浄水器はおいしい水を飲むために欠かせない設備ですが、ポタポタと水漏れが起こる場合もあります。浄水器の種類によって原因や直し方が異なるため、適切な方法で対処しましょう。水漏れの原因や直し方、修理にかかる費用について解説します。
最終更新日: 2022年06月13日
蛇口直結型浄水器が水漏れした場合
蛇口直結型浄水器は、家庭で使われる浄水器の中でも最もポピュラーなタイプです。水漏れが起きる原因を知っておけば、自力で対処できる場合もあります。蛇口直結型の特徴や水漏れ原因、直し方を見ていきましょう。
蛇口直結型浄水器の特徴
蛇口直結型は蛇口に直接装着するタイプで、簡単に取り付けられることから幅広い家庭で使われています。
またコンパクトサイズな上に値段も安価なため、手軽に購入できる点も魅力です。引っ越しが多い家庭や、一人暮らしを始める人に好まれています。
デメリットは、他のタイプと比べてフィルターサイズが小さいため、ろ過できる水量が少なくなる点です。定期的なフィルター交換も必要なので、コストがかさむ可能性もあるでしょう。
蛇口直結型浄水器の水漏れ原因と直し方
蛇口直結型浄水器が水漏れする主な原因は三つあります。一つは水道のリングやコック部分の締め付けが緩んでいるケースです。設置から時間が経過している場合に起こりやすく、リングやコック部分を締め直すことで水漏れを解消できます。
二つ目はパッキンの経年劣化によって、水漏れが起きているケースです。パッキンが硬くなっていたりサビが発生していたりする場合は、新しいパッキンに交換しましょう。
三つ目は浄水器のカートリッジに不純物が詰まっているケースです。カートリッジは定期的な交換が必要なため、同じものを使い続けていると不純物が蓄積してしまいます。適切な交換時期を守って使うようにしましょう。
この三つの原因に当てはまらない場合は、浄水器本体や蛇口自体が破損している可能性も考えられます。修理や交換が必要であれば、早めに業者に依頼しましょう。
パッキンを交換する手順
パッキンの交換方法は蛇口の種類によって異なります。お湯と水を一つのレバーで切り替える「レバー混合水栓」の場合の交換方法を見ていきましょう。
用意するものは、新しいパッキン・モンキーレンチ・胴体固定用レンチ・ドライバーです。必要なものを準備したら、水の元栓を閉めましょう。
次にハンドルキャップを外し、レバーを固定しているネジを取ります。レバーを外したら胴体固定用レンチでカートリッジ押さえを取り、手でスパウトとカートリッジも外しましょう。
古いパッキンが二つあるため、あらかじめ用意しておいた新しいパッキンと交換し、最後に取り付け作業をして完了です。
ビルトイン型浄水器が水漏れした場合
ビルトイン型浄水器は、優れた浄水能力とろ過流量の多さが魅力です。設置で得られるメリットは大きいですが、修理や交換となる場合は費用がかさみます。ビルトイン型の特徴や水漏れ原因、直し方を見ていきましょう。
ビルトイン型浄水器の特徴
ビルトイン型浄水器は、キッチンのシンク下に本体を設置します。タンクやホースが外に出ていないため、シンクを広く使える点がポイントです。
また、ろ過能力が高いフィルターを採用していることで、水道に含まれる不純物をしっかり取り除いてくれます。
ただし設置に大掛かりな工事が必要となる点がデメリットです。工事費などを入れると初期費用は高額になる傾向ですが、カートリッジの交換頻度が低いので、ランニングコストを抑えられるでしょう。
ビルトイン型浄水器の水漏れ原因と直し方
ビルトイン型浄水器の水漏れは、パーツの緩みやカートリッジの消耗が多くの原因です。パーツが緩んでいる場合は、一度止水栓を閉めてから、全てのパーツを締め直しましょう。その後、水を流してみて水漏れがなければ完了です。
ビルトイン型浄水器のカートリッジは、使用期限が1年前後となっています。長い間交換していない場合は、不純物によって目詰まりが発生し、ホース内の圧力で水漏れしている可能性が高いでしょう。カートリッジの交換は複雑な作業になるため、業者に依頼することをおすすめします。
また新品のカートリッジは、中の空気が抜けるまで、数日～1週間程度が必要です。その間は水漏れを起こすことがあります。時間がたてば解消されるので、数日間は様子を見ましょう。
ビルトイン型浄水器は、蛇口直結型浄水器と比べて内部の仕組みが複雑です。素人が直そうとすると、かえって正常な部品を傷つけてしまう恐れがあります。自分の手には負えないと判断したら、すぐ業者に依頼しましょう。
スピンドルを交換する手順
ビルトイン型浄水器には「スピンドル」と呼ばれる部品があります。水漏れの代表的な原因でもあるため、交換手順を押さえておきましょう。
スピンドルは「クォーター上部」という品名で販売されていて、通販でも簡単に手に入ります。交換手順としては、まず止水栓を閉じ、次にレバーのキャップを外しましょう。ビスを緩めたらレバーを取り外し、内部のロックナットも外します。
スピンドルを交換したら、再びロックナットとレバーを取り付けましょう。この時、スピンドルとレバーの向きには注意が必要です。最後にキャップを戻し、止水栓を開き、水を流して水漏れが起きていなければ完了になります。
自力で直すのが難しい場合はプロへ依頼
自力での対処が難しいと感じたら、専門業者に修理を任せるのが安心です。余計な被害を広げないためにも、できるだけ早めに依頼しましょう。業者に依頼した方がよいケースと修理にかかる費用相場について解説します。
業者に依頼した方がよいケース
蛇口直結型を使用していて、パッキンのメーカーや製造番号が分かる場合は、自力で修理できる可能性があります。ただし修理方法や部品を間違えると、さらに取り返しのつかない事態につながってしまうでしょう。
またビルトイン型は内部の構造が複雑です。素人では取り外しが難しく、他のパーツまで傷つけてしまう恐れがあります。たとえカートリッジの交換だけだとしても、業者に頼んだ方が確実です。
さらには蛇口が劣化している場合や、水道管が破損している場合などもあります。この場合は素人には手も足も出ないため、業者に依頼して適切に対処してもらいましょう。
浄水器の水漏れ修理にかかる費用の相場
浄水器の修理費用は、水漏れの状態によって変わります。一般的には10,000～14,000円程度が相場です。また、内部のパッキンなどの小さい部品を交換した場合は、部品代として約100～1,000円がプラスされます。
ビルトイン型の場合はやや高額で、メーカーにもよりますが工事費込みで70,000～100,000円程度です。いずれにしても水漏れの原因が浄水器の経年劣化によるものなら、交換を検討した方がよいでしょう。
ただし適当な業者に依頼してしまうと、高額な修理費を請求される可能性があり、交換作業も満足のいくものかどうか分かりません。
業者選びのコツは複数の業者に見積もり依頼を出し、比較検討した上で決めることです。「ミツモア」なら簡単な質問にいくつか答えるだけで、最大5社から見積もりが届きます。費用だけでなく、実績やクチコミ、資格の有無を考慮した上で検討できる点も魅力です。
正しい方法で浄水器の水漏れを直そう
水は家庭にとって重要なライフラインです。浄水器の水漏れは、その重要なライフラインを失ってしまうことにつながります。
とはいえ自力で直そうと試みても、浄水器の種類によっては対処が難しいため、専門業者に任せるのが安心です。費用はかかりますが、専門の知識と経験で確実に修理してくれます。
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