床暖房はリフォームで後から設置できます。ただし方式や施工方法で費用が大きく変わるため事前に確認しておくことが大切です。
この記事では床暖房リフォームの費用相場や工事期間、方式ごとの特徴や維持費用を解説します。
床暖房リフォームの費用相場は1畳あたり5万円~11万円
床暖房リフォームの費用相場は1畳あたり5万円~11万円です。ただし施工方法や床暖房の方式によって変化します。また床暖房を覆う仕上げ材によっても変わります。
施工方法による費用相場の違い
床暖房を設置する方法によって、費用が異なります。
費用相場 | |
床に直貼りする場合 | 1畳あたり5万円~8万円 |
床を張り替える場合 | 1畳あたり8万円~11万円 |
床を張り替える場合、床暖房自体の費用に加え解体と廃材処理に費用がかかるため、1畳あたり3万円程度高くなります。
直貼りする場合は費用を安く抑えられますが、どうしても2~3cmの段差ができてしまいます。バリアフリーの設計にこだわりのある家庭では、段差を解消するための工夫が必要です。
現在のフローリングに断熱材が入っていない、あるいはクッションフロアなど熱に弱い素材の場合、できれば貼り替えた方が良いでしょう。
床暖房の方式ごとの工事費用の目安
床暖房の方式には電気式と温水式の2種類があり、リフォームの相場は以下のようになっています。
電気式 | 温水式 | |
6畳 | 30万円~55万円 | 33万円~65万円 |
8畳 | 32万円~72万円 | 40万円~88万円 |
10畳 | 40万円~88万円 | 50万円~100万円 |
12畳 | 48万円~96万円 | 66万円~120万円 |
20畳 | 60万円~120万円 | 75万円~160万円 |
電気式は初期費用は安いものの、光熱費が高くなりやすい方式です。そのためキッチンや脱衣所など一時的に使用する場所に向いています。
温水式はパネルのほかに熱源機を設置するので、高額になりがちです。しかしランニングコストが安く、光熱費を抑えられます。リビングやダイニングなど広い面積で長時間使用する場所には、温水式が適しています。
床暖房のリフォーム費用は仕上げ材にも左右される
床暖房のリフォームでは、設置した床暖房のパネルを覆う「仕上げ材を何にするか」も費用に大きく影響します。
床材の価格帯は幅広く、1畳あたり1万5,000円以下の手頃なものから、5万円近くという高品質なものまであります。
「温水式の床暖房に貼り替える」など工事そのものに費用がかかってしまう場合は、仕上げ材の単価を工夫して総額を調整しましょう。
詳しい費用を知りたい場合は、見積もりを取るのがおすすめ
工事費用や材料費などは「どの業者に依頼するのか」によって変わってきます。より正確な費用を知りたい場合は、一度見積もりを出してもらうのがおすすめです。
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各社の本体価格や工事費用の単価などを比較して、より安く信頼できるところに依頼することが可能です。
床暖房のリフォームにかかる工事期間
床暖房のリフォームの工事期間は「直貼り」なら1日~2日です。「張り替え」の場合は規模によって大きく変わり、1日で終わることもあれば、3、4日かかることもあります。
スケジュールが気になる場合は、見積もり時に施工業者に聞いておくと安心です。
床暖房方式による違い
床暖房の方式は、電気式と温水式の2種類に分けられます。
電気式 | 温水式 | |
初期費用 | 安い | 高い |
ランニングコスト | 高い | 安い |
温まるまでの時間 | 遅い | 早い |
向いている用途 | 一時的な使用 | 長時間の使用 |
向いている場所 | キッチンや脱衣所、個室 | リビングやダイニング |
メンテナンス | 基本的に不要 | 熱源機や温水パイプに必要 |
低温やけど | 注意が必要 | 心配なし |
電気式床暖房の特徴
電気式の床暖房は、電気を流すと熱くなる発熱体を利用します。床の下に電熱線などが入ったパネルを敷いておくだけの、とてもシンプルな方法です。
初期費用が安く、メンテナンスもほとんど必要ないため手軽に導入できます。
デメリットとしては温まるまでに時間がかかる、ランニングコストが高い、長時間居続けると低温やけどの可能性があることが挙げられます。
温水式床暖房の特徴
温水式の床暖房は熱源機という機械で温めたお湯を利用する方式です。床下にパイプを敷き詰め、全体にお湯を循環させることで部屋を暖めます。
電気式とは異なり、熱源機・ポンプ・パイプなどが必要なため、導入が大変で初期費用もかかります。また熱源機は10年、温水パイプは30年に一度交換・メンテナンスが必要です。
しかしランニングコストが低いため、広い面積や頻繁に使う場合におすすめです。10畳の部屋で8時間使用した場合、電気式が約243円なのに対し、温水式は約130円とかなり安く済みます。
また床表面の温度が40℃を超えないため、低温やけどの心配もありません。
床暖房のリフォームを行う際のポイント
床暖房の選び方は今まで紹介してきた「電気式or温水式」と「重ね貼りor貼り替え」の2つが主軸となります。ここではさらに注意しておきたいポイントについて簡単に紹介します。
使用するパネルにも種類がある
床暖房に使用するパネルにも「仕上げ材一体型」「仕上げ材分離型」の2種類があります。
仕上げ材一体型はその名の通り、床材(設置後に上から貼り付けるもの)があらかじめセットになっているもの。一方で床材と別々になっているものが、仕上げ材分離型です。床暖房が電気式でも温水式でも「一体型/分離型」は好きな方を選択できます。
一体型では選べる仕上げ材が限定されてしまうものの、工事が簡単になるのが大きなメリット。また床暖房に適した床材が採用されているため熱のめぐりが良く、効率的に床を温めることができます。
対する分離型は仕上げ材の種類に制限がなく、既存の家具やインテリアとの調和をとりやすいのが強みです。畳やカーペットなども選択できるので、リビング以外の空間に床暖房を設置する場合にも向いています。
施工面積を工夫すると費用を抑えられる
床暖房パネルを施工する面積を減らせば、設置費や光熱費を抑えられます。一般的に床面積の5~7割に床暖房を設置すれば、部屋全体に対する暖房効果を得られるといわれています。
そのためソファーやベッドの下など、人が触れない場所を避けて設置すると、暖房効果を維持したまま費用を抑えることが可能です。
マンションや賃貸の場合は必ず確認を
マンションや賃貸住宅の床をリフォームしたい場合は、必ず管理会社に確認してからにしましょう。規約を破った仕上がりになってしまうとあとからトラブルになります。
とはいえ制限される項目はマンションによってさまざまです。分からないことがあれば決してそのままにせず、きちんと業者に質問・相談するようにしましょう。
床暖房リフォームのおすすめメーカー
床暖房リフォームのおすすめメーカーを簡単にまとめました。リフォームに必要な製品は業者から紹介してもらえますが、気になる・希望のメーカーがある場合は見積もりの際にぜひ相談してみましょう。
ちなみにそれぞれの費用は施工面積や施工業者によっても異なるので、詳細を知るには見積もりを出してもらう必要があります。
床暖房パネル(電気式)のおすすめ
電気式の床暖房パネルはPanasonicの「Youほっと」がおすすめです。仕上げ材一体型の製品ですが、豊富なカラーのフローリングから好きな色合いを選べます。
最近の床暖房は温水式が主流になっており、Panasonicは電気式のシステムを用意している数少ない大手メーカーです。
床暖房パネル(温水式)のおすすめ
温水式の床暖房パネルはRinnaiの製品がおすすめです。中でも「床ほっと6・6」は簡易リフォーム用として販売されているため、後付けでの設置に適しています。
Panasonicの「フリーほっと温すいW」は仕上げ材分離型の温水式パネル。フローリングから畳、カーペットまで幅広い床材に対応しています。
熱源機(温水式の場合)のおすすめ
上記で紹介したRinnaiとPanasonicの熱源機です。
Rinnaiでは給湯器と兼用の熱源機のほかに「ガス熱源機暖房専用」も販売されています。こちらは希望小売価格が28万円弱なので、初期費用をなるべく抑えたい方におすすめです。
Panasonicの熱源機はランニングコストの安いヒートポンプ式。床暖房の施工面積が12畳以下なら、エコキュートと別になっている製品の方が安価で良いでしょう。
仕上げ材のおすすめ
仕上げ材は「一体型/分離型」のどちらを採用するかによって、選べる範囲が大きく変わってきます。一体型のパネルは材質がフローリングに限定され、色のみ選択できるという場合がほとんどです。
また分離型のパネルにしても、床材の耐熱性によっては使用できない種類もあります。選んだ製品のスペックや仕様を確認し、それぞれに応じた仕上げ材を選びましょう。
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