バッテリーが上がったあと回復させるためには、どのような方法があるのでしょうか?
また回復した場合はそのまま使い続けられるのでしょうか?
バッテリーが上がったあとの対処法とともに、予防法や交換に適した時期、交換方法なども紹介します。
バッテリーが上がったあとの対処法
一度上がったバッテリーが自然に戻ることはありません。
回復させるためには「ジャンプスタート」を試したり、「ロードサービス」に依頼したりする必要があります。
正しい対処方法で回復させ、再びエンジンを始動できるようにしましょう。
▽各対処法の詳しい手順はこちらの記事に記載しています。
ジャンプスタートでエンジンを始動する
車のバッテリーを充電するためには、エンジンを動かさなければいけません。しかしバッテリーの充電が切れて上がってしまうと、エンジンを始動できません。そこでほかの車から電力を分けてもらい、エンジンを始動させます。
これがジャンプスタートです。しかし「ブースターケーブル」がなければ、ジャンプスタートによる電気の供給を受けられません。協力してくれる車と専用のケーブルが必要なため、場所や状況によっては利用できない方法です。
しかし自分で「ジャンプスターター」という専用の機器を持っていれば、単独で回復させられます。
バッテリー対応業者やロードサービスに依頼
自力で対処できない場合には、バッテリー対応業者やロードサービスに連絡しましょう。
車のトラブルに関するプロが駆けつけ、バッテリー上がりを直してくれます。
JAFや自動車保険に付帯されているサービスを利用すれば、時間や場所を問わず対処してもらえます。
プロが直してくれるため、自分で行うのと比べて安全かつ確実な方法です。
バッテリー上がりは自然に回復しない
バッテリーに充電されている電気を使い切ると、バッテリー上がりが起こります。そのバッテリーを放置しても、自然に回復することはありません。
そのまま放置するとわずかに残っていた電気もなくなってしまい、リモンコンキーさえ使えなくなる恐れがあります。
車内に入れなくなるのを避けるためにも、早めに対処しましょう。
上がったあとのバッテリーは点検を
回復したあとにはバッテリーを点検しましょう。
通常どおりに動いているように見えても、中身が劣化してしまっている可能性があるからです。
安全に車に乗り続けるためにも、点検を行って必要があれば交換するのが得策です。
バッテリー上がりにより劣化する
ジャンプスタートにより無事にエンジンが始動し、バッテリー上がりに対処できたとしても、点検は必要です。
バッテリーが上がることにより、バッテリー自体が劣化している可能性があるからです。
現時点では問題がないように見えたとしても、しばらくすると不具合が発生するかもしれません。劣化や不具合の状態を確認するためにも、点検を実施しましょう。
バッテリー上がり後は交換がおすすめ
バッテリー上がりで劣化が進行した場合、バッテリーが既に寿命を迎えている可能性があります。
寿命を迎えたバッテリーは、充電してもそれまでのように電気を蓄えられません。
また先述したように、バッテリー上がりを起こしてしまったこと自体がバッテリーを劣化させてしまいます。
できるだけ早めに交換することをおすすめします。
バッテリー上がりの予防法
バッテリー上がりは日ごろの使い方で予防できます。
定期的に車を走らせることや、ライトを消し忘れないこと、電力を消費するアクセサリー類の電源を消すことなどを意識しましょう。
長期間車に乗る予定がないなら、マイナス端子を抜いておくと安心です。
車を定期的に走らせる
車を使っていなくても搭載しているカーナビなどの機器類は、電気を消耗しています。
そのためバッテリーに蓄えられている電気は少しずつ減っていき、2~3カ月すると全てなくなってしまうでしょう。
バッテリーの状態によっては、もっと早い段階で電気を使い切る可能性もあります。そのため1カ月に1回は車を走らせると、予防につながります。
エンジンを始動させるだけでバッテリーは充電されるため、エンジンをかけたまま運転せず30分間ほど置いておくだけでも構いません。
ライトをつけっぱなしにしない
エンジンを切ったあともライトをつけっぱなしにしていると、電気を消耗しバッテリー上がりにつながります。
十分に充電されていても、ヘッドライトであれば3~5時間で蓄えられた電気を使い切ってしまうでしょう。
そのため車を離れるときはライトを必ず消すよう心がけます。車を降りるときのチェックを徹底するのが有効です。
電装品を減らす・こまめに消す
電力消費量の多いアクセサリーを減らしたり電源を切ったりするのも、バッテリー上がりの予防に役立ちます。
カーナビやドライブレコーダーなどのアクセサリーは、車が動いていないときにも電気を消費しているからです。
スマホやタブレットを車でよく充電する場合も、バッテリーの電気が十分に充電されていない可能性があります。
エンジンを切っている間にバッテリーの電気がなくなりやすいでしょう。
電気を多く消費する使い方を避けるのがポイントです。
長期間使わない場合はマイナス端子を抜く
長期間にわたり運転しない場合は、バッテリーのマイナス端子を抜いておきましょう。マイナス端子を抜くと、車からバッテリーを外したのと同じ状態になります。
そのためアクセサリー類によって電気が消費されることはなくなります。しかし自然放電はするため、あまりにも長く放置しておくとバッテリーが上がってしまいます。
端子を抜いたままにしておける期間は、1カ月ほどが目安です。
また端子を抜くときには、必ずマイナス端子を引き抜きます。誤ってプラス端子を抜くと、ショートする可能性があるため注意しましょう。
バッテリーの交換時期は?
バッテリーはずっと使い続けられるものではありません。寿命を迎えると徐々に電気を蓄える力が弱まっていき、やがて使えなくなります。
バッテリーの交換時期の見極め方を押さえておけば、適切なタイミングで交換可能です。
平均寿命は2〜3年
バッテリーの平均寿命は2~3年です。2~3年たつと必ず使えなくなるわけではありませんが、不具合が発生する可能性が高まります。
5年以上が経過すると、突然動かなくなるかもしれません。バッテリーの消耗度合いは、車の使用頻度や搭載しているアクセサリー類の種類・台数、バッテリー自体の品質などに左右されます。
2~3年を目安にとして考え、常日頃からメンテナンスを行い、交換のタイミングを逃さないようにしましょう。
自分でできる交換時期の判断方法
車の運転中にエンジン音に違和感がある場合や、ヘッドライトが暗い・ワイパーの動きが悪いなどの現象があれば、バッテリーに不具合が出ている可能性があります。
レンチや手袋などの道具を持っているなら、自分でバッテリーを点検してみましょう。バッテリーを目視で確認し、以下のような状態であれば、交換のタイミングです。
バッテリー交換の目安 |
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バッテリーを点検する際には、必ずエンジンを止め、キーを抜き、室内灯など全てのライトを消してから行います。
バッテリーの交換方法と費用
寿命を迎えたバッテリーは交換しなければいけません。自分で交換する場合の手順や、業者に依頼した場合にかかる費用の相場を確認しましょう。
自分でバッテリーを交換する手順
以下の道具があれば、バッテリーは自分で交換できます。
バッテリーを自分で交換する際に用意する道具 |
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まずはバッテリーを取り外しましょう。点検するときと同じように、作業開始前にエンジンを止めてキーを抜きます。外す手順は以下のとおりです。
バッテリーを交換する手順 |
<古いバッテリーを取り外すときの手順>
<新しいバッテリーを取り付けるときの手順>
外すときと逆の手順です。 |
点検・交換を依頼できる業者と相場
点検や交換は自分でもできます。しかし初めての場合はうまくできるか不安な人もいるでしょう。
ショートにより火花が散れば引火する可能性があり、危険が伴うため、業者に依頼すると安心です。
「ディーラー」「整備工場」「カー用品店」「ガソリンスタンド」「出張交換業者」などへ依頼するとよいでしょう。
それぞれに依頼した場合、費用の目安は以下のとおりです。
業者 | バッテリー | 交換費用 | バッテリーの廃棄費用 |
ディーラー | 純正品(15,000~30,000円) | 1,000~3,000円 | 0~500円 |
整備工場 | 純正品(15,000~30,000円)
その他は定価 |
0~3,000円 | 0~500円 |
カー用品店 | 店頭のさまざまな商品から選べ定価に近い | 0~1,000円 | 0~3,000円 |
ガソリンスタンド | 品ぞろえはそれほど多くなく定価 | 0~3,000円 | 0~3,000円 |
出張交換業者 | 定価に近い | 8,000~14,000円 | 0円 |
純正品に交換したいならディーラーに依頼するとよいでしょう。
さまざまなバッテリーから自分で選びたいなら、品ぞろえが豊富なカー用品店が向いています。
また急なバッテリー上がりには、出張交換業者への依頼が便利です。24時間対応している業者もたくさんありますよ。
バッテリー上がりを起こしたら点検を
バッテリー上がりが起こったときは、ジャンプスタートで回復したとしても点検を行いましょう。バッテリー上がりによって劣化が進行している可能性があるからです。
劣化が進むと充電しても以前ほど電気を蓄えられなくなるため、バッテリーは上がりやすくなります。急なエンジン停止が起こる可能性もあるため要注意です。
平均寿命である2~3年を経過しているなら、バッテリーの状態を確認し、必要に応じて交換しましょう。点検や交換は火災の危険性もあるため、自分で行うのが不安なら専門業者に依頼すると安心です。
定期的に車のエンジンを始動し、ライトやアクセサリー類の電源を切ることを心がけると、バッテリー上がりの予防につながります。
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