「地震に備えて寝室の安全性を高めたい」
「耐震対策をリーズナブルに済ませたい」


耐震シェルターを設置するときの費用は、木質部屋型で25万~150万円、鉄骨部屋型は56万~130万円ほどです。そこで各社の料金設定をもとにした平均料金から、製品別の料金一覧まで、一目で把握できるようにまとめました。
さらに耐震シェルターが必要になるケースや補助金の利用法も掲載しています。
住宅用の耐震シェルターとは?
住宅用の耐震シェルターは、命と安心を守るための重要な設備として、現在多くの家庭や施設に導入されています。従来の耐震補強工事は建物全体を対象にしていましたが、耐震シェルターは住宅の一部分だけを強化するため、料金と工期を抑えられる点が特徴です。
- 建物改築しないため、高額費用を大幅に削減できる
- 1~7日という比較的迅速な工期で設置できる
- 部屋型や家具型など選択肢があり、住みながら設置できる
耐震シェルターは大きく「部屋型」と「家具型」に分けられます。部屋型は、住宅に別の部屋として組み込むタイプで、木質構造、鉄骨、コンテナ型などがあり、広い保護空間を提供します。家具型はベッド型やテーブル型など、日常的に使う家具に耐震性を持たせ、特に就寝時に即避難が可能です。
耐震シェルターのタイプ別費用
耐震シェルターの費用は、大きく分けて製品本体の価格と設置工事費用に分かれます。
シェルターの価格は、タイプやサイズ、使用される材質により異なり、家具型で20万~70万円、部屋型で30万~200万円以上です。設置工事費用は、現場条件、搬入経路、基礎工事などによって変動します。以下はシェルターの製品本体と設置工事費用を合計した費用相場です。
耐震シェルタータイプ | 本体価格+設置費用 |
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木質部屋型シェルター | 25万~150万円 |
鉄骨部屋型シェルター | 56万~130万円 |
アルミ部屋型シェルター | 90万円前後 |
コンテナ型シェルター | 95万円前後 |
ベッド型シェルター | 25万~100万円 |
テーブル型シェルター | 40万円~ |
※ミツモア調べ(2025年4月時点)
タイプ | 特徴 |
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部屋型シェルター |
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ベッド型シェルター |
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16種類の製品名別の費用一覧
実際に販売されている耐震シェルターの費用一覧です。設置費用は25万円から150万円超まで幅広く、特徴により高額な製品もあります。どの程度の安心と耐震性能を求めるかが予算に直結します。
種類 | 製品名 | 費用(税別) | 特徴 | 会社名 |
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部屋型(木質) | 木質耐震シェルター | 250,000円 | 設置工事2日間/実際の建物倒壊実験で性能確認 | 一条工務店 |
部屋型(木質) | つみっくブロックシェルター | 370,000円 | 2.4m×1.4mタイプ/耐荷重100トン以上 | つみっく NPO法人 つみっ庫くらぶ |
部屋型(木質) | 木造軸組耐震シェルター「剛建」 | 460,000円 | 設置費込み/実大実験で性能確認 | 宮田鉄工 |
部屋型(木質) | 木質耐震シェルター70K | 550,000円 | 4.5畳/設置費用別途/上から29.7トン・横から6.9トン |
一般社団法人 耐震住宅100%実行委員会 / エヌ・シー・エヌ
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部屋型(木質) | WNI耐震シェルター(強度30トン・2人用) | 968,000円 | 高耐荷重(30トン以上) | ワールドネットインターナショナル |
部屋型(木質) | 耐震健康シェルター「命守」 | 1,500,000円 | JMA神戸波(M7.3)3回・k-NET小地谷波1回(M6.8)加振で問題なし |
青ヒバの会ネットワーク(製造元: 鹿沼健康住宅推進協議会)
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部屋型(木質) | 減災寝室 | – | 本体価格・運送料・設置料は別途見積/各種強度試験にて検証 | 有限会社 扇光 |
部屋型(鉄骨) | 耐震シェルター 耐震和空間 | 565,000円 | 組立工事費100,000円別途・床補強別途/真上から10トン | ニッケン鋼業 静岡事業所 |
部屋型(鉄骨) | お部屋まるごと コンテナ型耐震シェルター まもルーム | 950,000円 | 6帖半/製作費・配送費・設置費含む/基礎コンクリート打設が必要な場合別途/鉛直保持力1200kN/水平力保持力30kN | カラフルコンテナ |
部屋型(鉄骨) | シェルキューブR | 1,300,000円 | 6帖タイプ/運搬・設置費用込/87トンの垂直荷重性能 | デリス建築研究所 |
部屋型(アルミ) | パネル式耐震シェルター | 900,000円 | 4.5畳/3.0kN/㎡ | SUS |
ベッド型 | 防災ベッド BB-002 | 250,000円 | 組立工事費55,000円別途/真上方向耐力10トン・45度上方向耐力6トン | ニッケン鋼業 静岡事業所 商品営業部 |
ベッド型 | 介護用防災フレーム | 300,000円 | 組立工事費55,000円別途/真上方向耐力6トン | ニッケン鋼業 静岡事業所 商品営業部 |
ベッド型 | 安心防災ベッド枠B | 418,000円 | 搬入設置・諸経費別途/16トン(垂直荷重) | フジワラ産業 |
ベッド型 | 耐震ベッド「ウッド・ラック」 | 500,000円 | シングルサイズ/搬入設置費別途/耐荷重25トン以上 | 新光産業 |
ベッド型 | 耐震ベッド「ウッド・ラック」ひのき庵 | 1,100,000円 | シングルサイズ/搬入設置・諸経費別途/耐荷重15トン以上 | 新光産業 |
※ミツモア調べ(2025年4月時点)
耐震シェルター費を安くする相見積もりや補助金
①相見積もりで1番安い業者を選ぶ
耐震シェルターの費用には、本体価格だけでなく工事費や補強費などの追加が発生するケースがあります。これは建物の耐力や床補強の必要性、運搬距離や搬入ルートの確保、人件費や工事にかかる期間が異なるためです。
そこで複数の耐震シェルター設置業者に相見積もりを取ると、最も安い業者に依頼できます。
②国や地方自治体の補助金制度を活用する
耐震シェルター導入時には、国や地方自治体の補助金制度を活用することが有益です。多くの自治体では、旧耐震基準の建物や高齢者世帯、障害者世帯向けに、シェルターの本体価格や設置工事費用の一部を補助しています。
耐震シェルター補助金活用の3ステップ
- 市区町村の防災課などにて、旧耐震基準向けなどの優遇制度があるかを確認する
- 対象シェルターの要件を確認し、耐震診断結果・見積書・住民票などを揃える
- 役所の指示に従って書類提出と審査を受けて、補助金請求をする
無料で耐震シェルター設置費用を相見積もり
家族が一緒に安全な空間を確保したいなら「部屋型」が向いています。一方、設置スペースをなるべく抑えつつ低コストで導入したい場合は「ベッド型」が便利です。
また、シェルター本体価格のほか、設置工事費や搬入費などを含めたトータル費用を把握し、複数社の見積もりを比較することが大切です。さらに、お住まいの自治体が実施している補助金制度を活用すれば、初期費用を軽減できる可能性があります。