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鍵交換を自分でする方法!鍵購入や必要なものの用意、取り付け手順まで解説

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最終更新日: 2024年06月28日

玄関の鍵交換を自分でやってみようと考えている方もいらっしゃると思います。

自分で新しい鍵を選ぶときのポイントや、交換作業の手順を解説します。業者に依頼する場合と比較したメリット・デメリットもまとめたので、検討の参考にしてみてください。

自分で鍵交換をする前の確認事項

自分で鍵交換する場合には、あらかじめ交換する箇所や部品の型番などを調べ、交換用の道具を用意する必要があります。鍵交換の事前準備の流れを見ていきましょう。

①「シリンダーのみ交換」か「錠前ごと交換」か

シリンダーと錠前の説明と交換の難易度

「鍵交換」というときには、「シリンダー(鍵穴部分)だけ交換するケース」と「錠前全体を交換するケース」の2通りあります。

シリンダー交換はシンプルな作業なので、DIY初心者でも比較的簡単にできます。鍵が回らない、防犯性を上げたいというときはシリンダーの交換のみで解決することが多いでしょう。

一方、錠前全体を交換するのは難しい作業なので、DIY初心者にはおすすめできません。ラッチボルトやデッドボルト、ハンドルに不具合がある場合は錠前ごと交換することになります。

錠前の交換は無理せずプロに依頼するのがおすすめです。

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②錠前のタイプ

住宅の玄関によく使われている錠前のタイプは以下の3種類です。

彫込型のドア ケースロック(彫込箱錠)

・一般的な玄関の錠前
・ドアに錠前が埋め込まれたタイプ
・ノブとシリンダーが別

面付型のドア 面付箱錠

・団地やアパートに多い
・ドア室内側に錠前を取り付けるタイプ

プッシュプルドア プッシュプル錠

・築年数の新しい物件に多い
・ハンドルとシリンダーが一体のタイプもある

いずれもシリンダーのみ交換することが可能です。プッシュプル錠はシリンダーがハンドル側についているタイプと、ドア側の錠前に埋め込まれているタイプがあります。

錠前ごとに適合するシリンダーが異なるので注意しましょう。

③今ついている鍵の型番

現在自宅についている鍵の型番とメーカーを確認しておきましょう。

自力で交換するのであれば、基本的に同じメーカー・同じ型番の製品に交換するのが簡単でおすすめです。

型番は一見しただけでは分からないことがあります。というのも、錠前に刻印されている文字がそのまま型番を表しているとは限らないからです。例えば「AH」や「DN」の刻印は、どちらも「BH型」に該当します。

刻印されている文字がどの型に当てはまるのかは、以下の表から確認してください。

LA型 BH型 LSP型 PMK型 RA型 NDR型 PG型 PX型
彫込 面付 プッシュプル
LA BH LSP 75PM 82RA NDP PG PX
13LA AH FE 85RA NDZ DAF GD
AL BHSP FESP NDR-AT2 LAMA
AL3M DN GAA PA
ALA DZ GAE PASP
DA FF GAF PGF
DH LD LE
DV LDL LE-**
LAF LDSP LZSP
LAG SL87 SWLSP
LAMA SLNE PESP
LASP UD TE
LV TE-**
PPA TESP
WLA TEFE

型番の確認方法

型番が記してある場所は、錠前の種類によって異なります。以下は型番が刻印されている箇所をドアの種類ごとに示した表です。

インテグラル錠 面付箱錠 プッシュプル錠

メーカーと型式
メーカーと型式が書いてあります。
面付き箱錠 プッシュプルドア
型番が書いてあるのは上の図で囲んだ場所。ドアの側面部分にあたる部分 上の図で囲んだ部分に型番・メーカーが書いてある ドア側面にあるネジを抜くとハンドルが取れ、型番を確認できる

別メーカーの錠前に替える場合は規格を確認

型番さえ同じなら、別メーカーの鍵に交換しても問題ありません。ただしサイズの確認は必須です。サイズが合わないと、うまく取り付けらないといったトラブルが起きます。

もし錠前全てを交換する場合には、以下の4つについてもサイズを測っておきましょう。

  • ドアの厚み
  • バックセットの長さ(ドアフロントから鍵穴の中心まで)
  • フロントの長さ(錠前の見えている部分の上から下まで)
  • ビスピッチ(フロントに付いているビスの間隔)

鍵交換作業に必要な道具

鍵交換に必要なものを紹介します。

必要なもの 費用 用途
新しく付ける鍵(シリンダー+キー) 5,000円~30,000円 交換する本体
プラスドライバー 400円~1,000円 鍵本体をドアから外したり付けたりする時に使う
マイナスドライバー 400円~1,000円 鍵内部の「ピン」を抜く時に使う
ペンチ(あれば) 400円~1,500円 「ピン」が古くなかなか抜けない時に使う(古い鍵を交換する時には用意しておくと良いでしょう)

鍵本体(シリンダー+キー)は安いものだと5,000円程度で購入できます。鍵を入れて回すタイプのものなら高くても15,000円程度で購入できますが、電子錠の相場は30,000円~です。予算に合うものを選びましょう。

プラスドライバーはネジを開け閉めするのに必須です。またマイナスドライバーは、シリンダーを外す際にあったほうが便利なので、セットで揃えておくとよいでしょう。

自分で鍵交換(シリンダーのみ)を行う手順

鍵交換の手順は複雑ではありません。基本的には以下の手順に沿って交換します。

  1. 金属のフロント部分(金属板)を外す
  2. 固定ビスを引き抜く
  3. シリンダーを外す
  4. 新しい鍵を取り付ける

手順1. 金属のフロント部分(金属板)を外す

フロントカバーとシリンダー

鍵のフロント部分(扉の側面)にあるネジを外します。ネジが取れたら、フロントカバーを取りましょう。

手順2. 固定ビスを引き抜く

フロント部分を外すと、シリンダーを固定するビスがはめこまれているのが見えます。このあたりは鍵の種類によって形や仕様が異なりますので注意してください。

精密マイナスドライバーなどを使用して、うまく抜き取りましょう。

手順3. シリンダーを外す

シリンダー

固定ビスを正しくすべて取ると、下の画像のようにシリンダーが外れます。

手順4. 新しい鍵を取り付ける

新しいシリンダーの付替え手順は、基本的に上記の逆工程になります。

シリンダーを取り付ける際は回して取り付けますが、メーカーロゴが上にくるように向きを調整してください。

また固定ビスを挿すときには、シリンダーを抑えながら行うのがポイントです。

引き戸など特殊な鍵に関しても、形は異なりますが基本的に手順は同じです。

ネジを閉める際には、奥まできちんと閉めないと開かなくなることもあります。

DIYと業者に頼むときの費用・手間の比較

自分で鍵交換する場合、かかる費用はおよそ5,000~35,000円。一方で業者に交換を依頼した場合は15,000~40,000円程度が相場です。

費用面だけ考えるなら、自分で交換したほうが良いでしょう。

ただし業者に依頼すれば素早く確実に鍵を交換でき、専門家のアドバイスも聞けるといったメリットがあります。

【自分で鍵交換を行う】

メリット 費用を安くおさえられる
デメリット 慣れないDIYでドアや鍵を傷つけるリスクがある
適合する製品をうまく選べない可能性がある

【業者に鍵交換を依頼する】

メリット 要望に合わせて適合する鍵を提案してくれる
失敗のリスクがない
デメリット 作業費や出張費がかかる分DIYより高い

業者に鍵交換を依頼したほうがよいケース

以下のケースは業者に交換を依頼したほうが確実です。

【錠前全体を交換する場合】

錠前全体を交換するのは、部品も多く難しい作業です。DIY初心者が行うと失敗するリスクが高いので、業者に依頼したほうがよいでしょう。

【別メーカーの鍵に交換する場合】

別のメーカーの鍵に交換したい場合、自宅のドアに取り付けられるかどうかの判断が難しいです。

適合しない製品を買ってしまうと、代金を無駄にしてしまうことになります。

【ダブルロックの鍵に変える場合】

「ダブルロック」(1ドア2ロック)は、1つのドアに対して2つ鍵が付いていることです。

2つロックがついていることで、ピッキングに時間が掛かるため、空き巣が侵入しにくくなります。このダブルロックは警視庁からも推奨されている空き巣対策です。

ダブルロックにするには新たに鍵穴を作らないといけないため、ドアに穴を開ける作業があります。自分でドアに穴を開けるのは難しいですが、業者に依頼すれば確実です。

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新しく取り付ける鍵の選び方

新しく取り付ける鍵を選ぶときは、価格と防犯性を総合的に判断しましょう。

鍵の種類ごとの本体価格と防犯性の高さ

鍵の種類ごとの本体価格は以下の通りです。自力で鍵交換する場合の費用は、鍵本体の価格によって大きく異なります。

種類 部品代 防犯性
ピンシリンダーキー 5,000~10,000円
ロータリーディスクシリンダーキー 10,000~20,000円
ディンプルキー 15,000~30,000円
プッシュプル錠 10,000~25,000円
インテグラル 5,000~10,000円
マグネットタンブラーシリンダー錠 5,000~50,000円
カードキー・暗証番号キー 10,000~70,000円
生体認証キー 10,000~100,000円
関連記事:身近で使われる鍵の種類と特徴を解説!主要メーカー10選も紹介|ミツモア

防犯性を高める目的で鍵交換をしようと思っている人も多いでしょう。せっかく鍵を新しくするなら、家の安全性を高められるようにしたいですよね。

防犯性の高いシリンダーの見分け方

鍵の差し込み口「シリンダー」の種類によって、ピッキングのしやすさが異なります。

ピンシリンダー錠やインテグラル錠以外は、防犯性が高くピッキングもしにくい構造になっています。ただしその分本体価格も高いのが特徴です。

また防犯性を意識する場合、購入時のひとつの目安にしていただきたいのが「CPマーク」です。CPマークとは官民合同会議において、防犯性の高い建物部品として認められたものに付けられるマークです。

警視庁による試験で、侵入に5分以上かかると評価されている商品に付いています。空き巣は侵入に5分以上かかると諦めることが多いとされているので、CPマークが付いている鍵だと安心できるでしょう。

暗証番号キー・生体認証キーのメリット・デメリット

鍵の種類でも最もセキュリティ性の高い鍵は「暗証番号式」と「生体認証式」です。ただし、通常のシリンダーにはない以下のようなデメリットもあります。

  • 交換作業が難しい
  • 停電時に使用ができない
  • 費用が高い

暗証番号式と生体認証式は防犯性が高いですが、上記のデメリットを踏まえると他の費用が安く防犯性が補償されている鍵でも十分でしょう。ディンプルキーなどでも防犯性は十分に補償されていて、作業時間は短く、費用がやすいです。

わざわざ暗証番号式と生体認証式にこだわらず、自分にあった鍵に交換した方がストレスなく使えます。

関連記事:【防犯バッチリ】比較して決めよう!玄関の鍵の種類|ミツモア

自分で鍵交換をする時のよくある失敗例と対策

自分で鍵交換をする時に気をつけておきたいことをご紹介します。

失敗してしまうと余計な出費がかかったり、結局業者に依頼し直したりすることになります。安く済ませるという本来の目的が達成できなくなってしまうので、よく確認しておきましょう。

失敗例①:細かい部品を紛失してしまった

鍵交換の際には「ビス」や「ピン」などの細かい部品を扱うことになります。古い鍵の部品は新しい鍵を取り付ける時に使うので、紛失しないように気をつけましょう。

タオルを用意してその上に抜いたビスやピンを置いておけば、紛失を防ぐことができます。

仮にビスやネジを失くしてしまった場合、部品が足りない状態で取り付けを行わないでください。正確に取り付けていないと、簡単に空き巣などに取り外され侵入されてしまいます。失敗したら迷わず業者に相談をしましょう。

失敗例②:古い鍵のネジ頭がつぶれて取れなくなった

既存の錠前が古くネジの取り外しが固い場合や、合わないサイズのドライバーを使った場合、無理に取ろうとするとネジの頭がつぶれてしまうことがあります。こうなると普通のドライバーではビスを取り外すことができません。

その場合はつぶれてしまったネジを回せる専用のドライバーがありますので、購入して試してみるのもひとつの手です。

失敗例③ドアノブを外した状態でドアを閉めてしまった

ドアノブも同時に交換をする時は注意が必要です。ドアノブを外した状態のままドアを閉めてしまうと、ドアが開けられず家に入れなくなってしまいます。あらかじめドアの下の隙間部分にドアストッパーなどを入れておくことが大切です。

もし家に入れなくなってしまったら、ドアのラッチの斜面部分にカード類を差し込んでみてください。

【ラッチ(飛び出している部分)】

ラッチ(飛び出している部分)

ラッチをドア部分に押し込むことができれば、ドアは開きます。「それでもうまくいかない」「家の中から開けてもらうこともできない」という場合は、業者に依頼して修理をしてもらいましょう。

マンション・アパートの鍵は勝手に交換せず管理会社に相談を

マンション

持ち家一戸建ての場合は、自由に鍵交換をしても大丈夫です。しかしマンションやアパートなどで鍵交換を行う場合は、必ず管理会社や大家さんに相談してから行うようにしましょう。

賃貸物件の場合、錠前・ドアはオーナーの所有物であり、勝手に改変するのは契約違反にあたります。もし自前での鍵交換を事前に申請したとしても、許可されない場合が多いでしょう。

分譲マンションを所有している場合であっても、管理会社への確認が必要です。玄関の鍵は専有部分ではなく「共用部分」とみなされるため、勝手に変えてはならないのです。

せっかく鍵を交換したのに原状復帰しなければならないこともあります。必ず許可を取ってから行うようにしてくださいね。

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