シロアリは種類によって個体の大きさや特徴が異なります。ぱっと見た目だけではクロアリや他の虫と区別が難しい場合があり、正しい知識が必要です。
シロアリの見分け方や種類の特徴などを紹介します。自分でできる対処方法も見ていきましょう。
シロアリの基本情報
害虫として知られるシロアリには、実はそれぞれ役割があるのです。シロアリの基本情報や主な生態をみていきましょう。
シロアリとは?
シロアリは「アリ」と付いており、白っぽいアリかと思われがちですが、実はゴキブリの仲間に分類されるのです。
クロアリは卵からかえり幼虫、サナギを経て成虫になります。しかしシロアリは幼虫から成虫となり、外見もほとんど変わらない特徴があります。
シロアリは世界中で約2,900もの種類が発見されてますが、日本で確認されるシロアリは22種類ほどといわれており、中でもよく見るのは3種です。
元々は枯れた木や葉を食べるため、生態系全体としては森林循環に大きく貢献している益虫とみなされています。しかしそのうちいくつかの種類は、家を浸食する害虫として知られています。
階級ごとに外見や役割が異なる
シロアリは万単位以上の数で「コロニー(巣)」を形成し、非常によくできた組織を営んでいる「社会性昆虫」です。
同じシロアリでも一族の女王・王蟻や働き蟻などの階級に分かれています。それぞれ外見や役割が異なり、女王蟻は大きいもので40mmほどの体長になります。
シロアリの社会を支える働き蟻以外にも、外敵から巣を守る兵蟻や王族蟻の代わりとなる副王族蟻もいるのです。
しっかり役割が分かれて組織されているため、巣ごと駆除しなければシロアリの被害は抑えられないでしょう。
種類別シロアリの大きさと特徴
家に被害を与えるシロアリは、主にヤマトシロアリ・イエシロアリ・アメリカカンザイシロアリの3種です。それぞれの大きさや特徴を紹介します。
春に発生するヤマトシロアリ
ヤマトシロアリは4〜5月にかけて春先に多く発生します。体長は羽アリで3.5〜6.0mmほどで、明るい時間帯に一斉に飛び立つ特徴があります。
シロアリが飛び立つ時は、他の場所に巣を拡大する時です。羽が付いたシロアリが飛び出した時は既に大きな被害を受けている可能性があります。
ヤマトシロアリは粘土成分が多い土を好み、ひとつの巣に10,000〜50,000匹が生息しています。家の中でも湿気の多い水回りを好み、お風呂場や台所などの床下は注意が必要となるでしょう。
初夏に発生するイエシロアリ
日本でヤマトシロアリ以外に家を侵食するシロアリといえば、イエシロアリです。夕方や夜間など暗い時間帯に飛び立ちます。
6〜7月の初夏に発生し、巣には10万〜50万匹ものシロアリが潜んでいるでしょう。
羽アリの体長は3.5〜6.5mmほどで、ヤマトシロアリと比べて大きくなる場合がほとんどです。体は黄褐色で、羽が白い特徴があります。
ヤマトシロアリよりも数が多く、被害も深刻になる可能性が高いです。水気のある場所だけでなく家の基礎から屋根裏まで侵入するため、浸食範囲が広くなってしまうでしょう。
被害を拡大させないためにも、イエシロアリをみかけたらすぐに対処が必要です。
外来種のアメリカカンザイシロアリ
日本のシロアリ被害のほとんどが、ヤマトシロアリかイエシロアリによるものでしたが、近年は海外からやってきたアメリカカンザイシロアリの被害を受けるケースも多くなってきています。
湿気を好むシロアリですが、乾燥した場所でも過ごせるアメリカカンザイシロアリは活動範囲が広い特徴があります。
元々日本にいなかった種類のシロアリですが、家具などの木材輸入を通じ日本に持ち込まれました。巣が小さく被害が拡大するスピードが遅いため、早期発見が難しいとされています。
大きさは約7mmで、頭部が赤っぽいのが特徴です。胴体や羽は黒くなっています。
シロアリと他の羽虫の見分け方
昆虫の中にはシロアリと同様、羽を持つ虫がいます。特にクロアリとシロアリは姿が似ているため、特徴を押さえていないと区別がつかなくなるでしょう。
シロアリと他の羽虫の見分け方を紹介します。
シロアリとクロアリを見分けるポイント
シロアリとクロアリの羽アリは、種類によって羽や体が黒い場合があるため素人では区別するのは難しいでしょう。
シロアリとクロアリの羽アリを見分けるポイントは、触角の形です。クロアリはL字型に対し、シロアリはよく見ると数珠をつなげたような形をしています。
羽にも注目しましょう。シロアリとクロアリの羽は同じ4枚ですが、クロアリの後方羽は前羽よりも小さくなっています。
シロアリの羽は非常にもろく取れやすいため、家の周りに羽だけがたくさん落ちていたら注意が必要です。
その他の似た虫と見分け方
クロアリ以外にもシロアリと見間違えやすい虫には、クロバネキノコバエやイエヒメアリがあげられます。
クロバネキノコバエ | イエヒメアリ |
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クロバネキノコバエは、特に人に害をなす虫ではありませんが、数が多いため不快感を与える「不快害虫」とされます。
イエヒメアリは人の食物に被害を与えます。巣をみつけづらく、駆除するのが難しい害虫です。気性が荒いため、時には人を刺したりかみついたりするので注意が必要となるでしょう。
シロアリを発見した場合の対処法
シロアリは数が多く、自力で駆除するのは難しい昆虫です。迅速に対応しなければ被害は拡大してしまうでしょう。
シロアリを見つけた場合の対処方法を紹介します。
自分でできる応急処置
複数匹のシロアリをみかけた場合は、被害が拡大する前に少しでも駆除しておくのがよいでしょう。
シロアリは小さな刺激で死んでしまうため、粘着テープを貼り付けたり掃除機で吸い込むだけでも駆除できます。
皮ふで呼吸するシロアリは、粘着物が肌に触れるだけでも死んでしまうのです。
広範囲で見かけた場合は、熱湯をかけるとよいでしょう。シロアリは70〜100℃のお湯で死滅します。シャワーの水圧で駆除するのも有効です。
多くのシロアリを発見した場合は、逃がさないことを優先しましょう。ポリ袋などで囲み、掃除機で吸い込むのも効果的です。
市販の殺虫剤使用はデメリットがある
シロアリを撃退するために専用の殺虫剤も市販されていますが、こればかりに頼っていると被害を抑えることは困難です。
そもそも殺虫剤は、シロアリの姿が確認できてはじめて使用できるものといえます。屋根裏や床下など目に見えないシロアリは駆除できないため、完璧に殺虫するのは難しいでしょう。
柱の中や壁なども同様です。中にいることがわかっていても、殺虫剤を吹きつけられないのであれば駆除できません。
被害範囲が広い現場では、殺虫剤の使用は向いていません。仮にひとつ巣をみつけて殺虫剤で駆除しても、他に巣がある可能性も高いため、殺虫剤の効果は薄くなります。
確実な駆除には専門業者が安心
市販されている殺虫剤やくん煙剤などを使用しても、素人がシロアリを完璧に撃退するのは困難です。
専門的な知識と経験がある業者に依頼すれば、効率よくシロアリを駆除してくれるでしょう。
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シロアリの確実な駆除は業者へ依頼しよう
元々は森林循環に貢献しているシロアリですが、いくつかの種類は家に深刻なダメージを与えてしまいます。
日本で害虫と呼ばれる主なシロアリは、ヤマトシロアリ・イエシロアリ・アメリカカンザイシロアリの3種です。
それぞれ体の大きさや出没する場所、羽アリの飛び立つ季節などが異なります。少しでもみかけたら、すぐに対処しないと大きな被害を受けてしまう恐れがあります。
自力で対応する方法もありますが、専門的な知識を持つ業者に依頼すると安心です。
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