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お風呂の配管掃除|追いだき配管のタイプ別の掃除方法と頻度

最終更新日: 2024年11月07日

「お風呂の配管は自分で掃除できるの?」
「お風呂の配管はどのように掃除するの?」

追いだき機能のあるお風呂を使われている場合、配管掃除について疑問に思われる方もいらっしゃると思います。

お風呂の配管は2種類あり、それぞれ手順は異なるものの自分で掃除することが可能です。

お風呂の配管を放置すると汚れや菌の原因となるので、定期的に正しい方法で掃除することが大切です。

「掃除は面倒だ…」「すでに汚れが溜まっていて自分ではなかなか綺麗にできない」という場合は、プロに掃除してもらうことをおすすめします。

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お風呂の配管の掃除方法は配管のタイプによって異なる

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お風呂の追いだき配管には、次の2種類があります。

配管の掃除方法はタイプによって異なります。それぞれの特徴を記載するので、まずはご家庭の配管がどちらのタイプかご確認ください。

強制循環タイプとは

強制循環タイプの配管は、浴槽の中に配管につながる穴が1つだけあるタイプで、ポンプを用いてお湯を循環させる方式です。主に最新型の浴槽に採用されており、効率的にお湯を供給することができます。

強制循環タイプは、比較的短時間でお湯が適温に保たれる点が特徴です。しかしその反面、配管が長いため、配管内に汚れや菌が蓄積しやすいというデメリットがあります。

自然循環タイプとは

自然循環タイプの配管は、浴槽の中に配管につながる穴が2つあるタイプで、ポンプを使わずに温度差や水圧の違いを利用してお湯を循環させる方式です。古くからある配管システムで、比較的シンプルな構造が特徴です。

しかし、強制循環タイプに比べてお湯の温度調整に時間がかかることや、水の勢いが弱いため配管内に汚れがたまりやすいことがデメリットとなります。

お風呂の配管の掃除方法【強制循環タイプ】

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強制循環タイプの配管について、以下の3点を解説します。

ご家庭のお風呂の配管が強制循環タイプの方は、ぜひ参考にしてみてください。

必要な物

強制循環タイプの配管を掃除するためには、以下の物が必要です。

  • 配管洗浄剤または過炭酸ナトリウム:洗浄剤は強制循環タイプの配管に対応したものを選びましょう。
  • バケツ:すすぎ用の水をためるために使用します。大きめのバケツが便利です。
  • スポンジやブラシ:配管の入り口周りを手で掃除する際に使用します。硬いブラシだと配管を傷つける恐れがあるので、柔らかめのものが良いです。
  • 手袋:洗浄剤を扱う際、手を保護するために使用します。

掃除する手順

強制循環タイプの配管掃除は、以下の手順で行います。

  1. 水を溜める:まず浴槽に水を溜めます。水の量は給水口の約5cm上が目安です。
  2. 洗浄剤を投入する:浴槽に溜めた水に、適切な量の配管洗浄剤や過炭酸ナトリウムを投入します。パッケージの指示に従って適量を守りましょう。
  3. 追いだきする:浴槽のお湯を40度から50度に設定し、追いだき機能を使用してお湯を循環させます。これにより配管内に洗浄剤が行き渡り、汚れを効果的に除去します。
  4. 1時間ほど放置する:追いだきが終わったら1時間ほど放置します。この間に洗浄剤が配管内部の汚れやカビをしっかりと分解します。
  5. 再び追いだきする:1時間が経過したら、再び追いだき機能を使用して5分ほどお湯を循環させます。
  6. 排水してもう一度お湯を溜める:浴槽の水をすべて排水し、再度給水口の5cmほど上あたりまでお湯を溜めます。
  7. 再び5分ほど追いだきする:再び追いだき機能を使用し5分ほどお湯を循環させ、配管内に残った洗浄剤をしっかりとすすぎます。
  8. 排水する:浴槽の水をすべて排水します。
  9. フィルターを掃除して取り付ける:最後に、配管のフィルターを取り外して洗浄します。フィルターが汚れていると再び汚れが配管内に入る原因となるため、しっかりと掃除してから取り付けましょう。

掃除のポイント

強制循環タイプのお風呂の配管を効果的に掃除するためには、いくつかの重要なポイントがあります。

一つ目は、入浴剤が含まれていない新しいお湯や水を使用することです。入浴剤が混ざった水では洗浄剤の効果が十分に発揮されず、汚れをしっかりと除去できないことがあります。また、入浴剤の成分が配管内に蓄積することで、汚れや詰まりの原因となることがあります。

二つ目のポイントは、定期的な掃除だけでなく、予防的なメンテナンスを行うことです。例えば、毎回の入浴後に浴槽を軽く洗い流し、皮脂や石けんカスが配管内に流れ込まないようにすることが効果的です。

さらに、お風呂を使用した後に数分間追いだきすると、配管内に残ったお湯を排出し、汚れを溜まりにくくすることができます。

お風呂の配管の掃除方法【自然循環タイプ】

お風呂掃除

自然循環タイプの配管に関して、以下の3つをご説明します。

自然循環タイプの配管があるお風呂をお使いの方は、この方法で掃除しましょう。

必要な物

自然循環タイプの配管掃除には、以下の物を準備してください。

  • 配管洗浄剤または過炭酸ナトリウム:自然循環タイプに対応したものを選んでください。
  • ホースややかん:給水口にお湯を入れるために使います。
  • スポンジや柔らかいブラシ:配管の入り口や周辺を手で掃除する際に使用します。柔らかいブラシを使うことで、配管を傷つけるリスクが減ります。
  • 手袋:洗浄剤から手を保護するために使用します。
  • 古いタオル:配管の穴を塞ぐために使用します。穴をしっかりと覆える大きさのものを選びましょう。

掃除する手順

自然循環タイプの配管を掃除する手順は、以下のとおりです。

  1. 下の穴にタオルを詰めてふさぐ:浴槽内の下の穴に古いタオルを詰めてしっかりと塞ぎます。
  2. 上の穴に洗浄剤か過炭酸ナトリウムを入れる:上の穴に配管洗浄剤または過炭酸ナトリウムを入れます。
  3. 上の穴にお湯を注ぐ:お湯があふれる寸前まで上の穴に注ぎ、洗浄剤を配管全体に行き渡らせます。
  4. 2時間ほど放置する:配管内の汚れやカビがしっかりと分解されるように、2時間ほど放置しましょう。この間に、洗浄剤が配管内部の汚れを効果的に分解します。
  5. 下の穴に詰めたタオルを外す:2時間ほど経過したら、下の穴に詰めていたタオルを外してください。
  6. シャワーでお湯を強く出して穴の内部を洗う:シャワーを使って強い水流で配管内を洗い流します。
  7. フィルターを掃除して取り付ける:最後に、配管のフィルターを取り外して掃除します。フィルターが汚れていると再び汚れが配管内に入る原因となるため、しっかりと掃除してから取り付けましょう。

掃除のポイント

自然循環タイプの配管を効果的に掃除するためには、強い水圧を利用して汚れを流し出すことが重要なポイントです。

自然循環タイプの配管は構造上、汚れが溜まりやすく、特に皮脂や石けんカスが配管内に蓄積しやすい傾向があります。これらの汚れは、通常の水流ではなかなか取り除けません。シャワーの水圧を強くすることで配管内の隅々まで水が行き渡り、しっかりと汚れを洗い流すことができます。

お風呂の配管を掃除する頻度

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お風呂の配管掃除は、月に1回が目安とされています。しかし、使用頻度や家族の人数によっては、月に2回以上の掃除が必要になる場合もあります。

異臭が発生した場合やお湯の循環が悪くなった場合は、すぐに配管掃除を行いましょう。異臭は、配管内に汚れやカビが蓄積しているサインです。放置すると汚れが悪化し、配管自体の劣化を早める恐れがあります。異臭を感じたらすぐに掃除を行うことが重要です。

自分では掃除が難しいほど汚れが蓄積してしまったら、プロに掃除してもらうことをおすすめします。

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お風呂の配管はなぜ掃除する必要がある?

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「そもそもお風呂の配管はなぜ掃除しなければならないの?」と気になる方もいらっしゃると思います。お風呂の配管を掃除しなければならない理由は、主に以下の4つです。

皮脂汚れが蓄積するから

浴槽を使用する際、身体から出る皮脂や汗が配管に流れ込みます。これらの皮脂汚れは、配管内に蓄積しやすく、時間が経つと固まってしまいます。固まった皮脂汚れは、配管内の流れを悪くし、お湯の循環を妨げる原因となります。

また、皮脂汚れはカビや雑菌の栄養源となり、悪臭を発生させる原因にもなります。定期的に配管を掃除することで皮脂汚れの蓄積を防ぎ、配管を清潔に保つことができます。

水アカが発生するから

お風呂の配管には、使用する水に含まれるミネラル分が蓄積し、水アカが発生します。水アカは配管内に白い粉状の汚れとして付着し、固まると配管内の流れを邪魔します。また、水アカは見た目も不快で、放置すると取り除くのが困難です。

とくに硬水を使用している地域では水アカの発生が顕著になるため、定期的な掃除が必要です。適切な洗浄剤を使用して配管内の水アカを除去することで配管の性能を維持し、浴槽を快適に使用することができます。

入浴剤が原因で汚れるから

入浴剤の成分が配管内に残り、汚れの原因となることがあります。特に、保湿効果のある入浴剤や香りの強い入浴剤、バスオイルは配管内に残りやすく、蓄積すると配管を詰まらせる可能性があります。また、バスソルトは配管に錆を発生させる恐れがあるので注意が必要です。

入浴剤を使用する際は配管の掃除頻度を増やし、定期的に洗浄することで、配管内の汚れを防ぐことが重要です。

お湯を放置すると細菌が増えるから

お風呂の配管内にお湯を長時間放置すると、細菌が繁殖しやすくなります。とくに、追いだき機能を使用した際に配管内にお湯が残ると、温度や湿度により細菌が繁殖しやすい環境を作り出します。

細菌が繁殖すると配管内にヌメリが発生し、悪臭を引き起こす原因となります。定期的に配管を掃除し、お湯を残さないようにすることで細菌の繁殖を防ぎ、清潔な浴槽を維持することができます。

お風呂の配管を掃除しないとどうなる?

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お風呂の配管を掃除せずに放置すると、次のような事態になりかねません。

それぞれについて具体的にご説明しますが、お風呂を清潔に使用できるように、適切に掃除を行いましょう。

浴槽のお湯に汚れが混ざる

お風呂の配管を掃除しないと、配管内に蓄積された皮脂汚れや石けんカス、カビなどが浴槽のお湯に混ざり、入浴する時にお湯が濁ったり、異臭が発生したりする可能性があります。

これらの汚れが配管から浴槽に流れ出ると、見た目が不快なだけでなく、肌トラブルの原因となる恐れもあるので注意が必要です。特に敏感肌の方や子供にとっては、汚れが混ざったお湯は健康に悪影響を及ぼす可能性が高いため気をつけましょう。

レジオネラ属菌が繁殖する恐れがある

お風呂の配管内は、湿度と温度が適度に保たれた環境であり、レジオネラ属菌が繁殖しやすい条件が揃っています。レジオネラ属菌は、人体に吸い込まれるとレジオネラ症という重篤な肺炎を引き起こすことがある、自然界に広く存在する細菌です。

配管掃除を怠ると配管内に蓄積された汚れが栄養源となり、レジオネラ属菌が増殖するリスクが高まります。特に高齢者や免疫力の低下した方にとって、レジオネラ症は深刻な健康リスクとなるため、配管の定期的な掃除が不可欠です。

自動配管洗浄機能があっても汚れや菌が発生する可能性がある

浴槽には、自動配管洗浄機能が搭載されているタイプもありますが、この機能だけでは十分な清掃効果を得られない場合があります。自動配管洗浄機能は日常的な軽い汚れを落とすのには有効ですが、皮脂汚れやカビ、石けんカスなどの頑固な汚れを完全に除去することは難しいです。

また、自動配管洗浄機能では配管全体を隅々まで掃除できず、特定の部分に汚れが蓄積することがあります。汚れや菌が残ったままの状態が続くと、悪臭や健康リスクを引き起こす原因となります。そのため、自動配管洗浄機能があったとしても、定期的な配管掃除が必要です。

お風呂の配管の掃除はプロに依頼することがおすすめ

お風呂の配管には強制循環タイプと自然循環タイプがあり、それぞれに適した方法で掃除することが綺麗に保つポイントです。

お風呂の配管は、皮脂汚れが蓄積する、水垢が発生する、入浴剤が原因で汚れる、お湯を放置すると細菌が増えるなどの理由から掃除が必要となります。

放置すると浴槽のお湯に汚れが混ざったり、レジオネラ属菌が繁殖したりする恐れがあるので注意しましょう。

掃除が面倒な方や蓄積した汚れを一度綺麗にしたい方は、掃除のプロに依頼してみてはいかがでしょうか。「ミツモア」では、いくつかの質問に答えるだけで掃除業者から見積もりをもらうことができるので、ぜひご利用ください。

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