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アナベルの剪定方法・季節ごとの切り方!失敗せず綺麗な花を育てる方法

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最終更新日: 2024年06月28日

アナベルの健康を保ち、安定して美しい花を咲かせるため、剪定は毎年行う必要があります。アナベルはアジサイの仲間で白くこんもりとした可愛い花を咲かせますが、アジサイとは剪定方法や時期が異なっています。

  • どんな剪定方法があるの?
  • 綺麗な花をたくさん咲かせるための剪定のコツは?
  • 剪定を失敗したらどうなる?

そんな方のために、ここではアナベルの剪定方法や適した時期を解説。その他にもアナベルの育て方や普段の手入れ、基本情報などを紹介していきますね。

アナベルの剪定方法は2つ!場所や花付きにあわせて選ぼう

アナベル

アナベルは特にこれと言って決まった剪定方法がありません。状況に応じて強剪定か弱剪定を選んで行います。その地域の気温や育てたい形・高さに合わせ、比較的自由に切ることが可能です。

強剪定 弱剪定
温暖地
寒冷地 △~○
メリット ・花を大きくできる

・全体の姿を美しくできる

・雪囲いが不要になる

・雪で枝が折れなくなる

・花数を多くできる

・全体的にボリュームを出せる

・見栄えが豪華になる

デメリット ・花数が少なくなる ・花が小ぶりになる

・雪囲いが必須になる

・雪で枝が折れやすくなる

アナベルの剪定時期は花が終わってから翌年の3月までの間です。アナベルは新芽にしか花がつきません。花は6月~7月に開花しますが、遅くとも翌年の3月頃までであればいつ剪定しても大丈夫。また、冬の時期(11月~12月・2月~3月)に1~2度ほど弱剪定をすると、全体の形を整えることができますよ。

ただし雪が降る寒冷地であれば、地植えの場合には11月頃に強剪定を行うのがおすすめです。弱剪定も可能ですが、それだとアナベルを寒さから守るための雪囲い(冬囲い)が必須なので手間がかかります。また雪で枝が折れる心配をしなくてはなりませんね。

鉢植えの場合も寒冷地ではやはり強剪定がおすすめです。ただ雪が積もらない場所に鉢植えを置けば、弱剪定でも大丈夫ですよ。

アナベルの剪定方法・強剪定のやり方

特別なやり方はなく、地面から2~3節の芽の上で大きく切り落とします。バッサリと切ることで翌年の花数は減りますが、株が元気になり枝の勢いが増すため、大きな花を咲かせられますよ。

アナベルの剪定方法・弱剪定のやり方

アナベルの弱剪定ではまず、花が終わった後に花部分だけを切っておきます。その後、11月~12月もしくは2月~3月の間に、全体のバランスを見て丸くなるように整えていきましょう。遅くとも3月には剪定を終えるようにしてくださいね。

弱剪定時に古い枝を残すため、そこから新しい枝がたくさん生えてきて花数も多くなります。ただし枝の数が多いと養分が分散されますので、弱剪定後の花は小さめです。

また病害虫の予防のためにも、夏前に風通しを良くする目的で軽い剪定をするのがおすすめ。細く弱い枝や悪い枝などを切っていきましょう。その時切った枝は、挿し木(詳しくは後述)に使えますよ。

アナベルの剪定時期を間違えると花が咲かないことも

剪定道具

アナベルは強靭で育てやすく、他のアジサイと違って剪定可能時期も長い植物です。しかし剪定可能期間の最低ラインである3月を過ぎてから剪定をすると、新芽を刈り取ってしまうため花が咲きません。

古くて傷んでいる枝などは春から夏までに切り落としても構いませんが、新芽が出ていないか確認してから切るようにしましょう。

アナベルの剪定をしなかったらどうなる?

アナベルは剪定をしないと、どんどんボリュームがアップして上へ伸びていきます。しかし枝は細く花も小さくなっていくため、見栄えが残念なことになる可能性が大。また、枝が細くなればちょっとした雨や雪などで折れてしまうことが多くなります。

「庭木だから基本は自然のままに放置」という方でも、3年に一度程度は剪定をするようにしてください。できれば毎年してあげるのがおすすめです。強剪定であれば簡単ですし、株も元気を取り戻して美しく大きな花が見られますよ。

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アナベルの剪定に悩んだら?業者へ依頼しよう

庭木 剪定
庭木 剪定

アナベルは強靭な植物なうえ、他のアジサイに比べて剪定期間が長く切り方も自由な花です。しかし、以下のような方はプロの剪定業者に頼むのもおすすめです。

  • 翌年の花をこんもりとバランスよくしたいなど、はっきりとした希望を持っている
  • 剪定をしたいけれど、作業時間を作るのが難しい

プロであれば植物のことをよく知っています。こんな感じにしたいと話せば、希望を考慮してデザイン剪定もしてくれますよ。

剪定を依頼する場合は、ぜひミツモアの無料見積もりを利用してみてください。地域や予算など、あなたにピッタリの業者が複数見つかるはずですよ。

アナベル剪定後の花は、アレンジして飾ることも可能!

白いアナベル

剪定をした花を捨ててしまう方も多いと思います。しかし剪定で切り落とした緑の花は、うまくアレンジすると家に飾ることもできるんです。

人気のアレンジは、ドライフラワー、スワッグ、リースなど、いずれも壁に飾るもの。真っ白から濃い緑色へと変化した秋のアナベルは、部屋の白い壁に映えますよ。それぞれのやり方を簡単に紹介します。

  • ドライフラワー:茎を長めにとって切り、葉を取ってから逆さにして風通しの良い日陰で干す
  • スワッグ:茎を長めにとって切り、他の植物と合わせて麻紐でしっかりと結ぶ
  • リース:花を小さく取り分け、基本のリースに少しずつグルーガンなどを使って貼り付けていく

ちなみに、これらのアレンジはいずれも真っ白な状態のときにはできません。花が白い時期は水分がたっぷりなので、うまく乾燥せずシワシワになって枯れてしまいます。このようなアレンジをするときは緑色に変化した花を使いましょう。

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綺麗に咲かせたい!アナベルの特徴と基本情報

アナベル

アナベルはアジサイの仲間で、モコモコとした美しい白い花を咲かせます。原産国はアメリカの東部。元は野生のアジサイでしたが、品種改良されアナベルが誕生しました。

和名:アメリカノリノキ

花色:白・ピンク

花期:6月~7月

花言葉:「ひたむきな愛」

樹高:1m~1.5m

雪深い地域や半日陰でもすくすくと育つ、強靭で育てやすい植物です。地植えでも鉢植えでも育てられますが、鉢植えにすると毎年のように大きな鉢への植え替えが必要です。そのため地植えの方が、手間がかからず楽だと言えます。

アナベルは大きく2種類の花を持ちます。大きく育つと人の頭程度のサイズにまでなる白い花は「装飾花」。一般的にイメージされる花の部分ですね。基本色は白ですが、ピンクの花が咲く種類も人気です。そしてもう1つ、雄しべと雌しべを持つ「両性花」という部位もあり、装飾花の内側に咲いています。こちらは花弁を持たず、受粉を行う役割を持ちます。小さいですが目を近づけて見て、雄しべと雌しべを探してみてください。

アナベルの魅力は季節に応じて花の色が変化するところ。つぼみの頃はパステルグリーンですが、花が咲けば真っ白に変わります。その後秋には緑色へと戻り、秋から冬にかけて茶色く変化。茶色い花の立ち枯れの姿も美しいと好む方が多く、年中花を楽しめますよ。

アナベルの育て方

緑のアナベル

では、育て方をみていきましょう。アナベルを育てるために必要な年間の作業を一覧にしました。

▽アナベルと似ているけど違う!アジサイの育て方はこちら

関連記事:アジサイ(紫陽花)の育て方の基本!植え替えや剪定、代表的な種類も解説|ミツモア
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け

植え替え

施肥
剪定
(弱)
挿し木

それぞれ年に2回程度、適期がありますね。剪定は基本冬ですが、風通しを良くするために夏に行うこともあります。

年間を通して必要な作業内容を見ていきましょう。

土作り

アナベルは土の酸性度合いを気にしなくてよい植物です。水はけの良い土であれば、どんなところでも大きく育ちます。

地植えの場合には植穴に腐葉土を3割程度混ぜ込みましょう。鉢植えであれば、小粒の赤玉土が7、腐葉土が3の割合で混ぜます。混ぜるのが面倒くさいという方は、アジサイ用の培養土が販売されていますので、それを使うと簡単ですよ。

植え付け・植え替え

葉が出る前の3月~4月、もしくは成長が止まった10月~11月が植え付け・植え替えの適期です。地植えは午前中によく日が当たり、夕方の西日が当たらない場所だとよく育ちます。多少日陰でも大丈夫。鉢植えであれば、苗より二回り程度大きな鉢に植えて日当たりの良い場所に置き、しばらくは毎日しっかりと水やりをしてください。

水やり

アナベルもアジサイの仲間ですので、水を好みます。水切れには気を付けましょう。地植えは自然降雨で十分ですが、夏場など日照りが続いたときには水をたっぷりやります。葉がしんなりとしていたら水不足のサイン。しばらく晴天が続いていれば、葉を観察してくださいね。

鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら水やりの合図です。鉢の下から水が流れだすまでたっぷりとやりましょう。真夏は朝と夕方の2回、冬場は2日に1回程度が水やりの目安です。

施肥

アナベルには寒肥(寒い時期・休眠期にやる肥料)と礼肥(花が終わったあとにお礼の意味でやる肥料)を年に1回ずつ与えましょう。肥料はどちらも有効性化成肥料や油かすがおすすめ。株の根元ではなく、枝先の真下辺りの土を10cm程度掘って土に肥料を混ぜてくださいね。

挿し木

挿し木

アナベルは挿し木によって増やすことができます。適期は6月~7月頃なので、夏前に新しく生えた枝を弱めに剪定して挿し木にするのがおすすめ。

新しく生えた枝を選んで、10cm程度の長さで数本切ります。このとき、枝の切り口は斜めにしておいてください。育苗ポットに赤玉土を入れ、土に3㎝程度入るように斜めにした切り口を下にして挿しこみましょう。

日陰に置き、2週間ほどは毎日たっぷりと水をやってください。1カ月程度で発根します。枝を持っても簡単に抜けないくらいに根が張れば、庭や鉢へ植え替えましょう。

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アナベルの育成で気を付けるべき病害虫は?

アナベル

アナベルは育てやすく頑丈な植物ですが、病害虫の被害を受けることがあります。安定して綺麗な花を咲かせるため、日頃から病害虫には気を付けておきましょう。

アナベルにつきやすい害虫

アナベルにつきやすい害虫には「カミキリムシ」と「ハダニ」がいます。

中でも特に注意が必要なのがカミキリムシ。カミキリムシの成虫を発見した場合、既に枝の中に幼虫が潜んでいる可能性が高いです。枝に茶色い粒(幼虫のふん)が溜まっていないか探してみましょう。そこが侵入口ですので、針金を枝の穴に挿しこんで幼虫を掻きだし駆除します。なお、カミキリムシは弱い枝や古い枝に発生しやすいです。剪定をこまめに行うか、施肥を正しく行って幹を強く育てていきましょう。

ハダニは葉の裏に密集することが多い害虫。葉の裏をよく観察し、見つけたら殺虫剤を振りかけて駆除します。一度ハダニを発見したあとは、水やりのときに霧吹きで葉裏にもしっかり水をかけて予防するようにしましょう。

アナベルがかかりやすい病気

アナベルがかかりやすい病気は、うどんこ病やモザイク病。

うどんこ病はカビなので、剪定で風通しを良くして予防します。鉢植えの場合には日当たりの良い場所に移動させましょう。

モザイク病はウイルスによって葉にまだら模様が現れ、葉が縮れてしまう病気。原因はアブラムシであることが多いです。そのため基本的には、アブラムシを駆除することで予防できます。残念ながら、一度モザイク病にかかってしまった株は治りません。発病を確認したあとの対応としては、株そのものを掘り起こし、他への感染を食い止めることです。

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