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エンジェルストランペットとは?特性や育て方、毒性について紹介

最終更新日: 2024年06月28日

エンジェルストランペットは大きく可憐な花をつけます。園芸種も開発され人気の高い植物ですが、強い毒性があるので育てる際には注意が必要です。育てる前に知っておきたいエンジェルストランペットの毒性への対処法や、上手に育てるコツを紹介します。

エンジェルストランペットについて

エンジェルストランペット

エンジェルストランペットとは、どのような特徴を持つ植物なのでしょうか。花の形や豊富な種類などの特徴を紹介していきます。

エンジェルストランペットの特徴

エンジェルストランペットはラッパ状の縦長な花を咲かせる熱帯花木です。花は葉の付け根から垂れ下がるように咲き、見上げるとちょうど花の中が見える状態になります。

日本には江戸時代に薬用植物として伝来したそうで、アサガオ属に属する植物です。

また熱帯植物ですが、寒さにも比較的強いのも特徴です。中には暑さには弱めの品種や夕暮れになると強い香りを発する品種もあります。花の形も可憐なのですが、毒性があるため庭などで育てる際には注意が必要です。

種類は豊富にある

エンジェルストランペットは、その美しさはもちろんのこと、比較的育てやすい点でも人気の植物です。園芸種もいくつか開発されています。

代表的な品種は、葉に白い斑が入っており花も白い「ヴァリエガタ」です。原種には、花が強く香る特徴を持つ「スアウェオレンス」や、花の色が途中で薄いオレンジからあずき色に変化する「ウェルシコロル」などがあります。

花の色もオレンジ・ピンク・白・黄色などバリエーションに富んでいるので、好みに合わせて庭で育てる品種を選んでみましょう。

エンジェルストランペットの名前の由来と花言葉

エンジェルストランペット

エンジェルストランペットと聞くと、名前の由来が気になる人も多いのではないでしょうか。エンジェルストランペットと呼ばれるようになった背景や花言葉などを紹介します。

名前の由来は?

エンジェルストランペットとは、そのまま英語を直訳して「天使のトランペット」という意味です。花の形が、絵画に描かれる天使たちが持つラッパに似ていることに由来します。

元々の植物名は、植物学者の名前にちなむ「ブルグマンシア」でした。しかし市場に出しても売れ行きが芳しくないことから名前が変えられ、エンジェルストランペットと呼ばれるようになったといわれています。

エンジェルストランペットの花言葉

花言葉は、その可愛らしい花の咲き姿に由来する「愛嬌」「愛敬」が代表的です。

また可憐な見た目にもかかわらず毒性があることから「偽りの魅力」、幻覚作用を起こす毒性を持つことから「あなたを酔わせる」という花言葉も付けられています。

エンジェルストランペットの愛らしい見た目と、毒性があるという二面性が、花言葉に反映されているのです。

エンジェルストランペットの毒性について

エンジェルストランペット

エンジェルストランペットには毒性があるため、安全に育てるために注意点を把握しておきましょう。

もちろん園芸種としても人気がある植物なので、普通に育てる分には特に問題ありません。しかし、日常のちょっとしたことが思わぬリスクになる可能性もあります。

毒性があるので注意しよう

エンジェルストランペットには幻覚作用などを引き起こす毒性があります。日本に持ち込まれたのは江戸時代で、麻酔などにも使われていたそうです。

エンジェルストランペットの毒性は、具体的には「アトロピン」「スコポラミン」「ヒヨスチアミン」で構成される「トロパンアルカロイド」によるもので、瞳孔の拡大や呼吸困難などを引き起こす可能性がある成分です。

毒による症状と予防対策

エンジェルストランペットは花・葉・樹液全てに毒を持ちます。一定量以上を摂取してしまうと、おう吐・瞳孔散大・呼吸の乱れ・けいれん・呼吸困難などの症状を引き起こすので、取り扱いには注意しましょう。

子どもやペットがいる場合には、誤って食べないように徹底した管理が必要です。また傷口からも毒が入る可能性があるので、手に傷がある場合には手袋をはめるなどの対策をおすすめします。

さらに果実やつぼみの形がオクラと間違われることもあるため、近くでは野菜などを栽培しないようにしましょう。汁が肌や目に付着しても危険なので、誤って飛ばさないように注意が必要です。

エンジェルストランペットの育て方

エンジェルストランペット

エンジェルストランペットの育て方を具体的に紹介します。

上手に育てるには、栽培環境や水やり、肥料の与え方などはもちろんのこと、生長に合わせた植え替えのタイミングなどを知っておくことが重要です。コツを押さえて、きれいな花を楽しみましょう。

栽培環境

原産が熱帯地方なので日当たりの良い場所を好みます。強風に弱いため、植え付ける際には風があまり当たらない場所を選びましょう。また高温多湿の時期は生育が悪くなりますので、7〜8月は半日陰に置くとよいです。

耐寒性はあるため、冬に枯れてしまっても根が残っていればそのまま越冬でき、春になると再び芽を出してくれます。鉢植えにしておくと、真夏や真冬でも自在に場所を移動させられるので便利です。

水やり方法

エンジェルストランペットは株が生育してくると水をとてもよく吸収します。鉢植えの場合、特に夏場はたっぷりと水を与えましょう。土の表面が乾いたら、水やりOKのサインです。

土の様子を見て判断する必要はありますが、夏場は1日2回くらい水やりをすることもあるでしょう。また冬は生育が止まるので、水やりの頻度を減らし、乾燥気味に育てます。

地植えの場合には、夏も冬も毎日の水やりは基本的には不要です。ただし、あまりにも雨が降らない暑い日が続いた場合には、様子を見ながら水やりをしましょう。

肥料の選び方と与え方

エンジェルストランペットは肥料を多く必要とします。生育が早いこともあり、花をきれいに咲かせるには、十分な肥料が欠かせません。とりわけ春〜秋の生育期には、欠かさず施肥しましょう。

肥料の種類としては「緩効性肥料」を選びます。袋に記載されている定められた量よりも、少し多めに与えるのがポイントです。その後は月に1回ペースで肥料を与え続けましょう。

また鉢植えで育てる場合には、水やりの際に月に2回ほど液体肥料を与えるのも有効です。なお冬は生育が止まるので、肥料は不要です。

植え付けと植え替え

苗から鉢に植え付ける場合には、苗木の大きさよりもやや大きめの物を選びましょう。目安として8〜10号鉢くらいにしておくとよいです。また水はけを良くするために、鉢底に石を敷いておきましょう。

鉢植えの場合の植え替えは、1〜2年に1回程度行います。生育が良く、大きくなりやすい傾向があるため、様子を見て根詰まりを起こしそうになっていたら、早めに鉢を取り替えるのをおすすめします。

一方地植えの場合には、植え替えは必要ありません。鉢植えでも地植えでも、腐葉土や肥料を混ぜて、あらかじめ土を作っておきましょう。

エンジェルストランペットの手入れの仕方

エンジェルストランペット

エンジェルストランペットの手入れのポイントを紹介します。大きな美しい花を咲かせ続けるためには、剪定や病害虫対策が重要です。正しい手入れのコツを知っておきましょう。

剪定の方法

伸びすぎた枝と枯れた枝を中心に剪定をしましょう。伸びすぎた枝と判断するのは、枝分かれをしているところから20cm程度上の部分からです。伸びすぎた枝の剪定を行う時期は、開花期が終わった頃になります。

また寒さが原因で枝が枯れやすいため、枯れ枝の剪定は春に行うと効率的です。雪が降るような寒い地域では冬越しの準備として、株元からバッサリと大規模な切り戻し剪定をしましょう。

鉢植えならば株元から1m程度、地植えであれば30cmあたりが切り戻し位置の目安です。

増やす方法

エンジェルストランペットの増やし方には「種まき」「挿し木」があります。種は花が終わった後、茶色に変色して乾き切ったタイミングで採取しましょう。5〜7月ごろの種まきがおすすめです。

また挿し木は4〜8月ごろを目処に枝を30cmほど切り、土に差し込みます。水分の蒸発を防ぐため、枝についている葉は、半分くらい切り取ってしまいましょう。

挿し木をする際、枝の挿し口は斜めに切っておくのがポイントです。およそ1カ月を目処に根を張り始めます。

害虫と病気

エンジェルストランペットに付きやすい害虫の中でも、特に要注意なのがハダニです。梅雨明け〜秋ごろに発生し、真夏などの暑い時期に活発になります。

葉の裏側に発生して養分を吸い取るので、結果的に葉に白い斑点が付いてしまったり傷が付いてしまったりして光合成ができなくなった結果、枯れてしまうことにもなりかねません。

またアブラムシやヨトウムシなどが、発生することもあります。発生した場合は、殺虫剤が有効です。予防策として定期的に葉水をするのもいいでしょう。なお病害の心配はあまりしなくても大丈夫です。

適切に手入れをして楽しく鑑賞

エンジェルストランペット

エンジェルストランペットは細長く美しいラッパ状の花を咲かせます。品種や色もバリエーション豊富なので、庭で育てるととても華やかな印象になるでしょう。

ただし全体に毒性があるため育てる際には誤って食べたり、汁が肌や目に付着しないよう注意が必要です。生育が早いので、栄養不足にならないよう肥料をこまめに与えましょう。

また大きくなると水を非常に好むため、乾燥しないように注意が必要です。花が大きい分害虫が付きやすいので、日々の小まめな手入れを欠かさず、早めに発見して駆除しましょう。

美しい花を咲かせることに成功したら、種まきや挿し木などの方法で増やすのをおすすめします。毒性にくれぐれも注意しながら、エンジェルストランペットの育成にチャレンジしてみましょう。

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