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家賃が高いと思ったら2つをチェック!収入とのバランスと相場が大切

最終更新日: 2024年10月29日

就職をきっかけに1人暮らしを始める人は多くいます。はじめのうちは仕事も家事も慣れないことばかりで、慌ただしく毎日が過ぎていくものです。しかししばらくすると余裕が出てきて、生活のいろいろなことが気になるでしょう。

給料から月々の固定費を払い終わると、自分の趣味にかけるお金や貯金に回す分がほとんどなくなってしまうことも珍しくありません。この固定費のうち、大きな割合を占めているのは家賃です。

家賃が高いか安いかというのは、その人の収入や、家に何を求めているかによって変わるため、いくら以上は高い、と言い切ることは難しいですが、おおよその目安はあります。

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今の家賃は高い?判断に必要な情報

自分では「家賃が高いなぁ」と思っていても、実際に確認してみたら相場と変わらなかった、というケースは決して少なくありません。

今払っている家賃が適正な金額かどうか気になった時は、以下2つの情報をチェックしましょう。

収入と家賃のバランス

家と硬貨が天秤にかけられている

一般的に、家賃は手取り収入の3割を目安にします。

月の手取り収入 家賃の目安
19万円 5万7,000円
20万円 6万円
21万円 6万3,000円
22万円 6万6,000円
23万円 6万9,000円

たとえば月々19万円の収入を得ている人が、家賃が6万円の物件に住んでいるとします。

この場合、家賃の目安金額を超えているため、交際費や外食にかけるお金を減らしたり、趣味への投資を少なくするなど、日々の生活の中で節約が必要でしょう。

反対に手取り収入が22万円の人が、家賃が6万円の物件に住んでいる場合、上記表の目安金額より6,000円安いため、その分を交際費や趣味、貯金に回せるかもしれません。

上記の表はあくまで目安です。奨学金やショッピングローンの返済がある人は、同じ手取り収入の人よりも家賃を抑えておくことで返済が滞る可能性を低くできます。


何度も返済が滞ってしまうと、信用情報が傷つき、様々なリスクが発生します。信用情報の回復は一朝一夕でできるものではありません。ローン返済等がある方は、延滞が発生しないよう返済分のお金をまず確保することが大切です。

住んでいる地域の家賃相場

家賃を決定するには、以下の要素が影響します。

・土地そのものの価格
・周辺の環境
・物件の特徴

土地そのものの価格

国土交通省地価公示・都道府県地価調査によると、2023年現在、日本で最も地価が高いのは、東京都の銀座4丁目です。和光の時計台があるあたりといえば、なんとなくイメージが湧くかもしれません。

銀座は外国人観光客も多く訪れ、三越や松屋銀座などの伝統と格式を有するデパートがあります。ショッピングの需要も高く、ジャンルを問わずハイブランド商品がやり取りされるため、経済への影響が強いエリアです。

例に挙げた銀座のように、多くの人が集まるほど魅力のある場所は、土地としての価値が高いです。

賃貸住宅も考え方はそのものは変わりません。一般的に、複数の鉄道会社が利用できる駅や急行電車が停車する駅から近いエリアは、交通の便が良く人気が高い傾向があります。

人気が高いということは、より高い家賃であっても借りたいと思う人が多いと言い換えられます。

周辺の環境

深夜や早朝まで営業しているスーパーやコンビニが多ければ、日用品のストックを切らせてしまった、というようなトラブルにもすぐ対応ができます。周囲にスーパーやドラッグストア、コンビニが複数ある物件は、買い物に便利であるため人気です。

ただし、周辺環境がマイナスに影響するケースもあります。

心理的瑕疵(しんりてきかし)物件は、「この物件は借りたくないな」と思ってしまう物件のことです。心理的瑕疵とされる理由は様々で、特定が難しいこともあります。どのような理由であっても、物件のオーナーからすると、空き室を作ってしまうのが一番損です。そのため、周辺の物件よりも家賃を低く設定することで、入居希望者にアピールします。

物件の特徴

物件を探す時はワンルームや1Kといった間取りや築年数、建物の構造などの希望条件を指定します。

基本的な条件の他にも、階数や部屋の向きといった条件や、楽器演奏可能物件やペット可物件、LGBTフレンドリー物件などでも検索可能です。人によってこだわる部分は異なるため、条件がマッチしていれば多少の賃料の差は気にならないでしょう。

たとえば音楽大学の周辺は、演奏ができるほどの防音設備を整えてある物件が多いです。音楽大学に通う学生の多くは、より長く楽器の練習をしたいと考えています。多少家賃が高くなっても防音設備が充実した物件を契約するでしょう。

また、周辺環境と同じように、物件の特徴もマイナスに作用することがあります。最も分かりやすいものは築年数です。築年数が古い物件は、周辺の新しい物件と似たような間取り・広さであっても家賃が安く設定されることがあります。

引っ越すか迷った時はどうする?

ノートパソコンを見ている人

今の物件の家賃が相場よりも少し高い場合、引っ越したほうが良いのか悩むかもしれません。

無理に引っ越しをする必要はありませんが、今の物件に不満がないかを改めて確認すると良いでしょう。

部屋の広さに不満はないか

住み始めた頃は物が少なく快適だったものの、生活するにしたがって買い足したものが増えてしまい、気づけば部屋が狭く感じるようになった。このような悩みは、一人暮らしを始めて1年半ほど経過した人に多いです。賃貸物件は基本的に2年ごとに契約更新をするため、今の物件に住み続けるのか考えるチャンスでもあります。

単純に物が多くて部屋が狭くなった場合は、不要な物を捨てるだけで解決することがほとんどです。この理由だけで引越しはしない方がベターかもしれません。

しかし、物は少ないのに狭い、不要な物がないのに狭いと感じるときは引っ越しを検討すると良いでしょう。

部屋の条件に譲れないものはあるか

今住んでいる物件にどのような特徴があるかリストアップしてみましょう。一通り書き出した後に、賃貸情報サイトのこだわり・特徴検索の条件一覧を確認すると、自分でも忘れているような特徴が出てくることがあります。

  • 駅から徒歩15分
  • 最寄り駅は3路線利用可能
  • 南向きで日当たりが良い
  • バスタブが広い
  • オートロック
  • 5分で行けるコンビニが2店舗ある
  • インターネット無料

このように短文になっていても、固有名詞だけでも構いません。大切なのは自分が何を大切にしているかを確認することです。

リストの中から無くても我慢できる要素を消していき、最後に残ったものが物件選びで譲れない条件です。絶対にひとつに絞らなければならない、というわけではありませんが、多くとも3つ、できれば2つほどに絞りましょう。

周辺の環境はあなたにマッチしているか

コンビニが複数店舗あったとしても、品ぞろえが好みに合わなかったり、欲しいブランドの商品を取り扱っていなければ、買い物に便利とは言えないでしょう。

また、人によって感性・価値観が違うためある人は気にならないことが、別の人は気になるケースがあります。感覚の違いを最も表しているものが騒音問題です。

小学校の通学路に近い物件の場合、登下校の時間帯は子供たちの声が聞こえてくることがほとんどです。子供が好きならそれほど気にならないかもしれませんが、子供が嫌いな人にとってはつらい環境になりえます。

普段は「元気だなぁ」「ほほえましいなぁ」と思っていても、体調が悪くて休んでいる時には耐えられないほどうるさいと感じるかもしれません。

引っ越す時に気を付けたい2つのポイント

今住んでいる物件から引っ越すことになった場合、ちょっとしたことで引越しにかかる費用を節約できるかもしれません。

業界の繁忙期を避ける

不動産業と引越し業者の繁忙期は、業務内容の都合上、少しずつ重なっています。

1月~2月は4月からの新生活に備えた物件探しのピークです。内見予約の都合がつかず、物件探しが進まなくなることも考えられます。また、多くの顧客の情報を処理するため、普段よりも手続きや問い合わせの返答に時間がかかるでしょう。

多くの人は、賃貸契約をしたらすぐに引越し業者とやりとりを始めます。予定通りに新生活を始められるよう、スケジュール調整が必要であるためです。新大学生や新社会人、さらに転勤する社会人も重なるため、3月の引越しは作業料金が高額になりがち。もし引っ越しするタイミングを選べるのであれば、3月は避けたほうが無難でしょう。

引越し業者が次に忙しいのは9月です。主な顧客は、人事異動で転勤を命じられた社会人です。3月に比べれば絶対数は少ないものの、顧客の多くが社会人であるため土日祝日の引越しが特に混雑します。9月に引っ越すなら作業を依頼する曜日に注意しましょう。

相見積もりを取る

作業料金の適正価格を知るためにも、相見積もりを取ることが重要です。5社を目安にピックアップして見積もりを取るとよいでしょう。あまり数を増やしてしまうと、逆に何を見ていいか分からなくなってしまう可能性が高いのでご注意ください。

相見積もりを取る時には、複数の会社に一括で見積もり依頼を出せるサイトを利用することをおすすめします。登録している引越し業者が多ければ、有名な業者よりも安価な料金で依頼できる業者を見つけられるかもしれません。

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家賃が高くても後悔するとは限らない

家賃が高すぎて後悔している、という情報は多くみられますが、家賃の比率が高めであっても充実した生活を送っている人も当然います。

譲れない条件を満たした物件は満足度が高い

オシャレが好きで、服以外のファッションアイテムも数多く持っている方は、ウォークインクローゼットがある物件を選ぶ傾向があります。どんなアイテムがあるかを直感的に把握でき、トータルコーディネートがしやすいためです。

ウォークインクローゼットがあると、部屋として利用できる面積は狭くなってしまいます。しかし、コーディネートの決めやすさやファッションアイテムの収納性能、アイテムを収納した見た目の充実感など、様々な要素を加味すると、家賃が高くとも満足して生活できるでしょう。

お家時間が長い人は居心地のよさも大切

通信サービスの発達や社会情勢など、様々な理由から働き方が大きく変わっています。2010年代までは、週5日毎日出社することが当たり前でしたが、2023年現在は、週に何日かは在宅勤務をしたり、そもそも出社せず、フルリモートで働くこともあります。

仕事の都合上、在宅勤務はないものの休日は家で過ごすことが多いという人も、自宅の環境にこだわることで毎日イキイキと暮らせるかもしれません。

映画のサブスクリプションサービスを契約していて、休日には映画を何本も見るのであれば、リビングが広めの設計の物件を探すことでしょう。音響設備やソファは一般的に大きいサイズのものが多く、リビングが狭いと妥協しなければならない部分が増えるかもしれません。音響設備は映画のダイナミックさ、ソファは快適な視聴に強い影響を及ぼすことから、映画好きの人はどちらもあきらめたくないものです。

大切なことは、自宅に何を求めているかをはっきりさせることです。家賃が高い・安いといった表面的な情報に振り回されてしまうと、かえって後悔するかもしれません。

家賃が高い物件に住む前に確認したいこと

物件に対して求めることを整理した結果、今よりも家賃が高い物件のほうが快適だと判断するかもしれません。その場合も、すぐに引っ越しの準備をするのではなく、2つのポイントを確認しましょう。

家賃を払い続けられるか

同じ手取り収入であっても、出費の内訳は人によって大きく異なります。直近の収入だけを考慮しがちですが、できれば1年~1年半ほどの収支をチェックしましょう。収入にバラつきがあったり、給料日前に口座の残金が少なくなった月が多いようであれば、なにかあった時に家賃が払えなくなるかもしれません。

タイミングによっては、毎週末、友人の結婚式があるといった状況にもなりえます。きちんとお祝いをするためにも、臨時の出費に耐えられる程度の貯金は確保できるようにしましょう。

また、考慮から漏れたり、不十分だったりするのが医療費関係です。普段は風邪を引かないような健康な人であっても、自分ではどうしようもないような原因で起きた事故や怪我、病気で入院することになるかもしれません。

入院保証付きの保険に入っている、十分な貯蓄があるなど、既に対策をしている場合は過剰に気にする必要はないでしょう。

転居する時に物件のグレードを下げられるか

一般的に、家賃が高い部屋は設備や周辺環境が整っています。なんらかの理由で転居が必要になった時、同じ金額の家賃でも設備や環境面に不満が生まれるかもしれません。

特に注意が必要なケースのひとつとして、インターネット回線利用可能物件が挙げられます。

ひとことで「インターネット回線利用可能」と言っても、その回線速度はまちまちです。ネットでは一般的に、賃貸物件に敷かれている回線は速度が遅いといわれます。

そのため、物件の付加価値を高めたいオーナーの中には高速インターネット回線を敷くことを検討する人もいます。

オーナーが全戸一括で契約している場合は、個人で契約するよりも安い値段で回線を利用できることもあります。オーナーにとっては訴求力が高まり、入居者からすればお得に快適なインターネット環境を得られ、物件への満足度が高まります。そのため知らず知らずのうちに安くて快適な状態に慣れてしまいがちです。転居に伴い、改めて回線を契約するときに、思っていたよりも料金が高く、固定費が上がってしまう可能性があります。