オートロックキーは防犯対策として便利ですが、鍵を紛失したり室内に置き忘れたりしたときの閉じ込めが心配と感じる人も多いでしょう。合鍵を作成する方法や費用相場について理解し、オートロックに対応している鍵の種類を把握しておきましょう。
オートロックに使われる鍵の種類
賃貸物件のマンションでは「オートロック機能付き」を条件に選ぶ人がいるほど人気の機能です。一般的には各居室のドアとは別に、共用玄関で来訪者を確認するシステムを指すイメージがありますが、実は主に4種類のパターンが存在します。合鍵を作る前の基礎知識として機能の違いを理解しておきましょう。
集合キー式
賃貸のマンションやアパートなどの集合住宅で広く採用されているタイプが「集合キー方式」です。建物のエントランス(共用玄関)を解錠する鍵と各居室のドアを解錠する鍵は同一となります。
国内では1980年代後半から導入が進んだとされ、賃貸マンションで築年数が20年以上の場合のオートロック機能は集合キーである可能性が高くなります。
共用エントランスの鍵は入居者の鍵であれば解錠できる「逆マスターキーシステム」のため、鍵穴内部のシリンダーピンが摩耗しやすいことが、主なデメリットとして挙げられるでしょう。
暗証番号式
暗証番号方式は、鍵と連動するテンキーを使って解錠するタイプです。集合キー方式と同様に古くから使われているタイプです。
防犯意識の高まりから、集合住宅の共用エントランスだけでなく、戸建て住宅玄関でも設置している世帯が増えています。
鍵を紛失したり、家の中に置いたままにしたりしても開けられるというメリットがありますが、組み合わせが0~9までの数字と一部記号に限られるため、解錠の動作やボタンのすり減り具合から暗証番号を予測されてしまうというリスクもあります。
カードキー式
カードキー式はICチップや磁気情報が内蔵されたカードキーやタグを使ってドアを解錠する方式です。
セキュリティレベルが高く、タワーマンションやオフィスビルなどでよく見られるタイプの鍵ですが、戸建て住宅でも設置する人も少なくありません。
カードキーやタグは非接触で解錠できるため、手がふさがっているときでも使用しやすいほか、財布やカードケースに入れて持ち運びできるというメリットもあります。
ただし、カード自体はプラスチック製であることが多いため、変形や破損に注意すべきであるという点には注意が必要です。
指紋認証式
指紋認証方式は、スマホやパソコンでも採用されているバイオメトリクス認証(生体認証)技術を使って解錠します。高級マンションや非常に厳重なセキュリティが必要な建造物を中心に、取り入れられています。
入居者自身の身体的特徴の一部が鍵として機能するため、物理的な鍵を管理する必要がないのが特徴ですが、導入にかかるコストが高いためまだまだ普及率が低いのが現状です。
また人によってはなかなか指紋が登録できず、仮に登録できたとしても指紋の読み取りがうまくいかないため、「施錠・解錠に時間がかかってしまうことがある」というデメリットもあります。
上記のデメリットを補うために、鍵を使って開けられるようになっている製品もありますが、「ピッキングされやすい」という新たなデメリットが生じてしまいかねません。
防犯対策が気になる人は、予備の鍵がピッキングされにくいディンプルキーであるかを確認しておくようにしましょう。
オートロックの合鍵を作るときの注意点
オートロックの合鍵を作るのであれば、以下の点には特に注意しなければなりません。トラブルが起こらないためにも、最低限のポイントとして押さえておきましょう。
無許可での作成はNG
賃貸マンションの場合は、物件の所有者である大家や管理会社が鍵の管理を行っています。無許可で鍵を作成するとトラブルに発展する可能性があるため、必ず事前に連絡して許可をとっておくようにしましょう。
また所有者の方針によっては、合鍵を作成する際に依頼する業者を指定されている場合もあります。許可をもらうために連絡したときに、業者の指定に関する確認をしておくと後々賠償責任を問われる心配もなくなります。
もしルームシェアやパートナーとの同棲を予定しており、入居前から鍵が複数本必要であることが分かって場合には、あらかじめ居室を利用する人数や必要な鍵の本数を伝えておくと、入居時に指定の本数を用意してもらえるでしょう。
合鍵を作りすぎない
どうしても紛失や盗難被害にあうことが心配で部屋の合鍵を複数本作ることを検討する人もいますが、実はあまりおすすめできません。
合鍵を多く作れば作るほど管理の負担が増えるほか、賃貸物件であれば、退去時に返却すべき本数が増えるため、トラブルに発展する可能性が高まるからです。
最悪の場合、共用エントランスの集合キー自体の交換を求められる可能性もあるため、必要最低限の本数を作成するようにしましょう。
また合鍵を作る際には、「誰に渡すべきなのか」をしっかり考えておくことも大切です。例えば「パートナーに合鍵を渡したが、別れたときに鍵を返してもらうのを忘れてしまった」とき、元パートナーが合鍵を使ってマンションへの不法侵入や空き巣を行っていたという事例も過去に発生しています。
合鍵作製は鍵業者へ依頼しよう
合鍵作成については、鍵業者へ依頼する必要があります。もし管理会社や大家からの指定がなく、自分で鍵業者を選ばなければならない場合には、以下で紹介する内容を参考にしながら最適な業者を見つけ出しましょう。
合鍵の作成にはいくらかかる?
合鍵の作成を鍵業者に依頼する場合、作成する合鍵の種類によって料金が細かく変動します。
例えば集合キー式でよく見られるタイプである場合、以下のような費用相場であることが多いです。
- ディスクシリンダーキーもしくはピンシリンダーキー: 1,000円前後
- ディンプルキー:4,000~5,000円
- カードキー:3,000円~
さらに、業者によっては現地での作業が必要として出張費を追加請求されることがあるため、費用をなるべく抑えたい人は慎重に業者選びを行いましょう。
ディスクシリンダーキーやピンシリンダーキーを作成するときは、5~10分程度で合鍵を作成できる業者が多いですが、ディンプルキーの場合は構造が複雑であるため、30~60分は見込んでおいた方が良いでしょう。
もしメーカーからの取り寄せを検討するのであれば、依頼してから届くまでに2~3日かかることもあるため、注意する必要があります。
相見積もりをして比較・検討しよう
業者選びを行うときにおすすめしたいのが、複数業者に一括で見積もりを依頼する「相見積もり」です。
相見積もりを行うことで各業者がどのような料金プランを提供しており、最終的にどの程度の価格になるのかを比較しながら業者選びを行えます。
また相場よりも高い料金を請求している業者を候補から外せるため、悪徳業者に引っかかってしまう可能性を減少させられるでしょう。
しかし自分の手で複数業者へ見積もりを依頼するのは、手間と時間がかかるものです。もし手間と時間がかかるのは避けたいというのであれば、「ミツモア」の利用をおすすめします。
「ミツモア」ではアンケートに答えるだけで、依頼者の悩みに適した業者を紹介してもらえるほか、最大5社への一括見積もり依頼が可能です。
最短2分で業者を見つけられたという実績もあるため、手間や時間をかけたくない人は一度「ミツモア」を使用した業者選びを行ってみましょう。
オートロックの合鍵は注意点を守って作成を
オートロックの合鍵を作成する時の注意点として、特に気をつけなければならないのは「管理会社や大家さんから許可をもらっておくこと」です。
無許可で合鍵を作成したことによって、賠償トラブルに発展したケースは少なくありません。トラブルを回避するためにも、注意点を守って合鍵作成を依頼しましょう。
また合鍵の作成を依頼する業者を自分で探さなければならない場合には、相見積もりを行うことを意識し、必要に応じて「ミツモア」のような一括見積りサービスの利用も、視野に入れておくことをおすすめします。