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ヤツデを剪定しよう!剪定タイミングと目的に合わせた剪定方法を紹介

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最終更新日: 2024年06月28日

ヤツデを定期的に剪定すると樹形をきれいに保てるうえ、健やかな成長の促進にもつながります。

剪定に適したタイミングと枝を切る方法をマスターして、ヤツデを上手に育てましょう。ヤツデに関する基礎知識や業者に頼む場合のポイントも紹介します。

ヤツデの特徴

土の上のヤツデ

ヤツデは古くから縁起のよい樹木として、日本人に親しまれてきました。木に合った剪定をするためにも、まずはヤツデがどのような木なのかを把握しておきましょう。名前の由来でもある葉の特徴や、縁起物といわれる理由も解説します。

厚みのある葉を持つ常緑低木

ヤツデは厚く深い緑の葉が特徴的な常緑低木で、木の高さは3〜5mです。樹高の割に幹が太くならないのも特徴で、根元から分かれて生えた幹は太さが変わらないまま育っていきます。

寒さにも暑さにも強く、日本では福島県から沖縄県まで広く分布している樹木です。冬場にも葉を落とさないため鑑賞の用途だけでなく、公園や庭園の目隠しとしても利用されています。

10〜12月に開花するヤツデは、他の樹木が花を落とした後も庭を彩ってくれるでしょう。緑がかった白色の花弁は小ぶりで、複数の房に分かれて開花します。雄しべと雌しべの成熟時期を3〜4日ずらして同花受粉を防ぐのも、ヤツデの花が持つ特徴です。

名前の由来は葉の形状

ヤツデの漢字表記は「八手」です。字面から「葉が8枚に分かれる」と勘違いされがちですが、ヤツデの葉は通常5〜13の間で奇数に分かれます。日本で8は数が多い様を表す数字であり、末広がりの漢字は縁起がよいとされているため採用されました。

ヤツデの学名「Fatsia japonica」も日本語の「はち」の発音を元に名づけられたとされています。

広い葉の形を持つヤツデの別名は「テングノウチワ」「テングノハウチワ」などが有名です。形状が天狗の持っている団扇(うちわ)に似ている様子から名付けられました。天狗にちなんで魔よけ効果があるという言い伝えもあります。

縁起のよい植物として人気

ヤツデの葉っぱの特徴から縁起物といわれます。ヤツデの葉を大きな手に見立て、人をたくさん招く「千客万来」の縁起を担ぐ木として親しまれているのです。玄関や門など人が入ってくる場所の近くによく植えられます。

魔物を追い払うと言い伝えも、ヤツデが縁起物とされる理由です。天狗が風を起こしたり空を飛んだりするために、ヤツデの葉を使っていたとされる言い伝えから来ています。

さらにヤツデの毒性を生かし古くから虫よけとしても重宝されてきました。昔はくみ取り式トイレでウジ退治に使われていたほどです。他にもせきやタンによく利く生薬として、人々の暮らしを支えてきた歴史があります。

ヤツデの剪定に適した時期

明るい光の中のヤツデ

適切な時期を見極めてヤツデを剪定すると、不用意なダメージを与えることなく樹形を整えられます。ヤツデは剪定回数多いほどよいわけでもないため、目安の剪定頻度や時期を押さえておきましょう。

3年ごとを目安に剪定の年を作る

ヤツデは一般的な樹木と違って毎年の剪定は必要ありません。3年に1回ほど見た目を整える・健康的な成長を促進する目的で、伸びた枝や不要な枝を切り落とします。

ただし放置のしすぎも要注意です。剪定を怠ってしまうと葉が上には多めに、下には少なめに付くようになりバランスが崩れてしまいます。

葉の量が増えると風通しが悪くなり病気にかかりやすくなるのも、3年ごとにヤツデを剪定したい理由の一つです。葉が生い茂った部分に空気が通りにくくなると、湿気がたまってカビが生えやすくなります。

2シーズンから時期を選ぶ

ヤツデの剪定に適した時期は2〜4月・10〜12月の2シーズンです。2〜4月は樹木の表皮が剥がれにくく、剪定後の回復が早いためおすすめです。

10〜12月は葉っぱの枚数を減らすための剪定に適しています。翌春に芽吹く葉の大きさを小さくする効果もあるのです。

もし他の時期に剪定した場合、十分に注意しないとヤツデを弱らせてしまう危険性があります。2〜4月・10〜12月以外で剪定を検討しているなら、業者へ相談してみた方がよいでしょう。

ヤツデの剪定方法

ヤツデ

ヤツデの剪定手順を「切り戻し」「間引き」「葉切り」という、三つの方法に分けて解説します。それぞれ主な目的が違いますので、自宅のヤツデに必要な剪定方法を確認したうえで作業を始めましょう。

樹形を整える「切り戻し」

外芽の上を切るイラスト
枝は外芽の上を切る

「切り戻し」とは伸びすぎた部分を切り落として、樹高や樹形を整える剪定方法です。最初に伸びた幹や枝を切って全体的に整えます。

幹は下の方に生えている葉の高さで切り戻しましょう。幹を高くしすぎない位置で切っておくと、上にばかり葉が集中するのを防げます。

次は枝の切り戻しです。基本的にヤツデは枝を木の外側に伸ばすため、外芽の上の枝を切りましょう。伸ばしたい芽の上の枝を切ると成長が促進されます。

新芽が付く若枝も切り戻し剪定で落としておきたい枝です。1/3〜半分程度を目安に剪定しましょう。

幹を世代交代させる「間引き」

「間引き」とは通常いらない枝を取り除いて、風通しや日当たりをよくする作業です。ヤツデは複数の幹(茎)が根元から分かれて生える「株立ち」と呼ばれる育ち方をするため、間引きで幹を切り落とします。

目的は幹の世代交代です。新しい幹を3〜5本ほど残して、残った勢いのない幹は切ってしまいましょう。古い幹に養分が取られなくなり若い茎の成長を促せます。

直径2cmを超える茎を切る場合は、切れ味のよいのこぎりが必要です。切りにくいはさみやのこぎりを使ってしまうと、切り口がギザギザになり回復が遅れてしまいます。剪定を始める前に必ず道具の状態も確認しておきましょう。

若い幹の成長を抑える「葉切り」

新しい幹の成長が過剰にならないために必要なのが「葉切り」です。葉を1枚ずつ切って数を減らすと育ち過ぎを防げます。ヤツデの葉は成長とともに大きさが増すため、大きい葉や古い葉を減らすことで見た目が整うのも葉切りをするメリットです。

次の年に付く葉の大きさをコントロールしたいなら、10〜12月に葉切りを行います。新芽の近くにある葉を2〜3枚ほど残し、他の葉を切っていきましょう。

3年に1回であれば木に大きな負担はかかりませんので、必要な箇所はしっかり剪定します。葉の量が気になって頻繁に切りすぎると、成長を抑制しすぎてしまう点には注意が必要です。

ヤツデの剪定を業者に頼むときは

生い茂るヤツデ

自力でヤツデを剪定するのが難しい・面倒と感じるなら、剪定業者に任せるという手もあります。プロに依頼するときはどのようなポイントを押さえておけばよいのでしょうか?

実績や所有資格をチェックする

ヤツデの剪定は充分な知識と経験のある業者に依頼しましょう。専門資格を保有しているとより安心です。「一級造園技能士」「一級造園施工管理技師」など、業者の知識量や技術力を示す資格はよい基準となります。

業者の実績や保有資格を知るためには、ホームページを参照するという方法があります。過去の施工例や保有資格についての記載があるか、必ずチェックしておきましょう。

実際に作業を依頼した人の評判も確認しておくと安心です。要望に添った剪定をしてくれるのか・相談にしっかり乗ってくれるのかなど、気になる点は全て確認します。

対応が悪い業者は避ける

業者の利益ばかりを考えず依頼者に寄り添った対応ができるかどうかも、業者を選ぶうえで大切な要素です。

剪定を依頼するヤツデの数が少なかったり、短時間で終わってしまったりする場合もあるでしょう。依頼内容が少ないと業者の利益につながりにくくなりますが、そうした依頼も快く引き受けてくれるなら優良業者だといえます。

マナーをわきまえた業者かどうかも、比較サイトや口コミで確認したいポイントです。ゴミを散らかしたり道路をふさいだりといった迷惑行為をする業者に頼むと、ご近所トラブルにもつながります。

複数社から見積もりを取る

剪定金額は業者によって変わってくるため、複数社に見積もりを依頼すると確実です。実際に依頼しないとキャンセル料が発生する業者もありますので、事前に確認しましょう。

見積もり料金の内訳が詳しく示されている業者は、信頼度が高いと判断できます。1社ずつ連絡先を調べて見積もりを取るのが面倒なら、一括見積もりサービスの活用が便利です。

地域の業者から一括で見積もりを取れる「ミツモア」には、厳しい審査基準をクリアした業者のみが登録しています。業者の評価や保証の有無など細かい情報も確認できるため、希望通りのサービスが受けられるか判断しやすいでしょう。

ミツモアで庭木の剪定を依頼する

ヤツデは手をかけすぎず目的に合った剪定を

濡れるヤツデ

ヤツデは日本で古くから親しまれている常緑低木です。耐寒性と耐暑性にも強く全国に広く分布しています。

縁起がよい・魔よけの効果があるともいわれるヤツデの木は、頻繁に手をかけなくても育ってくれる優秀な樹木です。ヤツデ本来の成長をサポートするイメージで、3年に1回を目安に剪定をしましょう。

この記事で紹介した時期や剪定方法を参考にすると、失敗のない剪定を目指せます。ただ個人で剪定するのが難しい場合は、剪定業者に依頼した方が無難です。

複数社から見積もりを取ったうえで、金額の内訳や資格・実績・対応力などを見比べて優良業者に依頼しましょう。

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