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スタッドレスタイヤの空気圧の目安!夏タイヤと同じ指定空気圧で良い?高めの方が良いケースも

最終更新日: 2021年10月19日

スタッドレスタイヤの空気圧で悩んでいる方に、雪や氷の上でも安全に走行するための空気圧の目安を解説していきます。

また「こんな場合は少し高い/低い方が良い」という例外ケースも。安全に走行できる範囲内で空気圧を調整するためのコツなども解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

スタッドレスタイヤの空気圧は夏タイヤと同じ!指定空気圧に調整

タイヤの空気圧チェック

標準サイズのスタッドレスタイヤの空気圧は、夏タイヤ(ノーマルタイヤ)と同じ数値に合わせれば大丈夫。車種ごとに指定されている空気圧に調整すれば、より性能が発揮しやすいように設計されています。20kPa程度の差であれば許容範囲なので、基準から少しずれていても心配はいりません。

例外①:扁平(へんぺい)タイヤに変更する場合は通常よりも高い数値で調整することも

例外として、標準サイズのタイヤから厚みが薄いタイヤ(扁平タイヤ)に変更すると空気圧の調整値が変わるケースがあります。扁平タイヤは耐荷重が低く、標準的なタイヤと違う規格が採用されているんですね。「エクストラロードタイヤ」や「レインフォースドタイヤ」という分類になっています。

通常よりも高い空気圧を充填(じゅうてん)することで耐荷重を上げているため、標準サイズのタイヤより高い数値で調整する必要があります。タイヤメーカーが負荷能力一覧表を出しているので、調整値はそれぞれのメーカーのホームページから確認できますよ。

例外②:アイスバーンと雪上路面で空気圧を変えた方が良いケースも

凍結路面

冬場の道路は「アイスバーン」と「雪上路面」の2つに分かれます。スタッドレスタイヤに求められる性能はアイスバーンと雪上路面とで変わるのです。

  • アイスバーン:滑りやすいため空気圧を高めにするとグリップしやすく(滑りにくく)なる
  • 雪上路面:柔らかいため空気圧を低くすると雪をかきやすくなる

地域によって平均気温や除雪方法などが違うので、自分の走行する地域に合わせて空気圧を設定するといいでしょう。ただしスタッドレスタイヤは当然これら反対の状況に対応できるように作られています。そのため基本的にはやはり指定空気圧にしておくのがおすすめですよ

ちなみに空気圧の「高め」「低め」の目安としては標準の10%前後です。それよりも大きく外れた調整をするとタイヤの劣化を早めるなどの悪影響が出ます。冬の運転は大きな危険が伴うので、空気圧の調整に慣れていない場合は業者に相談してみましょう

スタッドレスタイヤの空気圧調整に失敗するとどうなる?

タイヤ バースト

タイヤの空気圧を過度に調整してしまうとタイヤの劣化を早めるだけでなく、走行中にバースト(走行中にタイヤが破裂してしまうこと)する危険があります。これはノーマルタイヤにも共通しているので覚えておいてください。

空気圧が高すぎる場合と、低すぎる場合に起こる不具合について以下にまとめました。

高すぎる場合 低すぎる場合
・接地面の中央部分だけが減る(偏摩耗)

・乗り心地が悪くなる

・タイヤが傷を受けやすくなる

・接地面の両肩部分だけが減る(偏摩耗)

・燃費が悪くなる

・スタンディングウェーブ(※詳しい説明は後述)が出やすくなる

・ハイドロプレーニング(※詳しい説明は後述)が出やすくなる

基本的には指定空気圧にすることを心がけ、どうしても高め・低めにしたい場合も±10%以内に収めるのが安心です。

スタッドレスタイヤの指定空気圧の数値を確認する方法

タイヤ空気圧のラベル

ここまで「空気圧は指定値に設定すべき」と解説してきました。車種によって指定の空気圧は違うので、自分の車の空気圧を確認しましょう

多くの車種では運転席ドアを開けると車体側の柱(センターピラー)に、タイヤの空気圧が記載されたラベルが貼られています。上の画像のようなものですね。

ラベルの記載例を挙げると、次のようになっています。

空気圧ラベル

タイヤ空気圧(kPa{kg/㎠})
タイヤサイズ 前輪 後輪
185/65R15 88S 260{2.6} 230{2.3}

前輪の指定空気圧は260kPa(2.6kg/㎠)で、後輪の指定空気圧は230kPa(2.3kg/㎠)ということですね。

kPaとkg/㎠単位が違うだけで同じ空気圧の数値です。空気圧を測定するとき使うエアゲージに書いてある単位に合わせて調整するといいでしょう。

ちなみに「空気圧調整の仕方が分からない」「空気圧を指定値から離れた数値にしたい」という場合は、自動車整備工場に相談するのがおすすめです。できる限り安く済ませるには、ミツモアを利用してみてください

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スタッドレスタイヤの空気圧調整に関する注意点

タイヤ交換

スタッドレスタイヤの空気圧を調整する際の注意点を解説します。

注意点①:スペアタイヤと間違えない

スペアタイヤが搭載されている車の場合、ラベルにスペアタイヤの空気圧(420kPa)も合わせて記載されています。ラベルをよく読んで間違えないようにしましょう。通常のタイヤは目安として200~250kPa程度の車種が多いので、大きく超えている場合は間違えている可能性があります。

注意点②:夏場使っていないときは空気圧を低くしておく

夏場のスタッドレスタイヤを使っていない時期は、空気圧を半分程度に抜いておくといいでしょう。指定の空気圧が入っていると、内側から強い圧力がかかっているのでタイヤに負担がかかり、劣化を早めてしまいます

スタッドレスタイヤの空気圧をチェックするタイミングは?

雪道で停車するスタッドレスタイヤを着用した四輪駆動車

スタッドレスタイヤの空気圧は、1ヶ月に1回はチェックして補充しましょう

タイヤの素材であるゴムはわずかに空気を通してしまうので、タイヤ内部の空気は自然と抜けてしまいます。タイヤは1ヶ月で5~10%も空気が抜けてしまいます。

高速道路を走行する前は空気圧チェックをしよう

高速道路を走行する前はタイヤの空気圧チェックは必須です。高速道路では指定値~指定値より10%高いくらいに空気圧を調整するといいでしょう。

というのも高速道路の走行前に空気圧を調整すると、燃費が向上したり走行安定性が増したりするだけでなく、スタンディングウェーブやハイドロプレーニングといった危険を回避することができます。

スタンディングウェーブとは、空気圧が低すぎる状態で高速走行したときにタイヤの接地部分が波打ってしまう現象です。変形に耐えきれずタイヤがバーストしてしまう危険性があります。

ハイドロプレーニングとは水溜まりの上を高速走行させたときに、タイヤが水の上に浮いてしまう現象です。道路と接地していないためスリップしてしまう危険性があります。

とはいえ最近のタイヤは性能が高くなっているので、過度に空気圧を高くする必要はありません。高速道路を走行する前には空気圧が低くなっていないかをチェックすることが何より大切です。

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