引越しには天気の悩みがつきものです。
「もし雨が降ってしまったらどうしよう」「気を付けるべきことは何だろう」
そんな悩みを解決するべく、キャンセル・延期や各引越し業者の対応、欠かせない雨漏れ対策まで詳しく解説していきます。
雨の日の引越しは延期になる?
荷物が濡れたり新居が汚れたりする可能性の高い雨の日の引越しはなるべく避けたいもの。
依頼者が引越しを延期・キャンセルすることはできるのでしょうか?
天災以外は予定通り決行
引越し当日に雨が降った場合でも、基本的に業者から延期やキャンセルの連絡が入ることはありません。
しかし、危険を伴う暴風雨や洪水、地震などの天災の場合、業者から延期の相談をされることがあります。
「標準引越運送約款」という国が定めた基準によると、地震・津波・洪水、暴風雨・地滑り・山崩れなどの天災の場合は、業者からキャンセルすることが可能であると規定されています。
キャンセルは3日前までに
天災によるキャンセルを除けば、全て依頼者都合とみなされるためキャンセル料が発生する可能性が高くなります。しかし、3日前までに業者にキャンセルを伝えればキャンセル料は発生しません。
「標準引越運送約款」によると、キャンセル料については下記のように定められています。
解約した日 | 運賃及び料金にかかるキャンセル料 |
2日前 | 20%以内 |
前日 | 30%以内 |
当日 | 50%以内 |
引越し当日になって焦ることがないように、事前に天気予報をチェックしておくことが大切です。どうしても雨の日の引越しを避けたいという人は、業者への早めの連絡を心がけキャンセルや延期の相談をしましょう。
参考:標準引越運送約款 |
早めの行動で引越し日程の前倒しという選択肢も
業者側に予約の空きがあれば、引越し日程を前倒しするという選択肢もあります。
梅雨や台風の時期など早めに天気の予想ができる場合は、引越し予定日に雨の可能性が高いと分かった時点ですぐに業者に日程変更の相談をすることをおすすめします。
しかし、基本的には直前の日程変更は難しいです。特に繁忙期は直近の日程となるとすでに予約がいっぱいということはよくあるので、変更できたらラッキーという認識で相談してみましょう。
各引越し業者の雨の日の対応は?
引越し業者の雨の日対応・対策がどのようになっているのかが気になるところです。ここでは、大手引越し業者が公表している雨の日の対応について紹介します。
業者によってその程度や内容は異なるので、詳しい内容や気になる点は事前に各業者の担当者と相談しておきましょう。
アート引越センター
依頼者の家財が濡れないよう、細心の注意を払って梱包・搬出・運搬・搬入を行っています。
天災など安全に作業ができないと判断した場合、依頼者と相談の上、段取りを含めた再打合わせをします。
アリさんマークの引越社
多少の雨であれば問題なく作業を行います。
また大雨の場合でも依頼者の引越し日程を最優先し、作業開始前であれば天候による日時の変更も無料で受け付けています。
サカイ引越センター
基本的に引越しは決行されますが、通常よりも梱包に配慮してもらうことができます。
荒天となり安全が確保できないと判断した場合は、業者側から日程変更を相談される場合もあります。
家財の水濡れ対策
業者やプランによっては、梱包の際に家財が濡れないよう対策を行ってくれます。しかし業者側で特に雨対策がない場合は、自分自身で荷物の水濡れ対策を万全にしなければなりません。
ここではなるべく家財を濡らさないコツを紹介します。
衣類・家電製品はビニール製の袋へ
洋服やタオルなどの布製品、小型の電化製品や電源タップなど、水濡れに弱いものは大判のごみ袋などのビニール製の袋に入れましょう。ビニール袋に入れた状態でダンボールに梱包すれば、雨に濡れるのを防げます。
もうすでに荷物を梱包してしまったという人は、ダンボール自体をビニール袋で包むことをおすすめします。ただ、そうすると業者が運びにくくなってしまう可能性があるため、事前に確認しておきましょう。
パソコンはデータのバックアップも忘れずに
パソコンは衝撃や水濡れに弱いので、業者のトラックに積み込むのではなく、自分のカバンに入れて持ち運ぶ方法が一番安全です。
ダンボールに梱包する場合は、プチプチなどの水を通さない包材で厳重に包み、周りにもタオルや衣服など緩衝材になるものをたくさん敷き詰めましょう。
万が一のときのために、データのバックアップを取っておくことをお忘れなく!
布団は圧縮袋へ
サイズが大きい布団はビニール袋に入れることが困難なため、防水として圧縮袋に入れましょう。圧縮袋の閉じ口からの水濡れが不安な人は、上からガムテープでしっかりと留めておくと安心です。
ダンボールの補強はしっかりと
ダンボールは水に濡れると破れやすくなります。ダンボールの中の荷物が重くなりすぎないように量を調整したり、開け口や底の継ぎ目をガムテープなどでしっかり補強しましょう。
当日使う予定の雨具は梱包しない
移動時に必要な傘やカッパなどの雨具は、梱包せずすぐに使えるようにしておきましょう。うっかり雨具まで梱包してしまい自分自身が濡れてしまっては、引越し作業をスムーズに行うことができません。
体や荷物を拭くためのタオルもわかりやすい場所に入れておくと安心です。
搬入・荷ほどき時の水濡れ対策
梱包に万全な雨漏れ対策を施しただけでは、まだ完璧とは言えません。雨の日の引越し後、新居で快適に過ごすためには搬入・荷ほどき時にも注意が必要です。
いらないタオルやシーツ、ブルーシートを用意
搬出搬入する際に、荷物が濡れてしまうことは避けられません。そのままダンボールを置くと、せっかくの新居のきれいな床が汚れてしまいます。
いらない厚手のタオルやシーツなどを事前に用意しておき、新居の玄関に敷いておきましょう。その上に荷物を置くように業者に依頼しておけば、水滴で床が汚れずに済みますし、引越し後の掃除も楽になります。
また、いらないタオル類はダンボールや荷物についた水滴を拭く際にも重宝します。
荷ほどきは迅速に
荷物を搬入したあとすぐにダンボールから荷物を出すことも、雨の日の引越しのコツです。
ダンボールについた水滴を拭きとっても、外気に触れたダンボールは湿気を多く含んでいます。湿気で荷物が傷んだりカビたりしてしまう前に速やかに荷ほどきを行いましょう。
湿気対策もお忘れなく
雨の中の引越しは、運ぶときだけでなく、運んだあとの湿気対策も重要です。
家財の痛みやカビの原因になる湿気を取り除くことで、大切な荷物がダメになる心配もなくなります。
ダンボールには除湿剤や防カビ剤をイン
カビが生えやすい衣類や布団類のダンボールには、事前に除湿剤や防カビ剤を入れておくとさらに湿気を防ぐことができます。布団類は圧縮袋に入れておけば湿気対策も同時にできます。
除湿剤はドラッグストアなどで購入できるので、荷物の量に合わせて必要量用意しておきましょう。
衣類や布団には乾燥機をかける
衣類や布団がなんとなく湿っていると感じたら、乾燥機や除湿機にかけましょう。
衣類などは想像以上に湿気を含んでいます。そのままクローゼットに入れると、密閉された状態で湿度が上がり、カビが繁殖しやすい環境になってしまいます。
完全に乾いた状態にしてから収納することで、カビの発生を防ぎましょう。
【ちなみに】雨の日の引越しは縁起がいい!
引越し当日に雨が降ると「なんか縁起が悪いな」と思ってしまいますが、雨の日の引越しは実は縁起がいいとされています。
「禊の雨」「恵みの雨」と言われるように、水には邪気を払う効果があると信じられています。また、すべてを洗い流してくれる、幸せを新居に呼び込んでくれるといった意味もあるとされています。
雨の中の引越しは手間が増えて大変ではありますが、上記で紹介した雨漏れ対策をしっかり行えば不安を軽減できスムーズに引越しを終えることができるでしょう。
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