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ドラム式洗濯機が臭い原因は?においの対処法と予防策を紹介

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最終更新日: 2024年08月30日

ドラム式洗濯機からカビ臭さや下水・ドブのような臭いがする場合、その原因やカビや汚れ、封水の減少などが挙げられます。

臭いによって原因が異なるので、悩みにあった対処法を試す必要があります。

本記事ではドラム式洗濯機からする悪臭の原因と対処法、臭いの予防策を解説しています。

ドラム式洗濯機が臭い原因は?

ドラム式洗濯機から嫌な臭いがする原因は6つあります。

個人で臭いのもとに対処できるものもあるので、臭いの原因に当てはまるものがあれば対処法があるかもチェックしてください。

排水口から臭いが戻ってきている

排水口に流した水は下水道に流れていきます。普段、下水の嫌な臭いを感じないのは、排水管の途中に水を溜めて臭いをブロックしているためです。これを封水といいます。

封水は水なので、普段から排水口に水が流れていると一定量が溜まり続けるので臭いをブロックし続けます。しかし排水口に流れる水の量が少なくなると封水が干上がってしまい、臭いをブロックできなくなります。

旅行などで長期間家を空けていたり、しばらく入居者がいなかった賃貸物件などでは封水が蒸発していることが多いです。長期間家を空けていて、戻ってきたときに下水の臭いがするようなら水を流して封水を作りましょう。

排水管が古くなっている

排水管そのものが古くなっている場合も下水臭さがする原因です。建物を通っている配管が劣化しているケースだけでなく、周辺の水道管が劣化しているケースも考えられます。

周辺の水道管が劣化している場合は家の外でも下水臭さを感じるので、家の外でも下水臭がする場合は水道管そのものの劣化が考えられます。

雨の日だけ下水臭さが気になる場合も水道管の劣化が考えられます。雨が降ると下水管を流れる水が多くなって臭いが戻ってきやすくなります。

乾燥運転の除湿方式で封水が減っている

一部のドラム式洗濯機では、排水ホースから湿った温かい空気を放出して乾燥運転で発生した水分を排出します。

この方法は空冷方式と言われ、水を使わずに除湿できるため節水効果が高い点が魅力的です。しかし排水管に直接空気を送り込んでしまうため封水が減ってしまい、排水口から臭いが発生する原因にもなります。

封水は下水道から漂う悪臭をブロックするための機構なので、適切な量の水が溜まっていないと防臭効果が無くなってしまいます。

乾燥運転時に下水のような臭いがする場合は、まず除湿方式を確認してみましょう。取扱説明書などで仕様を確認するのが最も確実な方法です。

洗濯物に付着した細菌が繁殖している

洗濯物には物理的な汚れの他に、細菌類も多く付着しています。細菌というと病気の原因になるのではと不安になるかもしれませんが、普段の生活で付着する細菌類は皮膚などにも付着している常在菌がほとんどで、病気を引き起こすような危険なものではありません。

健康面での害が少ない細菌であっても、繁殖するときに不快な臭いを発生させることがあります。代表的なものにマイコバクテリウムやモラクセラ菌が挙げられます。

これらの菌が繁殖するには適度な温湿度と栄養分が必要です。ドラム式洗濯機内で細菌を繁殖させないためには、庫内が乾燥した状態を保ちましょう。

洗濯機内部にカビが生えている

洗濯機や洗ったばかりの洗濯物がカビ臭かったり、黒いゴミが付着していたりする場合は洗濯槽内部にカビが繁殖している可能性が高いです。特に乾燥機能をあまり使っていない人はカビが繁殖しないように気をつける必要があります。

洗濯機内部は、湿度(水分)、温度、栄養が揃っているのでカビが繁殖しやすい環境です。カビの栄養は洗濯物についていた皮脂や髪の毛、溶け残った洗剤などが挙げられます。

対策しやすいのは湿度なので、使用後はなるべく湿度の低い状態を保てるようにするのが大切です。

購入したばかりでゴムやプラスチック臭が強く感じられる

購入したばかりのドラム式洗濯機からゴムやプラスチックのような臭いがしても、故障などではありません。

内部部品に塗っている機械油(グリス)や窓部分のゴムパッキンによるもので、使っていくうちに薄れていきます

乾燥運転をして庫内の温度が上がると臭いを感じやすくなります。気になるようなら使っていないときはドラム式洗濯機の扉を開けて換気をしましょう。

しばらく使っていても臭いが気になる場合は購入した店舗や修理サービスに連絡をしましょう。

ドラム式洗濯機の臭いを解消する方法

ドラム式洗濯機の臭いを解消するには5つの方法があります。

まずは簡単にできるものから試して、臭いが変わらなかったら別の対処法を行うことをおすすめします。

1.洗濯機内部の掃除をする

洗濯槽内にカビが生えていて悪臭が発生しているのであれば、洗濯槽クリーナーを使って内部を洗浄するのが効果的です。

洗濯槽クリーナーにはいくつか種類がありますが、カビ対策を考えるのであれば塩素系の製品がおすすめです。キッチンハイターやキッチンブリーチなどの塩素系漂白剤もカビ対策に利用できます。

洗濯槽の洗浄をするときに注意しなければならないのがクリーナーが何系かということです。塩素系と酸素系洗剤を混ぜると有毒ガスが発生し、めまいや吐き気といった症状のほか、重篤な場合は死亡することもあります。

塩素系クリーナーを使った直後に酸素系の洗剤を使うと事故が発生する可能性があるので、「混ぜるな危険」のラベルがついている製品は同時使用しないようにしましょう。

2.排水口の掃除をする

排水口に汚れが溜まっていると、その汚れが悪臭を発することがあります。排水口の掃除をして汚れやつまりを取り除くと悪臭が改善される可能性が高いです。

排水口の掃除をするのであれば市販のパイプクリーナーを使うことをおすすめします。手軽に洗浄ができるうえ、つまりも解消できます。もし強い薬剤を使うことに健康上の不安がある場合は重曹を使ったナチュラルクリーニングがおすすめです。

どのような掃除方法であったとしても、排水口掃除をするときはゴム手袋とマスクの着用を推奨します。ゴム手袋があれば薬品から皮膚を守れるだけでなく、手が汚れることを心配せずかき出した汚れを処理できます。マスクは悪臭から身を守るために有効です。

3.排水ホースの掃除をする

排水ホースの内側が汚れている場合も悪臭や水漏れの原因になります。

排水ホースの掃除をするときには以下のアイテムを用意しましょう。

  • 雑巾
  • 古歯ブラシ
  • 食品用ラップ
  • 輪ゴム

排水ホースを取り外すときは必ず雑巾を用意しましょう。ホース内に水が残っている可能性があり、外したときに水が出ることがあります。

排水ホースを取り外す手順は以下の通りです。

  1. 脱水運転をしホース内の水を減らす
  2. 洗濯機の電源を切りコンセントとアース線を抜く
  3. ホースクリップを緩める
  4. 排水ホースを外す

ホースを外せたら浴室などで掃除をしましょう。掃除の手順は以下をご参照ください。

  1. ホース内から水が出ないか確認する
  2. 片方のホースの口を食品用ラップで覆い輪ゴムで止める
  3. ホースに水を入れる
  4. もう片方のホースの口を食品用ラップで覆い輪ゴムで止める
  5. 何度かホースを動かして水を移動させる
  6. 水を捨て汚れが出なくなるまで繰り返す
  7. 細かい汚れは古歯ブラシで優しくこする

汚れがなかなか取れないときは塩素系漂白剤を使うと効率よく掃除ができます。

4.乾燥運転時の除湿方式の設定を変える

乾燥運転時に下水の臭いがする場合は、除湿方式の設定が臭いの原因である可能性が高いです。

日立やパナソニックの一部製品は、乾燥運転時に発生した暖かく湿った空気を排水管に逃がしています。排出された空気の勢いや圧力、熱によって排水管内にある封水が減ってしまい、下水の臭いが排水口から戻ってきてしまいます。

日立製品の場合は、除湿方式を「空冷除湿方式」から「水冷除湿方式」に変更しましょう。なお2021年8月以降に発売された機種はすべて水冷除湿方式で除湿しているためモード切替はできません。

パナソニック製品の場合は除湿方式の切り替えができないため、封水を減っている状態をなるべく短くしましょう。乾燥運転後に洗いと脱水運転を行うことが効果的です。

5.ドラム式洗濯機クリーニングを依頼する

複数の対処法を試しても臭いが変わらないのであれば、ドラム式洗濯機クリーニングを依頼するべきかもしれません。

プロが行うドラム式洗濯機クリーニングは業務用の強力な洗剤やパーツを分解して洗浄することで、普段は手が届かない洗濯槽の裏側まで徹底的にきれいにできます。

ドラム式洗濯機クリーニングの料金相場は17,000円~30,000円です。料金に幅があるのは業者ごとのサービスの差のほか、分解できるパーツをすべて分解してから洗浄する「完全分解洗浄」と汚れがたまりやすい一部パーツを分解し洗浄する「分解洗浄」の手法の違いが挙げられます。

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ドラム式洗濯機の臭い対策に効果的な洗剤

ドラム式洗濯機から嫌な臭いをさせないためには、こまめに掃除をすることが重要です。臭い対策に有効な洗剤をご紹介します。

洗濯槽のカビ対策だけでなく、排水口からの臭い戻りを防ぐために排水口掃除ができるクリーナーもチェックしましょう。

カビ対策には塩素系漂白剤が効果的です。塩素系漂白剤はカビに対して非常に有効ですが、十分な換気をしないで使用すると気分が悪くなるなどの健康被害が発生します。

また酸性洗剤と混ざってしまうと有毒ガスが発生するので注意が必要です。洗剤だけでなく、クエン酸などナチュラルクリーニングで使われるものも酸性です。もし塩素系漂白剤と酸性洗剤を使うのであれば、塩素系漂白剤を使ったあとに十分に水で流して、酸性洗剤を使っても有毒ガスが発生しないようにしましょう。

洗濯槽のカビ対策:ジョンソン「洗たく槽カビキラー」

洗たく槽カビキラーは塩素系の力で洗濯槽で繁殖するカビを分解します。雑菌もしっかり除菌・消臭するので洗ったばかりの洗濯物が臭いという悩みにも効果的です。

液剤を入れたらつけ置きせずに回すだけで効果があるので、仕事や家事・育児で忙しい人でも使いやすいのがポイントです。

使っているドラム式洗濯機に「槽洗浄モード」があるのなら、槽洗浄モードを使うと槽全体がきれいになります。ただし槽洗浄モードは完了までに数時間かかることが多いので、時間に余裕がないときは通常の洗濯運転で問題ありません。

洗濯槽のカビ対策:メーカー純正品の洗濯槽クリーナー

日立やパナソニックなど、日本の大手家電メーカーは洗濯槽クリーナーを販売しています。メーカー純正品のクリーナーは市販品と比べると高価なのがネックですが、1年に1度の使用で効果があるとされているためコストパフォーマンスが高いです。

より洗浄効果を高めるために槽洗浄コースを利用することを推奨していますが、洗濯の標準コースで使用しても効果が得られます。

各社洗濯槽クリーナーを出していますが、純正クリーナーはどのメーカーの洗濯機に使っても問題ありません。

排水管からの臭い対策:ジョンソン「パイプユニッシュ」

排水口からの臭いは本能的に「不衛生な環境である」と認識されるため、どうしても気になってしまうものです。

排水口からイヤな臭いがするときは排水管にヘドロ状の汚れがこびりついていることが多いので、粘度の高いゲル状になったクリーナーを使うと効果的に掃除ができます。

「パイプユニッシュ」はヘドロ状の汚れのほか、髪の毛で詰まっている排水管の洗浄も可能です。

パッケージ側面に使用量の目安を示した目盛りがあるのでいつでも手軽に使えます。

ドラム式洗濯機の臭い対策3選

ドラム式洗濯機からする臭いを防ぐには、普段の使い方にひと工夫することが重要です。

せっかく洗濯をしても、嫌な臭いがついてしまっては意味がありません。以下の3つの対策を覚えて、嫌な臭いを発生しづらくしましょう。

洗濯洗剤などは適量を使う

洗濯物をよりきれいにしたいと考えて、洗濯洗剤を多めに入れていませんか?規定量以上の洗剤を入れても水に溶けきらないので洗浄力は変わりません

溶け残った洗剤は皮脂などとともにカビ菌の栄養になってしまいます。きれいにするための洗剤でカビが繁殖してしまったら元も子もありません。

洗剤や柔軟剤は規定量を守って使用しましょう。

使用後は洗濯槽内を乾燥させる

洗濯と衣類乾燥をセットで行う場合は槽内が乾燥するので問題ありませんが、洗濯のみで運転を終えるのであれば使用後は槽内を乾燥させることを忘れないでください。

槽乾燥モードを使うほか、扉を開けっぱなしにしておくことでも槽内を乾燥させられます

もし扉を開けて乾燥させるのであれば、槽内に子供やペットが入り込まないように定期的に見に行きましょう。

扉が閉まらないようにするにはドアストッパーの利用が効果的です。なお機種によっては閉じ込め防止機能がついているものがあり、万が一扉が閉まってしまっても中から開けることができます。

月に1度を目安にお手入れをする

月に1度を目安に洗濯槽の洗浄や排水口の掃除をすると、きれいな状態をキープできます。

普段から定期的に掃除をしていれば汚れが溜まりにくく、仮に汚れが溜まったとしても総量が少ないので簡単に汚れを除去できます。

普段は月に1度、洗濯槽クリーニングや排水口の掃除をして、臭いなどの不調が気になってきたらドラム式洗濯機クリーニングを依頼するのがおすすめです。洗濯機クリーニング業者は排水パンの掃除等も受け付けていることが多いので、ドラム式洗濯機クリーニングとあわせて依頼してドラム式洗濯機の周りもまとめてきれいにすることも可能です。

ミツモアでドラム式洗濯機クリーニングを依頼しよう

様々な対処法を試しても悪臭が改善しないのときは、ドラム式洗濯機クリーニングを依頼しましょう。

クリーニングの依頼先を決めるときは、一括見積もりをとって作業料金とサービスをよく比較することが大切です。相見積もりで比較をすればどの業者が自分の抱えている悩みにあったサービスを提供してくれるか一目瞭然です。

ミツモアであれば質問に答えるだけで最大5社からの見積もりが届きます。洗濯機クリーニング業者とのやり取りはチャットで行われるため、じっくり相談して作業内容を決めたいという方にもおすすめです。

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