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開業届はどこの税務署に提出する?必要書類や提出方法をわかりやすく解説

最終更新日: 2022年03月25日

「開業届を提出しようと思っても、どこの税務署に提出すればいいのか」「必要書類や提出方法がわからない」と悩んではいませんか。

開業届は「納税地」を管轄している最寄りの税務署に提出します。本人確認書類などの必要書類とあわせて、持参や郵送などの方法で原則として開業後1か月以内に提出が必要です。

「開業届の提出をスムーズに済ませたい」あなたのために、開業届を税務署に提出する際のポイントや注意点をわかりやすく解説します。

この記事を監修した税理士

京浜税理士法人 横浜事務所 - 神奈川県横浜市青葉区たちばな台

 
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開業届は最寄りの税務署に提出する

開業届は管轄の税務署に届け出る

開業届は「納税地」の管轄の税務署に提出します。納税地は基本的には住所地ですが、届出をすれば店舗などのある住所地にすることも可能です。

市区町村が同じでも管轄の税務署が異なることもありますので、ご自身の管轄の税務署を国税庁のウェブサイトから検索してから提出するようにしてください。

参考:税務署の所在地などを知りたい方|国税庁

税務署の受付時間は平日の8時30分から17時まで

税務署の受付時間は平日の8時30分から17時までです。

ただし税務署が開庁していない土日祝日や夜間には、時間外収受箱へ投函して提出することもできます。

この場合は窓口で直接提出しないので、書き方を聞いたり間違いを見てもらったりすることはできません。

開業から原則1か月以内に提出が必要

開業届は開業してから原則1か月以内に提出が必要です。提出期限が土曜日や日曜日、祝日などに該当する場合は、その翌日が期限となります。

提出期限に遅れても罰則はなく、開業届を提出しないままでいることもできますが、青色申告ができないなどさまざまなデメリットが生じます。開業したら忘れないように早めに提出しましょう。

開業届は国税庁のHPや税務署で手に入る

開業届は国税庁のHPでダウンロードすることもできます。また紙ベースのものは税務署で手に入れることが可能です。

ご自身の都合の良いほうを選択しましょう。

参考:個人事業の開業・廃業等届出書(提出用・控用)|国税庁

郵送やe-Taxでも提出できる

開業届は税務署へ持参するだけでなく、郵送やe-Taxによって提出することもできます。郵送やe-Taxは税務署へ行く手間が省けるので税務署が遠い方などにおすすめです。

ただし郵送やe-Taxを利用する際は別に準備が必要になるので、少し手間がかかってしまいます。いろいろな提出方法があるので、ご自身に合ったものを選んでください。

開業届の提出時に必要な持ち物

開業届
開業届 出典:国税庁HP

税務署に持参して提出する際は、開業届の他にマイナンバーカードの写しが必要です。マイナンバーカードがない場合は、マイナンバーがわかる書類と本人確認書類の写しを一緒に持参しましょう。なお開業届の提出時に印鑑を持参する必要はありません。

開業届 (個人事業の開業届出・廃業届出書)

開業届は、正確には「個人事業の開業・廃業等届出書」という名称です。税務署に置いてあるものに記載するか、国税庁HPからダウンロードして印刷したものに記載して持参しましょう。

開業届を提出する際は「提出用」と「控用」の両方を提出する必要があります。

マイナンバーカードの写し

開業届を提出する際は、マイナンバーカードの写しが必要です。マイナンバーカードを持っていない場合は、代わりにマイナンバーが確認できる書類と本人確認書類をセットで持参しましょう。

【マイナンバーカードを持っていない場合の必要書類】

  • マイナンバーが確認できる書類 (マイナンバー入り住民票の写し、通知カード、住民票記載事項証明書など)
  • 本人確認書類 (運転免許証、パスポート、公的医療保険の被保険者証など)

印鑑を持っていく必要がなくなった

税務署類も脱ハンコが進み、開業届に押印は必要なくなりました。しかし世の中には事業を行う中で契約書や銀行口座の開設など印鑑が必要な場面は多くあります。事業用の印鑑を作成しておくと便利でしょう。

開業届と一緒に提出しておくべき必要書類

書類を持つ若い女性

開業したら開業届だけでなく他にも提出しておくべき必要書類があります。

税務署に対して一緒に提出すると効率的な主な書類は以下の通りです。

書類名 対象者 提出期限
事業開始等申告書 開業する人全員 都道府県によって異なるので要確認
青色申告の承認申請書 青色申告をしたい人 青色申告を行いたい年の3月15日まで。

ただし1月16日以降に開業した場合には、開業した日から2か月以内。

給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書 給与の支払がある人 給与を支払う事業所等を開設してから1か月以内
青色事業専従者給与に関する届出書 専従者給与を支払う人(経費にしたい人) 専従者給与を経費にしたい年の3月15日まで。

ただし1月16日以降に開業、もしくは専従者がいることになった場合には、その日から2か月以内。

源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書 納期の特例を適用したい人 特になし。提出した日の翌月に支払う給与等から適用。
棚卸資産の評価方法の届出書 法定以外の評価方法を選択したい人 確定申告書の提出期限まで
減価償却資産の償却方法の届出書 法定以外の評価方法を選択したい人 確定申告書の提出期限まで

【開業される方全員】事業開始等申告書

開業されるすべての方は事業開始等申告書を提出する必要があります。事業開始等申告書とは、都道府県税事務所に個人事業の開業を申告する書類です。

各都道府県によって提出先や提出期限に違いがあり、提出しなくても特に罰則等はありません。

例えば、東京都は事業開始日から15日以内、神奈川県は1ヶ月以内に提出が必要となっています。

提出したい場合は「事業開始等申告書+都道府県名」で検索してみましょう。

【青色申告をしたい方】青色申告承認申請書

青色申告をしたい方は青色申告承認申請書の提出が必要です。

青色申告を行いたい年の3月15日までに提出する必要があるので、提出期限に注意しましょう。

ただし、1月16日以降に開業した場合には、開業した日から2か月以内が提出期限になります。

青色申告には最大65万円の青色申告特別控除などさまざまなメリットがあるので、節税をしたい場合は検討しましょう。

【家族を従業員として雇っている方】青色事業専従者給与に関する届出書

青色事業専従者給与を経費としたい方は、青色事業専従者給与に関する届出書の提出が必要です。

経費に算入しようとする年の3月15日までに提出をする必要があるので、提出期限に注意しましょう。

ただし、その年の1月16日以後に開業した場合や新たに専従者がついた場合は、その日から2か月以内が提出期限になります。

青色事業専従者として認められるには、事業者と生計を一にする配偶者か親族であることの他にも、事業に専念しているなどの要件がありますのでよく確認しましょう。

【従業員が10人未満の方】源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

源泉所得税の納期の特例を受けたい方は、源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書の提出が必要です。

源泉所得税の納期の特例は、給与を支給する従業員が常時10人未満の人が受けることができ、給与から差し引く源泉所得税を税務署に毎月納付するところを年に2回にまとめて納付することができるものです。

提出期限は特にありませんが、提出した日の「翌月」に支払う給与等から適用されます。提出月はまだ適用になりませんのでご注意ください。

開業届は税務署への郵送でも提出可能

郵便局

開業届は税務署に郵送でも提出できます。郵送先は納税地の管轄の税務署です。

直接の提出と異なり、提出時に税務職員に確認してもらえないので、不足の資料がないように注意しましょう。

開業届の郵送について詳しい内容が知りたい方は、次の記事もあわせて参考にしてください。

関連記事:開業届の郵送方法や必要書類を解説!税務署に行かずに提出しよう|ミツモア

郵送する書類は5種類

直接提出する時の持ち物と同じですが、控えを返してもらうための返信用封筒・返信用切手を同封する点が異なります。

郵送すべき書類は次の5つです。

書類 補足説明
開業届 提出用の開業届です。
開業届の控え 開業届の控えは必ず同封しましょう。税務署の収受印を押して返してもらえます。提出したという証明になります。
返信用封筒・返信用切手 ご自身の住所、氏名を記載し、切手を貼っておきましょう。これに入れて控えを返送してくれます。
マイナンバー確認書類・本人確認書類のコピー マイナンバーカードのコピーか、マイナンバー確認書類+本人確認書類のコピーを同封します。
開業届以外に提出すべき書類 前の項目でご紹介した、開業届と一緒に提出すべき書類で必要なものを同封すると便利です。提出する場合にはこちらも控えを同封しましょう。

開業届の郵送は追跡可能な方法で送ろう

郵送する際には追跡可能な簡易書留かレターパックなどの利用をおすすめします。

マイナンバーなど大切な書類も同封している上、確実に届いたことを確認するためにも、追跡できたほうが安心です。

開業届の控えを同封し忘れた場合の対処法

もし控えの同封を忘れてしまった場合は、税務署に保有個人情報開示請求書を提出することで写しを発行してもらえます。

ただし手数料がかかるので、できるだけ提出時には控えを忘れないようにしましょう。

開業届はe-Taxでも提出できる

e-Taxで開業届を提出する
HPe-Tax|国税庁

開業届はe-Taxを利用して電子提出も可能です。大変便利ですが、準備も必要です。

e-Taxを利用するための準備

e-Taxを利用するために必要なものは以下の通りです。

【必要なもの】

  • マイナンバーカード
  • パソコンとインターネット環境
  • マイナンバーカードを読み込むICカードリーダーか、対応するスマートフォン

これらを準備したら利用までの設定を行います。

【利用準備の手順】

必要な作業 補足説明
利用者識別番号の取得 e-Taxを利用するためには利用者識別番号(半角16桁の番号)が必要です。

取得方法は複数あり、e-Taxのサイトに手順がありますので、都合のよい方法を選びましょう。

電子証明書の取得 マイナンバーカードを読み取ることで取得できます。

マイナンバーカードをICカードリーダーか、対応するスマートフォンに読み取らせます。マイナンバーカード取得時に設定したパスワードが必要です。

e-Taxソフトのインストール e-Taxのサイトから「e-Taxソフト」をインストールできます。そして起動したら必要な税目(ここでは所得税)のプログラムをインストールします。e-Taxのサイトには詳細なマニュアルもあるので参考にしてください。

e-Taxで開業届を作成・提出する手順

e-Taxで実際に開業届を作成、提出する手順をご紹介します。基本的に画面上の指示に従っていけばよく、もし不明点が出てもマニュアルがありますので安心です。

①e-Taxソフト内で開業届を作成

まずはe-Taxソフトをインストールします。

e-Taxソフトを起動し「申告・申請等を作成する」のメニューで「個人事業の開業・廃業等届出書」(開業届)を選択し、内容を入力して作成します。

②電子署名の付与と送信

電子署名の付与をすると「送信可能一覧」画面が表示され、送信ボタンを押すと受付システムに送信できます。

これで開業届の提出は完了です。

しばらくして受付結果がメッセージボックスに格納されますので確認しましょう。

③他の必要書類の作成・提出

他の必要書類も開業届と同様の方法で作成、提出ができます。

e-Taxソフトをダウンロードする手間がかかりますが、一度設定してしまえば開業届だけでなくさまざまな書類を電子で提出できるので便利です。

e-Taxで開業届を出した場合の控えは?

e-Taxで開業届を出した場合は、紙面での控えはありません。しかし「受信通知」の印刷を控えとすることができます。

受信通知は、申請書類を送信した際に指定した受信通知の格納フォルダ内から印刷できます。

受信通知は、控えと同様に税務署が受信したという意味をもつ書類ですので、印刷して保存しておきましょう。

わからないことがあれば税務署に相談しよう

開業届で分からない点があったが、税務署に相談して解決できた女性

開業届などの税務署への提出書類の書き方、提出方法など、わからないことがあれば税務署に問い合わせるのが確実です。税務署で提出時に確認するのもよいですし、電話でも説明をしてくれます。

節税の方法などのアドバイスはしてくれませんが、書類の書き方や提出方法、また、具体的に聞きたいことがある場合は税務署で相談すれば回答してくれます。ぜひ活用してみてください。

監修税理士からのコメント

京浜税理士法人 横浜事務所 - 神奈川県横浜市青葉区たちばな台

事業を開始すると税務署と関わる場面が数多くありますが、その第一歩が開業届の提出です。税務署と聞くと敷居が高く近寄りがたい印象をお持ちの方がいると思いますが、この記事でも触れられているように納税者の様々な相談に乗ってくれます。税理士に相談するのももちろんいいですが、基本的なことであれば税務署でも教えてもらえるので、場面によって使い分けるようにしましょう。
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この記事の監修税理士

京浜税理士法人 横浜事務所 - 神奈川県横浜市青葉区たちばな台

横浜市青葉区を拠点として、個人及び中小規模法人のお客様を中心に税務サービスを提供しております。 「小規模事務所ならではのフットワークの軽さ」「代表税理士の顔が見える安心感の提供」をモットーに、日々お客さんのお役に立てるよう業務に邁進しております。
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