動態管理システムは配車計画や安全運転推進の観点から、運輸業や物流業、小売業や建設業など幅広い業界で利用されているシステムです。GPSを活用して、車両の位置情報や配送効率を管理者が確認できます。
ただ、動態管理システムが具体的にどのような業務に活用できるのか?どんな利点があるのか?をしっかりと確認できるユーザーは多くないでしょう。そこで、この記事では動態管理システムのタイプやメリットを細かく解説。おすすめの動態管理システムを14製品もご紹介しました。
製品ごとの特徴まで詳しく記載しましたので、ぜひシステム導入の参考にしてください。
動態管理システムとは
動態管理システムとは、搭載GPSの活用で車両の位置情報を管理できるシステムのことです。事務所の管理者が各車両の位置情報をパソコンからリアルタイムで把握したり、集約したデータで走行距離や稼働時間を管理したりすることができます。
またそのほかにも、急ブレーキの情報を元にした危険箇所の把握や危険運転の予測も可能です。客観的なデータ分析により、走行スケジュールの見直しやドライバーの労働状況把握、安全運転に向けた取り組みの実施に活用できます。
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動態管理システムはどんなことに活用できる?
動態管理システムは車両の位置情報の確認だけでなく、さまざまな業務に活用できる機能が搭載されています。基本的には以下のような業務に活用できます。
適切な運行管理や安全管理
動態管理システムはリアルタイムで運行情報を追跡できるため、適切な運行管理に使うことができます。運行スケジュールの調整や遅延の回避が可能となります。
また、急加速や急ブレーキ、スピード超過など不適切な運転をリアルタイムで識別することができます。情報を基に、安全管理をおこない、ドライバーへの警告やアドバイスを迅速に行えるでしょう。
業務プロセスやルートの改善
過去の運行データを分析できるため、業務プロセスやルートの最適化に役立ちます。リアルタイムに渋滞や交通状況の情報をドライバーに伝え、より最適なルートを利用できるよう導くこともできます。
ルートやプロセスごとにかかっていた時間を収集できるため、即座に改善策を検討し、配達時間の短縮や燃料コストの削減にも活用可能です。
車両ごとの資産管理
各車両の利用状況やメンテナンススケジュールを把握する機能があり、車両管理を効率化できます。車両ごとの運行頻度や走行距離の追跡ができるため、各車両の状態を適切に管理可能です。
定期的なメンテナンスや点検が必要なタイミングに自動通知するため、予防的に整備を実施このようにして、効率的な資産管理が実現され、運用コストの削減にもつながります。
ドライバーへのフィードバックや研修
ドライバーの履歴データや走行距離、実績をかんたんに参照できるため、具体的なフィードバックを提供することが可能です。
過去のドライバーの運転行動をもとにした研修プログラム策定や、新人教育に活用することができるでしょう。定期的なフィードバックを行うことで、チーム全体のパフォーマンスを高めることにも寄与します。
動態管理システムを導入する5つのメリット
動態管理システムを導入するメリットはおもに以下の5つになります。
事故防止に役立つ
動態管理システムの中には、急ブレーキや危険運転につながる行動を記録できる製品があります。運転内容が可視化され、どのような場合に事故が起こるのかといった振り返りが可能です。
記録された内容をもとに安全運転を指導すれば、事故の再発防止につながるでしょう。
配車効率が上がる
動態管理システムを導入すると社用車とドライバーの位置を正しく把握でき、適切な走行ルートを指示できるようになります。
また急な集荷や配車の変更が起きたときにも、目当ての場所に最も近い場所にいるドライバーに指示を出せれば、配車効率をあげられるでしょう。
急な変更や依頼に対応しやすい
動態管理システムを使うと、現在どこに社用車があり、どのような進捗状況なのかがすぐ分かります。
急な変更や依頼があったときに、どの車なら対応できるか?どのように向かわせるといいのか?素早く判断できるでしょう。依頼主に対応の可否や、何時なら対応できるかなどの説明もしやすいです。
稼働率を管理・分析できる
動態管理システムでは各車両の稼働や未稼働実績をグラフ化して管理することができます。
それぞれの稼働率や達成割合を分析し、利用頻度に合わせた運用方法や非効率な移動への対策を立てられます。より効率的な運用につながるでしょう。
ドライバーの負担を減らせる
動態管理システムを活用すると、ドライバー側にもメリットがあります。
例えば運転日報の自動作成機能を使えば手作業で走行内容を記録する必要がありません。日報を提出するために事務所に帰らないといけないこともなくなり、時間に余裕が生まれます。
動態管理システムのタイプ
動態管理システムは使用する端末によって以下の3タイプに分けることができます。それぞれの特徴をかんたんにまとめました。
動態管理システム単独タイプ
動態管理システムが独立して稼働するもので、専用端末を車両に装備すること情報を集約します。GPSユニットや通信モジュールを利用したデバイスが一般的です。運転席足元の自己診断装置OBD-Ⅱの差し込みポートに設置するものもあります。管理者は端末と連動した専用のソフトウェアを使って、車両運行状況を確認できます。
特徴
- 独立性
他のシステムに依存せず、単独で動作するため、導入・運用が簡単で専用機器が必要です。 - 高い精度
専用機器のため、GPS精度やデータ更新頻度が高く、信頼性のあるデータを提供します。 - カスタマイズ性
使用する機器に応じたカスタマイズが可能で、特定の業務ニーズに合った機能を実装できることが多いです。
デジタコのオプションタイプ
デジタルタコグラフ(以下、デジタコ)は車の速度や走行時間をSDカードなどに記録する運行記録計のことです。このデジタコにGPS機能や運行管理機能を追加することで、動態管理システムとして利用することができます。デジタコやドライブレコーダーのソフトウェアと連動して使えます。
特徴
- 運行情報の一元管理
デジタコの運行データと動態管理機能を組み合わせることで、運行状況や運転行動を一元的に管理できます。 - 法規制対応
デジタコは法律に基づく運行記録が必要な場合に特に有効で、記録が自動的に行える点が強みです。 - インターフェース
既存のデジタコを利用することで、新たな機材を増やす必要がなく、車両への取り付けも容易です。
スマートフォン利用タイプ
従来の専用機器の代わりにスマートフォンやタブレット端末を使って動態管理を行います。スマートフォンのGPS機能を利用して位置情報を取得し、データをサーバーに送信します。専用のアプリをインストールすれば、すぐに使える点が魅力です。管理者はおもにクラウドサービスで車両情報を確認します。
特徴
- コスト効率
スマートフォンを利用するため、初期投資が比較的低いです。 - 柔軟性
アプリを通じて簡単にアップデートが可能で、新たな機能の追加が容易です。 - 利便性
スマートフォンを利用するため、ユーザーが利用しやすいです。通話や他のアプリケーションと統合することで、利便性もアップします。
動態管理システムおすすめ14選
おすすめの動態管理システムを14製品紹介します。
SmartDrive Fleet
- 高精度のGPSを搭載
- カスタマイズ可能な業務ステータス
- 車両予約機能で計画的な配車が実現
SmartDrive Fleetはシガーソケットに挿して使う「SmartDrive デバイス」やドライブレコーダー型など、さまざまな車載器に対応し、他社製のデバイスも使用可能です。
ドライバーは簡単な操作で現在のステータスを入力でき、管理者はドライバーが現在何をしているのかをリアルタイムで把握可能です。
車両予約機能を使って、車両の利用を調整できるところも便利です。常に車両が余っている場合は見える化されるため、車両を減らしてコストの削減につながるでしょう。
AI-Contactフリート
- アプリを起動するだけで使える簡単設計
- 有料プランは運用コンサルや設定代行などのサポートも充実
- アルコールチェッカーと連携可能な有料プランあり
AI-Contactフリートは動態管理・運行管理・車両管理・日報作成などの基本機能が、無料で使えます。
運転開始時にスマホアプリを起動するだけで簡単に使えるので、使用開始にあたって特別な研修は必要ありません。
設定代行や運用コンサルなどの有料サポートも充実しています。有料プランを契約すれば、アルコールチェッカーとシステムを連携させられ、ドライバー管理がより楽になるでしょう。
Cariot
- さまざまな情報を1つの画面に集約
- 社外の担当者や顧客との情報共有も簡単
- アルコールチェックの管理が可能
Cariotはシガーソケット型やドライブレコーダー型など、複数のデバイスを組み合わせられるのが特徴です。車両管理に関する情報を、1つの画面で確認できます。
全車両の位置やステータスは3秒に1回更新され、常に正確な状況を把握できます。管理画面では車両だけでなく顧客名でも検索できるため、急な依頼や内容の変更があった際のドライバーとの連携がスムーズです。
アルコールチェックの記録や保管にも対応しているので、管理者の負担を減らせるところもポイントです。
ビークルアシスト
- ドライブレコーダーやカーナビを活用
- 画像解析AIが危険運転を警告
- 高度な運転管理や安全運転指導の自動化を実現
ビークルアシストは通信型ドライブレコーダーやカーナビなどのデバイスを利用し、車両の位置や危険運転を警告できる動態管理システムです。
通信型ドライブレコーダーは画像解析AIの技術を使用し、事故を未然に防ぐ機能やドライバーの免許証確認機能などが充実しています。
危険運転の動画はクラウド上にアップロードされ、管理画面から確認できます。前日の運転評価は自動でドライバーに遅れるため、安全運転指導に役立ちます。
ODIN動態管理
- スマホの電源を入れれば自動で記録が始まる(Android版のみ)
- 遠隔地からGPSの記録を開始する機能あり(Android版のみ)
- 車両の現在位置を公開し荷主と共有できる
ODIN動態管理は位置情報の把握以外にも、車両管理機能・日報作成・メッセージ機能・アラーム機能など、豊富な機能を搭載した動態管理システムです。
車両の現在地を荷主と共有できるので、問い合わせ対応に時間を割かずに済みます。
Android版では、ドライバーがスマホの電源を入れるだけで自動的に位置の記録が開始され、操作ミスで記録されていなかったという事態を防げます。
MOVO Fleet
- 位置情報は5秒に1回と頻繁に更新され常に正確
- 多角的なデータの蓄積と分析が可能
- 導入や運用のサポートを受けられる
MOVO FleetはGPSトラッカー、またはドライブレコーダー型のどちらかを選べます。5秒に1回と頻繁に位置情報が更新されるので、状況を正確に把握したい企業におすすめです。
到着予定時間や遅延を見える化し、メールで通知を送れます。速度・走行ルート・着荷・停留といった業務の最適化に必要な情報を蓄積し、多角的な分析が可能です。
導入から活用まで、豊富な支援サービスも受けられます。
docoですcar NEXT
- ドコモグループの厳しいセキュリティをクリアしたクラウドサービス
- オプションで道路交通情報を表示でき、最適なルート探しに役立つ
- 地図上の走行履歴の活用し業務効率化を図れる
docoですcar NEXTは今までに10万台以上、3,000社に導入された実績を持つ動態管理システムです。情報通信システムの「VICS情報道路交通情報」をオプションで表示でき、渋滞情報の把握が簡単です。
どの車両がどこを通ったか走行履歴を地図上にマッピングし、一目で状況を確認できます。走行履歴はCSVデータによる出力も可能です。
通信型ドライブレコーダーのレンタルも提供していますが、利用せずにスマホのGPS機能を使う方法もあります。予算や解決したい課題に合わせて選びましょう。
KITARO
- ニーズに応じて端末やカメラタイプを選べる
- Bluetooth連携による自動送信でアルコールチェックの負担を軽減
- ヒヤリハットの瞬間を録画してピンポイントで確認
KITAROはOBD2は、豊富な種類のデバイスを提供している動態管理システムです。ドライブレコーダー型は1カメラタイプ・2カメラタイプ・高機能一体型2カメラタイプの中から、ニーズに応じたものを選択できます。
Bluetooth対応のアルコールチェッカーを使用している場合、連携させて自動で結果を送信することも可能です。Bluetoothに対応していない検知器なら、結果を撮影してクラウドに送信しましょう。
スグロジ
- 物流向けカーナビ機能を搭載
- 集荷配送先の情報共有機能や個人メモ機能あり
- 月単位の契約で必要なときだけ使える
スグロジは大型車両に対応し、規制や渋滞情報を表示して理想的な運行ルートを選べる動態管理システムです。
集荷配送先の情報をドライバーや管理者が共有でき、個人的なメモも残せます。業務遂行に役立つ情報を数多く共有すれば、業務改善や顧客満足度の上昇につながるでしょう。
トラックドライバー向けの駐車場がある立ち寄り所の情報も、ワンタップで取得できます。月単位での契約や更新ができ、必要なときだけ使える手軽さも魅力です。
モバロケ
- 高精度な位置情報を提供
- 画像共有やチャット機能でコミュニケーションがスムーズ
- 特定端末の追跡機能で道案内が簡単
モバロケは業務用IP無線サービスであるiMESH製品と併せて使う動態管理システムです。高精度のGPS受信機から得た位置情報により、リアルタイムで車両を一括管理できます。
「到着」「休憩」などの動態ボタンを設定できるため、管理者がドライバーの状況を把握しやすく、生産性や安全性の向上に役立ちます。画像共有やチャット機能もあり、ドライバーとの連絡もスムーズです。
特定の端末を追跡でき、道案内や指示を出せます。現地を撮影した画像の共有も地図上で行えるので、口頭では説明しづらい状況にも対応可能です。
DRIVE CHART
- 運用コンサルサポートを受けられる
- AIがドライバーを自動で認証
- リスクが高い運転行動をもとに事故防止対策
DRIVE CHARTは安全運転に対する意識の向上や、事故の防止に役立つ機能を豊富に搭載した動態管理システムです。
AIがわき見運転や車間距離不足などの事故につながる運転行動を検知し、映像やデータとして蓄積します。ドライバーの顔を認証する機能もあり、誰がどの車両を使っているか記録・整理する作業が不要です。
機器購入プランとレンタルプランを選択でき「月額を抑えたい」「自社で機器のメンテナンスをしたくない」といった自社のニーズに応えてくれます。
クラウドドラレコ
- 危険運転管理や運転診断が可能
- 運転日報や給油詳細など10種類の帳票に対応
- イベント前後の動画が自動で録画&送信
クラウドドラレコはGPS動態管理・運転診断・燃費管理など、豊富な機能が搭載されたドライブレコーダーです。データを管理するためのソフトウェアも標準で付帯しています。
運転日報・運行評価一覧・給油詳細など、10種類もの帳票を出力可能です。
トラブルにつながるサインや起きてしまった事故を見逃さず、動画などのデータでクラウドに送信します。トラブルの詳細は管理者向けのソフトウェアから確認できます。
Trustar
- ドライバーの位置や状況が一目で分かる画面表示
- スマホ検知機能で、ながら運転を防止
- 各種システムとの連携にも柔軟に対応
Trustarはスマホがあれば運用できる、導入しやすい動態管理システムです。GPS情報を15秒に1度取得し、車両の位置をリアルタイムで特定します。
ドライバーがスマホを見ながら運転していると自動で検知し、ながら運転をしていた地点を地図上に表示し管理者に知らせる画期的な仕組みを採用しています。
勤怠・販売管理などのシステムとの連携もでき、柔軟なカスタマイズが可能です。既存のシステムと併用して業務効率化を図りたい企業におすすめです。
Report@
- ワンタップで報告や位置情報の送信が可能
- 30秒ごとに位置情報を更新し、マップに反映
- 業務に合わせたステータスや日報のカスタマイズが可能
Report@はシンプルで使いやすいユーザーインターフェースを備えた動態管理システムです。ワンタップで車両の位置情報を送信できます。
地図上に表示される位置情報は、30秒ごとに更新されます。業務状況が画面上にアイコンで表示されるので、誰が何をしているのかを一目で把握することが可能です。
業務に合わせてカスタマイズしたフォーマットを設定しておけば、業務報告や運転日報の作成が簡単になります。
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