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バッテリー上がりを起こしたら交換が必要?放置するリスクとは

最終更新日: 2023年09月27日

ライトをつけっぱなしにし、車のバッテリーが上がってしまった経験がある人も多いでしょう。

しかしそのような場合にどう対処すればいいかわからない人もいるはずです。そこでここでは、車のバッテリーが上がってしまった際の対処法を紹介します。

バッテリーが上がったときの対処法

車のバッテリー

バッテリーが上がってしまった際の対処法は、「ジャンピングスタート」か「バッテリーを充電する」かのどちらかです。それぞれ詳しく解説します。

ジャンピングスタート

ジャンピングスタートは外部から車に電気を流すことでエンジンをかける方法です。ジャンプスターターを用いる方法と、救援車を用いる方法の2種類があります。

ジャンプスターターは車のバッテリーに電気を流し、エンジンをかけるためのものです。シガーソケットなどに接続し、手軽に利用できます。料金は10,000円前後です。

ただし使用するためには事前に充電が必要です。また電圧や電流が車に対応していなければ使用できません。そのため購入の際は、ジャンプスターターに付属の適合表などで事前に確認しておきましょう。

ブースターケーブルを用いて車同士を接続し、電気をわけてもらう方法もあります。ブースターケーブルは3,000円ほどで手に入るので、こちらのほうが安く対処することが可能です。

ただし救援車はバッテリーが上がった車と同じ電圧である必要があります。またハイブリッド車や電気自動車はバッテリーの構造が異なるので、救援車にはできません。ハイブリッド車が故障する可能性もあるため、救援車にするのはやめましょう。

下のような手順でジャンピングスタートを行います。

  1. ブースターケーブルに断線や皮膜の破損がないか確認する
  2. バッテリーが上がった車と供給する車を近づけ、ボンネットを開ける
  3. 供給側のエンジンを止め、電気類がオフになっていることを確認する
  4. バッテリーが上がった車のプラスから、供給する車のプラスにつなぐ
  5. 救援車のマイナスから、上がった車のマイナスにつなぐ
  6. 供給する車のサイドブレーキをかけ、AT車はP、MT車はニュートラルに入れる
  7. 供給する車のエンジンをかけ、アクセルを軽く踏んで1,500~2,000に回転数を保つ
  8. 上がった車のエンジンをかける

上記の処置でエンジンがかかったら、つないだときと逆の順番でブースターケーブルを外しましょう。

バッテリー上がり対応業者やロードサービスに依頼する

ブースターケーブルが手元にない、またはバッテリーを供給してくれる車がいないケースもあるでしょう。その場合はロードサービスに依頼すると対処してもらえます。

ロードサービスといえばJAFが有名です。昼間の一般道なら、会員は無料で応急始動してもらえます。しかし非会員の場合は1万3,130円(税込)が必要です。

時間帯やバッテリーが上がった場所により、割増料金になるので注意しましょう。

JAF以外でも任意保険にロードサービスが付帯している保険会社があります。利用しても等級は下がらないため、保険会社のロードサービスセンターに連絡しましょう。

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バッテリーを充電

バッテリーが故障していなければ、充電することでも対処できます。充電方法は大きく分けて「普通充電」「急速充電」の2種類です。

普通充電は、充電器を用いてバッテリーをほぼ100%まで回復させるものです。充電は原則バッテリー容量の1/10の電流で行い、充電時間は0から100%までで12時間が目安となります。

すべての液口からガスが頻繁に発生してきたら、充電完了の合図です。詳しい手順などはお使いの充電器の説明書を確認してみましょう。

急速充電は専用の急速充電器で、エンジンがかかる状態までバッテリーを回復させる応急処置的なものです。バッテリー容量と同じ電流で充電することで、30分もかからず充電が完了します。

ただし急速充電ではバッテリーを100%まで充電することはできません。またバッテリーの寿命を短くしてしまいます。緊急時以外は使わないようにしましょう。

そもそもバッテリー上がりとは?

車のバッテリー上がり

なぜ「バッテリー上がり」が起こると、車のエンジンがかからなくなるのでしょうか。バッテリーに何が起こっているのか、さらにバッテリーが上がる原因について解説します。

バッテリーが電気不足になった状態

バッテリー内に蓄えられた電気の残量がなくなった状態を、「バッテリー上がり」といいます。

バッテリーが電力不足に陥ると、大きな電力を使用するセルモーター(またはスターター)が動かなくなるため、エンジンがかからなくなってしまうのです。

バッテリー上がりの状態がひどくなると、オーディオ類やライトなどの電飾品も作動しなくなります。ドアロックの施錠・解錠がリモコンでできなくなる場合もあります。

バッテリーの電気残量が減ってきているかは、アイドリングが不安定になったり、ヘッドライトが暗くなったりという症状から判断が可能です。

アイドリングストップ機能のある車の場合、アイドリングストップが作動しなくなるケースもあります。

バッテリー上がりの原因

バッテリーが上がってしまう原因で多いのは、主に下記の4つです。

  • ライトの消し忘れ
  • 車に乗る頻度が少ない
  • 冬の低温
  • バッテリーが古い

暗い時間に車を使用した際に、ヘッドライトや車幅灯、車内灯を消し忘れるとバッテリーが上がります。エンジンが停止しているときは発電されず、消し忘れたライトがバッテリーを消費してしまうためです。

車に搭載されている電飾品は、機能を維持するために電力を消費しています。さらに車に乗っていない間は、バッテリーが自然放電しているため、しばらく車に乗らないとバッテリーが上がるので注意が必要です。

バッテリーに充填されている「希硫酸」は、低温になるとパフォーマンスが落ちます。そのため、気温の低い冬はバッテリーが上がりやすいのです。

またバッテリーは経年劣化するため、古いものは上がりやすくなります。

間違いやすいトラブルに注意

エンジンがかからない場合、原因がバッテリー上がり以外のトラブルの可能性もあります。バッテリーを交換する前に以下の項目をチェックしましょう。

  • ガス欠
  • ステアリングロックがかかっている
  • セルモーター(スターター)の故障

セルモーターが問題なく回り、ライトや電装品も通常通り作動する場合は、ガス欠やステアリングロックがかかっているケースが考えられます。

「ガソリンの残量」「ステアリングが左右に回せるかどうか」を確認しましょう。

エンジンをかけようとして何も反応がない場合や異音がする場合、エンジンがかかったりかからなかったりする場合は、セルモーターが故障している可能性があります。

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バッテリー上がりを起こしたら交換しよう

バッテリー上がりを直す人

1度バッテリーが上がってしまったら、必ず交換しなければならないのでしょうか。バッテリーを交換しないリスクなどについて紹介します。

バッテリー自体が劣化している

長い期間車を動かさなかった、ライトを消し忘れたなど、バッテリー上がりを起こした場合は、その後問題なく回復したとしても交換を検討しましょう。1度のバッテリー上がりでバッテリーの劣化が進みます。

バッテリーの交換目安は2~3年といわれているので、特にバッテリーを数年使っている方は交換を視野に入れましょう。

そのまま使用する場合も念のため、バッテリーの点検をしてもらうことをおすすめします。

劣化したバッテリーの放置はリスク大

バッテリー上がりは放置しても直ることはありません。むしろ故障などトラブルの原因となります。そのため劣化したバッテリーは早急に交換しましょう。

バッテリーの放置によって引き起こされるトラブルは次のとおりです。

  • エンジン内部が損傷する
  • カーナビがロックされる
  • 車内コンピューターが初期化される
  • バッテリーの寿命が縮む

劣化したバッテリーを放置しておくと、上記のように車にさまざまなトラブルが起こり、解決にはバッテリー交換以上に手間がかかることになります。

バッテリー上がりを放置し車を動かさないことでも、タイヤの変形や部品の固着による走行不良などの問題を引き起こします。劣化したバッテリーの放置は車にとって大きなリスクを抱えることを、頭に入れておきましょう。

バッテリー上がりの確認方法

バッテリーが上がっているか確認する方法としては、エンジンをかけてみるのが一番簡単です。エンジンがかからない場合や、キュルキュル音(セルモーターが駆動する音)が小さい場合はバッテリーが上がっている可能性があります。

またドアを開けた際に室内灯がつかない、キーを差したのにパワーウィンドウが動かないなど、電気で作動する部分の動きをチェックするのも有効です。これらが作動するならバッテリー以外に原因があると考えられます。

自動車のバッテリー交換方法

バッテリー修理

最後にバッテリーの交換方法を紹介します。外出先での急なトラブルなどに対応できるよう、確認しておきましょう。

自分で交換する方法

自分で交換する際はスパナ・軍手に加え、目を保護する保護メガネを用意しましょう。バッテリー液が飛び散る恐れがあります。

バッテリー交換の手順は次のとおりです。

  1. エンジンを止めてキーを抜く(ライトなどは切る)
  2. バッテリー端子を「−」→「+」の順番で外す
  3. 新しいバッテリーに載せ替える
  4. バッテリー端子を「+」→「−」の順番で付ける
  5. エンジンをかける

バッテリーを取り外すとカーナビなどのメモリーが消えることがあるため、バックアップ電源を用意しておくと安心です。

また、使用済みバッテリーは希硫酸などが含まれ危険なため、一般ごみとして処分できません。新しいバッテリーを購入した店舗や各自治体に相談して、正しく処分しましょう。

車のバッテリー交換を個人で行うことには、ショートや火災、バッテリーのサイズや規格間違いなど、さまざまなリスクを伴います。そのため、自分でバッテリー交換する際は自己責任であることを念頭に入れましょう。

データのバックアップを取っておこう

オーディオやカーナビ、セキュリティ装置など、エンジンをかけていないときにも電力を消費している機器があります。

バッテリー交換の際に電力供給が切れると、データが飛んでしまう可能性があるため注意が必要です。

バッテリー交換をする際にバックアップ電源を使うと、機器の設定データを保護できます。バッテリー端子に接続するタイプが手軽な反面、作業中に端子に触れて外れるとメモリーが飛んでしまうため、慎重に作業しましょう。

バッテリー交換はプロに依頼が安心

車業者
(画像提供:PIXTA)

バッテリー交換の作業自体は難しいものではないですが、リスクが伴う作業です。慣れていない人はプロに依頼することをおすすめします。

故障や火災などのリスクがある

バッテリー交換をするときに作業の不手際からショートを起こし、火災につながる危険性があります。火災につながるケースをいくつか紹介します。

  • マイナス端子とプラス端子に工具で同時に触れる
  • 着脱する順番を間違えた
  • ステーやフックの固定がしっかりできていない

また車両に適合するバッテリーは、サイズや性能から端子の位置まで細かく決められているため確認が必要です。ひとつでも間違うと取り付けられなかったり、故障につながったりします。

交換を依頼できる業者

バッテリー交換の依頼先と特徴を紹介します。

依頼先 特徴
ディーラー
  • 純正で安心
  • 費用が割高
カー用品店
  • 工賃が安い
  • バッテリー本体が割高
ガソリンスタンド
  • 店舗数が多く便利
  • バッテリーの種類が少ない
出張サービス
  • 出先にも来てもらえる
  • 出張料金が上乗せされる

バッテリーが上がる前に交換する場合は、どこに依頼するかじっくり検討できます。しかし、家や出先の駐車場で急にバッテリーが上がってしまった場合は、出張サービスが便利です。

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バッテリー上がりは早めに対処を

車のバッテリー

バッテリー上がりを放置すると、エンジンが損傷する、カーナビがロックされるなどトラブルの原因となります。放置していてもバッテリー上がりは直りませんので、早急に対処しましょう。

またバッテリー上がりから回復したとしても、バッテリーが劣化している可能性があります。さらなるトラブルにつながらないよう、バッテリーのチェックをしておきましょう。劣化が進んでいるなら、早めの交換をおすすめします。

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