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ペットの火葬にかかる時間は?葬儀の流れと火葬の間の過ごし方を紹介

最終更新日: 2024年06月28日

家族同然にかわいがっていたペットの死は、飼い主にとってつらいものです。ペットを悔いなく見送るために、火葬を検討する人は多いでしょう。ペットの火葬にかかる時間や全体の流れ、さらに火葬中の過ごし方について解説します。

ペットの火葬にかかる時間は?

犬の火葬

ペットの火葬が初めての場合は、時間がどれほどかかるのか見当がつかない人もいるでしょう。火葬当日のスケジュールを組むためにも、火葬にかかる時間を把握しておくのが無難です。ペットの火葬にかかる時間について解説します。

ペットの大きさによって異なる

火葬とは火力を使って遺体を焼却する埋葬方法です。可燃ゴミを燃やす場合と同様に、大きいほど焼却が終わるまでに時間がかかります。そのためペットの火葬でも、大きな動物は小さな動物より、火葬されるまで長い時間がかかります。

つまり火葬にかかる時間は、ペットの大きさによって異なるため、一概に同じではないのです。

また火葬までに準備やお別れの時間を設けるのが一般的です。火葬のプランによっては、時間をとってペットとのお別れができる場合もあります。

火葬する時間以外にもさらに時間がかかる可能性がある点を把握し、余裕を持って当日のスケジュールを組みましょう。

ペットの種類ごとの火葬にかかる時間を確認

ペットの種類はさまざまなので、自分のケースにおける火葬時間を具体的に知りたい人もいるでしょう。火葬にかかる時間をペットの種類別に解説します。

  • ハムスター・フェレット・小さなモルモットなど2kg程度までの動物:約30分
  • チワワ・ポメラニアン・うさぎ・猫など3kg程度の動物:約50分
  • パグ・パピヨン・ミニチュアプードルなど5~10kg程度の動物:約1時間
  • ビーグル・ボーダーコリー・フレンチブルドッグなど10~25kg程度の動物:約1時間30分
  • ゴールデンレトリバー・秋田犬・ラフコリーなど25kgを超える動物:約2~3時間

実際の火葬にかかる時間は、施設によって異なる場合もあります。これらの時間を目安に、火葬当日の段取りを組むとスムーズです

ペットの火葬を待つ間の過ごし方

最愛のペットの最期を火葬後までしっかり見届けたいと希望する飼い主は多いでしょう。火葬が終わるまでの時間をどのように過ごせばよいのか、いくつかの方法を紹介します。

火葬炉の前で見守る

ペットの火葬には火葬後まで立ち会えるプランもあれば、火葬から先は業者に任せるプランなどさまざまです。選んだ火葬の種類によって、家族が見守る方法も異なります。

火葬後にペットの骨が返ってくる「返骨」があるプランの場合は、火葬後まで立ち会えるのが一般的です。ペット葬儀業者の専用火葬炉を使う場合や、移動式の火葬車でも返骨される場合は、火葬炉の前で見守ることもほとんどのケースで可能です。

ただし施設によっては待機用の椅子がなかったり、別の待合所が設けられたりしている場合もあります。火葬炉の前で見守りを希望する人は、事前に業者に問い合わせましょう。

別室で待機する

施設によっては参列した家族が、火葬中に自由に過ごせるように、待合室や控室を用意している場合もあります

葬儀で発生する待ち時間はおもに火葬中なので、別室は火葬炉から近い場所に設けられているケースが多く、大切なペットを近くに感じながら過ごせます。

長い待ち時間でも天候に左右されず不便もないので、火葬中も穏やかな気持ちで待つことができるでしょう。

また施設によっては待合所が部屋ではなく、ロビーという場合もあります。いずれのケースも椅子が設置されている場合がほとんどなので、立ちっぱなしで疲れることはないでしょう。

自宅で待機する場合も

ペット火葬車を利用する場合は、自宅での待機が便利でおすすめです。ペット火葬車の中はペット用の火葬炉が設置されているため、車内に待つスペースはほとんどありません。

火葬中は車を駐車した状態で行うので、よりペットの近くで見守りたい場合は、安全な自宅の敷地内が適切です。

また火葬には時間がかかる場合があるので、雨や風など天候が悪いときは、自宅での待機をすすめられる可能性もあります。

ペット火葬の種類による違い

ペット火葬には人間の場合とは異なり、いくつかの種類があります。ペットの火葬方法とそれぞれの内容について確認しましょう。

合同火葬

合同火葬は自分のペットだけでなく、ほかの動物たちと一緒に火葬する方法です。火葬後の骨はほかの動物たちのものと混ざるため、返骨されないと考えましょう。

合同火葬後の骨はまとめて合同の墓地もしくは慰霊碑に埋葬されます。合同火葬は1回で多くの動物を一緒に火葬するため、1体だけを火葬するのと手間や効率が変わらず、その分費用を抑えられる点がメリットです。

愛するペットが天国でも、たくさんの友達に囲まれて楽しく過ごせるようにと、合同火葬を選ぶ人もいます。

関連記事:ペットの合同火葬の特徴を解説。メリット・デメリット、流れについて|ミツモア

個別一任・個別立会火葬

ペット1体だけを火葬する方法が個別火葬です。個別火葬にも個別一任火葬と個別立会火葬の2種類があります。

個別一任火葬とはペットを個別火葬する一連の流れを、業者に任せる方法です。火葬後の骨はそのまま納骨堂などに納骨するか、手元に返骨するか選択できます。骨上げも業者に任せる作業の中に含まれるので、自分の手で行うことはできません。

一方で個別立会火葬はペットの火葬に立ち会える方法です。火葬後は飼い主による骨上げが可能で、ペットの遺骨を持ち帰れます。ペットの最期をしっかり見届けたい人や、手元に遺骨を置きたい人に選ばれている方法です。

移動・出張火葬車による火葬

専用の火葬炉を搭載した移動型のペット火葬車で、火葬する方法もあります。自宅など希望の場所まで来てその場で火葬できるため、火葬場までの移動が困難な人にとって便利なサービスです。

一般的な葬儀用車両とは違い、見た目は普通の車と変わらず、火葬による臭いや煙もほとんど出ない特殊な構造なので、目立たずに火葬を執り行えます。

ただ火葬車を駐車するスペースが必要なので、自宅に駐車場がなかったり、敷地がせまかったりすると、自宅での火葬ができない場合もあるので注意が必要です。

火葬後にお骨は返ってきますが、その後の埋葬や納骨は自分で行う必要があります。業者によっては霊園と提携しているケースもあるので、埋葬場所が決まっていない場合は、事前に問い合わせるとよいでしょう。

関連記事:ペット火葬車について徹底解説。特徴や火葬の流れ、火葬できるペットの種類|ミツモア

ペットを火葬する際の流れ

ペット 火葬

ペットを火葬する上で適切な準備や手順があります。ペットを火葬する際の一般的な流れを確認しましょう。

お別れと遺体の安置

動物は死んでしまうと約2時間ほどで死後硬直が始まり、体が硬くなっていきます。そのため硬直する前に、ペットの遺体を適切に安置することが重要です

安置する前にペットを撫でたり、抱きしめたりして、最期のお別れをしましょう。なお火葬や葬儀の前にもお別れの時間が設けられますが、自宅でゆっくりお別れができるのは、このタイミングが最後です。後悔のないように毛や足型などを形見として残す人もいます。

お別れを終えたら遺体の安置を行います。棺の代わりにペットのサイズに合った箱を用意し、下にペットシーツや毛布を敷いたら遺体を丁寧に入れます。手足は寝ている状態のように軽く曲げて整えましょう。

ペット火葬の業者・霊園に連絡

遺体の安置を終えて心の準備が整ったら、ペット火葬に対応している業者や霊園に連絡をしましょう。業者によって即日対応が可能なところもあれば、対応可能な時間が限られているところもあります。

どのような火葬方法を希望するのかについて家族とよく話し合い、希望の時間や費用に合った業者に依頼を決めることが大切です。火葬が終わった後に、やっぱり別の方法がよかったと悔やんでも、取り返しがつかないからです。

また夏場など気温の高い時期は、安置している遺体の傷みが進んでしまう可能性もあります。火葬まで時間がかかる場合は、遺体の下に保冷剤を入れて冷やすのも効果的です。

ペットの火葬・葬儀を行う

葬儀業者への予約が完了したら、予約の時間に指定の場所へペットの遺体とともに向かいます。到着後に葬儀を行い、火葬・納骨という流れが一般的です。

ペットの葬儀は業者ごとにさまざまなプランがあり、葬儀の有無や火葬の種類、返骨の有無など、選ぶ内容によって料金や時間が変わります。

中でも葬儀や返骨を希望する場合は、一般的な火葬の時間より長くかかるという点に注意しましょう。

ペットの葬儀では人間の葬儀と同じように、祭壇を飾り、住職による読経や焼香を行ったりします。その後はペットとの最期の時間を過ごした後、火葬されます。

ペットの火葬で最期のお別れを

人よりも寿命が短いペットとのお別れは、分かっていてもつらいものです。悲しさで冷静な判断ができない場合もあるでしょう。

しかしペットの火葬は終わった後にやり直しができないので、事前にどのような火葬方法にするのか、後悔のないように決めることが大切です

火葬方法によって料金やかかる時間が異なります。ペットの火葬の方法や流れを事前に把握した上で適切な業者に依頼し、ペットとの最期のお別れをしましょう。

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