リビングに畳スペースを取り入れることで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。また設置方法の違いについても気になるところです。
本記事ではリビングに畳部分を作るメリットとデメリット、作り方の種類についてご紹介します。
畳コーナーのメリットとデメリット
部屋の一部分に畳を取り入れるリフォームは、施工方法に応じて三つの種類に分けられます。はじめに、「畳コーナー」のメリットとデメリットについて見ていきましょう。
畳の張り替えにかかる費用相場を知りたい方は以下の関連記事を参考にしてみてください。畳の張り替え業者の選び方についても紹介しています。
畳コーナーのメリット
リビングの一部を畳コーナーにすることで、軽作業をしたり子どもが遊んだりできるスペースにできます。くつろげるスペースとなるだけでなく、空間をあえて区切ることでおしゃれな雰囲気も作れるでしょう。
さらに、畳には吸湿・保温効果もあるため、夏や冬など寒暖差の激しい時期でも快適に過ごせます。
畳コーナーのデメリット
畳は吸水性が高い素材なので、液体をこぼしてしまったときにシミになりやすいのが難点です。そのまま放置するとダニやカビが生える可能性もあります。
また紫外線の影響を受けやすく、数年で劣化することもあるので、定期的なメンテナンスが必要です。
このように、フローリング以上に維持費がかかったり、状態を維持するのに手間がかかったりしてしまうことが、畳コーナーのデメリットです。
一段上げる小上がり
続いては、小上がり和室がどのようなものか、そしてどのようなメリット・デメリットがあるのかについてまとめます。
小上がりの和室とは
小上がりの和室は、リビングの中に「一段高くなったスペース」を設置し、そこに畳を敷いて和室として使うことを指します。
段差をつけることによって、畳コーナーよりも区切られたような印象を与えられる一方で、完全にフローリングとの用途を分けて使えることが大きな魅力です。
また、空間が仕切られているような印象を与えられることで、リビングがどのようなテイストであっても、しっかりとなじみます。
最近では、和室以外にも板張りやカーペット敷きなど、さまざまな床材を選ぶことができることもあり、自由度が高まってきています。
小上がりのメリット
小上がりの和室を取り入れることで、段差部分に引き出し収納を作れます。幅や高さによっては、非常に大きな収納スペースを作成できるため、それを目的に小上がりの和室を希望する人も少なくありません。
また段差を作るという特性上、そこに座ることもできます。広々とした空間を取れるのであれば、和室の中心に掘りごたつを設置するのもよいでしょう。
リビングよりも高い位置にあるため、ホコリがたまりにくい点も大きなメリットです。
小上がりのデメリット
小上がりの和室にすることで、メリットだけでなくデメリットも発生します。たとえば段差があることによって、高齢者や体が不自由な人は行き来しにくくなってしまうでしょう。
さらに、乳幼児がいる場合には、段差から落ちてしまう危険性もあるため、常に目を離さないように気を付けなければなりません。
リビングの元々の広さが十分でない場合は、圧迫感が生じたり家具を置きにくくなったりする可能性もあります。
平らにできる置き畳
置き畳でスペースを作る方法もあります。置き畳の特徴とメリット・デメリットについてもチェックしておきましょう。
置き畳とは
置き畳は和室の畳とは違い、その場に置くだけで設置が完了する畳です。「ユニット畳」や「システム畳」とも呼ばれます。
15mm程度と通常の畳よりも薄く、大きさも80cm×80cmと通常の畳の半分程度なので、ちょっとした和風の空間を実現するのに便利です。
また撤去も簡単なので、賃貸でリビングに畳を置きたい場合には重宝するでしょう。さらにサイズやデザイン、素材などが豊富で、レイアウトにこだわりたい場合には、置き畳がおすすめです。
置き畳のメリット
置き畳は、その薄さと小ささが大きな特徴です。小さな子どもや高齢者がいる家庭でも、つまずいて転倒する心配がなく、圧迫感が生じることもありません。
また非常に安価であり大規模な工事を必要としないので、本格的な和室を作るのに比べて手軽に和風な空間を実現できます。
さらに設置と撤去がしやすいので、定期的に取り外して掃除をすることも可能です。畳特有の、清潔に保つのが難しいというデメリットも解消できるでしょう。
置き畳のデメリット
置き畳は通常の畳とは違い、非常に軽く固定されていないため、床材との相性によっては滑りやすくなります。また床が傷ついてしまう恐れもあるため、何らかの対策をしておくとよいでしょう。
さらに、設置場所によっては掃除機を使っても、隙間にたまったホコリを取りにくくなる可能性があるので、掃除をする際には取り外す手間が発生します。
その他、素材によっては湿気に弱くなる点にも注意が必要です。
植物性の繊維が使われている場合、カビやダニが発生しやすくなるため、定期的に換気したり、日陰に立てかけておく「陰干し」をしたりすることで、清潔な状態を保ちましょう。
業者に相談しながら理想の家に
リビングに畳を設置する際には、最初から「これにしよう」と決めるのではなく、自宅の状況や間取りを基に、業者と相談しながら決めることをおすすめします。
専門的な知識を持つ業者に話を聞くことで、より踏み込んだ話ができますし、何より自宅の間取りに適した施工方法を、提案してもらえるというメリットがあります。
ある程度要望を聞いてくれる可能性もあるので、こだわりや理想像があるのであれば、ぜひ一度業者に相談しましょう。
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