大切にしている犬が亡くなってしまったとき、葬儀を行うにはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。
人間と同じように火葬後の拾骨まで行う場合や出棺前のセレモニーを行う場合など、様々な選択肢がありかかる費用も大きく変わってくるため、どうして良いか迷ってしまうかと思います。
そこで本記事では、愛犬が亡くなった際の葬儀費用や葬儀を依頼する業者の選び方を紹介します。葬儀にかかる費用の内訳やよくある質問についても解説するので、参考にしてみてください。
また、既に愛犬が亡くなっている方で、犬の葬儀についての基本的なところから知りたいという方は犬の葬儀の基本ガイドをご覧ください。
犬の葬儀にかかる費用相場はいくら?
愛犬の葬儀では、人間のような「お通夜」「お葬式」といった明確なスケジュールの決まりはありません。そのため「葬儀」というと、火葬と拾骨を行ったあと、骨壷に入った遺骨を受け取る一連の流れを指す場合がほとんどです。
火葬業者によってはオプションとしてセレモニーやお葬式に対応しているところもありますが、その場合は出棺前に読経や焼香などを行います。
犬の葬儀にかかる費用はさまざまですが、方法によっては最低で1万円前後から依頼できる火葬業者もあります。
それでは、犬の葬儀にかかる費用相場について具体的に見ていきましょう。愛犬の葬儀(火葬)方法と費用相場の目安は、以下の通りです。
葬儀(火葬)の種類 | 相場の目安 |
1.合同火葬 | 小型犬:1.5万円〜2万円程度
中型犬:2万円〜4万円程度 大型犬:4万円程度〜 |
2.一任個別火葬 | 小型犬:2.3万円〜3万円程度
中型犬:3万円〜5万円程度 大型犬:4.5万円程度〜 |
3.立会火葬 | 小型犬:2.5万円〜3.5万円程度
中型犬:3.5万円〜5.5万円程度 大型犬:4.7万円程度〜 |
4.その他・特別火葬 | 4、5万円程度〜
※内容によって異なる |
5.自治体での引き取り | 数千円〜2万円程度
※自治体によって異なる ※火葬を受け付けていない場合もある |
いずれの火葬方法でも、愛犬やペットの体重・サイズに応じて料金が異なり、大型になる程費用相場は上がります。
それぞれの火葬方法について解説します。
1.合同火葬
合同火葬とは、火葬業者に引き取ってもらい、他のペットと一緒に火葬してもらう方法です。1度の焼却炉の利用で複数のペットを同時に火葬するため、費用が抑えられるメリットがあります。また、「天国でも他のお友達と楽しく過ごして欲しい」といった想いで合同火葬を選ぶ方もいます。
ただし、引き取り後は合同で火葬されるため、引き渡しのタイミングで最後のお別れとなり、返骨ができなくなる点には注意しましょう。火葬後は、提携先の施設や霊園などへそのまま合同供養されます。
各種火葬方法の中で、合同火葬が最も費用としては抑えられます。
2.一任個別火葬
一任個別火葬とは、遺体を引き取ってもらって火葬業者に一任するプランです。火葬での立ち会いはできませんが、別で火葬してもらうため遺骨は返骨が可能です。
立ち会うスケジュールの調整が難しい方や、費用を抑えて返骨してもらいたい方に向いているでしょう。
3.立会火葬
立会火葬とは、個別火葬の中でも立ち会いが可能な火葬プランのことをいいます。詳細は火葬業者によって異なりますが、基本的には飼い主による拾骨が可能な場合が多いです。
また、火葬場で立ち会う方法だけでなく、訪問火葬車などで自宅周辺で火葬してもらうことも可能です。その場合は火葬のみを単体で行っている場合もあるため、埋葬や納骨を行う場合は別途手配が必要となる可能性があります。
4.その他・特別火葬
個別火葬のプランによっては、出棺の前にセレモニーやお葬式を開催してくれるところもあります。また、オプションに応じて内容をアレンジしてもらえる場合もあります。
費用相場は一概には言えませんが、4、5万円以上かかるところが多いでしょう。
5. 自治体での引き取り
エリアによっては、自治体でペットの火葬を受け付けている場合もあります。しかし、地域によってはペット火葬を受け付けていない場合があるほか、法律に則り「廃棄物」として焼却処理となる場合もあります。また、無料で火葬を行っている地域はほとんどなく、数千円から高くて2万円程度の料金も発生します。
自治体によって対応方法は大きく異なりますが、人間のような葬儀のイメージでしっかり弔いたいという場合は、民間の火葬業者へ依頼することをおすすめします。
犬・ペットの葬儀はどこへ依頼する?
愛犬やペットの葬儀(火葬)をどこに依頼すべきかわからない方もいるかもしれません。ここでは、葬儀(火葬)の依頼先について紹介します。
ペット霊園
ペット霊園などでは、火葬から納骨、供養までを一貫して対応しているところがあります。一般的には自宅までご遺体を引き取りに来てくれますが、霊園によっては自分で愛犬やペットを連れて行くことで、費用の割引を受けられる場合もあります。火葬後の供養方法は必ずしもペット霊園に供養する必要はなく、個別火葬なら返骨後に自宅供養や散骨といった選択もできます。
自治体や訪問火葬車による火葬と比較すると費用は高くなりやすいですが、ペット霊園でセレモニーを行う場合や、手厚くお見送りをしたい方にはおすすめです。
訪問火葬車
立会のための移動が難しい場合は、訪問火葬車に出張で来てもらうことも可能です。忙しい方や高齢者の方など、施設への移動が難しい方が依頼する場合が多いです。また、慣れ親しんだ自宅で火葬して欲しいという思いから訪問火葬車を利用する方もいます。
お住まいの地域のペット火葬・葬儀社を探してみよう
以下のリンクより、各地域のペット火葬・葬儀社を見つけることができます。プロの情報や口コミも見られます。
犬・ペットの葬儀選びのポイント
愛犬やペットの葬儀選びのポイントは以下の通りです。
・依頼前に見積もりを取る
・お骨を手元に残すかどうかで決める
・予算と内容を照らし合わせる
・悪徳業者に注意する
依頼前に見積もりを取る
葬儀費用に関して「言った言わない」のトラブルを避けるために、依頼前には見積もりを取るようにしましょう。特に決まった火葬業者がなければ、まずは2〜3社程度に相見積もりを取ることをおすすめします。
相見積もりで相場感を掴めることはもちろん、業者によっては交渉次第で値引きをしてくれるところもあるかもしれません。
お骨を手元に残すかどうかで決める
火葬方法によっては、お骨が手元に残らない場合もあります。お骨を手元に残したい場合は、合同火葬ではなく個別火葬に対応している火葬業者に依頼しましょう。
予算と内容を照らし合わせる
葬儀にかかる費用の相場は、火葬業者やプランによって大きく異なります。愛犬やペットを思う気持ちはもちろん大切にするべきですが、単純に高いプランを選べばよいというものでもありません。
亡くなった愛犬やペットの性格や飼い主の方の考え方に合わせて、予算に応じた落とし所を見つけましょう。自分たちが希望する内容の火葬プランを提供しているかどうかをチェックするのもポイントです。
悪徳業者に注意する
悪徳業者とのトラブルには注意しましょう。具体的には、不当な高額請求や、契約内容との相違によるトラブルなどです。
現在日本国内では、ペット火葬の運営に対して特別な資格や制度は設けられていません。そのため、利益を得るためにさまざまな会社が参入しているのが現状です。単純なノウハウ不足なだけでなく、一部の業者には落ち込んでいる飼い主の気持ちを巧みに利用して、不当な請求を迫ったり、騙したりしようと企む悪徳業者も存在します。
特に初めて火葬業者に依頼する場合は、費用感がわからない場合も多く注意が必要です。複数の業者の見積もりを比較して検討するなど、相場を調べてから依頼するようにしましょう。
犬・ペットの葬儀費用に関するよくある質問
最後に、ペットの葬儀費用に関するよくある質問を簡単に紹介します。
Q. 犬・ペットの火葬を自分で行ってもよいですか?
無料で火葬を行うために自分で火葬しようと考える方もいるかもしれませんが、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)第16条」により、自分でペットを火葬することは禁止されています。
Q. 犬・ペットの火葬を無料で行っているところはありますか?
ごく一部のペット霊園や自治体では無料で火葬を行っている場合もあります。しかし一般的には、愛犬を含むペットの火葬を無料で行っているところはほとんどありません。また、あったとしても合同火葬や廃棄物としての焼却扱いとなることが多いため、「葬儀」としての火葬を行いたい場合は避けたほうがよいでしょう。
まとめ
愛犬やペットの葬儀について、全体の流れや費用相場を解説しました。ペットの葬儀には決まった形式がなく、基本的には飼い主の意向で自由に進めて問題ありません。
供養方法に悩む方も多いですが、いずれの場合もまずは火葬を行う形になります。まずは火葬をして、供養方法を後から考える場合は返骨してもらえる業者を選ぶようにしましょう。
予算やお住まいの地域によっては、思うような葬儀に対応している業者を探せないという方もいるかもしれません。自分のエリアに対応している業者の探し方がわからないという方は、選択肢をクリックするだけで複数業者を比較検討できる「ミツモア」がおすすめです。
1分かからずに見積もり依頼ができる上、自宅に訪問してくれる「訪問火葬」に対応している業者もたくさん登録されています。
予定調整が難しい方や、忙しい方にもおすすめです。お近くのエリアでスピーディに対応してもらえるので、まずは気軽に問い合わせてみてください。