「外壁塗装をしたいけれど費用がネックで踏み出せない」そんな方は、まずはお住まいの自治体に助成金制度がないかどうか確認してみてください。
岩手県では複数の地域で外壁塗装を含むリフォーム工事に助成制度が用意されています。外壁塗装の助成金がある主な市町村と、制度の概要について見ていきましょう。
最新の情報は各自治体の公式サイトを確認してください。
岩手県で外壁塗装に助成金が下りる主な市町村は?
岩手県においては、主に以下の市町村で外壁塗装にも活用できる助成金制度を設けています。
自治体名 | 制度名 | 補助額 |
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大船渡市 | 住宅リフォーム助成事業 |
※機能維持工事および機能向上工事をあわせて実施する場合、助成額の上限は10万円 |
陸前高田市 | 住まいるリフォーム支援事業 | 対象経費の1/5(上限30万円) |
葛巻町 | 葛巻町快適な住まいづくり応援事業助成金 | 対象経費の1/5(上限15万円分) |
金ケ崎町 | 金ケ崎町住宅リフォーム事業助成 | 対象経費の1/10(上限10万円) |
岩泉町 | 住宅リフォーム補助金 | 対象経費の1/10または1/5(最大50万円) |
普代村 | 普代村住宅リフォーム促進事業 | 1件につき10万円 |
軽米町 | 軽米町住宅リフォーム奨励事業 | 対象経費の1/10(最大15万円) |
野田村 | 住宅リフォーム奨励金 | 対象経費の1/10(上限10万円) |
九戸村 | 九戸村住宅リフォーム助成 | 対象経費の1/10(最大10万円) |
一戸町 | 令和4年度 一戸町住宅リフォーム支援事業 | 対象経費の15/100(最大20万円) |
一関市 | 令和4年度住宅環境改善リフォーム補助金 | 対象経費の1/10(最大10万円)※加算額も同様 |
奥州市 | 住宅リフォーム事業費助成 | 対象経費の1/20(最大5万円) |
二戸市 | 二戸市移住定住住宅リフォーム補助金 | 対象経費の2/3(最大30万円) |
釜石市 | 住宅安全安心リフォーム工事助成事業
(令和4年度の募集は終了) |
対象経費の2/3(最大20万円) |
※最新の実施状況や詳細は各自治体の公式サイトをご確認ください。
※2022年4月時点の情報となります。
外壁塗装で助成金を受け取るための条件
一口に「外壁塗装への助成」といっても、その目的や内容はさまざまです。自治体ごとに対象者や助成対象となる住宅は異なります。岩手県の場合商品券で交付する地域も多いので申請前に細かく確認しておくとよいでしょう。各自治体の条件について解説します。
大船渡市
「住宅リフォーム助成事業」は市民の居住環境の向上を目的として設置されている事業です。市内業者が施工した工事費用の一部が助成されることで、地域経済の活性化も期待されています。
地域経済の発展のためにも、外壁塗装のリフォームを検討しているなら、積極的に利用していきたい助成金といえそうです。
制度名 | 住宅リフォーム助成事業 |
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助成金額 |
※機能維持工事および機能向上工事をあわせて実施する場合、助成額の上限は10万円 |
対象者 | 市内にある対象建物を所有し居住する者または居住する予定のある者 |
対象住宅 | 築5年以上の専用住宅または50%以上が住宅部分である併用住宅 |
助成対象工事 | 全体工事費から外構部にかかる費用や設備機器本体などの費用を差し引いた額が30万円以上のリフォーム工事で、以下に該当するもの
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備考 |
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陸前高田市
陸前高田氏では市内商工業の振興を軸に市民の生活環境の向上につながる施策として、リフォーム全般に活用可能な助成制度を用意しています。
こちらは同市内で使用できる商品券によって給付する制度です。商品券を利用すれば、地域経済を支えることにもつながります。
制度名 | 住まいるリフォーム支援事業 |
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助成金額 | 対象経費の1/5の額の商品券(上限30万円) |
対象者 | 市内に住所を有し対象住宅に居住する当該住宅の所有者 |
対象住宅 |
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助成対象工事 | 工事費30万円以上のリフォーム工事 |
備考 |
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葛巻町
町民が保有する建築後5年以上が経過する住宅に対して、生活環境向上を目的として助成する事業です。町内事業者が施工するリフォーム工事の場合、かかる経費の一部が同町発行の商品券で交付されます。
申請額の合計が年度当初に設定された予算を超えると受付終了です。気になる世帯は、早めの申請が望まれます。
制度名 | 葛巻町快適な住まいづくり応援事業助成金 |
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助成金額 | 対象経費の1/5(上限15万円分)を「くずまき商品券」で助成
※トイレの水洗化工事をともなう場合、建設水道課所管の「水洗化普及支援事業」との併用で最大65万円の助成 |
対象者 | 町内に住所があり助成対象住宅に居住している所有者または同居者 |
対象住宅 | 建築してから5年以上経過した住宅 |
助成対象工事 |
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対象とならない工事 |
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備考 |
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金ケ崎町
「金ケ崎町住宅リフォーム事業助成」は住宅リフォーム工事を支援することで、町民の住環境を改善しながら同時に町内産業の活性化にもつなげるための助成制度です。
制度名 | 金ケ崎町住宅リフォーム事業助成 |
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助成金額 | 対象経費の1/10(上限10万円) |
対象者 | 対象住宅に住所を持ち、かつ居住する当該住宅の所有者または納税義務者 |
対象住宅 | 建築してから10年以上経過した住宅の居住部分 |
助成対象工事 |
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備考 |
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岩泉町
同町では住宅リフォーム事業奨励金交付事業をもって、町民の居住環境の向上をサポートしています。交付される奨励金のうち5万円分までは、同町商工会が発行する共通商品券での給付である点が特徴です。
制度名 | 住宅リフォーム事業奨励金交付事業 |
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助成金額 | 対象経費の1/10(最大30万円) |
対象者 | 町内に住所がある対象住宅の所有者または賃借者 |
対象住宅 |
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助成対象工事 |
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備考 |
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普代村
村民が住まう住宅を、村内の建築関連業者に依頼しリフォーム工事を実施する場合に、必要となる費用の一部を同村商工会が発行する商品券をもって村が助成します。住宅関連産業をはじめとして、村内経済の活性化を図る目的もあわせ持つ制度です。
制度名 | 普代村住宅リフォーム促進事業 |
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助成金額 | 1件につき10万円を普代商工会発行の商品券にて助成
※浄化槽の設置を含むリフォーム工事を行う場合は20万円 |
対象者 | 同村に住民登録を持ち居住する者で、かつ対象住居を所有する者 |
対象住宅 |
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助成対象工事 | 次のいずれかの工事であって当該工事にかかる経費が30万円以上のもの
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対象とならない工事 |
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備考 |
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軽米町
町民の快適な生活をサポートすること、そして町内経済の振興というそれぞれの目的のために設置された奨励事業です。町民が所有し、居住する住宅を町内業者に依頼してリフォームした場合に、経費の一部が同町の共通商品券にて交付されます。
制度名 | 軽米町住宅リフォーム奨励事業 |
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助成金額 | 対象経費の1/10(最大15万円) |
対象者 |
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対象住宅 |
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助成対象工事 | 対象住宅の修繕や改修、模様替えその他住宅の維持・機能向上のための工事
※下水道関連工事にあっては管路および接続工事も交付対象 |
備考 |
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野田村
同村が発行する商品券で、住宅リフォーム工事の一部が奨励金として給付される事業です。利用しやすい条件の制度のため、積極的に活用しましょう。
制度名 | 住宅リフォーム奨励金 |
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助成金額 | 対象経費の1/10の額の商品券(最大10万円分) |
対象者 | 村内に住所を置いている者 |
対象住宅 | 村内の既存住宅 |
助成対象工事 | 住宅リフォーム工事 |
備考 |
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九戸村
村民が暮らす住宅のリフォーム工事で、住宅の維持および機能向上に資する工事を行った場合に助成を受けられます。給付は、同村内で使用できる商品券でなされる制度です。
制度名 | 九戸村住宅リフォーム助成 |
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助成金額 | 対象経費の1/10の額の商品券(最大10万円分) |
対象者 | 村内に住所を持つ者 |
対象住宅 | 申請者が床面積の1/2以上を所有し、かつ、床面積の1/2以上を自己または自己と生計を一にする親族の居住の用に供している個人所有の住宅 |
助成対象工事 | 申請者が所有し、かつ、居住する部分の工事で、対象経費が30万円以上の工事 |
備考 |
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一戸町
町内の住宅関連産業および商業を活性化させるために設置された助成金です。それ以外にも、町民の住環境向上を促進することも目的となっています。町内業者の施工によって、経費の一部が「いちのへ商品券」で助成される仕組みです。
制度名 | 一戸町住宅リフォーム支援事業 |
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助成金額 | 対象経費の15/100(最大20万円分)の額を「いちのへ商品券」にて助成 |
対象者 | 同町に居住する対象住宅の所有者 |
対象住宅 | 町内にある建築してから10年以上を経過した住宅で、自己の居住の用に供するもの
※集合住宅は個人専用部分が、併用住宅は住居専用部分が対象 |
助成対象工事 |
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対象とならない工事 |
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備考 |
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一関市
市民の住環境の向上と新型コロナウイルス感染症の感染防止を図るため、住宅のリフォームにかかる経費の一部を市が補助する制度です。令和3年度から実施しており、令和4年度は5月9日(月)から申請の受け付けを開始します。
制度名 | 令和4年度住宅環境改善リフォーム補助金 |
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助成金額 | 対象経費の1/10(最大10万円)※加算額も同様 |
対象者 | 市内に住所を有し、リフォームを行う住宅に居住している者 ※子育て世帯、高齢者世帯、多世代同居世帯に該当する世帯は補助金が加算されます |
助成対象工事 |
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対象とならない工事 |
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備考 |
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奥州市
奥州市では築10年以上の住宅の改修工事に対する助成金を用意しています。外壁塗装の場合、上限額は5万円です。バリアフリー化や省エネ化工事をおこなう場合、さらに最大5万円加算されます。
制度名 | 住宅リフォーム事業費助成 |
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助成金額 | 外壁・屋根塗装(機能維持工事)のみの場合:対象経費の1/20(最大5万円)
その他の「機能向上工事」も併用する場合:「機能向上工事」部分は対象経費の1/10(最大10万円)、それ以外の「機能維持工事」部分は対象経費の1/20(最大5万円)で、両者の合計の上限は10万円。 ※外壁・屋根塗装は遮熱・断熱塗料などを使う場合でも「機能維持工事」に分類されます。 ※「機能向上工事」とは:設備機器本体等の費用を除いた工事費が30万円以上の工事に限る。工事の例は下記の通り。 バリアフリー化(工事手摺の取付、段差の解消、通路の拡幅、洋式便器への取替等) 省エネルギー化(工事照明のLED化、窓や壁の断熱化、高効率給湯器への取替等 、その他の工事便所の水洗化、住宅の耐震化、壁の遮音化等) |
対象者 | 以下のすべてを満たす方
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助成対象工事 | 以下のすべてを満たす工事
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備考 |
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二戸市
二戸市では移住者に向けた空き家のリフォーム補助金を用意しています。外壁塗装にも適用できるため、条件を確認してみましょう。
制度名 | 二戸市移住定住住宅リフォーム補助金 |
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助成金額 | 対象経費の2/3(最大30万円) |
対象者 | 下記のすべてに該当する方。
※指定地域:岩手県内の市町村及び青森県八戸市、十和田市、三沢市、上北郡野辺地町、七戸町、六戸町、東北町、おいらせ町、三戸郡の区域並びに秋田県大館市、鹿角市、鹿角郡小坂町の地域 |
助成対象工事 | 空き家のリフォーム工事 |
釜石市 ※令和4年度の受付終了
釜石市ではバリアフリー改修工事と同時におこなう修繕・機能向上などのリフォーム工事に対して助成金を用意しています。令和4年度の募集は終了していますが、来年度以降同じ制度が用意される可能性が高いため、令和5年度になったらチェックすると良いでしょう。
制度名 | 住宅安全安心リフォーム工事助成事業 |
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助成金額 | 対象経費の2/3(最大20万円)
※建築設備及び外構に係る経費は除く |
対象者 |
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対象住宅 |
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助成対象工事 | 県内に住所を有する個人事業者又は県内に本店を有する法人による「必須工事」を含むリフォーム工事
必須工事
その他の工事
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備考 | 令和4年度の募集は終了しています。
※令和4年の受付期間は6月1日~9月30日まで・先着15件でした。来年度も同時期に募集が開始される可能性が高いため、自治体のホームページを定期的にチェックしてみてください。 |
その他の制度
上記のほかにも空き家のリフォームに対する補助金や、特別な条件を要する補助金があります。以下の地域に移住する方や、空き家を購入・リフォームして住む予定の方はチェックしてみてください。
・北上市空き家改修事業補助金(北上市)
・空き家リフォーム事業助成制度(遠野市)
・子ども・高齢者いきいき住宅支援補助金(一関市)
・空き家改修等補助金(雫石町)
・西和賀町空き家活用促進事業補助金(西和賀町)
・大槌町空き家リフォーム支援補助金(大槌町)
・移住定住促進リフォーム補助金交付事業(山田町)
・空家等活用推進事業費補助金(軽米町)
・洋野町空き家等活用促進助成金(洋野町)
・住宅リフォーム事業補助金奨励金交付事(岩泉町)
外壁・屋根塗装に適用されない制度
ミツモア編集部が自治体に問い合わせたところ、下記の制度は外壁・屋根塗装には利用できないことがわかりました。他のリフォームには適用できるため、塗装以外にもリフォームを検討している人はチェックしてみてください。
・住宅リフォーム事業費補助金(住田町)
岩手県の外壁塗装助成金の申請方法
制度によって目的や内容に若干の違いはあるものの、申請の流れについては大きな違いはありません。一般的な申請方法を知っておけば、どの助成制度の申請においても戸惑うことはないでしょう。
大船渡市の「住宅リフォーム助成事業」を例に、申請の大まかな流れとその方法を説明します。
①必要書類をそろえて申請する
外壁塗装への助成を受けるには、着工前に自治体の審査を受けるケースがほとんどです。必要な書類をそろえて指定の窓口に申請書とともに提出しましょう。
「住宅リフォーム助成事業」の申請のために必要な書類は、次のとおりです。
- 住宅リフォーム事業助成金交付申請書
- リフォーム費用の明細書・建物の位置図
- リフォームの設計図書または施工箇所の見取図
- 現況の写真
- 住宅の建築年月が分かる書類
- 市税の滞納がないことを証明する書類
- 住宅の所有者が分かる書類
- 市内施工業者による施工であることが分かる書類
- その他市長が必要と認める書類
交付申請書などは、自治体のホームページからダウンロードできます。もし自治体のホームページに設置されていない場合は、役所に確認するなどして確実に入手しましょう。
②工事が終わったら実績報告書を提出する
申請書類が正しく受理され審査を通ったら、交付決定通知書が送付されます。制度の多くはこの決定通知書が届き次第着工となります。
工事がすべて終了した段階で、実績報告として次の書類を提出します。
- 事業完了報告書
- リフォーム代金の領収書
- リフォーム施工箇所の写真
- その他市長が必要と認める書類
工事は、申請時に提示した内容と同じでなければなりません。役所が受理した内容と異なる工事であった場合には、交付されない可能性が高まります。もし途中で工事内容に変更が生じそうになった場合は、分かった時点で役所に相談しておきましょう。
実績報告に問題がないと自治体が判断し交付決定されると、後日申請者に大船渡地域商品券が付与されます。
ミツモアで外壁塗装業者に見積もりを依頼しよう!
一般家庭への行政支援はさまざまな角度で行われていますが、外壁塗装に関しても助成が受けられる場合があります。知っておくと、リフォームのコスト負担削減に役立てられるでしょう。
実際の申請時には工事内容を把握するために見積書の提出を必須としている自治体が多いです。そのため正確な見積書を用意してくれる業者に頼むとよいでしょう。
ミツモアでは豊富な経験と知識を持ったプロに外壁塗装の見積もりの依頼ができます。まずはプロに相談をしてみてはいかがでしょうか。