大掃除をすると決めたら、作業を中断しなくてもいいように、事前に道具をそろえておきましょう。大掃除に必要な道具や洗剤を紹介します。アルカリ性・酸性・中性の洗剤が持つ特徴や、キッチンや浴室など場所ごとにあると便利なアイテムも解説します。
これだけあればOK!大掃除で必要な道具一覧
キッチン・浴室・トイレなど、家全体の大掃除をする際に必要な道具は以下のとおりです。ひととおり揃えておけば、さまざまな場所や汚れの種類に対応できるでしょう。
- アルカリ性洗剤
- 酸性洗剤
- 中性洗剤
- スプレーボトル(スプレー口)
- ゴム手袋
- スポンジ
- 歯ブラシ
- 割りばし
- 雑巾
- 新聞紙
- 掃除機
家の中で汚れがひどい場所を中心に掃除するように心がけ、完璧を求めすぎずに割り切ることが大切です。
大掃除におすすめのアルカリ性洗剤
pHは0~14までの数値があり、pH8以上のものがアルカリ性洗剤です。アルカリ性洗剤は、反対の性質を持つ酸性汚れを落とします。主な酸性汚れは、油汚れや、手アカ・皮脂の汚れです。
アルカリ性洗剤にも種類があります。pH8~11がマイルドな洗浄力の弱アルカリ性洗剤、pH12以上が強い洗浄力の強アルカリ性洗剤です。
レック「激落ちくん重曹」
花王「かんたんマイペット」
直接スプレーして拭き取る、もしくは布にスプレーして拭き取るだけで掃除できる洗剤です。除菌・ウイルス除去もでき、簡単に家の中を清潔に保てます。
大掃除におすすめの酸性洗剤
pH6未満の洗剤が酸性洗剤で、pH3以上6未満はマイルドな洗浄力の弱酸性洗剤、pH3未満は洗浄力の強い酸性洗剤です。酸性洗剤は、水アカ・石けんかす・尿石などのアルカリ性汚れを落としたいときに使います。
リンレイ「ウルトラハードクリーナー ウロコ・水アカ用」
シャボン玉「クエン酸」
酸性洗剤の中でも、柑橘類や梅干しなどに含まれる酸味成分「クエン酸」は、環境にやさしい洗浄成分として人気です。粉末状なら汚れに直接振りかけたり、水に溶かしたりといった使い方ができます。
大掃除におすすめの中性洗剤
pHが6~8で、アルカリ性と酸性の中間にあたるpH値を持つ洗剤が中性洗剤です。性質はアルカリ性洗剤と酸性洗剤の中間なので、さまざまな汚れに使えます。
アルカリ性洗剤や酸性洗剤と比べると洗浄力は控えめですが、肌荒れしにくいというメリットがあります。ただし全く肌荒れをしないわけではないため、敏感肌の人や肌荒れが気になる人は、使用時にゴム手袋を着用しましょう。
花王「クイックルホームリセット」
ウタマロ石けん「ウタマロクリーナー」
アルカリ性・酸性洗剤を使うときの注意事項
アルカリ性・酸性洗剤は汚れを落とす際に便利ですが、安全に使用するための注意事項があります。
アルカリ性洗剤はpHが高くなるほど洗浄力が強くなりますが、そのぶん肌に影響を与えます。アルカリ性洗剤の油を落とす性質は、肌につくと肌荒れにつながってしまうのです。使用時はゴム手袋を着用しましょう。
酸性洗剤は、塩素系の洗剤と混ざると有毒な塩素ガスが発生します。絶対に一緒に使ったり、混ぜたりしないようにしましょう。また、酸性洗剤使用後に拭き残しがあると、金属がさびることがあるため、掃除後にしっかりと拭き取る必要があります。
キッチン:おすすめの大掃除アイテム4選
シンクや換気扇、ガスコンロなど、キッチンの大掃除に便利な洗剤とスポンジを紹介します。キッチンで気になる油汚れや、コンロ・五徳のコゲつきを落とせるアイテムで、効率的に大掃除をしましょう。
メイダイ「コゲ取り名人」
使い方は、コゲや油汚れが気になる場所に直接塗り、汚れが浮いてくるまで放置してから洗い流すだけです。たわしなどでこすらなくてもピカピカになるので、放置している間に他の場所を掃除できます。
特殊ジェルが汚れを浮かせて汚れを落とすため、研磨剤・界面活性剤は使われていません。ジェルがたわしなどが届かないすき間にも入るので、すみずみまできれいにできます。
アズマ「アズマジック油汚れ洗剤」
スプレーするだけで泡状の洗剤が油に浸透し、分解して汚れを落とします。頑固な汚れは、5分程度放置してから拭き取ると効果的です。
こびりついた汚れを落としたいときは、浸け置き洗い用の洗剤としても使えます。99%の除菌率を持つので、キッチンをピカピカかつ清潔に掃除できます。
スリーエム ジャパン「スコッチ・ブライト シンク・洗面台用クリーナー」
ぬめりやくすみを落とすアクリル糸と、石けんかすを落とすポリエステルフィルムを素材にしたハイブリッドネットです。シンクだけでなく、洗面台の掃除にもおすすめです。
水が残ってぬるつきがちな蛇口まわりにもフィットしやすいサイズで、細かい場所もピカピカにできます。グラスについた手アカや口紅も落とせるため、食器洗いスポンジとしても優秀です。
コパ・コーポレーション「鬼コゲタワシ」
水かお湯だけでもコゲを落とせますが、雑菌やにおいが気になる際は、洗剤との併用も可能です。五徳やグリル、ヤカンなどの頑固なコゲつき掃除に向いています。
掃除だけでなく、ゴボウやニンジンなどの皮むきにも使用できます。
浴室・洗面所:おすすめの大掃除アイテム4選
鏡や天井などを大掃除でピカピカにしたいときに便利なアイテムです。普段は掃除しない場所を、徹底的にきれいにしましょう。浴室や洗面所で気になる、排水口やカビなどの掃除に便利な洗剤も紹介します。
オーブ・テック「ゾウさんの鏡のウロコ取り」
高級ダイヤモンドの粒子をゾウ柄部分に使用しているので、洗剤では落としきれないウロコ汚れを除去できます。粒子が細かいため、鏡に傷をつけにくい点が特徴です。
ゾウ柄が消えるまで、繰り返し使用できます。樹脂ガラスやくもり止め・撥水加工が施されているものには使えないため、使用前に確認しましょう。
キクロン「おてがるバス まるいーね 伸縮ブラシ」
約50~68cmに伸縮できる柄はアルミを採用しており、軽量です。シャワーを持ちながら使えるため、効率的に浴室掃除ができます。
浴槽や浴室に傷をつけにくいソフトブラシは、泡切れ・水切れがよく乾きやすいので、お手入れも楽です。別売りで、簡単に着脱できる交換用ブラシが用意されています。
ジョンソン「カビキラー」
成分が浸透しやすいため、ゴムパッキンの黒カビにも効果的です。天井のカビには直接スプレーせず、スポンジなどにつけて塗りつけて放置し、洗い流します。
次亜塩素酸塩・水酸化ナトリウム・界面活性剤を主成分とした、塩素系の洗剤です。使用時は酸性の洗剤と絶対に混ざらないように注意し、換気をしながら使いましょう。
ジョンソン「パイプユニッシュPRO」
パイプに詰まった汚れを除去して流れをよくするだけでなく、嫌なにおいも防ぎます。使い方は、排水口やまわりに液をかけながら注いで、15~30分放置するだけです。
洗面台や浴室の排水口だけでなく、洗濯機の防水パンにも使えます。キッチンには、別商品の「パイプユニッシュPRO キッチン用」を使いましょう。コバエ・ゴキブリが集まる原因となる汚れを除去し、除菌する効果を持っています。
トイレ:おすすめの大掃除アイテム4選
頻繁に掃除しているトイレも、大掃除で普段あまり掃除しない場所もきれいにしましょう。強力なトイレ用洗剤や細かい場所を掃除できるブラシ、床や壁をきれいにできるアイテムを紹介します。
リンレイ「ウルトラハードクリーナー トイレ用」
酸性の洗剤なので、アルカリ性の尿石・黄ばみ・黒ずみ・水アカなど分解します。こびりついている汚れには、配合された研磨剤が効果を発揮します。
汚れを落とすだけでなく、除菌・消臭効果も得られるため清潔です。陶器以外の材質や、防汚加工がしてある場所などには使えないため、トイレの材質などを確認してから購入しましょう。
SEVEN SAILS「ピカスティック」
天然素材の細かい粒子が砕けて、頑固な汚れをこすり落とす仕組みです。コゲ落としとしても使えるため、大掃除で五徳やコンロも磨きたい人にピッタリです。
カッターで簡単にカットできるので、使いやすい大きさに調節できます。細かい部分を掃除したいときや、トイレ以外の場所にも使用したいときに便利です。カットする際に出た破片を汚れにこすりつければ、スティックが入りにくい部分の掃除もできます。
レック「トイレノズル&すき間クリーナー」
スポンジ部分でシャワーノズルを、先端のブラシでノズルの穴や細かいすき間を洗えます。スポンジは柔らかいため、シャワーノズルの裏側までしっかり掃除できます。
便座のフチや便器と床のすき間に入り込んだ汚れなど、普段はあまり掃除しない場所も、ヘラ部分を使えば対応可能です。大掃除を機に、すみずみまで清潔にしましょう。
花王「クイックルミニワイパー」
柄の長さが約65cmなので、トイレで使用する際に長すぎません。ワイパーを利用すれば、床拭きの際に膝をつく必要がないのもメリットです。ヘッドの面積は通常のクイックルワイパーに比べて約半分で、中央部分がくびれているため、便器にフィットして小まわりが利きます。
ストッパーでシートを挟むだけで、簡単に装着できます。使い終わったらストッパーを開いてトイレに流すだけなので、汚れたシートを触らずに掃除できます。
洗濯機:おすすめの大掃除アイテム4選
大掃除を機に、洗濯機もピカピカにしましょう。洗濯槽を洗浄する洗剤と、洗濯機を掃除するときに便利なブラシを紹介します。
ジョンソン「洗たく槽カビキラー(塩素系)」
強力な独自成分を使用しているため、浸け置きの必要はありませんが、汚れがひどい場合は3時間程浸け置きすると効果的です。全自動洗濯機・ドラム式洗濯機どちらにも使えます。
洗濯槽を洗浄する洗剤には、カビを分解するアルカリ性の塩素系洗剤と、発泡して泡でカビを落とす酸性の酵素系洗剤があります。「洗たく槽カビキラー(塩素系)」は洗浄効果が高い反面、酸性のものと混ぜると有毒ガスが発生する点に注意が必要です。
アイメディア「コインランドリーの洗濯槽クリーナー」
水に溶けやすく約5分で洗濯槽のカビを剥がして落とす、浸け置き不要の酵素系洗濯槽洗剤です。クリーニング業者やコインランドリーなどで使用されており、高濃度の洗浄成分が洗濯槽を清潔にします。
消臭・除菌効果があり、洗濯槽を清潔に洗い上げます。洗濯した衣類やタオルなどににおいや汚れを付着させないために、大掃除のときだけでなく、1~2カ月に1回は洗濯槽を洗浄するのがおすすめです。
「コインランドリーの洗濯槽クリーナー」を洗濯槽に直接投入した後、給水を高水位、すすぎを多めに設定し、標準コースで運転するだけです。全自動洗濯機・ドラム式洗濯機どちらにも使えます。
KOKUBO「ピカピカ槽快 洗濯槽ブラシ」
「ピカピカ槽快 洗濯槽ブラシ」を使えば、洗濯槽以外にも洗剤投入口にたまった洗剤や、ホコリ取りネットの着脱部分なども清潔にできます。
グリップは握りやすく疲れにくいように設計されているため、掃除をするときに強い力を入れる必要がありません。フックに引っ掛けられる形状なので、保管するときも便利です。
サンコー「びっくり洗濯機の汚れ取りま~す」
縦型洗濯機用とドラム式用の2種類販売されていますが、どちらも両方に使用できます。違いは、ブラシの色・形状・柄の長さと付属品です。
「タテ型 ドラム式 ブラシ」は全長約28cmで、ケース付きです。「ドラム式 お手入れ ブラシ」は全長約26cmあり、ブラシの柄に収納できるくず取りブラシが付いています。
どちらも洗剤投入口・洗濯パン・乾燥フィルター・糸くずフィルターなど、さまざまな場所の掃除が可能です。形状や付属品の好みで選ぶといいでしょう。
リビングや各部屋:おすすめの大掃除アイテム4選
普段の掃除ではなかなか手入れが行き届かない場所も、大掃除でしっかりきれいにしましょう。照明器具やフローリング、網戸・窓の大掃除アイテムを紹介します。
ユニ・チャーム「ウェーブ ハンディワイパー超ロングタイプ」
長さは4段階で調整でき、最長で約100cmです。ヘッドの角度は5段階で変えられるので、使いやすい角度で固定して掃除できます。
高い場所だけでなく、階段や床の隅もかがまずに掃除できるため、腰に負担がかからず効率的です。取り替えシートは、通常タイプの「ウェーブ ハンディワイパー」と共通です。
密着ファイバーでホコリや髪の毛を絡め取り、舞い上げブロックシートで使用中にホコリが舞い上がることを防ぎます。ふわふわで柔軟性があるため、凹凸やすき間にも差し込みやすく、手軽にすみずみまで掃除できます。
UYEKI「スーパーオレンジ フローリング」
床に直接スプレーし、濡らした布でサッと拭き取るだけで汚れを除去できます。さらに、消臭・除菌効果もあります。ワックス効果もあるので、ひと拭きで汚れ落としと撥水・撥油コートができ、フローリングが汚れにくくなるのがメリットです。
部分的に使ってもムラにならないので、大掃除のときだけでなく、普段の掃除にも重宝されるでしょう。
アズマ「窓・網戸楽絞りワイパー」
柄をアルミ製にしていることから約352gと軽量で、力がない人でも楽に扱えます。柄を外せるため、ハンディタイプのワイパーとしても使用可能です。
モップ部分にはマイクロファイバーとブラシ繊維を採用しているので、細かい汚れを水だけで落とせます。窓ガラスを水洗い後に水気を取り去る水切りワイパーと、手を汚さずにモップを絞れる絞りレバーで、大掃除を効率化します。
花王「ガラスマジックリン」
泡が密着するので吹きつけても垂れにくく、トリガーのキャップ開閉で泡の範囲を調節できます。使用方法は、スプレーしてすぐに乾いた布で拭き取るだけです。2度拭きが不要なうえ拭きスジが残りにくいので、効率よく掃除できます。
車のガラスにも使えるため、家だけでなく車の大掃除もしたい人にもおすすめです。
玄関・ベランダ:おすすめの大掃除アイテム4選
玄関やベランダ、外壁の大掃除にあると便利なアイテムです。タイルやコンクリートに使えるスポンジとブラシ、洗剤を紹介します。
アズマ「玄関・外壁ブラシスポンジ」
玄関のタイルや外壁、コンクリートの汚れ落としに便利な、ハンドル付きのスポンジです。硬めのスポンジに、毛足の長さ約2mmのブラシ繊維と吸着繊維が付いているので、こすり洗いに最適です。
ブラシ繊維が細かい凹凸の汚れをかき出し、吸着繊維が汚れを除去します。水だけでタイルやコンクリートの汚れやコケ、鳥のフンを掃除できます。
しっかり握れるグリップなので握りやすく、手が疲れにくい設計です。スポンジが簡単に着脱できるので、スポンジのお手入れも簡単です。スペアスポンジが販売されているため、劣化したら取り替えられます。
レック「激落ちくん 玄関 タイルブラシ 伸縮タイプ」
玄関やベランダのタイル汚れに便利な、1本で3通りの使い道があるタイルブラシです。タイルの水洗いはブラシ、ワイパーで水切り、ウェットシートで日常的に簡単な掃除ができます。
ブラシ繊維が約0.1mmと極細なので、細かい目地や凹凸の汚れもしっかりかき出します。柄は約72~110cmで伸縮するので、自分に合った長さに調整可能です。
ウェットシートを着用すれば、水を流せない場所でも掃除できるので、集合住宅や軽く掃除したい場合などに便利です。
カンペハピオ「復活洗浄剤タイル用」
外壁や床、玄関ポーチなどの掃除をするときに便利なタイル用洗剤です。磁器・レンガ調・釉薬付きタイルの黒ずみや、シーリング材のブリード・エフロレッセンスをきれいにしたいときに使えます。
塩素を含まない酸性処方で、タイルを傷めません。使用時は手袋をし、塩素系の洗剤と混ざらないように注意しましょう。
タイルを水洗いした後、「復活洗浄剤タイル用」を含ませた布を、汚れ部分に30秒程度置いてからこすります。洗剤が残らないように洗い流したら完了です。
レインボー薬品「コケとーるスプレー」
落としたいコケが十分湿るまで直接スプレーするだけで、水洗いは必要ありません。通常はスプレーした翌日から3日後に効果が出ますが、コケの発生具合や気候によって日数が異なります。
コケを駆除したい部分に泥汚れが付着している場合は、あらかじめ掃除しておきましょう。同シリーズのうち、コケが発生している範囲が広い場合は「コケとーるシャワー」、コケが厚く付着している場合は「コケとーるしっかり原液」が向いています。
手間なくピカピカにするならハウスクリーニングを利用しよう
大掃除は手間と時間がかかるので、どうしても億劫に感じてしまうものです。そんなときは、プロのハウスクリーニングを検討しましょう。
ハウスクリーニングの費用相場は以下の通りです。
クリーニング箇所 | 料金相場 |
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キッチン(換気扇を含まない) | 1万5,000~2万5,000円 |
換気扇 | 8,000~1万5,000円 |
浴室 | 1万2,000~2万5,000円 |
プロに依頼すると費用がかかりますが、自分で掃除するよりもきれいにしてもらえるメリットがあります。自分でできるところは自分で掃除し、手間がかかる場所だけをプロに依頼するのもいいでしょう。
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