウゲの樹高は1mほどで、コンパクトな見た目が特徴です。樹形が自然と整いやすく、特別な剪定をしなくても丸みを帯びた柔らかな印象に生長します。

また20年~30年育つとも言われているため、長い時間を共に寄り添ってみてはいかがでしょうか。

存在感抜群の大きな葉をつける「ヤツデ」

ヤツデ

ヤツデはウコギ科ヤツデ属の常緑樹で、30~40cmほどにも及ぶ大きさの葉をつけるのが特徴です。和のテイストとアジアンでエスニックなテイストを兼ね備えた、存在感抜群の庭木といえるでしょう。

樹高は2~3mほどで、日陰でもしっかりと育つ力強さがあります。

また11月~12月ごろにかけて、茎の先端部分に白い小花を集めるように咲かせます。ヤツデのダイナミックな葉と不思議な形状の花は、庭の主役にもぴったりです。

おしゃれな花が咲く常緑樹の低木

ローズマリーの木

花を鑑賞したり、庭を鮮やかに彩ったりしたい方は、おしゃれな花を咲かせる常緑樹の低木がおすすめです。花が美しい樹木を紹介します。

花も葉も美しい「アベリア」

アベリア

アベリアは和名を「ハナツクバネウツギ」といい、枝いっぱいに小さな葉と花をつけることが特徴の低木の常緑樹です。成長後の樹高は1~1.5m程度で、花色は白やピンクがあります。

アベリアは葉の色も豊富で、光沢のあるグリーンや白、クリーム色の斑紋が入っているもの、葉が赤く色づくものなどがあります。

ほとんど虫がつかないことや病気にも強いことから、個人宅の庭だけではなく、公園などでもよく植えられている樹木です。

料理やポプリにも使える「ローズマリー」

ローズマリー

ローズマリーは地中海沿岸が原産地の低木の常緑樹で、葉がハーブとして利用できることでも知られています。丈夫で乾燥にも強いため、植物を育てるのが初めての人にもおすすめです。

最終的な樹高は2m弱ですが、上に向かって伸びる「立地性」のほかに、グランドカバーとして利用できる「匍匐(ほふく)性」のものもあります。

花色は青や薄紫を中心に、白やピンクの花を咲かせるタイプも人気です。その鮮やかな花色はイングリッシュガーデン風の庭づくりにも最適でしょう。

関連記事:ローズマリー剪定の基本を紹介!最適な時期や切る枝の見分け方は? | ミツモア

丸くて小さい花がキュートな「アセビ」

アセビ咲く春の鍋割山から見る富士山

アセビは日本各地に自生するツツジ科の常緑低木で、漢字では「馬酔木」と書きます。万葉集にもその名が登場するほど、古くから日本の庭に植えられてきた樹木です。

成長後の樹高は1〜3mとやや高めで、早春にスズランのような小さな釣り鐘形の花を房状に咲かせます。花色は赤・ピンク・白で、鉢植えでも地植えでも育てることが可能です。

日陰や寒冷地でも植えられる常緑樹の低木

ヒイラギナンテン

樹木は原産地などにより、暑さに強い品種、逆に寒さに強い品種に分かれています。ここでは、あまり日当たりのよくない場所や寒冷地でも比較的よく育つ樹木を紹介します。

寒さに強い「ヒイラギナンテン」

ヒイラギナンテン

ヒイラギナンテンは、常緑で濃い緑色のギザギザの葉が特徴の樹木です。早春には10~15cmほどの長い花穂に小さな黄色い花がたくさん咲きます。初夏にはブルーベリーのような黒青色の果実をつけるため、変化する姿を楽しめるのも魅力です。

樹高は約50cm~2mで、日本では魔除けの縁起樹として愛されていました。和洋どちらの庭に似合うのも人気の理由です。目隠し用の生け垣としてもおすすめします。

半日陰で美しい葉色になる「シルバースター」

シルバースター

シルバースターはヒノキ科ヒノキ属の常緑針葉樹です。樹高は1.2〜1.8mほどまで成長します。

ヨーロッパや北アメリカで開発された園芸品種「コニファー」の一種です。シルバースター以外にも「ゴールドクエスト」や「エレガンティシマ」といったコニファーに属する樹木は、庭木として大変人気があります。

剪定をしなくても美しいロケット型の樹形を保ちやすいため、お手入れに時間が取れない人にもおすすめです。

ガーデニングの寄せ植えや、ミニタイプのクリスマスツリーとして使われているのを見たことがある人もいるかもしれませんね。

ある程度の高さがあり、葉が密集しているため、外部からの目隠し用としてもぴったりです。

鉢植えでも楽しめる常緑樹の低木

マンリョウ

庭に植栽するだけの十分なスペースが確保できない場合には、地植えせずに、植木鉢のまま置く方法もあります。鉢植えでも楽しめる常緑樹の低木を2種類ピックアップしました。

江戸時代から人気の「マンリョウ」

マンリョウ

赤い実が特徴的なマンリョウは、サクラソウ科の樹木です。

日本では江戸時代から広く流通しています。成長後の樹高は1mほどとコンパクトで、市販のマンリョウは鉢植えの状態で販売されていることが多いでしょう。

寒さには弱いため、鉢植えの状態のまま育てるなら、冬はできるだけ室内に取り込んでおくと安心です。乾燥しないよう、土の表面が乾いたら植木鉢の下からあふれるくらいたっぷりと水をあげましょう。

世界中で愛されている日本の木「アオキ」

フイリアオキ

原産地が日本のアオキは、北海道から沖縄まで日本中に広く分布しています。

耐陰性があるため、日陰の庭を彩るのにぴったりです。成長後の樹高は2mほどになりますが、鉢植え・庭植えのいずれも可能です。

花色は紫で、十字型の特徴的な形をしています。実は楕円形で、秋には赤く色づいた姿を楽しめるでしょう。

カラーリーフ(斑入り品種)もありますが、強い直射日光を浴びると葉が変色する「葉焼け」を起こしやすいので、置き場所には注意が必要です。

常緑樹の低木でおしゃれな庭を楽しもう

おしゃれな庭

常緑樹の低木は、お手入れが簡単で圧迫感が少ない庭木として人気を集めています。庭木として常緑樹の低木を取り入れるなら、まずは目的をはっきりさせることから始めましょう。

常緑樹の低木には花が咲く種類もあれば、実をつけるものもあります。常緑樹の低木を活用して、おしゃれで快適な庭づくりを楽しんでみませんか?

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