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ドラセナの育て方を解説!最適な置き場所や水やりの頻度は?

最終更新日: 2024年06月28日

品種が豊富なドラセナは、幸せをイメージするような花言葉を持つ観葉植物です。見栄えがよいだけでなく、管理も簡単なことから、インテリアグリーンとして人気があります。ドラセナの最適な置き場所や、手入れの方法について紹介します。

ドラセナは育てやすい観葉植物

ドラセナ

ドラセナは亜熱帯エリアが原産地の観葉植物です。外国では玄関前にドラセナを置くと幸せになれるという言い伝えがあります。「幸福の木」として親しまれている「マッサンゲアナ」は、ドラセナの1種です。

部屋にアクセントとして置くだけで、スタイリッシュな印象になります。ここではドラセナの特徴を2点紹介しましょう。

日の当たらない場所でも育つ

ドラセナは耐陰性に優れた品種です。日当たりのよい場所だけでなく、日影でも育てられます。耐寒性も備えているため、日本の気候でも栽培可能です。

完全に日光が遮られている場所に置く場合は、1週間に最低でも5時間程度は太陽の光に当たるようにしてあげましょう。

ただし直射日光は苦手です。室内に置く際には、薄いカーテン越しに光が差し込むようにするなど、葉に直接強い日差しが当たらないような工夫が必要です。

耐寒性は種類により差がある

ドラセナは品種が豊富で、葉の色や形、樹高など様々な種類があります。寒さには強いですが、種類によっても程度に差があるため、冬場の室温には注意しなくてはなりません。

耐寒性は葉の模様である程度の判別が可能です。たとえば葉に白い斑模様が入っているものは、模様のないものよりも耐寒性が「低い」傾向があります。

斑模様の品種を育てる際には、室温が10度を下回らないようにしましょう。また斑模様がないものに関しては、5度以下にならないように室温調節すれば、問題ありません。

マンションなどの気密性の高い住宅ならば、室内の温度がある程度キープできるので、室内で越冬させられます。

縁起のよい花ことばを持つ

豊富な品種があるドラセナですが、すべての品種に「幸福」という花言葉が共通しています。ドラセナは「幸福の木」と呼ばれ、縁起の良い観葉植物として知られているのです。古くからハワイでは、ドラセナを家の前や玄関に置くことで、幸福を呼んでくれると信じられてきました。

品種ごとの花言葉も見ていきましょう。

  • ドラセナ・サンデリアーナ…「開運」「長寿」「金運アップ」
  • ドラセナ・レモンライム…「隠しきれない幸せ」
  • ドラセナ・コンシンネ…「真実」

お手入れが簡単で、縁起もよい観葉植物であるドラセナ。お部屋のインテリアとしてはもちろん、会社や友人へのプレゼントとしても選ばれています。

ドラセナの栽培環境

ドラセナ

植物が健康に成長するためには「栽培環境」が重要です。適さない場所で育てると、病気になったり萎れたりといったトラブルが発生し、最悪の場合には枯れてしまいます。

ドラセナの原産地は、熱帯アジアや熱帯アフリカなど亜熱帯地域です。元気に育てるためには、原産地の気候に合わせた環境を整えることがポイントです。ここからはドラセナの栽培環境について解説していきます。

室内で育てるのがベター

ドラセナにはある程度の耐寒性はありますが、日本の冬は寒すぎて耐えられません。そのため屋外で育てるのではなく、室内で育てるとよいでしょう。

日が当たらない場所に置く場合には、日光浴の時間を作ることも大切なポイントです。可能であれば1週間で4日、1日5時間ほど日に当てると、健康に育ちます。

もし屋外に置いている場合には、最低気温が15度を下回る時期になったら室内に入れてあげましょう。室内にスペースがないなどの理由から、どうしても屋外で育てなくてはならない人には、「コルディリネ」がおすすめです。

葉の形や枝の付き方といった見た目がドラセナによく似ており、耐寒性が強いため越冬しやすいでしょう。

直射日光は避ける

ドラセナは日当たりのよい場所で育てたほうが、よりきれいな葉の色が楽しめます。しかし直射日光に当てると葉焼けを起こすので避けましょう。葉焼けとは強い日差しが当たった葉の部分が、茶色く枯れてしまう症状のことです。

室内に置く場合には、直射日光の当たらない明るい場所を選びます。もし日当たりのよい場所が見つからない場合には、部屋の電球や蛍光灯などの明かりでも栽培は可能です。

ただしドラセナにかぎらず、植物は日光に当たって光合成しないと成長できません。あまりに光が足りないと光合成できずに株が弱ってしまうので、1週間に1回程度は明るい場所に移動し、光に当ててあげましょう。

水耕栽培も可能

ドラセナは「水耕栽培」も可能です。水耕栽培とは土を使わず育てる方法のことで、土栽培よりも害虫が発生しにくいといわれています。また透明な容器を使えば水やりのタイミングが一目でわかるので、初心者でも水やりが簡単です。

水のみを使って育てる「水栽培」のほか、様々な形状の人口土を使った「ハイドロカルチャー」も水耕栽培の1種です。

ドラセナには、健康な幹を切ると、そこから新しい葉が生えるという性質があります。切った枝を水に挿して発根するのも待ちましょう。水栽培に適した時期は4~5月です。根がしっかりと育ってから土へ植え替えると、より大きく成長します。

おしゃれに飾りたい人には「ハイドロ(水)」と「カルチャー(栽培)」から名付けられた、ハイドロカルチャーがおすすめです。ゼリー状や石状など様々な人口土から、自分の好みに合ったものを選んで楽しみましょう。

季節ごとの育て方

ドラセナ

日本には春・夏・秋・冬と四季があり、気温が変化します。ドラセナは1年中同じ育て方をしていてもよいのでしょうか?ここでは季節ごとの育て方について紹介します。

春から秋の育て方

春から秋にかけては暖かく気温も高いため、ドラセナにとっては成長期です。水やりは土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れるほどにたっぷりと与えます。

また葉が大きな品種は、直射日光に当たると葉焼けを起こしやすいため、レースのカーテン越しに日光浴ができるように、光の強さを調節しましょう。

春から夏の時期で最低気温が15度以上の期間は、屋外で育てても問題ありません。ただし、屋外は直射日光が当たりやすいので注意が必要です。明るい日陰の風通しがよい場所で育てましょう。

冬の間の育て方

冬はドラセナの休眠期です。最低気温が15度を下回る寒い季節なので、室内で育てるようにしましょう。この時期の育て方のポイントは「乾燥気味」に保つ点です。

鉢土が乾いてきてから、さらに数日経ったタイミングで水やりをします。休眠期はほとんど吸水しないため、水を与えすぎると根腐れを起こす危険性が高いのです。

窓際において、ガラス越しの日光浴ができる場所に置きます。日が暮れたら、冷気が伝わりやすい窓際からは離れた、暖かい場所に移動しましょう。

水や肥料の与え方

ドラセナ

植物の成長には、水と養分が欠かせません。水やりによって水分は与えられますが、土だけでは養分が足りない場合には、肥料を与えましょう。

鉢植えは土の容量が決まっているため、土中の栄養分を吸収して成長するにつれて、肥料を与えたほうがよいケースもあります。

ここではドラセナにおける水や肥料の与え方について、それぞれ解説します。

土の表面が乾いたら水やりのサイン

土の表面が白っぽく乾いてきたら、水やりのサインです。成長期である春から秋にかけては、多くの水分量を必要とします。土の表面が白っぽく乾いてきたら、たっぷりと水やりしましょう。

また休眠期の冬は成長期と比較すると、吸水量が減ります。そのため土が乾燥してもすぐに与えるのではなく、数日たってから水やりすれば問題ありません。

水やりのポイントは「鉢底から流れ出るほどにたっぷりと与える」ことです。受け皿に溜まった水は、そのまま放置すると腐ったり、虫が発生したりなどの原因になるので、すぐに捨てるようにしましょう。

水のやりすぎは根腐れの原因に

葉が枯れる・土から変な臭いがする場合には、根腐れを起こしているかもしれません。植物は土から水分を吸水し、水分がなくなってきた土の隙間から酸素を吸収しています。

しかし土中の水分が多すぎると、根が吸水しきれず、土に隙間ができません。その結果、酸素不足になって根が腐ってしまいます。これが「根腐れ」です。

水やりの役割は、ただ植物に水分を与えるだけではありません。鉢中の土には、老廃物や古い空気などが溜まっています。土中の不要物を鉢外に流し出すと同時に、根に新しい水や空気を運ぶ、大切な役割があるのです。

肥料は適量与える

購入したばかりのドラセナには、元肥が配合されているため、すぐに肥料を与える必要はありません。半年ほどたったら、栄養がたくさん必要となる春から秋の成長期に、適量の肥料を与えてあげましょう。

ただし与えすぎは禁物です。土中の肥料濃度が高くなると、根は栄養を吸収できずに弱っていきます。また弱った部分から水分が流れ出て、株全体が弱ってしまうからです。

ドラセナに適した肥料は、液体肥料もしくは緩効性の化成肥料です。液体肥料は速効性に優れており、10~14日に1回与えます。緩効性化成肥料は土の上に置くタイプのもので、ゆっくりと効果を発揮します。2カ月に1回を目安に、根や幹から少し離して置きましょう。

ドラセナによくあるトラブルと対処法

ドラセナ・ソングオブインデア

ドラセナは丈夫な植物ですが、枯れてきてしまったり、葉色が悪くなってきたりなどのトラブルが発生することもあります。すばやく原因を突き止めて対処すれば、再び元気に成長する可能性が高いです。

ここでは、よくある3つのトラブルと、その対処法について解説します。

枯れてしまった

ドラセナが枯れてきてしまった場合に考えられる原因は以下の3つです。

  • 日光
  • 気温

ドラセナは直射日光が当たると、葉焼けを起こして枯れてしまいます。葉焼けした部分は元には戻りません。すぐに直射日光の当たらない場所へ移動して、枯れた葉は取り除きましょう。

日当たりと風通しのよい場所に置いているのに枯れてきた場合には、水分不足もしくは根腐れが原因かもしれません。水分不足の場合には、水やりをします。ただし根腐れの場合には植え替えが必要です。腐った部分の根を切ってから植えましょう。

冬場などに気温が低いと、枯れることもあります。室温を15度以上にして水やりを控えるようにしましょう。

葉の色が悪い

ドラセナは日陰でも育ちますが、あまりに光に当たらない時間が長いと、日照不足で葉色が悪くなってしまいます。葉が黄色くなってきたり、斑模様がなくなってきたりした場合には、日照不足が原因かもしれません。

最低でも1週間に4~5時間は、日光もしくは照明の明かりを使って光に当てるようにしましょう。

花が咲くのは枯れる兆候?

観葉植物であるドラセナは花を付けない品種が多いです。しかし「ドラセナコンシンネ」や「マッサンアナ」のように、花が咲く品種もあります。

植物が花を咲かすためには、相当の体力が必要です。そのため「花が咲くと枯れる」と心配する人もいますが、枯れることはありません。ただし花に栄養分が取られることから、株全体が栄養不足となり弱りやすくなります。

ドラセナは栄養不足や根詰まり気味のときに、花芽を付けやすい傾向があるといわれています。そのため観葉植物として長く楽しみたい人は、花芽が出てきたら根元からハサミで切り取り、追肥や植え替えなどをするとよいでしょう。

ドラセナの剪定方法と増やし方

ドラセナ・ソングオブジャマイカ

植物の管理方法には、剪定や植え替えなどがあります。ドラセナも剪定や植え替えが必要です。初心者はどのように作業をすればよいのかわからない人も多いでしょう。ここではドラセナの管理方法と増やし方について、わかりやすく紹介します。

剪定では無駄な葉を落とし形を整える

ドラセナの剪定は、無駄な葉を落として形を整える役割があります。大きく成長して、形が崩れてきたときには、バランスを見ながら剪定しましょう。作業は以下の手順で行います。

  1. 剪定バサミで育てたい高さのところまで茎を切る
  2. 傷んだ葉を付け根から切る
  3. 日なたの風通しのよい場所に置く

剪定は切ってもすぐに芽が伸びてくる、成長期(5~7月)が最適です。また葉は傷んだ部分だけを切る方法もあります。その際には切った葉が違和感なく馴染むように、切り口を斜めに切りましょう。

2〜3年に1回の植え替えがおすすめ

丈夫で根が張りやすいドラセナは、2~3年に1回の植え替えがおすすめです。外からはわかりにくいですが、鉢の中で根はどんどん伸びています。鉢底を見て、根が飛び出していたら植え替えのサインです。新しい鉢に植え替えてあげましょう。

植え替えに必要な道具は以下の3点です。

  • 今使っている鉢よりも一回り大きなサイズの鉢
  • ハサミ
  • 観葉植物用の土
  • 鉢底石

植え替えの時期は、5~9月がおすすめです。作業は以下の手順で行いましょう。

  1. 新しい鉢に鉢底石を入れて、1/3の高さまで観葉植物用の土を入れる
  2. 鉢からドラセナの株を引き抜く
  3. 古い土を少し落として根をほぐす
  4. 傷んでいる部分の根を切る
  5. 新しい鉢にドラセナを入れる
  6. 鉢の縁から3cmほどまで土を入れたら、たっぷりと水やりする

株分けや挿し木で増やせる

初心者がドラセナを増やす方法は、子株を使った「株分け」や、切り取った枝を使う「挿し木」がおすすめです。子株は植え替え時に、また枝は剪定時に切り取ったものを使えば作業がスムーズに行えます。

株分けは2~3本の子株の束を切り取り、観葉植物用の土を入れた新しい鉢に入れて、水やりするだけで完了です。根が張るまでは、支柱を立てて安定させてもよいでしょう。

挿し木には、剪定時に取った新芽の付いた10cmほどの枝を用意しておきます。先端部分に付いた葉を2~3枚だけ残して、残りの葉は切り取りましょう。枝の切り口を斜めに切り、数時間水に浸してから、新しい土に挿して水やりします。

ドラセナの育て方を知り長く楽しもう

ドラセナ・マッサンゲアナ

部屋に物足りなさを感じた人は、ドラセナをインテリアとして取り入れてみましょう。丈夫で育てやすい植物なので、日当たりと風通しのよい場所に置けば、初心者でも特に問題なく育てられます。

より長く美しい葉色とスタイリッシュな見た目を楽しむためには、季節ごとの育て方や手入れ方法を理解することも大切です。

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