引越し時に運搬方法に迷う家財の1つがマットレスです。
マットレスを汚さずにきれいな状態で運ぶための梱包方法やどこまで梱包するべきか、マットレスを自力で運ぶときの注意点などをご紹介します。
マットレスを運ぶ前の準備
引越しでマットレスを運ぶ前にやることは以下の通りです。
- マットレスを軽く掃除する
- 梱包資材を集める
- マットレスを梱包する
マットレスの掃除は軽くホコリを払ったり、付着した髪の毛などのゴミを取り除く程度で十分です。
新居にゴミを持ち込まないようきれいにしましょう。
基本的にマットレスは圧縮できない
ベッドフレームに乗せて使うマットレスと敷布団の下に敷くマットレスのどちらであっても、基本的に圧縮袋に入れることはできません。
ベッドで使うマットレスであれば、厚さや大きさが合う圧縮袋を見つけるのは至難の業です。
仮にマットレスが入る圧縮袋があったとしても、効果的に圧縮するためには家庭用の掃除機程度の吸引力では足りないので圧縮不可能です。
敷布団の下に敷く薄手のマットレスであれば圧縮できそうですが、圧縮によって寝心地が変わったり素材が傷んだりする可能性があるのでこちらも圧縮できません。
業者によってどこまでマットレスを梱包するか変わる
マットレスを業者に運んでもらう場合、業者によってどこまで梱包するべきかが変わります。
「業者に頼むから梱包まで全部やってくれるだろう」とは思わず、必ずどこまで梱包するべきか確認しましょう。
特に低料金で運んでくれる業者の場合、梱包などのサービスを省いて低料金としていることが多いです。
基本的には自分で梱包すると思った方が良いでしょう。
マットレス梱包に必要な道具・資材
マットレスの梱包時に使う道具・資材
- エアパッキン(気泡緩衝材)
- 大型ラップ(梱包用ラップ)
- いらなくなった毛布・シーツ
- ビニールひも
マットレスは大きな家財であるため梱包用の資材も相応にサイズが大きくなります。
マットレス梱包用の資材はホームセンターやネット通販で購入しましょう。
たとえばエアパッキン(気泡緩衝材)は「プチプチ」の商品名でよく知られていますが、「プチプチ」で検索してしまうとマットレス梱包には適さないサイズの商品を購入してしまう可能性があるので注意してください。
マットレスの梱包方法と注意点
マットレスの具体的な梱包方法と注意点を解説します。
注意点は以下3点です。
マットレスの梱包をするときは、壊れやすい部位の保護と水濡れ防止の処置が重要です。
① 全体を緩衝材で覆う
まずはじめにマットレス全体を緩衝材で覆います。
エアパッキンと大型ラップのどちらを使っても問題ありません。
もし十分な量のエアパッキンでマットレス全体を覆えるのであれば、無理にマットレスの角部分を補強する必要はありません。
② 角を重点的に保護する
マットレスは大きいため運んでいるときに角をぶつけやすいです。
マットレスの角は横方向からの衝撃には弱いので、輸送中に破損することがないように厳重に梱包材で保護しましょう。
角の保護には大型ラップが向いています。
大型ラップを何重にも巻き付けたあとにエアパッキンで覆い、さらに古シーツや毛布でマットレス全体を覆えば、破損防止と水濡れ対策を両方できます。
③ ひもで縛って緩衝材が動かないようにする
マットレスの梱包が完了したら、ビニールひもで縛って緩衝材がズレないようにしましょう。
輸送中に緩衝材が動いてマットレスが露出してしまうと梱包した意味がなくなります。
しっかりと縛って緩衝材が動かないようにしてからマットレスを運搬しましょう。
マットレスを運ぶときに必要な情報
マットレスを安全に運ぶためには以下2つの情報が必要です。
この2つの情報がないとマットレスの運搬がスムーズに行えず、マットレスを含む家具・家電を破損したり、新居に運び込めなくなったりします。
搬出・搬入経路を必ず確認する
引越しでマットレスを移動させるのならば、搬出・搬入の経路を必ず確認してください。
廊下の幅や階段の有無の情報は、マットレス運搬を自分で行うときも業者に依頼するときも重要です。
引越し業者に依頼するのであれば訪問見積もりで確認してもらえる可能性が高いですが、単身者の引越しであれば訪問見積もりなしで当日を迎える可能性があります。
あらかじめ廊下やドアの幅を計測し、問題なく搬出入ができるかチェックしておきましょう。
マットレスのサイズによっては運べないことがある
マットレスは非常に大きな家財であるため、サイズによっては玄関ドアから出せないことがあります。
マットレスの大きさと廊下やドアの幅などを測って、問題なく運び出せるかを確認しましょう。
以下にマットレスの長さと横幅をまとめた表を記載します。
マットレスの大きさ | 横幅の目安 |
---|---|
セミシングル | 90cm |
シングル | 90~100cm |
セミダブル | 120cm |
ダブル | 140cm |
クイーン | 160cm |
キング | 180cm |
マットレスの長さ | 195~200cm |
マットレスの単品輸送に対応している業者
引越しの条件によってはマットレスだけを運んでもらいたいことがあるかもしれません。
マットレスの単品輸送に対応している業者は以下の2業者です。
- 家財の単品輸送会社
- 赤帽など軽貨物運送業者
大型家具・家電を1点から運んでくれる輸送会社を選べば、マットレス以外に大きな家具がない引越しもリーズナブルに行えます。
マットレスのほかにもいくつか運びたい荷物があるのならば、赤帽をはじめとした軽貨物運送業者に依頼することをおすすめします。
軽貨物運送業者とは主に軽トラックを利用して荷物を運ぶ運送事業者を指します。
赤帽に加入していない事業者もたくさんいるので、マットレスを運んでほしいときは相見積もりを取ることをおすすめします。
マットレスを自分で運ぶ方法
新居までの距離が近い、運びたいマットレスのサイズが小さいなどの理由からマットレスを自力で運搬するときの方法と注意点をご説明します。
マットレスの自力運搬をするときの方法・注意点
軽バン・軽トラックを借りる
ノアやエルグランド、ヴォクシーなどのワンボックスカーであれば横幅が170cm前後あるため、後部座席を折りたためばマットレスを積み込めます。
ワンボックスカーを所有していないのならば、軽バンや軽トラックをレンタルしましょう。
軽バン、軽トラックともに普通自動車免許で運転できます。
2人以上の手伝いを確保する
マットレスは家財の中でも重量があるものです。
寝心地にこだわったコイル入りのマットレスであれば、たとえシングルサイズであっても20kg以上になることもあります。
20kg以上の重量物を1人で運ぶのはあまり現実的ではありません。
自力で引っ越すのならば、交代要員を含めて2人以上の手伝いを確保しましょう。
自分で運ぶならシングルサイズまでにする
マットレスは大きく、重量のある家財です。引越しなどで運び出すのであればなるべく業者に依頼しましょう。
もしも自分でマットレスを運搬するのであれば、シングルサイズまでにすることをおすすめします。
シングルサイズまでの大きさのマットレスならばケガのリスクはさほど高くありません。
ただし取り扱いが難しいことには変わりないため、体力面などで少しでも不安があれば業者に依頼しましょう。
マットレスを運べないなら処分を検討しよう
マットレスを運び出すのが難しかったり、引越しを機に買い替えるのであればマットレスを処分しましょう。
処分方法はいくつかありますが、自治体の粗大ごみ回収に出すか不用品回収業者に引き取ってもらうと手間がかかりません。
マットレスの処分方法について詳しく知りたい方は関連記事もご覧ください。
荷造りのコツを把握して効率的に引越し準備を進めよう
マットレスは基本的に引越し業者が当日梱包してくれることが多いですが、引越しでは他にもあらゆる持ち物の荷造りをしなければなりません。
その他の荷物の梱包については、以下の記事で詳しくまとめています。効率的な荷造りのコツも解説しているので参考にしてみてください。
荷造りが面倒という方は、引越し業者のオプションサービスで荷造りまで手伝ってもらうか、専用の梱包資材をレンタルしてラクに荷造りを済ませるのがおすすめです。