「開業届を郵送したいけど、送るべき書類や郵送先がわからない」とお悩みではありませんか。
開業届を郵送する際は、本人確認書類や開業届の控えなどと一緒に最寄りの税務署へ提出することが必要です。
この記事では開業届を郵送する際の必要書類や宛名の書き方、注意点について解説します。
この記事を監修した税理士
風間公認会計士事務所 - 東京都品川区南品川
開業届を郵送する時の必要書類
郵送で開業届を提出する場合、開業届以外の必要書類や税務署からの返信用封筒・切手も一緒に送らなければなりません。
その時に青色申告の申し込みや源泉所得税関係の手続きも済ませると、後々楽になります。
主に以下のものを準備しておきましょう。
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開業届2部
開業届は必ず2部用意した上で同時に郵送しましょう。1部は「税務署への提出用」で、もう1部が「事業主が保管する控え用」です。
控え用開業届は税務署で受付印を押された後に返送で戻ってくるので、大切に保管してください。屋号で新しい口座を開設する場合などで必要になる重要な書類です。
<控え用開業届を使うケース>
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注意点として、開業届の控え用の書類にマイナンバーは記入しないでください。今後さまざまな場面で使用する際、相手に不必要な情報を与えてしまいます。
開業届の控えを提出用のコピーで代用する時は、番号部分に黒ペン等でマスキングを施しましょう。
マイナンバーカードの写し
税務署への申請書等にはマイナンバーの記載が必要なので、開業届を提出する際はマイナンバーカードの写しの提出も必要です。
もしマイナンバーカードを作っていない時は、代わりに次の2つを用意してください。
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郵送用封筒+郵送用切手
開業届を提出する際は、郵送用の封筒と切手も必要です。
封筒の大きさに規定はありませんが、おすすめは次の2つの封筒です。
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また切手は基本的に「25g以内の84円切手」で十分です。
しかし、開業届以外の書類も郵送することを考えると、次の2つがよいでしょう。
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もちろん税務署への到着に不安を感じれば、書留扱いでの郵送も可能です。
返信用封筒+返信用切手
郵送で開業届を提出する場合、税務署からの返信用封筒と切手も一緒に送ります。
郵送用と同じものを一式用意するようにしましょう。
かさばることを考えると、封筒の大きさは長形3号がおすすめです。
その他提出書類
開業届を郵送する際は、開業に伴う他の書類も送ればまとめて手続きしてくれます。必ずしも行う必要はありませんが、手続きの二度手間を省けるので同時に済ませるのがおすすめです。
一緒に提出すべき書類は以下のとおりです。
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とくに青色申告承認申請署は期限内に提出しないと、その年度は青色申告での税制優遇が受けられません。65万円控除(電子申請でなければ55万円)の複式簿記を希望する場合は、同じタイミングで申請しておきましょう。
控え用の開業届を郵送し忘れても大丈夫
控え用の開業届を郵送し忘れてしまった場合は、税務署に「保有個人情報開示請求書」を提出しましょう。この手続きにより、税務署から開業届を発行してもらえるため、万が一控え用の開業届を同封し忘れても問題ありません。
例えば、金融機関で屋号の入った口座を開設したいといった場合、個人情報だけではなく、税務署に提出した開業届が必要となります。この時、開業届の控えが手元にあればスムーズにいきますが、手元に控え用の書類がない場合は税務署で開業届の控えを発行してもらうこととなるのです。
【開業届】封筒の宛名の書き方
開業届を郵送する際に意外と迷うのが封筒の宛名の書き方です。
郵送用の封筒の宛名を書く際は「税務署の住所」「〇〇税務署 御中」「〇〇届出書 在中」と書く必要があります。
もし開業届自体の書き方を知りたい場合は、次の記事をぜひご覧ください。
【郵送用】宛名の書き方
郵送用の封筒には次の3つを記入してください。
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郵送先は納税地を管轄する税務署【国税庁のHPで確認しよう】
開業届の郵送先は、個人事業主の納税地を管轄する税務署になります。個人事業主の場合、原則として納税地はその人の住所地です。
税務署は全国に数多く点在しており、どの税務署が管轄しているのか分からない方も多いと思います。その時は、まず国税庁のHPで管轄の税務署を調べましょう。
【返信用】宛名の書き方
返信用の封筒には次の2つを記入してください。
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開業届を郵送するときの注意点
開業届を郵送する際は、次の4つのポイントに注意する必要があります。
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記入に不備があれば戻ってくる可能性がある
開業届の記入に不備があると開業届は受理されず、提出者のもとに返送されることがあります。
これは開業届が、個人事業主の個人情報などを事前に税務署が把握するための書類だからです。開業届の記載内容に誤りがあったり記入漏れがあったりすると、税務署は内容を正しく把握できません。
差し戻しがあった場合は正しい内容に記入したうえで再提出が必要です。
控えの開業届が戻ってくるのに約1週間かかる
開業届を郵送した場合、無事に受理されたとしても戻ってくるまで1週間ほどかかります。
もし金融機関の口座開設などで控えが早く欲しい場合は、控えの開業届が手元に届くまでの時間を逆算して早めに提出する必要があります。
提出日は郵便局が発送した日になる
開業届の提出日は郵便局が発送した日になるので、注意が必要です。
開業届は開業した日から原則1か月以内に提出することとされています。
提出が遅れても罰則はありませんが、1か月以内に間に合うか不安があれば、遠くの税務署に行くより近くの郵便局から郵送するのがおすすめです。
返送用の封筒を同封し忘れた場合は控えが返ってこない可能性がある
返送用の封筒を同封し忘れて場合は控えが返ってこない可能性があるので注意しましょう。
そういった場合や返信用封筒に切手を貼り忘れた場合は、税務署に直接出向くことが必要です。
開業届を郵送するべき2つの理由
郵送で開業届を提出すべきケースは「開業届提出期限がギリギリである」「税務署が遠い・アクセスが悪いなど行くのに時間がかかる」の2パターンです。
①提出期限がギリギリな時は郵送するべき
開業届の提出期限である開業後1ヶ月以内ギリギリになりそうであれば、郵送で税務署に提出しましょう。
郵送で提出した場合、「税務署に届く、もしくは提出した日」ではなく「郵便局が発送した日」が受領日になります。
「期限が5日後だけど税務署に行く暇がない…」といった問題を解決することが可能です。
期限が過ぎても罰則等はなし
開業届の提出は1か月を過ぎても罰則はありません。
ただし、税務署側に事業を開始したことが伝わらないので、屋号や融資関係の手続きは後回しになります。
青色申告承認申請書の提出期限は原則開業日から2ヶ月以内
青色申告承認申請書は開業日から原則2ヵ月以内が提出期限です。
ただし、開業日が1月1日以降の場合はその年の3月15日が提出期限になります。
②税務署が遠い場所にある時は郵送するべき
住んでいる地域から税務署が非常に遠い場所にある場合も、郵送することで時間の節約が可能です。
得に多忙な方の場合、税務署への往復時間や署で手続きする時間、書類の訂正時間を省けます。
貴重な時間を浪費しないためにも、あえて郵送を選ぶケースも視野に入れておきましょう。
e-Taxでも税務署に行かずに開業届を提出できる
税務署に行かずに開業届を提出する方法として、郵送のほかにe-Taxがあります。
e-Taxを利用すれば、自宅から簡単に開業届を提出することが可能です。
e-Taxを利用するにはパソコンやマイナンバーカードだけでなく、ソフトのインストールなどの事前準備が必要になります。
またe-Taxで開業届を提出しても、控えをもらうことが可能です。
e-Taxを利用するための準備
e-Taxを利用するために、難しい準備は必要ありません。
e-Taxを行うために次のものを準備しましょう。
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また、事前準備として以下のような作業を行わなければなりません。
利用者識別番号の取得 | e-Taxを行うために、16桁の番号が必要となります。e-Taxのホームページから電子申告の利用開始届を作成し送信すれば、簡単に取得できます。 |
e-Taxソフトのインストール | e-Taxにより届出書や申告書を作成し提出するためには、ソフトをインストールしなければなりません。e-Taxのホームページからダウンロードし、インストールできます。 |
e-Taxで開業届を作成・提出する
所得税のe-Taxソフトをインストールしたら、開業届を作成できます。申請・申告等一覧から「個人事業の開業・廃業等届出書」を選択し、順番に記載事項を入力していけば大丈夫です。
必要事項をすべて入力したら、税務署に電子申告するための手順を進めていきます。あらかじめ取得した利用者識別番号を入力し、カードリーダライタを設定してマイナンバーカードから電子署名を付与します。その後、e-Taxで税務署に送信ができるのです。
なお、無事に送信できたかどうかはメッセージボックスに格納された受信通知で確認できます。無事に送信できなかった場合はその旨のメッセージが届くため、その原因を追求して、再度送信するようにしましょう。
e-Taxで提出しても開業届の控えはもらえる
e-Taxで提出しても、開業届の控えをもらうことはできるので大丈夫です。
e-Taxで開業届を提出し税務署で届出が受領されると、メッセージボックスに届け出た書類の種類と税務署が受領した日時が記載された受信通知が保存されます。
この受信通知と開業届をあわせて保管しておけば、開業届の控えとして利用することが可能です。
監修税理士からのコメント
風間公認会計士事務所 - 東京都品川区南品川
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この記事の監修税理士
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