ウォシュレットが動かない、水が出ない、お湯だけでないなどのトラブルに備えて、故障かどうかすぐに判断できると余計な出費がかからずに済みます。さらに、自分で確認して手軽に修理できる方法があるなら試しておきたいところです。
最終更新日: 2025年07月15日
本記事では、ウォシュレットに起きやすい故障はもちろん、不具合の原因を探る方法を解説します。また故障を防いで長持ちさせるためのポイントも紹介するので、あわせて参考にしてみてください。
※「ウォシュレット」はTOTOの商標ですが、本記事では温水洗浄便座をあらわすものとして呼称します。
ウォシュレットの故障を調べる準備
ウォシュレットが故障しているか調べる時には、まず「故障ではないケース」を確認しましょう。具体的には、以下3つのポイントがあります。
見逃しがちなのは、ウォシュレットが動かない理由が「寿命による故障」ではないか、という点です。一般的にはウォシュレットを設置してから7～10年で寿命が来るので、その場合は買い替えも検討する必要があります。
ウォシュレットに電源が通っているか
ウォシュレットが動かなくなったら、まずは電気は通っているかを確認しましょう。
- コンセントが差さっているか確認
- 操作パネル・リモコンの電源を確認
- ブレーカーを確認
- 他の家電は動いているか確認
プラグが差し込まれているなら、操作パネルを確認しましょう。間違えて電源オフにしていないか、ボタンを押して確かめます。
もし電源が入らないなら、ブレーカーが落ちていないか確かめてみましょう。トイレの状況だけでは判断できない場合は、他の家電が動いているかどうかもチェックしてみてください。
ここまで確認しても電源がつかない場合は、「リモコンの故障」「温水便座の内部の故障」「ウォシュレットの寿命」が考えられます。
トイレに水が通っているか
電源が入っていることを確認したら、次は水は通っているのかを確認しましょう。意外と見逃しがちな原因は以下。
- マンションなどの断水工事
- 水道の元栓が閉められている
- 冬に、水道管が凍結している
- 給水フィルター(ストレーナ)がつまっている
まずはトイレの水栓レバーをひねったり、キッチンや浴室など別の場所から水を出してみたりして、水道自体が止まっていないことを確認しましょう。
もしほかの蛇口からも水が出ないなら、管理会社などに問い合わせる必要があります。「断水工事をおこなっているか」「マンション自体の給水が止まっていないか」を確認しましょう。
これらに問題がないのにウォシュレットの水が出ない場合は、「水漏れ」「ノズルのつまり」「給水フィルターのつまり」「ウォシュレットの寿命」などが考えられます。
ウォシュレットの寿命を確認
ウォシュレットや温水便座は、電気をもとに稼働する電化製品です。機械なので経年劣化していき、寿命がくると交換が必要になります。
ウォシュレットや温水便座の寿命は、設置してから7～10年ほどが一般的です。もし寿命による故障であれば、新品と交換するのがオススメ。
また10年以上前の古い商品だと、すでにメーカーが部品を生産していない可能性が高く、たとえ寿命ではなくても本体ごと新しくしなければならないケースも出てくるでしょう。
ウォシュレットのノズルが故障している時の対処方法
ウォシュレットのノズル周辺では、「水漏れ」「水が出ない」「動かない」「水が止まらない」などのトラブルが発生します。これらの症状は、掃除や簡単なリセットで解決できる場合もあれば、部品交換が必要な場合もあります。
ここでは、ノズルの代表的な4つの症状について、原因と対処法を詳しく解説します。
ノズルからの水漏れ
ノズルから水が漏れ続ける場合、内部部品の経年劣化が原因と考えられます。
主な原因は以下の通りです。
- ノズル先端のゴムパッキンの劣化
- 水の流れを制御するバルブユニットの故障
これらの部品は便座を分解しなければ交換できず、専門的な知識が必要です。自分で修理を試みると故障を悪化させる恐れがあるため、メーカーや水道修理業者に相談することを強く推奨します。
パッキンからの水漏れ
ノズル先端内部のゴムパッキンが長年の使用で硬化やひび割れを起こすと、その隙間から水が漏れ出します。
パッキン単体での販売は少なく、一般的にはノズル一式での交換となります。ノズル交換は便座の分解や内部の電子基板に関わる作業が必要なため、専門業者への依頼を強く推奨します。
バルブユニットからの水漏れ
バルブユニットは、ノズルから出る水の量を調整し、停止させる重要な電子部品です。この部品が故障すると、水が完全に止まらなくなります。
パッキンと同様に、交換には便座の分解が必要です。電子部品の取り扱いは感電のリスクを伴うため、ウォシュレットの構造に詳しくない場合は、自分で作業せずプロに任せましょう。
ノズルから水が出ない
ウォシュレットのボタンを押してもノズルから水が出ない場合、まずノズルの汚れを確認してください。特に水の噴射口である「シャワーホール」は、水垢や尿石で詰まりやすい箇所です。
以下の手順でノズルを掃除してみましょう。
- リモコンの「ノズル掃除」ボタンを押すか、電源が入った状態で手でノズルを静かに引き出す
- 歯ブラシや綿棒を使って、シャワーホールやその周辺の汚れを丁寧に除去する
- 湿らせた布やトイレ用清拭シートでノズル全体を拭く
- ノズルを元に戻し、正常に水が出るか確認する
水が出ないトラブルの多くは、このシャワーホールの詰まりが原因です。 定期的な掃除により、快適に使い続けることができます。
ノズルのシャワーホールの詰まり
ノズル先端の小さな穴（シャワーホール）は、水道水に含まれるミネラル分や尿石が固着しやすく、詰まりを起こしやすい箇所です。
長期間掃除をしていない場合、汚れが硬化して簡単には取れないことがあります。 無理に力を加えるとノズルが破損する危険があるため注意してください。
シャワーホールの掃除方法
シャワーホールの掃除は、以下の手順で安全に行います。
- ノズルを引き出す
「ノズル掃除」機能を使うか、手で静かに引き出します。 - シャワーホールを掃除する
使い古しの歯ブラシなどで、詰まりを優しく除去します。 - 全体を拭き掃除する
トイレ用清拭シートなどで、ノズル全体の汚れを拭き取ります。 - ノズルを戻す
ノズルを収納し、作業完了です。
ノズルは繊細な部品のため、強くこすったり、硬い物で突いたりしないよう注意してください。 掃除で改善しない場合は、給水フィルターの詰まりなど、他の原因が考えられます。
ノズルが動かない
電源が入っているのに、「おしり」ボタンなどを押してもノズルが出てこない、または使用後に収納されない症状もよく発生します。
主な原因は以下の通りです。
- ノズルや周辺に付着した汚れの固着
- リモコンの電池切れや本体の電気系統の不具合
- 便座に人が座ったことを検知する「着座センサー」の汚れや誤作動
まず物理的な原因である汚れの掃除から試してみましょう。 改善しない場合は、電気系統の問題が考えられます。特に長期間使用しているウォシュレットでは、寿命による故障も考慮する必要があります。
ノズル収納部分の汚れ、詰まり
ノズルが収納されている部分は、尿の飛散や水垢が付着しやすく、汚れが固まるとノズルの動きを物理的に妨げます。
特にノズルの根元や収納口周辺は汚れが蓄積しやすい箇所です。 ノズル掃除機能でノズルを出し、本体だけでなく収納されている周辺部も丁寧に拭き掃除してください。固着した汚れは、歯ブラシなどで優しくこすると効果的です。
電気系統の故障、電池切れ
掃除してもノズルが動かない場合、電気系統のトラブルが疑われます。壁掛けリモコンタイプの場合、まずリモコンの電池をすべて新品に交換してください。
改善しない場合は、ウォシュレット本体内部の電子基板やモーターの故障が考えられます。基板の故障を自分で修理するのは困難で、感電のリスクもあるため、本体交換か専門業者への修理依頼を検討しましょう。
着座センサーが反応していない
最近のウォシュレットは、安全のため人が座っていることを検知してから作動する「着座センサー」を搭載しています。このセンサーが汚れていたり、便座カバーで隠れていたりすると、座っていても反応しません。
センサーは便座の奥側にある小さな窓状の部分です。以下の点を確認してください。
- 便座カバーがセンサーを隠していないか
- センサー窓に汚れが付着していないか（汚れていれば拭き取る）
- 便座に浅く座っていないか（深く腰掛け直す）
これらの簡単な確認で解決することも少なくありません。 掃除や座り方の調整で改善しない場合は、センサー自体の故障が考えられます。
ノズルから水が止まらない
洗浄を終えて「止」ボタンを押しても、ノズルから水が出続けるトラブルが発生することがあります。この場合、操作信号がうまく伝わっていないか、本体の電子制御システムに一時的なエラーが起きている可能性があります。
まず、以下のリセット操作を試してください。
- ウォシュレット本体の電源プラグをコンセントから抜き、数分待ってから再度差し込む
- 壁掛けリモコンタイプの場合、リモコンの電池をすべて新品に交換する
多くの一時的なエラーは、この電源リセットや電池交換で解消されます。 改善しない場合は、本体内部のバルブユニットや電子基板の故障が考えられるため、専門家による診断が必要です。
まず電源をリセット
電子機器の不調に有効なのが、基本的な「再起動」です。ウォシュレットも例外ではありません。電源プラグの抜き差しにより、内部の制御プログラムがリセットされ、正常な状態に戻ることがあります。
TOTO製品の一部には、電源プラグにリセットボタンが付いているモデルもあります。 「切表示ランプ」が点灯している場合は、このリセットボタンを押すことも有効です。
リモコンの電池交換
壁に設置されたリモコンで操作するタイプの場合、電池残量が少なくなると信号が不安定になり、誤作動を引き起こすことがあります。「水が止まらない」という症状も、リモコンからの「停止」信号が本体に正しく届いていないことが原因かもしれません。
電池交換の際は、以下の点にご注意ください。
- 1本だけではなく、すべての電池を同時に新品に交換する
- プラスとマイナスの向きを間違えないよう正しく設置する
電池をすべて新しくすることで、信号が安定し、問題が解決する場合があります。 簡単で効果的な方法のため、電源リセットと併せて最初に試してみましょう。
ウォシュレットの給水フィルターが故障している時の対処方法
ウォシュレットの不具合は、ノズルだけでなく、水を供給する「給水フィルター」が原因で起こることもあります。水道水に含まれる細かなゴミやサビを除去する重要な部品ですが、そのためトラブルも発生しやすい箇所です。
ここでは、給水フィルター周辺で起こりやすい水漏れや詰まりについて、原因と対処法を解説します。
給水フィルターの水抜き栓からの水漏れ
トイレの床に水が漏れている場合、給水ホースとウォシュレット本体の接続部分にある「給水フィルター（水抜き栓）」を確認してください。この部分から水が漏れている場合、内部のパッキンが劣化している可能性が高いです。
この修理は、比較的簡単に行うことができます。
- 必ず止水栓を閉め、ウォシュレットの電源プラグを抜く
- マイナスドライバーで給水フィルターを反時計回りに回して取り外す
- 新しい給水フィルターとパッキンを正しい向きで挿入する
- ドライバーでしっかりと固定し、止水栓を開けて水漏れがないか確認する
交換用の給水フィルターは、お使いのウォシュレットの型番を調べて、メーカー純正品をホームセンターやネット通販で購入しましょう。 型番が違うと取り付けられないため注意が必要です。
給水フィルター(ストレーナ)の詰まり
「水の勢いが弱くなった」「水が出なくなった」といった症状は、ノズルの詰まりだけでなく、給水フィルターの詰まりが原因の場合もあります。フィルターが水道水のゴミやサビを捕捉し、詰まりを起こすと、ウォシュレット本体に水が十分に供給されなくなります。
給水フィルターは定期的な掃除が必要な消耗品です。 少なくとも半年に一度は状態を確認し、掃除することで、水のトラブルを未然に防ぐことができます。
給水フィルターの掃除方法
給水フィルターの掃除は、以下の手順で行います。作業前に必ず止水栓を閉め、下に雑巾やバケツを置いて水濡れ対策をしてください。
- 止水栓を閉める
マイナスドライバーで時計回りに回して、水の供給を止めます。 - 給水フィルターを取り外す
マイナスドライバーでフィルターを反時計回りに回して緩め、取り出します。 - フィルターを掃除する
使い古しの歯ブラシなどを使って、網目に詰まったゴミやサビを優しく除去します。 - 元に戻す
フィルターを元の位置に戻し、ドライバーでしっかりと締めます。最後に止水栓を開け、動作を確認して完了です。
掃除をしても水の出が改善しない、またはフィルター自体が破損している場合は、新しいものに交換しましょう。
ウォシュレットの温度調節ができない時の対処方法
「お湯が出ない」「便座が冷たい」といった温度に関するトラブルは、ウォシュレットの快適さを大きく損ないます。しかし、故障と判断する前に、まず設定ミスや節電機能の影響を確認してみましょう。
ここでは、水温・便座の温度調節がうまくいかない時の原因と、すぐに確認できるチェックポイントを解説します。
温水が出ないときの原因
シャワーの水が急に冷たくなった場合、まずリモコンの設定を確認してください。意外な見落としが原因であることも少なくありません。
主な原因は以下の通りです。
- 温度設定が「低」や「切」になっている
- 節電機能が作動し、ヒーターがオフになっている
- 貯湯式のタイプで、お湯を使い切ってしまった（温水切れ）
特に節電機能は、意図せずオンになっていることがあるため、一度設定を確認してみましょう。 貯湯式の場合は、5〜10分ほど待てば再び温水が出るようになります。これらを確認しても温水が出ない場合は、ヒーターや温度センサーの故障が考えられます。
便座が冷たい/熱すぎる場合
設定しているはずなのに便座が温まらない、または逆に熱くなりすぎるといった場合も、まず設定や安全機能の作動を確認します。
便座が冷たい場合は、以下の点を確認してください。
- 便座の温度設定が「切」になっていないか
- 節電機能が作動していないか
- 着座センサーが汚れて反応していないか
長時間座っていると低温やけど防止の安全装置が働き、自動でヒーターが切れる機種もあります。 一方で、便座が異常に熱くなる場合は、温度制御システムの故障が考えられ危険です。すぐに電源プラグを抜き、メーカーや専門業者に連絡してください。
ウォシュレットのその他の箇所が水漏れしている時の対処方法
水漏れはノズルや給水フィルターだけでなく、トイレの床や便器周辺など、別の箇所から発生することもあります。原因の特定が重要になるため、どこから水が漏れているのかをしっかり確認しましょう。
ここでは、ウォシュレット周辺の配管からの水漏れについて、原因と対処法を解説します。
給水管や分岐金具からの水漏れ
トイレの壁や床から出ている給水管と、ウォシュレットへの給水ホースをつなぐ「分岐金具」の接続部分から水が漏れているケースです。原因のほとんどは、接続部分のナットの緩みか、内部のゴムパッキンの劣化です。
まず、止水栓を閉めた上で、モンキーレンチを使ってナットを軽く締め直してみてください。 これで水漏れが止まれば問題ありません。
改善しない場合は、パッキンの劣化が考えられます。ご自宅のトイレの型番に合ったパッキンや分岐金具を購入すれば自分での交換も可能ですが、作業に自信がなければ無理せず業者に依頼しましょう。
止水栓や給水ホースの不調、水漏れなど
止水栓の本体や、止水栓と分岐金具をつなぐ給水ホースから水が漏れている場合も、主な原因は接続部のナットの緩みやパッキンの劣化です。
基本的な対処法は分岐金具からの水漏れと同じです。
- 止水栓を閉めてから、ナットを締め直してみる
- 改善しない場合は、内部のパッキンを交換する
- ホース自体がひび割れている場合は、ホースごと交換する
まれに、ウォシュレットではなくトイレタンクの不具合で便器内に水が流れ続けているのを、ウォシュレットからの水漏れと勘違いするケースもあります。 どこから水が出ているのか、よく観察することが大切です。
メーカー別の問い合わせ先一覧
自分で対処するのが困難な場合や、原因が特定できない場合は、無理せず各メーカーのサポート窓口に連絡することを推奨します。問い合わせの際は、ウォシュレット本体や便座のフタの裏に貼られているシールで「商品名・品番」を確認しておくと、手続きが非常にスムーズに進みます。
| メーカー | 窓口名称 | 電話番号 | 主な受付時間 |
|---|---|---|---|
| TOTO | 修理受付専用窓口 | 0120-1010-05 | 8:00～18:00 (年中無休) |
| LIXIL (INAX) | LIXIL修理受付センター | 0120-179-411 | 9:00～19:00 |
| パナソニック | 修理専用窓口 (ビューティ・トワレ) | 0120-878-554 | 9:00～18:00 (年中無休) |
| ジャニス工業 | カスタマーサービス | 0120-117-817 | 平日 9:00～17:30 (土日祝・夏季/冬季休暇除く) |
問い合わせ時のポイント
連絡する前に、以下の点を整理しておくと話がスムーズに進みます。
- TOTOやパナソニックは年中無休、LIXILも19時まで対応しており、緊急時にも頼りになります。
- 一般的に平日の午前中（9時〜12時）は電話が混み合う傾向があります。
- 「いつから、どのような症状か」を具体的に説明できるよう準備しておきましょう。
- 海外メーカー製品の場合は、対応可能な水道修理業者への相談が必要になることがあります。
ウォシュレットの故障を防ぐ掃除方法
こまめな掃除は故障防止にも有効です。ウォシュレットのノズルや本体など、汚れやすい部分を自分でクリーニングする方法を紹介します。
日頃のノズル掃除は拭くだけでOK
ウォシュレットで日常的にお手入れしたいのはノズル部分です。場所的にどうしても汚水や尿石が付きやすいので、こまめに掃除するのがよいでしょう。
最低でも1週間に1回は、水を含んだ雑巾などで拭き掃除をするのがオススメです。トイレ用の使い捨て掃除シートがあれば、サッと拭いて捨てるだけなのでカンタンに掃除できます。
ノズルを引き出すには、専用の掃除スイッチがある機種はボタンを押せばOKです。そうでない場合には、手で引き出してください。
ノズル全体を優しく拭き、細かい部分は綿棒などで丁寧に汚れを落としていきましょう。
しつこい汚れには洗剤やブラシ、スポンジを使う
こびりついた尿石や便による汚れがなかなか落ちない場合は、洗剤と歯ブラシの出番です。
専用のノズル掃除用クリーナー、もしくは中性洗剤を吹きかけ、しばらく経ってからやわらかめの歯ブラシやスポンジで汚れをかき出していきます。
ただしノズル部分は無理な力を加えると簡単に折れてしまうので、作業は慎重に行うことが大切です。
汚れが落ちたら雑巾や掃除シートで拭き上げ、最後にノズルを収納すればクリーニング完了となります。
温水便座や操作パネルの掃除も念入りに
温水便座や操作パネルなどの本体も汚れがちです。ノズルほど頻度は高くなくてもよいですが、定期的に掃除することできれいな状態を保つことができます。
掃除シートで汚れを優しく拭き取りましょう。強くゴシゴシすると傷がつくこともあるので、力を入れすぎないのがポイントです。
便座とウォシュレット本体の間も汚れが溜まりやすいので、念入りに拭き取ります。
意外と見落としがちなのが、脱臭フィルターのクリーニングです。便座の裏に取り付けられている脱臭フィルターを外し、溜まっているホコリを拭き取ることで性能をキープできます。
ウォシュレットを買い替えるときのポイント
買い替えは節約にもつながる
ウォシュレットが故障したとき、寿命が過ぎていたら買い替えを検討しましょう。値段の相場はピンキリですが、後付けタイプなら安いものだと1万円台、高くても5万円ほどです。
便器一体型の場合は安くて6万円台～です。またこの場合、便器ごと取り替える必要があるので、基本的には業者依頼での取り付けとなります。
ウォシュレット自体の値段は高いと感じるかもしれませんが、実はかえって節約になることもあります。
家計のおよそ4％を占めるといわれるウォシュレットの電気代ですが、最新のモデルは省エネ性能がすぐれているのです。使用状況によっては年1～2万円も電気代に差がつくことがあります。
賃貸の場合はまず不動産会社へ連絡
故障が原因でウォシュレットを新しくする場合、賃貸物件に住んでいるならまずは建物を管理している不動産会社へ連絡しましょう。
トイレは生活に欠かせない設備なので、非常時は迅速に対応してもらえるでしょう。
もし勝手に買い替えて取り付け時に床や配管を傷つけたり、設置後に水漏れなどのトラブルを起こしたりすると、修理代を請求される可能性もあります。
賃貸借契約書に設備故障時の取り決めが書かれているはずなので、よく確認することも重要です。自分で対処する場合にも、まず不動産屋の確認を取るのが先です。
自分で取り替えたい場合の注意事項
ウォシュレットを自分で取り替えることは可能ですが、漏電・感電には十分に注意する必要があります。
作業前には必ず止水栓を閉めて、電源プラグを抜くようにしましょう。作業時に水があふれて、床が水浸しになるというトラブルを防止できます。
よくある失敗は、部品や本体の破損です。便器に後付けするタイプのウォシュレットを付けようとして、便器を傷つけたり、給水管を誤って折ってしまったりなどがあります。
破損した部品をふたたび購入することになると、業者に頼むより費用がかかったという本末転倒な事態もありえます。自信がない方はプロに任せるのが得策です。
自分で対処できない場合は業者に相談を
水漏れを改善しようとしたのに、素人修理で事態がさらに悪化したら元も子もありません。ウォシュレットの修理を業者に依頼する場合の注意点について、解説していきます。
専門業者選びのポイント
修理業者を選ぶうえで、まず大切なのは価格です。故障内容によって料金は大きく変わってきますが、相場と大きくかけ離れた料金設定になっていないか確認します。
業者の信頼性も重視したい点です。ホームページを見れば「修理実績〇〇件」と記載されていることが多いので、しっかりと確認します。チラシがあれば、あまりにオーバーな言い回しがないかもチェックしてください。
サポートやアフターフォロー面も重要です。修理した部分がまた壊れた場合に、無料や大幅割引で対応してくれる所もあるので、サポートが弱い業者と比べると大きな差が生まれます。対応エリア外だと出張の追加料金が発生して割高になってしまうので、自分の家が対応エリア内かどうかも確認しましょう。
業者に修理や取り替えを頼むときの費用相場
ウォシュレットの修理や交換を業者に依頼する場合、どのくらいの費用がかかるのか気になるところです。料金は故障の症状や作業内容によって大きく変わりますが、大まかな相場を知っておくと、業者選びの際に安心して相談できます。
一般的な水道修理業者に依頼した場合の、作業内容別の費用相場（工事費・技術料）は以下の通りです。
- パッキン交換などの簡単な水漏れ修理: 約8,000円 ～ 15,000円
- ノズルやセンサーなど内部部品の交換: 約15,000円 ～ 30,000円
- ウォシュレット本体の交換（工事費のみ）: 約8,000円 ～ 20,000円
※2024年～2025年ミツモアデータより
これに加えて、交換する部品代や出張費が別途かかることが一般的です。
複数の業者から見積もりを取り、料金だけでなく作業内容や保証の有無を比較検討することが、適正価格で信頼できる業者を選ぶための最も重要なポイントです。 見積もりを取る際は、料金の内訳（基本料金、作業費、部品代など）が明確に記載されているかを確認しましょう。 電話やウェブサイトだけの概算で判断せず、可能な限り現地調査の上で正式な見積もりを出してもらうことが、後々のトラブルを防ぐ鍵となります。
ミツモアで専門業者に無料見積もりを依頼
この記事では、温水便座のウォシュレットが故障したときの対処法を、原因や症状別に解説してきました。
もちろん自分で対処できるものもありますが、温水便座は電化製品なので、専門業者に修理を依頼するのがオススメです。
ミツモアをつかえば、いくつかのカンタンな質問に答えるだけで、最大5件の無料見積もりを比較することが可能です。
レビューや実績も確認して、自分に合った業者を選ぶことができますよ。
気になった業者とはチャットで相談することができます。チャットなら時間や場所を気にせずに相談ができるので忙しい人にもぴったりです。
