冬が近づいてくると、スタッドレスタイヤへの交換(履き替え)を考え始める方も多いでしょう。ノーマルタイヤとスタッドレスタイヤを入れ替えるだけの単純な作業ですが、意外とトラブルが起きることがあります。
この記事ではノーマルタイヤとスタッドレスタイヤの交換に関して、知っておきたいことをまとめています。たとえば、適した時期や費用相場・安く抑える方法など。
効率良く交換ができるようになるのでぜひ参考にしてみてください。
スタッドレスタイヤへの交換タイミング!何月が最適か
結論からお伝えすると、初雪が降る1ヶ月前を目安にスタッドレスタイヤへの交換を終わらせると良いでしょう。
初雪の観測日(平均値)をまとめました。
地域 | 初雪観測日(平均値) |
北海道(札幌) | 11月1日 |
秋田 | 11月15日 |
長野 | 11月18日 |
新潟 | 11月26日 |
群馬(前橋) | 12月9日 |
東京 | 1月3日 |
北海道や東北は気温が下がるのが早いので、10月にはスタッドレスタイヤの準備が必要でしょう。
タイヤ交換のタイミングはなるべく早めがおすすめ
スタッドレスタイヤへの交換は「そろそろ必要かな」というタイミングの少し前がおすすめです。理由は以下の2つ。
- 本当に必要になってから交換しようとすると、交換業者の予約が取りづらくなってしまう
- スタッドレスタイヤの性能を最大限引き出すためには200km程度の慣らし運転が必要
同じ地域であれば、スタッドレスタイヤが必要になるタイミングは皆同じです。特に天気予報に雪マークが付いたタイミングでは予約が殺到します。すると予約が取れないことも。
関東や北陸では11月末から12月初めにタイヤ交換のピークを迎えます。先ほどもお伝えしたように、その1ヶ月前程度に交換を済ませるのがおすすめです。
周囲の人が動き出す前に、次の項目を確認するようにしましょう。
- スタッドレスタイヤの劣化状態の確認
- 業者の予約状況の確認
- 自分でタイヤ交換する場合は、工具や作業日の天候の確認
交換するタイミングが早すぎると「スタッドレスタイヤの摩耗が早くなってしまう」と心配になる方がいるかもしれません。しかしスタッドレスタイヤは使用年数が4年経過すると経年劣化で性能が落ちてしまうので、溝を残しておく必要はあまりありません。
むしろ慣らし運転をしっかりするために、ある程度早いうちから交換しておく必要があります。
スタッドレスタイヤの組み換えが必要だと交換に時間がかかることも
スタッドレスタイヤを新しく用意してノーマルタイヤと交換する場合は、組み換えという作業が必要です。
使うタイヤ | 作業内容 | |
組み換え | 新しいもの | ホイールに新しいタイヤを付けてから車に付ける |
履き替え | 去年まで使っていたもの | ホイールごと交換して車に付ける |
組み換えは以下のような流れで行います。
- 購入するスタッドレスタイヤの銘柄を選ぶ
- 購入する場所を選ぶ
- 新しいタイヤを取り寄せる
- ホイールに新しいタイヤを組み換える
上記の手順を経て、ようやくタイヤの履き替えができるのです。ピーク時には履き替えの予約でさえも取りにくくなるので、新品のスタッドレスタイヤへの組み換え作業もできる業者を探すことは困難でしょう。また希望のメーカーや適したサイズのスタッドレスタイヤが欠品していることも。
そのため以下に該当する方は組み換えが必要なことを踏まえ、早めに動き出すようにしましょう。
- スタッドレスタイヤをまだ持っていない
- 去年使ったスタッドレスタイヤが劣化して使えなくなっている
点検や車検のタイミングに合わせて交換するのもあり
法定12ヶ月点検や車検の時期とタイヤ交換のタイミングが重なっている場合は、一緒にやってしまうのも良いでしょう。
法定12ヶ月点検や車検では、足回りを点検するためにタイヤの脱着をするので、同時にタイヤ交換もするとタイヤ交換分の工賃がかからないケースが多いです。また業者によってはタイヤ交換の予約と、点検や車検の予約を別枠で設けている業者も。この場合タイヤ交換の予約が埋まっていても受け付けてもらえる可能性があります。
スタッドレスタイヤからノーマルタイヤに戻す時期は?
春になるとスタッドレスタイヤからノーマルタイヤへの履き替え作業が必要です。秋のタイヤ履き替えとは違い、緊急性のある作業ではないので業者の予約は取りやすい傾向にあります。
路面の凍結や積雪がなくなればいつでも履き替えが可能。時期としては3月から4月にかけてノーマルタイヤに戻す地域が多いでしょう。ドライ・ウェット路面(通常の乾いた路面や濡れた路面)での性能はノーマルタイヤの方が優れているため、早めの履き替えが推奨されています。
しかし標高の高い地域では積雪が残っている場合があるので、使用状況に合わせてタイミングを選びましょう。
スタッドレスタイヤへの交換にかかる費用相場
スタッドレスタイヤへの交換費用は大きく分けて
- 交換工賃
- スタッドレスタイヤの本体代(新品を購入する場合)
の2つがあります。去年と同じものを使う場合は工賃のみなので、比較的安く済むでしょう。ただし去年のスタッドレスタイヤが劣化していないかどうかは必ず確認してから使うようにしてください。
この2つの相場について解説していきます。
①スタッドレスタイヤへの交換工賃の相場
スタッドレスタイヤへの交換工賃は、履き替えなのか組み換えなのかによって異なります。
【履き替え(ホイールごと交換)の場合】
車のサイズ | 費用相場(工賃) |
軽・普通車 | 約2,000円~4,000円/台 |
SUVや大型ミニバン | 約5,000円/台 |
【組み換え(タイヤをホイールに付ける作業も含む)の場合】
車のサイズ | 費用相場(工賃) |
軽・普通車 | 2,000円~4,000円/タイヤ1本 |
SUVや大型ミニバン | 2,500円~5,000円/タイヤ1本 |
去年のスタッドレスタイヤが使える方は履き替えになるで費用が安く済むケースが多いです。
SUV(ランドクルーザーなど)や大型のミニバン(アルファードなど)はタイヤサイズが大きくタイヤの交換作業に時間や労力がかかるため、金額が高めに設定されている場合があります。
また取り付けを依頼する業者によっても費用が異なるので注意しましょう。
交換を依頼する業者 | 費用 |
ディーラー | 高い |
カー用品店 | 普通(別で買ったタイヤを持ち込みで依頼すると高くなる) |
自動車整備工場 | 安い~普通 |
費用を安くしたいのであれば自動車整備工場がおすすめです。
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②スタッドレスタイヤの本体価格相場
スタッドレスタイヤを新しく購入する場合の本体価格は、1本当たり5,000円~40,000円程度です。
価格にかなり幅がありますが、タイヤのサイズ・メーカー・性能などによって高いものから安いものまで様々。「同じモデルのスタッドレスタイヤでも、サイズによって価格が全然違う」ということもあります。
詳細はこちらを確認してみてください。
ちなみに新品のスタッドレスタイヤを購入する方は、ネットで安く購入して自動車整備工場に持ち込むのが最も安くなりやすいです。タイヤの選び方やおすすめモデルはこちらの記事でも解説しています。
スタッドレスタイヤへ交換する際の作業内容・手順
タイヤ交換の作業は業者に依頼するか自分でするかの2択です。
業者に依頼するとどのような作業をするのか
業者でタイヤを履き替えるときは、まずスタッドレスタイヤの状態を確認します。
スタッドレスタイヤの状態に問題がなければ、タイヤの残り溝やローテーションに合わせて車に履かせる位置を決め、取り付けナットを規定トルク(締め付けの強さ)で締め付けます。同時にタイヤの空気圧の調整も行って完了です。
タイヤ保管サービスをしている業者なら、使っていないタイヤをそのまま預けることもできます。重いタイヤを運んだり自宅のスペースをタイヤのために確保したりする必要がありません。追加で料金がかかりますが、メリットの大きなサービスです。
業者に依頼しなくても自分でできるのか
タイヤ交換は業者に依頼しなくても自分で作業することができます。作業の手順は基本的に同じ。作業工賃の節約をしたい・予約が取れなかったなどの理由で、タイヤ交換を自分でしたいと考える人もいるでしょう。
しかし正しい作業手順で行わないと車を損傷させてしまったり、タイヤ交換後に不具合が出たりする可能性があります。ナットを取り付ける順番や締め付けの強さ(規定トルク)など、注意しなければいけないことが多いのです。
また重いタイヤを脱着する体力も必要。そのため基本的には業者にお任せした方が無難でしょう。
使っていないタイヤを保管するときの注意点
タイヤ交換を行ったら、使っていないタイヤを保管しなければいけません。タイヤを保管するときは以下の点に注意が必要です。
- タイヤが汚れたまま保管しない
- 雨や直射日光が当たらないようにする
- タイヤによって置き方を変える
これらを守らないとタイヤの劣化を早めてしまう可能性があります。詳しくはこちらの記事で解説しているので、参考にしてみてください。
雪国以外の地域ではスタッドレスタイヤへの交換は必要?
都道府県によっては雪が降らなかったり積もらなかったりする地域もありますよね。そこで雪国以外の地域における冬の備えについて解説します。
道路が凍結しない地域では、スタッドレスタイヤは必要ない
1年を通して道路が凍結しない沖縄県や、九州や四国の一部地域ではスタッドレスタイヤは必要ないでしょう。
しかし山間では積雪や、寒波による高速道路の交通規制が起こるケースがあります。つまり住んでいる地域ではスタッドレスタイヤが必要なくても、遠出する場合はノーマルタイヤでは支障が出ることがあるので注意が必要です。
まれに降る雪が心配な人はオールシーズンタイヤがおすすめ
ほとんど雪が降らない地域では、わざわざスタッドレスタイヤを準備するか悩む人も多いでしょう。
年に数回だけの積雪が心配な人には、オールシーズンタイヤがおすすめです。氷上路面の走行はできませんが、圧雪路(あっせつろ:雪が踏み固められた路面)や浅い積雪路での走行が可能です。
しかもスタッドレスタイヤよりもドライ・ウェット性能(乾いた路面や濡れた路面を走る性能)が高いため、通常の路面を走るのにも適しています。
スタッドレスタイヤはドライ・ウェット性能が低く、ほとんど雪が降らない地域では「不利な環境で走行し続ける」という使い方になってしまいます。それに対しオールシーズンタイヤなら「そこまで有利ではないが不利でもない環境で走り続ける」という使い方ができますよ。
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