ユーフォルビアはどんな花?
一口にユーフォルビアといっても、ユーフォルビア属だけで2000種以上もの種類があり、花の形も品種ごとにさまざまです。小ぶりな白い花をたくさんつける「ダイヤモンドフロスト」、黄色く見ごたえのある花を咲かせる「ポリクロマ」のほか、赤やオレンジ、緑の花をつける品種もあります。
ユーフォルビアの人気品種は?
小さな白い花をつける「ダイヤモンドフロスト」「白雪姫」、サボテンのような多肉の品種では「オベサ」「バリダ」「ホリダ」などが人気です。
一口にユーフォルビアといっても、ユーフォルビア属だけで2000種以上もの種類があり、花の形も品種ごとにさまざまです。小ぶりな白い花をたくさんつける「ダイヤモンドフロスト」、黄色く見ごたえのある花を咲かせる「ポリクロマ」のほか、赤やオレンジ、緑の花をつける品種もあります。
小さな白い花をつける「ダイヤモンドフロスト」「白雪姫」、サボテンのような多肉の品種では「オベサ」「バリダ」「ホリダ」などが人気です。
乾燥に強いユーフォルビアは、植物に詳しくない人でも育てやすい花とされています。ユーフォルビアの花とはどんなものなのか、その特徴を見ていきましょう。
植物名 | ユーフォルビア |
学名 | Euphorbia |
科名 / 属名 | トウダイグサ科 / トウダイグサ属(ユーフォルビア属) |
原産地 | 地中海沿岸が多い |
開花期 | 4~7月 |
花の色 | 赤、オレンジ、黄、白、緑、紫など |
草丈 | 10~100cm以上 品種によりさまざま |
特徴 | 品種によって姿形が全く異なる |
ユーフォルビアはトウダイグサ科の「ユーフォルビア属」に属する植物全般を指し、学名にちなんでユーフォルビアと呼ばれています。熱帯や亜熱帯などの乾燥した地域に自生しており、種類によってその見た目はさまざまです。
数多くの品種が存在し、花を咲かせるものから多肉植物まで、種類によって見た目はさまざまです。それぞれ植え方も異なるので、育てる際には品種ごとの特徴を知っておきましょう。
乾燥地帯で育つユーフォルビアは夏の暑さにも強く、比較的育てやすいといわれています。そのため、花を育てた経験が少ない人でも気軽に育てやすい植物です。
ユーフォルビアの根や茎を切ると、白い乳液が出てきます。この粘り気のある乳液は少量ながら毒性を持っています。
これは植物が、動物に食べられるのを防ごうとするために発達させたものです。
皮膚の弱い人は肌がかぶれたり、炎症を起こしたりする可能性があります。また液体が付いた手で目をこするのも避けましょう。
ユーフォルビアの根や幹を切るときはゴム手袋をするなど、なるべく乳液に触れないように気をつけましょう。
低木・草花タイプのユーフォルビアでは、白い小花をたくさんつける品種が人気です。
中にはポインセチアのように、鮮やかなカラーが特徴的なものもあります。
ダイアモンドフロストは暑さに強く、風通しのよい場所を好む品種です。「フロスト」は霜を意味しており、春から秋にかけてその名に似つかわしい白い花を咲かせます。
かわいらしい小さな花を長く楽しめるのも、ダイアモンドフロストの特徴です。かすみ草にも似た花はどんな花にも合わせやすく、花束を作る際にも活躍します。
頻繁に水やりをする必要がないため、比較的育てやすい品種です。鉢を部屋に置いておくだけでも、普段より華やかな気分を味わえるでしょう。
白雪姫はダイヤモンドフロストに似た見た目をしていますが、より白い花が目立つ品種です。
日本では10月下旬~1月下旬頃に開花します。管理の仕方によってはもう一度、4~5月頃に花を見ることができます。
育てる時には、できるだけ室内の日当たりのよい場所に置きましょう。低温が苦手なので、5℃以下の環境にずっと置かないようにします。
八重咲きのユーフォルビアです。真っ白な花が株一面を覆いつくし、とても見ごたえのある品種です。
枝が伸びにくくコンパクトな株姿になるので、寄せ植えにもおすすめ。鉢植えや花壇のほか、ハンギングバスケットにも合います。
春から晩秋までのあいだ、長く開花を楽しむことができますよ。
見た目はほとんどダイヤモンドスターと変わらない、八重咲のユーフォルビアです。ダイヤモンドスターよりも生育が旺盛で、やや大型の丸い株となります。
春先にぐんぐん生長するので、こんもりとした姿になるのが早く、白い花に覆われた株ができあがります。春から晩秋までずっと咲き続けるので、長く楽しむことができます。
咲き終わった花はこまめに摘み取り、株が乱れてきたら適度に刈り込んで整えてあげましょう。
鮮やかな黄色い花を咲かせるポリクロマは、大きくなると幅1ⅿほどにまでなり、ドーム状の株姿に育ちます。ほかのユーフォルビアに比べ、湿気に強いのがポリクロマの特徴です。
晩秋には赤い紅葉を楽しむことができます。
多年草で、植えっぱなしでもどんどん増えていくので、グランドカバーにぴったりです。冬には一度枯れますが、翌年に再びたくさんの花を咲かせてくれますよ。
赤と緑のクリスマスカラーが印象的なポインセチアも、ユーフォルビアの品種の一つです。12月によく見かける品種ですが、寒さにはあまり強くありません。
華やかな赤い部分は花ではなく、花やつぼみを守る役割を持つ「苞(ほう)」。中央にある黄色い部分が本当のポインセチアの花なのです。
ポインセチアはメキシコが原産なので、暑さや乾燥にも強い品種です。中には白やピンクの苞を持ったポインセチアもあり、ゴージャスな見た目を楽しみたい人にも適しています。
ユーフォルビアには、サボテンのような見た目をした多肉タイプの品種もたくさんあります。
よく似ていますが、サボテンではありません。ユーフォルビアにはトゲがないので、安心して部屋に置いておくことができますよ。
丸いフォルムがなんとも可愛らしいオベサ。原産地はアフリカですが、寒さに強いため日本でも育てやすいことで知られています。
オベサにはいくつかの種類があり、成長とともに縦に伸びるものも存在します。オベサにはサボテンのようなトゲがないため、触れても痛くないのが特徴です。
乾燥した地域に生育する多肉植物は、暑さに強く枯れにくいため初心者でも育てやすいといえます。
バリダの特徴はなんといっても、その珍妙な見た目です。
球状の株から枯れた枝のようなパーツを四方八方に伸ばし、まるで触手の生えたイソギンチャクみたいな姿をしています。これは花が枯れたあとの花柄が残ったものなのだそう。
また、球体の表面に縞模様が浮かぶのもバリダの見どころです。
ユーフォルビアのなかでは比較的寒さに強い方ですが、冬のあいだは暖かい室内で管理した方がよいでしょう。
ホリダは、ごつごつして雄々しい印象を与える品種です。
トゲのように見える部分は、花柄が固くなって残ったものです。稜(りょう)と呼ばれる、ヒダの盛り上がった部分から生えています。
ホリダのなかにもいろいろな種類があり、縞模様が美しいゼブラタイプ、鋭いトゲを持つ強針タイプ、小型なゲンコツホリダ、真っ白な白衣タイプなど、バリエーションはさまざまです。
ホリダもユーフォルビアのなかでは寒さに強い方です。0度以上の環境ならば、株が大きくなってからは外でも冬越しできます。
ユーフォルビアにはさまざまな種類がありますが、品種が違っても好む環境は似ています。ユーフォルビアを上手に育てるコツをチェックしましょう。
ユーフォルビアの育て方ポイント |
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ユーフォルビアは気温の高い地域に自生するのが特徴です。日光には強いものの、湿度の高い環境には弱いため、風通しのよい場所に置くようにしましょう。
また、基本的には寒さに弱いです。室内で育てている場合も日光がよく当たるようにし、冬場は暖かい室内で育てるとよいでしょう。
ユーフォルビアを植える用土は水はけのよさが重要です。
山野草向けに配合された用土や、サボテン用の土を利用して中に湿気がこもらないようにしましょう。
ユーフォルビアは乾燥に強い植物なので、それほど頻繁に水やりを行う必要はありません。湿度に弱いため、水を与え過ぎると逆効果になることを覚えておきましょう。
土の表面が乾いてから水を与えるのがポイントです。成長のピークに当たる生育期には、鉢の底から水があふれるくらいまでたっぷりと水を与えましょう。
また品種によって多少異なりますが、休眠期に当たる冬場は水やりの回数を減らすのが一般的です。屋外で育てるときは、雨に当たり過ぎないよう注意する必要がああります。
ユーフォルビアを育てる際に注意したいのは、土に湿気がたまることです。土が乾く前に水を与えてしまい、湿った状態が続いているとサビ病やうどんこ病といった病気の原因になってしまいます。
また、梅雨などの雨が多い時期も湿度が高くなるため注意が必要です。土の水はけに気を配り、風通しがよい場所を選んで育てるようにしましょう。
ユーフォルビアは、比較的害虫が発生しにくい植物です。虫が付いているのを見つけたら、殺虫剤を使ったりブラシでこすったりして対処するとよいでしょう。
ほとんどのユーフォルビアは、挿し木(挿し芽)で増やすことができます。同じ品種がもう1株ほしいという時はチャレンジしてみてくださいね。
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多肉植物の場合は、挿し木から発根まで1〜2ヶ月ほどかかります。
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育てている植物が急に枯れ始めてしまうと心配になりますよね。ここでは、ユーフォルビアが枯れてしまう原因をご紹介します。あらかじめ知っておけば予防に
水やりをした時になかなか土に染みこんでいかない・葉が黄色や茶色に変色している・株の元気がないなどの場合は、根腐れを起こしているのかもしれません。
根腐れを起こしてしまっていたら、植え替えを行って株の環境を整えます。
2~3年に1度を目安に植え替えをしましょう。しかしユーフォルビアは根が弱く、植え替え時に枯れてしまうことがあるので、慎重に行います。
普段から水のあげすぎには気をつけ、土に湿気がたまらないようにしましょう。
観葉植物として人気の高いユーフォルビア。見た目が個性的な品種もたくさんあるので、お部屋のアクセントにもピッタリです。
ここでは、ユーフォルビアをお部屋に飾る時の例をいくつかご紹介します。
統一感のあるお部屋を目指すなら、鉢の色と部屋の色を揃えてみてはいかがでしょうか。
ユーフォルビアの個性的な見た目がいっそう際立って、よいアクセントになるはずです。
小さな鉢がたくさんあるなら、一か所にまとめて観葉植物のコーナーを作っても素敵です。
窓のそばにミニテーブルを設置したり、窓辺の棚の上におけば、一気に日当たりも確保できます。見た目も整って管理もしやすいのはまさに一石二鳥ですね。
ユーフォルビアにはホワイトゴーストなど、1ⅿを越す大きさにまで育つ品種も存在します。
部屋のなかに大きな鉢を1つ置けば、独特なオシャレ感のある部屋を演出することができるでしょう。物が少なく部屋が寂しいなと感じている人にはおすすめです。
幅広い形や色味が存在するユーフォルビアは、豊富なバリエーションが魅力の1つです。多肉植物から草花のようなものまで、品種によって異なる見た目が楽しめます。
ユーフォルビアは乾燥に強く、頻繁に水をやらなくても枯れにくい植物です。実際に育てる際は水はけのよい土、風通しのよい場所を選びましょう。室内で育てる場合は日当たりにも気を付ける必要があります。