「キッチンの排水口がつまったけど、どうしたらいいか分からない」とお悩みではありませんか。
キッチンの排水口のつまりを解消するには、つまりの原因を特定した上で対処することが大切です。
この記事ではキッチンの排水口がつまる原因とそれらに応じた対処法はもちろん、専門業者に依頼したときの費用相場やつまりを予防する方法まで詳しく解説します。
【原因別】キッチンの排水口つまりを解消する方法
キッチン・台所の排水口がつまってしまった時、自分でもつまりを解消するために行える解消法を7つ紹介します。
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つまりの原因ごとに効果のある方法や、その手順をまとめました。
原因 | 解消する方法 |
油汚れ | |
食べ残し・ぬめり | |
洗剤かす | |
固形物 |
タオルとお湯を使って一気に押し流す
「油」や「洗剤・石鹸かす」が固まった、軽度のつまりを解消するのに適した簡単な方法がお湯で流す方法です。手順は以下の通りです。
排水ホースに軽い汚れがつまっている場合は、タオルとぬるま湯を使って物理的に除去することができます。この対処法ではタオルが汚れてしまうので、不要になったものを使いましょう。手順は以下の通りです。
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排水トラップのフタは、手のひら全体でつかんで左向き(反時計回り)に回すと外れます。排水管から臭気が上がってくるので、換気しておきましょう。
一気にぬるま湯を流し込むことで排水ホースに水圧がかかり、つまりの原因を奥に押し流すことができます。
実践中に自分がやけどしたり、熱すぎるお湯で排水ホースを傷めてしまう危険性があります。そのためお湯の温度は40℃程度、高くても50℃までにしておくと安全です。
ラバーカップで引き抜く
トイレなどで使用するイメージが強い「ラバーカップ」(スッポン)は、キッチンでも活用できます。圧力をかけることで物理的につまりの原因を動かすことが可能です。排水ホース内部の頑固な油汚れのつまりに効き目があります。
以下のラバーカップはキッチン排水口に使いやすい小さいサイズなので、使いやすくおすすめです。
ラバーカップを使ってつまりを解消する手順は次の通りです。
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ラバーカップを上手く使うコツは「押すときはゆっくり、引っ張るときは一気に動かす」です。水が流れるようになるまで、この動作を複数回繰り返してみてください。
ただし水道に流せないような固形物がつまりの原因であれば、ラバーカップを使うのは避けましょう。固形物がさらに奥まで動いてしまい、排水管・排水桝で再びつまってしまう恐れがあります。
ラバーカップでつまりが解消できない場合は、真空式パイプクリーナーがおすすめです。
基本的にはラバーカップと同じ使い方でつまりを除去できます。ハンドルを押し込んだ状態でカップを垂直に排水口に当てます。そこから勢いよくハンドルを引くことでつまりの原因を除去しましょう。
ペットボトルでも代用可能
ラバーカップや真空式パイプクリーナーよりは効果が落ちますが、ペットボトルでも圧力を利用してつまりを解消することができます。側面に凹凸がなく平らな、炭酸飲料水の硬いペットボトルを用意しましょう。
ラバーカップの時と同様に排水トラップを外したら、排水口にペットボトルの口を入るところまで差し込み、ペコペコと凹ませて何度か空気を送り込んでみてください。軽いつまりであればこれで解消できることがあります。
重曹・クエン酸/オキシクリーンで浮かせてはがす
アルカリ性の重曹と酸性のクエン酸を混ぜると、中和反応によって泡が立ちます。このときの発泡には汚れを浮かせ、剥がれやすくする効果があります。
重曹&クエン酸を使ってつまりを解消する手順は次の通りです。
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ただし、大理石のキッチンや鉄製の排水トラップを使用している方は、クエン酸の使用を避けましょう。クエン酸が大理石に長時間触れると表面が傷んでしまいます。また鉄の場合も、長時間の付着はサビの原因になります。
同じ「発泡」に着目するなら、オキシクリーンを使っても効果は期待できます。ぬるま湯に溶かすだけなのでお手軽で、洗浄力にも定評がありますよ。
塩素系漂白剤で洗浄する
塩素系漂白剤は汚れや菌を分解する強力な薬剤です。中性洗剤だけでは落ちない頑固なつまり・汚れに効果があります。排水トラップが食材かすやぬめりで汚れてつまっている場合は、塩素系漂白剤を使ってみましょう。トラップ内部は歯ブラシでこすらず、漂白剤を汚れにかけたら放置しておく点がポイントです。
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塩素系漂白剤を使う時は、独特のニオイで気分が悪くならないように必ずマスクの着用と換気をしましょう。
液体パイプクリーナーで洗浄する
洗剤が固まってこびりついてしまった汚れなどには、「パイプユニッシュ」などの液体パイプクリーナーを使うのがおすすめです。汚れの塊を溶かし、効果的につまりを解消することができます。
液体パイプクリーナーを使ってつまりを解消する手順を解説します。
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液体パイプクリーナーを排水ホースに直接流すのがポイントです。排水トラップのフタを外すと中心に穴があるので、そこからパイプクリーナーを流します。クリーナーの分量と放置時間については、製品の説明書きに従いましょう。
液体パイプクリーナーには強力な成分が含まれるため、肌に直接触れると有害です。きちんとゴム手袋を着用のうえ使用しましょう。またツンとしたニオイで気分が悪くなることがあるので、マスクと換気も必須です。
落としたものを取り除く
固形物を落としたことでつまってしまっている場合は、落としたものを取り除くことでつまりを解消できます。水流で固形物がさらに奥に流れてしまいますので、物を落としたことに気づいた時点で蛇口の利用を止めましょう。
ただし自分で固形物を取り除く際は、落とした物を目視で確認できる場合にとどめてください。排水トラップを外した排水管の奥に物が見えている場合は、自力で取り除くこともできます。
それよりも奥にある固形物を取り除くには、排水管の分解やトーラーなどの専門的な器具が必要です。このような場合は、無理をせず業者に依頼しましょう。
ワイヤーブラシで削り取る
ワイヤーブラシ(ワイヤー式パイプクリーナー)は、ワイヤーの先端がブラシの形をしている道具です。長いワイヤーを排水口から差し込み、つまりの原因となっている奥の汚れを直接削り取ります。ここまで紹介してきたどの方法でもつまりが解消できない最終手段として有効です。ホームセンターで3,000~4,000円ほどで購入できます。
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ワイヤーを差し込んで排水ホースの中を進み、突っかかりを感じる部分がつまりの原因です。ここで持ち手にある回転用のハンドルを操作して、ブラシを回していきます。クルクルと回すだけでつまりの原因を削り取ることができるので簡単ですね。
つまりが取れたとしても、排水ホースがかなり汚れている可能性があります。パイプクリーナーでの掃除もあわせて行うのがおすすめです。
キッチンの排水口つまりを解消するときの注意点
キッチンの排水口つまりを解消するときの注意点は、主に3点あります。
熱湯の使用は厳禁
油汚れを除去するために、熱湯を利用したり、日常の片付けの際には、詰まりを防ぐ目的で熱いお湯を使用する家庭もあるかもしれません。しかし極端に高温のお湯は排水管の変形を引き起こす原因ともなり得ます。
一般的に、排水管は塩ビやプラスチックでできており、約60度程度が耐久性の基準とされています。掃除の際に長時間にわたり熱湯を使用し続けると、排水管が変形したり破損したりする可能性があるため、注意が必要です。
普段の料理やお手入れにおいても、食材を茹でた後のお湯を排水する際には、水と一緒に流すなどの工夫をすることで、排水管の寿命を延ばすポイントとなります。
固形物は排水口に流さない
非常に小さなものであっても、固形物が排水口から流れ出ないように気をつけましょう。
特に透明で見にくいラップやビニール袋などは、気づかないうちに水に流されて排水口に吸い込まれてしまう可能性があります。もし誤って排水口に吸い込まれてしまった場合でも、排水トラップで留まるようになっているので、迅速に取り除くようにしてください。
どんな種類の固形物であっても、排水口に落ちたら決して押し流さないようにしましょう。
排水管自体を取り外さない
床より上にある排水管は、一般的にはシンプルな構造を持っています。特にじゃばら式の排水管は、床下に埋設されている形状で、シンクの下にある円柱状のパーツや排水管自体も、大抵はプラスチック製のナットで固定されていることが一般的です。
ただし、構造が簡単なためと言っても、安易に分解することは推奨されません。排水管の施工時に特殊な加工が施されていたり、独自の部品が使われている場合もあります。そのため、専門の知識や経験がないと対応が難しい製品や、特定の工具が必要なケースもあります。
排水管を取り外すことによって、接合部から水漏れが発生したり、思わぬ破損でシンクの下部が汚れる可能性もあります。特に、自身のDIYスキルに自信がない場合は、排水管を自分で取り外すことは避けるべきです。
慎重に対処しながら、必要ならばプロの専門家に相談することをおすすめします。
キッチンのつまり解消を業者に依頼する場合の費用相場
先ほど挙げた7つの方法を取って排水トラップを掃除したり、排水ホースの汚れを除去したりしても解消されない場合、排水管・排水桝でつまりが起きている可能性もあります。このような場合、作業の難易度が跳ね上がってしまいますので、業者に依頼してつまりを解消してもらいましょう。
専門業者に依頼するときの費用相場
排水口つまりの除去を専門業者に依頼する時の料金相場は、以下のようになります。
工事内容 | 作業料金相場 |
薬品洗浄 | 4,000〜8,000円 |
部品(ホース・排水トラップ・蛇口など)交換 | 1カ所につき8,000〜30,000円
(材料費+交換作業料金) |
ローポンプ | 10,000〜20,000円 |
トーラー・ドレンクリーナー | 10,000〜30,000円 |
高圧洗浄 | 30,000〜50,000円 |
排水桝の洗浄 | 25,000〜50,000円 |
専門器具を使わないと除去できないような重度なつまりは、工事内容に応じて高額になります。排水管に汚れが蓄積している場合は、業者の高圧洗浄機を使って対処する必要があります。高圧洗浄機を使用した場合の料金は、3〜5万円と他の作業内容よりも高めです。また自分で行うと大変な排水桝の洗浄も、2.5〜5万円ほどかかるのが一般的です。
キッチンの排水口がつまる原因
キッチン・台所の排水口がつまる主な原因は、以下の4つです。
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油汚れ
つまりの原因として最も多いものが「油汚れ」です。油は水と混ざらず、べとべとと粘着質であるためにこびりつきやすいのが特徴です。
フライパンや皿に付着した油汚れは少量なので、1回の皿洗いで流れる量でつまることはありません。しかし長期間にわたって油汚れが蓄積することで、つまりの原因になります。固まった油が増えて排水の通り道が狭くなることで、つまりがひどくなっていくのです。
食材かす
食べ残しや調理の際に出た食材くずを流してしまうことも、つまりに繋がります。
比較的大きな食材かすであれば、ごみ受けに引っ掛かるため排水ホースまで流れていくことはないでしょう。しかし小さな物や液状に近い物はゴミ受けを通り抜け、排水口の奥に蓄積していきます。
これを長い間放置していると雑菌がわいてヌメリが発生し、さらに油汚れや洗剤かすなどが付着していくことでつまりが起こります。
洗剤かす
排水つまりの原因は油や食品をイメージしがちです。しかし食器洗いに使用した洗剤カスや、手洗いに使用した石鹸カスもつまりを引き起こします。きちんと流れなかった洗剤や石鹸自体が排水口にこびりついて溜まったり、油汚れと混ざって固まったりすることで、水の通り道を塞いでしまいます。
固形物
小さなスポンジの欠片やペットボトルのキャップなどの固形物も、つまりの原因です。金属やプラスチックなど水に溶けない素材の固形物は、排水管内部にとどまって水の流れを妨げます。ごみ受けを外している状態で手を滑らせてしまうと、簡単に奥まで流れていってしまうので注意が必要です。
キッチンの排水口でつまりが起きる箇所
キッチン・台所のシンクに流れた水は「排水口→排水トラップ→排水ホース→排水管→排水桝」の順に流れていきます。排水口が詰まったり水が流れにくかったりする場合、つまりが起きている箇所は、以下の3つに大別されます。
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排水トラップ
排水口のゴミ受け皿を外すと画像左のような「椀(わん)トラップ」が設置されていて、排水が一時的に溜まっています。収納スペースからのぞくと画像右のような部品になっています。単体で取り外し・交換することも可能です。
椀トラップの内部は下の画像のようになっています。
水が一時的にたまることで、排水管からニオイや虫が上がってこないようにフタをしているのです。ここに調理油や食材カスが溜まってしまうと、油が固まったりぬめりが発生したりしてスムーズに水が流れなくなります。
排水トラップを取り外せば水が流れる場合は、排水トラップがつまりの原因箇所です。
排水ホース
調理油や石鹸カスなどの汚れ、落とした固形物が奥まで流れると、排水ホースの中で固まったり引っかかったりして排水経路をふさいでしまいます。特に石鹸カスが油汚れと混ざると、頑固なつまりの原因になるので対処が厄介です。ホースが大きくカーブしていたり、余計に長すぎたりする場合も、ゴミや汚れがつまりやすくなります。
排水トラップを外したり掃除したりしてもつまりが解消しない場合、排水ホースでつまりが起きていることを疑いましょう。
排水管・排水桝
排水桝・排水管内では、キッチンだけでなく浴室、洗面台、洗濯機からの排水も合流します。そのため洗剤や食品以外にも、毛髪や皮脂などが溜まっていきます。長いあいだ使用していると、これらのゴミや汚れがこびりついて流路が狭くなり、排水の流れが妨げられてしまうのです。
排水桝・排水管つまりの対処は業者に依頼しましょう。戸建ての場合、排水桝は自分で掃除することができますが、負担が大きいのでおすすめしません。排水管の高圧洗浄と一緒に業者に依頼するのが最善です。
キッチンの排水口つまりを予防する6つの方法
キッチンの排水口つまりは、日々の汚れの蓄積や不注意が主な原因です。ちょっとした工夫や習慣、日常のこまめな掃除を心がければ防ぐことができます。簡単にできて効果もある6つの方法を紹介します。
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①油汚れはキッチンペーパーで拭き取る
皿や調理器具についた油は1回1回が少量でも、日々蓄積することで排水口をつまらせるほどの汚れになってしまいます。使い終わった皿や調理器具に残った油は、なるべくキッチンペーパーで拭き取るようにしましょう。面倒ですが小さな予防を積み重ねることが大切です。
②食器洗いの後にお湯をサッと流す
ひととおりキッチンでの作業を終えた段階で最後にお湯を流しておくと、洗剤や油が固まらずに流れてくれるため、つまりの防止になります。食器洗いを済ませたあと何もせずそのままにしてしまうと、排水口内に付いた汚れが乾燥し固まりやすくなります。お湯をサッと流すだけなので今日からでもすぐに実践できますね。
③水切りネットをつける
排水口のごみ受けに目の細かいネットをセットするのも効果的です。食品カスや油汚れをキャッチすることで、排水管に流れ出すのを防ぐことができます。
ネットは数十枚入りの物だと200〜300円ほどで購入できます。ネットごとゴミを捨てることができて掃除が簡単になるほか、ぬめりや悪臭の予防もできるメリットもあります。
排水口の形に合うものを選ぶ必要があることに注意しましょう。形を間違えるとうまくセットできず、ゴミが流れてしまいます。
④ゴミ受けにアルミボールを入れておく
排水口に設置されたゴミ受けに、アルミホイルをピンポン玉程度の大きさに丸めて入れておくだけで、つまり防止に役立ちます。
アルミホイルは金属イオンを発生させています。この金属イオンが持つ消臭効果や抗菌作用によって、排水口のぬめりなどの汚れが軽減され、つまりを防ぐことができるのです。
⑤定期的にパイプクリーナーで掃除する
排水口のフタや排水トラップを取り外す必要があり、多少面倒に感じるでしょう。しかしパイプクリーナーを流して放置するだけなので、それほど時間はかかりません。また手が汚れることもないためお手軽です。
⑥固形物が流れないように注意する
箸やスプーン、フォークといったカトラリーはもちろん、指輪やネックレスなどのアクセサリーも何かの拍子に滑り落ちることがあります。
水に溶けたり、時間経過でボロボロになったりする素材ばかりではありません。誤って流してしまわないように日頃から気をつけましょう。ゴミ受けやネットなどを外して掃除する際は特に注意です。
つまり修理の優良業者は相見積もりで見つけよう
キッチンの排水つまりは、排水口の近くで軽度の汚れが原因であれば自分で対処できます。しかし排水管の奥やしつこい汚れが原因の場合は自分では手に負えないため、専門の業者に依頼しましょう。
業者を探すときには、複数の業者から見積もりをもらって料金やサービス内容を比較する「相見積もり」を取ることを推奨します。相見積もりを取ることには、主に以下の4つのメリットがあります。
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とはいえ排水口が詰まったら、日常生活に影響が出るのですぐにでも修理したいですよね。1社ずつ見積もりを依頼して比較する時間はない場合がほとんどではないでしょうか。
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