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ゴムパッキン(コーキング)の交換は自分でできる?必要な道具や手順、注意点を解説

最終更新日: 2023年05月27日

ゴムパッキン(コーキング)は水回りに使用され、水漏れを防ぐ役割があります。劣化した状態では水がしみ込みやすくなる上、カビが生えるなど見た目もよくありません。ゴムパッキンを自分で交換する方法や、注意点などを見ていきましょう。

水回りのゴムパッキンの交換方法

ゴムパッキン

水回りの継ぎ目にあるゴムパッキンは「コーキング」「シーリング」とも呼ばれ、隙間をふさぐ役割があります。お風呂・洗面所・キッチン・窓などにありますが、年月の経過とともに劣化していきます。

水漏れを放置しておくと、建物全体が傷んでしまう恐れがあるので、速やかに修繕しなければなりません。コーキング剤があれば、劣化したゴムパッキンを自分で補修できます。必要な道具や、やり方を見ていきましょう。

交換に必要な道具

まずはゴムパッキンの交換に必要なものを、見ていきましょう。

  • コーキング剤
  • シーリングはがし(コーキングカッター)
  • マスキングテープ
  • コーキング用のヘラ
  • ダンボール片・厚紙など
  • カビ取り用洗剤
  • キッチンペーパー・キッチンクロス

水回りはカビが生えやすいので、「カビ防止成分」が配合されたコーキング剤の用意をおすすめします

シーリングはがしは古くなったゴムパッキンを除去するために必要です。マイナスドライバー・カッターなどでも代用できますが、壁・建材を傷付けないように注意しましょう。

マスキングテープは壁の養生のために使います。コーキング用のヘラは、隙間に注入したコーキング剤をまんべんなく広げるためのものです。

マスキングテープをはがす際、ダンボール片・厚紙などに巻き付けながらはがすと、手が汚れません。掃除用にカビ取り用洗剤・キッチンペーパー・キッチンクロスなども、準備しておきましょう。

劣化したコーキングを除去

まずは古くなって交換が必要になったコーキングを、はがしていきましょう。壁とゴムパッキンの間に、「シーリングはがし」を入れて除去します。

カッターを使う場合は、切れ込みを入れてからマイナスドライバーを入れ、引き上げるようにしてはがしていきましょう。壁・ドアなどを傷付けないように、慎重に作業します。専用のシーリングはがしを使うと、壁を傷付けません。

古いコーキングを除去できたら、溝にたまったゴミ・汚れを取り除いてきれいにしましょう。汚れがたまったままだと、均一にコーキング剤を注入できなくなったり、見た目が汚くなったりします。

溝がカビで汚れている場合は、市販のカビ取り用洗剤を使用しましょう。掃除が終わったら水気を拭き取って、よく乾燥させます。

マスキングテープで養生

コーキング剤を入れる隙間の上下あるいは両端に、マスキングテープを貼って、コーキング剤の付着から守りましょう

凹凸があるタイル部分にも、マスキングテープをしっかりと貼り付けて、目地にコーキング剤が入り込まないように守ります。

コーキングしたい溝のギリギリではなく、2~3mm外側にマスキングテープを貼るのが、仕上がりをきれいにするポイントです。ギリギリの位置に貼ると、後ではがしたときにコーキング剤ごと持っていかれてしまうことがあります。

コーキング剤を充填

コーキング剤のノズルの先端を溝の端に当てて、少しずつ注入していきます。溝に対して、多すぎず少なすぎない量を入れていくことがポイントです。後からヘラでならすことを考え、溝からやや盛り上がって見える程度の量を入れていきましょう。

注入し終えたら、隙間を埋めるようにヘラで均一にならしていきます。コーキング剤が乾燥する前に、手早く行うことがポイントです。長い距離のコーキングを一度に素早く行うのは難しいので、少しずつ作業をすると失敗しにくくなります。

右方向にならしたら、次は左方向にならすというように向きを変えて、余分なコーキング剤を取り除きましょう。ヘラが大きすぎるとうまくいかないので、溝の幅のサイズに合う大きさのヘラを選びます。

作業が終わったらマスキングテープをはがし、コーキング剤を乾かしましょう。マスキングテープをダンボール片・厚紙などに、巻き付けるようにしてはがしていくと簡単で、手も汚れません。

最後は乾き切るまで水分に触れさせないよう、ラップなどで養生します。コーキング剤にもよりますが、完全に乾くまで24時間ほど必要です。

ゴムパッキンを交換する目安は?

ゴムパッキンは時間がたつにつれて、劣化していきます。環境にもよりますが、10年程度で劣化するケースがほとんどです

またゴムパッキンの見た目からも、交換時期を判断できます。どのような状態になったら交換した方がよいのか、見ていきましょう。

ゴムパッキンに亀裂が入っている

ゴムパッキンの部分が割れたり、亀裂が入っていたりするなら、交換時期の合図です。ゴムパッキンの寿命が近づいて柔軟性がなくなると、ちょっとした衝撃でも亀裂が入りやすくなります。

交換せずにいると、割れ目から水分・汚れが侵入してゴムパッキンがゆがみ、水漏れが起きやすくなるので注意しましょう。

またゴムパッキンの部分にカビが生えたとき、ゴシゴシとこするようにして掃除をしていると、劣化が早まります。汚れが軽いうちに、丁寧に掃除をすることが大事です。

ゴムパッキンが浮いている

ゴムパッキンが溝から浮いた状態になってしまっているなら、交換の目安です

ゴムパッキンは日常的に使用する部分に使われています。ドア・窓を閉めるときに衝撃を受けることで、自然に劣化していくのは、仕方がないことです。

ゴム・シリコンの経年劣化が起きると、密着度が弱い状態になって浮いたりゆがんだりしやすくなります。浮いた隙間から水分が入り込み、ゴムパッキンとしての役割をこなせない状態です。

放置すれば水漏れの原因になるので、早めに交換しましょう。

ゴムパッキンを交換する際の注意点

ゴムパッキン

初めて自分でゴムパッキンを交換する場合、きれいな仕上がりにならないことは珍しくありません。しかしちょっとした注意点を押さえるだけで、失敗しにくくなります。ゴムパッキンを交換する際の、注意点を見ていきましょう。

空気が入らないようにする

溝にコーキング剤を注入するとき、空気が入らないようにすると、仕上がりがきれいになります。空気が入ると均一にコーキングできなくなり、隙間ができる原因になります。

空気が入らないようにするには、コーキング剤を一気に押し出そうとせず、少しずつ慎重に埋めていきましょう。

また溝にゴミ・汚れが残っていると、その部分の密着度が弱くなり、浮き・ゆがみの原因になります。そのためコーキング剤を入れる前に、念入りに掃除をしておくことも大事です。

ヘラで伸ばすときも、溝全体に密着させるように意識し、できるだけ均一にして表面を滑らかに整えましょう。表面ががたついていると、凹凸の部分に水分・汚れがたまりやすくなります。

コーキング剤の扱いは慎重に

コーキング剤が床・壁・家具などに付着すると、取り除くのが大変です。溝以外の場所に付着しないように、注意を払って作業しましょう

作業中はどうしても手・衣類にコーキング剤が付きやすくなります。必要に応じて軍手をはめたり、汚れてもよい衣類に着替えたりなどの対策をすることが大事です。

皮膚に付いたときは、ティッシュペーパーなどで取り除いた後、小麦粉・練り歯磨きなどをまぶして、こすり落としましょう。べったりと付着した場合、完全に落とすのは難しいですが、日常生活を送っていれば徐々にはがれ落ちていきます。

一度にたくさんのコーキング剤を注入しようとすると、飛び散ったり溝から漏れ出たりしやすくなります。少しずつ、丁寧に作業をしましょう。

ゴムパッキンの交換にチャレンジしよう

必要な道具をそろえて手順を守れば、素人でもゴムパッキンを交換できます。コツをつかめば簡単に交換できるのでチャレンジしてみましょう。

不器用な人・自信がない人は、無理せず業者に依頼する選択肢もあります。業者であればきれいに短時間で交換でき、手指にコーキング剤が付着する心配もありません。忙しくて作業時間を確保できない人や、きれいに仕上げたい人にもおすすめです。

ミツモアなら複数の業者に、見積もりを依頼できます。1社ずつ連絡を取って依頼せずに済むので、時間の短縮に役立つでしょう。

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