引越しが近づくと悩みの種になりがちなのが「差し入れ」です。「むしろ迷惑では」と迷う人も多いのではないでしょうか。引越し業者に差し入れは必要か、渡すならどのようなものをいつ渡すべきかを解説します。また当日に注意すべきポイントも紹介します。
そもそも引越し業者への差し入れは必要?
そもそも引越しの際には引越し業者に何か差し入れをすべきなのでしょうか。差し入れの要・不要について解説をしていきます。
引越し業者への差し入れは必須ではない
昔は引越し業者にねぎらいの気持ちを示す方法として、差し入れが一般的な風習となっていました。
しかし現在はそのような風習もなくなっており、差し入れは必須ではありません。引越し業者のホームページにも差し入れが「不要」である旨がわざわざ記載されているケースがあります。
そのため差し入れをしなくても、業者の人が不快な気持ちになったり、サービスの質が変わったりする心配はないでしょう。
とはいえ感謝を伝えるための差し入れは、渡すものや渡し方さえ間違えなければ基本的には喜ばれます。どうしても渡したいときは、相手の迷惑にならないように注意しつつ、最適なタイミングで喜ばれるものを渡します。
差し入れすると喜ばれるもの
引越し業者に差し入れをするときはどのようなものを渡すと喜ばれるのでしょうか。引越し業者が喜ぶ代表的な差し入れの例を紹介していきます。
ふた付きの飲み物
引越しの荷積みや荷降ろしはかなりの重労働のため、大量の汗をかくケースも少なくありません。当然、作業の後には喉が渇きます。
そのため水分補給ができる飲み物は差し入れにぴったりです。
ただし開封後に邪魔にならないように、ふた付きのものを渡しましょう。またジュースやコーヒー、炭酸飲料などは好き嫌いが分かれる上に、余計に喉が渇いてしまう場合もあります。
渡すなら冷たい水やお茶、スポーツドリンク、栄養ドリンクなどが無難です。
バリエーションの豊富なお菓子
疲れたときに糖分とエネルギーを補給できるお菓子も、引越し業者の差し入れとしては定番です。
お菓子も人によって好き嫌いが分かれる可能性が高いため、複数のバリエーションをそろえておくと喜ばれます。甘いものと塩気のあるものを両方用意したり、最初からたくさんの味や種類が入っているお菓子を選んだりするのもおすすめです。
スタッフ同士で分けやすいように、お菓子はひとつずつ小分けにされたものを選ぶようにしましょう。
また夏場の暑い時期は、チョコレートなどの溶けるお菓子はNGです。果物など生物も、汁が出たり皮の処理が必要だったりするため差し入れには向きません。
迷ったときは心付けもあり
差し入れを準備する時間がなかったり、差し入れを何にしようか迷ったりしたときは、心付けとして現金を渡すのも一案です。
スタッフ全員で分けられるように、人数に合わせてポチ袋に包んで渡します。ポチ袋に「寸志」「心付け」「こころばかり」などと書き添えると気持ちが伝わりやすいでしょう。
金額は無理のない範囲で構いません。またクオカードや商品券などを渡しても喜ばれます。
差し入れしないほうがいいもの
差し入れするものによっては、引越し業者がむしろ迷惑に感じてしまうケースも少なくありません。感謝の気持ちを示すつもりが嫌がられてしまっては本末転倒です。そのようなことのないように、差し入れしないほうがいいものも理解しておきましょう。
手作り料理
手間暇をかけた手作り料理は、感謝の気持ちこそ伝わるものの引越し業者に気を遣わせてしまう可能性があります。引越し業者は作業の合間や移動中など忙しいなかで食事をする場合も多く、持ち運びに適さない食品は邪魔になってしまいます。
またお腹が空いていなかったり嫌いなものが入っていたりしても「残さずに食べなくては」と苦痛を与えてしまうケースもあるでしょう。食品によっては傷みやすいものもあり、食べる時間がないまま腐らせてしまうかもしれません。
衛生面から手作り料理に抵抗を示す人もいるため、市販品を渡すのがおすすめです。
高額な心付けはNG
心付けの金額が大き過ぎる場合も、引越し業者側で受け取りにくかったり、プレッシャーを与えてしまう可能性があります。無理のない範囲で1,000〜2,000円ほどの現金を包むのが無難です。
また業者によっては心付けの受け取りを禁止しているケースもあります。渡そうとして断られる可能性もあるという点を念頭においておきましょう。
心付けを受け取ったことが会社に伝わることで怒られてしまう場合もあるため、断っているのに無理に渡そうとするのはNGです。
差し入れをするときのコツ
引越し業者に差し入れを喜んでもらうためにはどのようなコツがあるのでしょうか。差し入れの際の具体的な2つのコツを紹介します。
差し入れや心付けのタイミングと渡し方
差し入れを渡すタイミングによっては、作業の手が止まり迷惑に思われてしまう可能性があります。
差し入れを渡すときに最適なタイミングは、トラックへの荷積みが終わったときです。このタイミングであれば、新居への移動中にトラックで水分補給やエネルギー補給ができます。荷積み後に渡せなかった場合は荷降ろしの後でも構いません。
心付けに関してはそれほど邪魔にもならないため、引越し業者との最初の挨拶のタイミングで渡すのがおすすめです。最初に渡しておけばコミュニケーションが取りやすくなる上に、スタッフの意欲向上にもつながるでしょう。
ただし後でトラブルにならないよう、ほかのスタッフが見ている前で、全員分のポチ袋を現場責任者に渡すようにします。会社の方針で断られたときのために、代わりの差し入れも用意しておくといいかもしれません。
ウエットティッシュを一緒に渡す
差し入れで飲み物やお菓子などを渡すときはウエットティッシュとセットにするとより親切です。
飲食をする前に家具やダンボールなどの運搬で汚れた手をきれいにしたり、汗を拭いたりできます。また飲み食いで手や口の周りが汚れたときも、ウエットティッシュがあればすぐに拭き取って仕事に臨めるでしょう。
使い切れなかった分も次の作業のときに回せるため、あって邪魔にはなりません。
気持ちよく作業してもらうために大切なこと
引越し業者に気持ちよく作業してもらうためには、差し入れや心付けのほかにどのような点に注意すればよいのでしょうか。引越し当日に気を付けるべきポイントを解説します。
梱包などの事前準備は必ず済ませておく
差し入れや心付けをするしない以前の話として、必ずすませておくべきなのが事前準備です。
引越し業者に依頼をする場合には、梱包などあらかじめすませておくべき準備の内容が決められています。
約束の時間までにこの事前準備を完了させていないと、引越し業者がスムーズに作業をはじめられません。結果として無駄な待ち時間が発生したり、次の現場に間に合わなくなったりと大きな迷惑をかけてしまうのです。
またスケジュールを巻き返すために作業が雑になる可能性や、追加料金がかかることも考えられます。
双方が気持ちよく引越しと引越し作業を終えるためにも、事前準備の時間厳守は大切です。どうしても間に合わないときはできるだけ早めに連絡をして、スケジュールを変更するかプランを変更するかを相談しましょう。
要望は事前に伝えておく
引越しの準備をしていると家具を自分で解体できない、荷物が予想より多いといった不測の事態が生じるケースは珍しくありません。
しかしプラン変更やオプション追加などの要望は、急に伝えられても業者がすぐに対処できない可能性があります。会社への連絡や人員の追加が必要になったりと、時間のロスにつながり迷惑をかけてしまうでしょう。
また作業時間が大幅に変わると、その後のスケジュールにも影響が出ます。
そのため何か要望があるときは、できるだけ前日までに伝えるようにして、当日にいきなりお願いするような事態は避けましょう。
気持ちのよい丁寧な挨拶
最後のポイントは、単純なようでいて意外と大事な「挨拶」です。仕事とはいえ人と人とのやり取りなので、コミュニケーションは重要な要素といえるでしょう。
最初の挨拶のときに「今日はよろしくお願いします。」と丁寧に声をかけるだけでも、引越し業者のモチベーションは上がります。
またスタッフが依頼主に声をかけやすくなる効果も期待できます。荷物の内容や配置などを気軽に聞けるようにしておくと、作業がスムーズに進むはずです。
業者に差し入れをするなら喜ばれるものを
引越し業者への差し入れは基本的に不要ではあるものの、渡すものや渡し方を間違えなければ喜ばれます。
渡すものとしてはふた付きの飲み物や小分けにされたお菓子、心付けなどが最適です。一方で手作り料理や高額な心付けなどは、差し入れには適しません。
渡すタイミングは差し入れであれば作業の邪魔にならないように荷積みや荷降ろし後、心付けならば最初の挨拶のときがベストです。飲み物やお菓子を渡すときは手や口、汗を拭けるようにウエットティッシュを渡すと喜ばれます。
また気持ちよく作業してもらうためには、事前準備を済ませておく、要望は事前に伝える、丁寧な挨拶をするといった点も大切です。
差し入れのコツや当日に注意すべきポイントを押さえて、双方が嫌な思いをせずに作業を終えられるようにしましょう。
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