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老前整理とは?40代・50代の今やるべきこと!捨てる極意と処分方法

最終更新日: 2024年06月28日

「自分がいなくなった後、家族が困らないように身の回りを整理しよう。」「でも体力が衰えた状態でできるか不安。」病気などで自分の体と向き合うことをきっかけに、将来のことを考えるとこんな風に不安に思う人も多いのではないでしょうか?

歳をとる前(40代・50代)に物や人間関係などを整理をすることを老前整理と呼びます。ものが整理されると家族への負担を少なくするだけでなく、自分の余生を快適に過ごせるようになります。今回は、具体的なやり方と成功のコツについても詳しく紹介します。

そもそも老前整理の意味とは?

老前整理の意味

老前整理とは、歳を取って体力が衰える前に、身の回りの物や人間関係を整理することです。

「老前整理」という言葉は2010年頃からインテリアデザイナーをされている坂岡洋子さんが提唱し始め、本を出版。その言葉のインパクトそして、「断捨離」、「終活」といった不要なものを整理して、生き方を見直そうという動きと共に認知されるようになってきたようです。NHKでも取り上げられて話題になった考え方です。

老前整理は自分のためにやるもの

「生前整理」と「老前整理」は混同しやすいですが、生前整理は「家族」のため、老前整理は「自分」のためとの意味合いが強いです。歳を取ると、意外にも家の中でも暮らしにくさを感じることは多いものです。

長年、若い時からため込んだ家の中の様々な「物」。使わなくなったものがもう何十年もその場所に居座っている。ものに囲まれた生活の暮らしにくさを少しでも解消するためにあるのが「老前整理」です。

老前整理により老後の暮らしの負担を減らすことができ、さらには心も軽くなり老後の人生に良いイメージを持てるようにもなります。

老前整理は「生前整理」とは違う

老前整理は終活で推奨される「生前整理」とは、違います。

60代、70代、まだまだ元気な生活が続くことを見越して、少し衰えていく自分の体のことを考えながら安心、安全な生活を整えていくことです。

生前整理の詳細を知りたい方は【生前整理】断捨離のやり方は?業者依頼の費用も解説!もご覧ください。生前整理の必要性や考え方、片付けのコツについて記載されています。

30代からの老前整理でミニマリストになる

意識が高く、早い人は30代で「老前整理」「終活」を考え出すようです。これは、昨今の断捨離、ミニマリストブームによるところだと思われますが、身の周りを整理し、整えることはそのまま生き方につながることなのかもしれません。

老前整理をするメリット・必要性

老前整理をするメリットと必要性
老前整理をするメリットと必要性(画像提供:Ground Picture/Shutterstock.com)

では、具体的に老前整理をするメリット・必要性を考えてみましょう。

メリットとして挙げられうことは「セカンドライフを快適に過ごせる」「元気なうちに整理整頓できる」「未然に事故を防げる」「家族への負担が小さくなる」の4点になります。

セカンドライフを快適に過ごせる

セカンドライフは、それまでの生活からかなり様変わりした生活になると思います。それまで大きなウェイトを占めていた仕事を引退して自由な時間が増えたり、夫婦で共に過ごす時間が多くなったりと様々な面で変化が生じます。

自由な時間を手に入れたとき、まず老全整理を行うことで、そののちの生活をとても快適に過ごすことができます。仕事などのライフスタイルに加えて、身の回りの整理が進めば、自分に本当に必用なものが明確になり、これから始まるセカンドライフがより素晴らしい時間になると思います。

一人暮らしの人は身軽な内に老前整理をしておくべき

今一人暮らしの方は、体が身軽な内に老前整理を行いましょう。

後回しにしていくといつの間にか体の自由がきかなくなってしまいます。

近くに頼る人がいない状態で無理をして整理を進めてしまうと、思わぬケガをしたり事故に繋がったりする恐れがあります。

何かあった時にすぐに駆け付けてくれる人がいないのは、万が一の事態に繋がりますので、若い内に大変な作業から優先度をつけて整理を始めるべきです。

体力的に元気なうちに整理整頓できる

40代・50代のうちに身の回りの整理をするのと、60を過ぎてから整理するのとでは身体にかかる負担が大きく違います。

老化とともに体力も筋力も低下します。階段を上るだけで息が切れたり、重いものを持ち上げると腰や関節に痛みを感じたりするのが当たり前になったりします。そうなると整理整頓も順調に進められなくなって、セカンドライフも順調にスタートできませんね。ですから、身の回りを整理整頓は体がまだ元気な40代・50代のうちにしましょう!

未然に事故を防げ、安全対策にもなる

年を取ると体力や筋力の低下により物につまずいたり、何もない場所でもつまずいたりすることが増えます。セカンドライフではどうしても家の中で過ごす時間が増え、つまずいたり、転倒するリスクはさらに高まります。老前整理をするとそのようなリスクも取り除くことができます。

さらには家の中で修繕すべき箇所が見つかるきっかけにもなりますし、万が一地震や火災が起きた際に、被害を小さく抑えるためにいろいろな工夫を施すこともできます。

老前整理をすることで家の中の安全と心の安心を手に入れることができます。

家族への負担が小さくなる

老前整理により家族の負担を減らすことができます。
事故を心配することもなくなり、また、掃除を代わりに行ってもらう手間もなくなります。自身がいなくなった後の整理も簡単になりますので、家族のことを考えても、身の回りはすっきりさせておくことには重要な意味があります。

40代・50代から老前整理に取り組むきっかけ

40代・50代が老前整理に取り組むきっかけ

老前整理が自分のためになる、多くのメリットがあるとは分かっていても、セカンドライフに向けての準備など実感もやる気も湧かない…、やっと子育てが終わって少しゆっくりしたい…などすぐに動き出すのは難しい思います。そこで、老前整理を始めた方のキッカケをご紹介しますので、自身を重ねあわせてみて、動き出すタイミングを決めてみてはいかがでしょうか。

実例1)知人の相続の話を聞いた時

ひとつは「誰かと相続の話題になったとき」です。ものが整理されていると相続が簡単になることは間違いありません。まだ相続について考えるのは早いと思うかもしれませんが、人生何が起こるか分かりませんし、若いうちに整理をしておいて損はありません。ママ友や仕事の同僚、友人との間で相続の話が出た時には、老前整理を考えるチャンスです。

実例2)子供が成人したとき

つぎに挙げられるのは「子どもが成人したとき」です。子ども成人するというのは親にとってもかなり大きな節目になり、子育てもひと段落したなと思える時ではないでしょうか。子どもが巣立つことになれば、子どもに充てていた時間は自由な時間になりますし、そもそも家から人がひとり減るわけですから、一部屋あくことになり、掃除がしやすくなったり、それまで見落としていたポイントなども見つかるんではないでしょうか。

親としての仕事を完遂したわけですから、自分のことに時間をささげられるセカンドライフの準備として老前整理にトライしてみてはいかがでしょう!

実例3)病気になったとき

最後に挙げられるのは「病気になったとき」です。できればこうなる前に整理をしておきたいですね…。ただ、病気になった時というのは、自分も老いてきたな…そろそろ体に気を付けないといけないな、と危機感を抱き始めるはずなので、老前整理を始めるきっかけとしてはかなり手を付けやすいタイミングです。自分の体と向き合うと同時に、それまでの人生・思い出と向き合い整理していきましょう。

老前整理のやり方

老前整理のやり方

ここまで老前整理のメリットとはじめるきっかけについて見てきました。では老前整理は一体何からはじめればいいのか?何をすればいいのか?

ただ単に分別してゴミを捨てて残ったものを整理するのでは、毎年の大掃除と変わらないです。この章では老前整理を進めるにあたって、どんなポイントに気を付けつつ整理をするのかについて解説していきたいと思います。

本当に必要なものを見極める

老前整理では「必要なもの/不必要なもの」で分別するのではなく、「使うもの/使わないもの」で分類します。「使わないもの」は捨ててしまいましょう。「使うもの」に関しては「いま現在使っているもの」と「将来使うかもしれないもの」の2種類に分けられます。「将来使うかもしれないもの」の場合は、将来のある特定の日に確実に使うと予想されるものだけを残さなければなりません。いつか使うか分からない物は「将来使うかもしれないもの」にあてはめてはいけません。そうしてしまうと全然ものを捨てられなくなってきます。

大きなものから捨てる

まず大きなものから捨てていくと、家ってこんなに広かったのか…と今まで気づかなかったことに多く気づき、ポジティブな気持ちがわいてくるでしょう。そして老前整理に対して何か決心のようなものが生まれてきます。老前整理の起爆剤/スタートダッシュというわけです。

また、これは長期スパンでの老前整理を考えた場合ですが、大きなものや重いものは少しでも若いうちに処分しておいた方が安全です。体力や筋力の低下を考えると、老後に大きなものを自ら処分するのは大変です。子どもや兄弟に頼んだり、業者に依頼しなければいけない状況になるかもしれません。ですから、できることなら少しでも早く40代・50代のうちに自ら処分してしまいましょう。

もったいないものを捨てる

大きなものから処分して、使うものだけを残して…と整理を進めていっても、どうしてももったいなくて捨てられないものが残ってしまうと思います。その気持ちはとても分かるのですが、、、捨てましょう!でないと老前整理は終わりません。迷っている段階で、絶対必要のものではないのです。捨てた後に万が一必要になったら、他のもので代用しましょう、代用できなければ買いましょう。それぐらいの気持ちが必要です。

老前整理を成功させるためのコツ(極意)

老前整理を成功させるためのコツ

老前整理の進め方について説明しましたが、ここからはさらに老前整理の”極意”を明らかにします。これから説明するコツさえ意識していれば、老前整理が行き詰ることもなく、気楽に進められます!

完璧を目指さないようにする

完璧主義はやめましょう。はじめから完璧を目指すのはやめましょう。序盤の目標が完璧だと、少しの障害で整理をやめたくなってしまいます。小さなことからコツコツと、一気に片付けようとせずに、まずはこの部屋から、まずはこのタンス、夏物の洋服からなど小さな整理を積み重ねていきましょう。そして老前整理がいったん終わっても、リバウンドしないようにずっと意識し続けることが大事です。

捨てられない物は期限を決めて保管する

もったいなくて捨てられないものでも最後はちゃんと捨ててくださいと言いましたが、写真やアルバムなどどうしてもすぐに捨てられない場合は、捨てる期限を決めて保管しておくという策があります。このセーターにはすごく思い入れがあるけど、ずいぶん長い間着ていないな、でも捨てたくないな。そんな時は「今シーズン着なかったら捨てよう」と自ら期限を決めてしまいましょう。そして、期限が来たら潔く処分しましょう。

「場所」「期限」をあらかじめ決めておく

これはどういうことかというと、例えば「リビング」の整理は「今週中」に終わらせる、といったように整理する場所とそこにかける時間を設定して、間延びすることなく、かつ老前整理を途中で断念することなく完了するためのコツです。こうすることで、大きな目標に向けて、小さなゴールを着実に積み重ねていくことができるので、気持ちよく老前整理を進めていくことができます。

老前整理をする上での注意点

老前整理をする上での注意点
老前整理をする上での注意点(画像提供:PIXTA)

老前整理をする上での注意点についてまとめたいと思います。特に気をつけるべきポイントは「災害時に危険なので高いところに物を置かない」「トラブルの元になるので家族の物には手を出さない」「モチベーション維持のために1日でまとめてやろうとしない」の3点になります。

災害時に危険なので高いところに物を置かない

地震が起きた時に家の中にいた場合、揺れによる転倒のほかに何が危険だと考えられるでしょうか。火を使っている場合は引火による火災、食器棚などの大きな家具の転倒などがあります。そして高いところにあるものが落下してくることも危険の一つです。落下物が頭にぶつかったり、落ちた場所が悪いと扉が開かず避難できなくなったりします。そのようなことが起きないように、整理の際に高いところに物を置くのは避けましょう。

トラブルの元になるので家族の物には手を出さない

整理するのは「自分の物」だけにしておきましょう。子どもが実家を離れて暮らしている場合でも、配偶者の老前整理に対するモチベーションが低く手伝ってくれなくても、他の人の物を勝手に処分すると、喧嘩や言い争いの原因になります。なので、そういったものを整理したい場合は、所有者をなんとか説得して整理・処分をしてもらうようにしましょう。

モチベーション維持のために1日でまとめてやろうとしない

老前整理を無理に1日で終わらせようとして、もし終わらなかった場合、確実にモチベーションが下がり、中途半端なまま整理が終わってしまいます。老前整理のきっかけはなかなか掴みにくいので、こういった状況は避けなければなりません。ですので「場所」と「期限」を決めて数日かけてコツコツと整理を行った方が良いでしょう。

エンディングノートをつける

エンディングノートをつける
エンディングノートをつける

エンディングノートとは、自分の死後の希望を綴るノートです。

  • 家族や友人・知人へのメッセージ
  • 埋葬方法
  • 連絡してほしい人物
  • パソコンや携帯のデータをどうするか
  • 家具などの処分
  • 財産の分配の希望

これらの内容を記入して、家族や家に出入りのある方に場所を伝えておき、何かあった時のために自分の気持ちを伝えられるように備えておくのです。

エンディングノートに法的強制力はない

遺言書とエンディングノートの違いとして、エンディングノートには法的強制力がありません。

相続や遺品の分配について書くことはできますが、それが確実に叶えられるとは限らないので、大切なことは法的な手順を踏んだ遺言書に残しておきましょう。

認知症になった時の希望も書ける

遺言書は死後の内容を書き記しますが、エンディングノートは生前のことについても書くことができます。

認知症は自覚症状はあるものの、対処が遅れたり判断がつかずに放置してしまうパターンが多くあります。

エンディングノートは、どこの施設に入りたいか、延命治療は望むのかという内容も書き込むことができます。

定期的に見返し、書き直すのがおすすめ

エンディングノートは数年に1回読み返し、書き換えると良いでしょう。

法的拘束力がないからこそ、状況に応じて書き換えることができるのがエンディングノートの利点です。

老前整理で出た不用品の処分方法

最後に、老前整理で山のように出た不要品の処分方法を簡単にご説明しておきます!

ゴミ袋にまとめた大量の服、使わなくなったタンス、壊れたまま置いてあった家電など、一気に処分してしまいましょう。

粗大ゴミで回収してもらう

一番簡単な処分方法は市町村のルールに乗っ取った粗大ゴミ回収に引き取ってもらうことです。粗大ゴミの出し方、出せるもの、自治体によりルールは違いますので、必ず問い合わせをして正しい処分方法で出しましょう。

わからない場合は市区町村の問い合わせ先に電話してしまうのが一番早いです!粗大ゴミ収集場所への持ち込みで安価で処分できる方法なども教えてくれます。まずは、市区町村のリサイクル窓口に問い合わせましょう。

家電はリサイクルが必要

ちょっと面倒なのがリサイクルが義務付けられているリサイクル家電です。家電リサイクル法で義務付けられている家電は以下の製品です。

  • 冷蔵庫・冷凍庫
  • テレビ(液晶・プラズマ)
  • エアコン
  • 洗濯機・衣類乾燥機

・買い替える場合
新しい製品を買ったお店が引き取ってくれます。買い替える製品を配達の際に引き取りをしてくれるので、運搬料がかからない場合等があります。詳細なリサイクル料金については、買い替えの時にお店で問い合わせましょう。

・家電ショップに持ち込む・引き取りを依頼する
購入した家電店で引き取りをしてくれます。リサイクル料+運搬料がかかります。購入店ではない、近所の家電ショップでも引き取りはしてくれます。運搬料などに違いがある場合がありますので、持ち込み、引き取りを考えているお店に問い合わせをして確認をしてみましょう

ヤマダ電機 家電リサイクル回収のお申込み
エディオン 家電リサイクル
ケーズ電気 家電リサイクル
ベスト電器 家電・PCリサイクル
ジョーシン 家電リサイクル
ノジマ 家電リサイクル
コジマ 家電リサイクル
ビックカメラ 家電リサイクル
ヨドバシカメラ 家電リサイクル

・指定場所へ持ち込む場合

事前に郵便局、ゆうちょ銀行でリサイクル券を購入し、市区町村で指定された収集場所に持ち込みます。収集場所は一般財団法人家電製品協会のWebサイトで検索することが可能です。

一般財団法人 家電製品協会 これで解決家電!リサイクル
一般財団法人 家電製品協会 家電リサイクル券センター

不用品業者に回収してもらう

老前整理ででた不用品、ゴミ、家電をすべて一括して引き取り依頼をすることが可能です。必要なごみの量を伝えて、都合のよい指定した日に自宅まで引き取りに来てくれます。大きな家財、家電は搬出までお願いできますので、量が多い場合や、搬出する人手、運ぶ車などがない場合は利用するのがおすすめです。

費用は回収する量、種類によって変わってくるので事前に条件を伝えて見積もりをもらいましょう。

不用品回収の相場

15,000

標準相場

9,800

リーズナブル

26,700

プレミアム

不用品回収業者を探すなら相見積もりで比較がおすすめ

悪徳業者を避け、信頼できる不用品回収業者を見つけるためには、3~5社の事業者から見積もりをとって以下の3点を比較することが大切です。

  • 見積もり金額
  • 口コミ評価
  • 対応の丁寧さ

複数の事業者を比べることで、相場から大きく外れる金額を提示する事業者や、利用者からの評判がよくない事業者を見分けられます。

複数業者の比較をかんたんに行うには、見積もりプラットフォームミツモアがおすすめ。「ミツモア」を使う5つのメリットを紹介します。

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各事業者の見積もり料金はもちろん、過去にその業者に仕事を依頼したユーザーからの口コミ評価も確認できます

「相場より金額が高すぎたり安すぎたりしないか」「悪い口コミが集まっていないか」など、複数の観点で事業者を比べられますよ。

④契約や相談はすべてオンラインで完結

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不用品回収サービスとは?

まだ使い道のある不用品を、リユース目的で回収してくれるサービスです。
「古物商許可」を取得した事業者のみが不用品回収を行えます。
壊れていても修理できるものや部品が再利用できるものは引き取ってもらえますが、廃棄物として捨てるための回収はできません。

FAQ:不用品回収で回収できないものについて