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玄関の鍵が回らない!効果的な対処法とやってはいけない行動を解説

最終更新日: 2024年06月28日

自宅の鍵を開けようとしたとき、差し込んだ鍵が回らなくて焦ったことはありませんか?

そんなときに、鍵が回らない原因を確認して対処する方法を知っていれば安心です。一方で、一見効果的に思えますがやってはいけない対処法もあります。

適切な対処ができるよう、この記事を読んで正しい取扱いを確認しましょう。

【原因別】鍵が外側から回らないときの対処法

鍵がささったままの鍵穴

鍵が回らないのには確かな原因があります。錠受けの位置がずれていたり、鍵や鍵穴の汚れが原因だったり、シリンダーが故障していたりと様々な原因が考えられるため、何が原因で鍵が回らなくなってしまったのか突き止める必要性があります。

それでは、鍵が回らない原因と対処法について説明しましょう。

錠受けとデッドボルトの位置がずれている

確認方法

  • 鍵を回そうとするとかたくて動かない
  • ドアを押したり引いたりして位置をずらしたら鍵が回った

ドアの位置をずらしたら鍵が回った場合、鍵またはサムターンを回すとドア側から飛び出す「デッドボルト」と、それを収める部品である「錠受け」の位置がずれており、鍵を回すときに引っ掛かっている可能性があります。

ドアのゆがみや、固定してある錠受けのゆるみが原因として考えられます。錠受けの位置がずれている場合は、以下の手順で調整しましょう。

錠受けの位置の調整方法

  1. 錠受けを固定しているネジを完全に外れないようにゆるめる
  2. 上下左右に動かし、デッドボルトを出してうまく収まる位置を確認する
  3. 錠受けをぴったり収まる位置に調整し、ネジを締めて固定する

鍵や鍵穴が汚れている

確認方法

  • スペアキーを差し込んだら鍵が回った
  • 差し込むときにひっかかる感覚がある

スペアキーを使えば問題なく鍵をかけられる場合、普段使っている鍵が汚れたり変形したりして、鍵穴と合わなくなっているかもしれません。また、スペアキーを使っても鍵をかけられず、差し込んだときにひっかかる場合は、鍵穴にほこりやごみが入り込んでいる可能性があります。

小さなくぼみの多いディンプルキーは、特に汚れの影響を受けやすいので注意が必要です。

鍵の変形の場合は修理や新たな鍵の作成が必要ですが、汚れているだけであれば、鍵や鍵穴を以下の方法で掃除することで鍵が回るようになるでしょう。

鍵本体の掃除方法

  • 歯ブラシで鍵の溝や切り込みの部分を磨き、汚れを落とす
鍵穴の掃除方法

  • 掃除機のノズルを鍵穴に当て、スイッチを入れて吸い込む(異物を吸引する)
  • エアダスターのノズルを鍵穴に当て、数秒プッシュして空気を送り込む(異物を吹き飛ばす)

雨の日はほこりを巻き込みやすいので注意!

雨が降っている日はなんとなく鍵の動きが悪いと感じたことがある人もいるかもしれません。これは、湿気や雨の水分によって鍵や鍵穴にごみやほこりが付着しやすくなっていることが原因です。

鍵を乾いた布などで拭き、もしハンディ扇風機など送風できるアイテムがあれば鍵穴に当てて乾かすと、鍵が回るかもしれません。

シリンダーが浮いてガタついている

確認方法

  • スペアキーを差しても回らない
  • 鍵は回るが空転してしまう
  • 目視でシリンダーの固定部分がずれている

鍵を差し込んでも回らないときや、空転してしまうときは、シリンダーが浮いて密着していない状態になっている可能性があります。

この場合はシリンダーを正しい位置に固定し、ネジを締め直すことで解決できるでしょう。以下の手順で対処してみてください。

サムターンにネジがあるタイプの場合

  1. サムターンのネジを外し、つまみ部分を取り外す
  2. 内部にある台座部分のネジを締める
  3. サムターンを取り付ける
サムターンにネジがないタイプの場合

  1. ドア側面についているフロントプレートのネジを外し、プレートを取り外す
  2. かんざしを引っ張って抜く
  3. シリンダーを正しい場所に固定し、ドアとの隙間がないように押さえてかんざしを挿す
  4. 手を離してシリンダーが動かないことを確認し、フロントプレートを取り付ける

経年劣化で滑りが悪くなっている

鍵穴は長期間使用していると次第に内部の潤滑剤がすり減ったり、摩耗したりして、滑りが悪くなります。そんなときは鍵穴専用の潤滑剤を使用することで、滑らかさを取り戻すことができます。

鍵穴専用の潤滑剤が手元にないときには、鉛筆で代用することも可能です。鉛筆の芯に含まれる黒鉛は、金属に付着すると潤滑剤の役割を果たしてくれます。

鍵穴用の潤滑剤を使う方法

  1. 鍵穴のほこりや砂、ごみを掃除機やエアダスターで取り除く
  2. 潤滑剤を鍵穴内に吹きかける
  3. 鍵を何度か抜き差ししてなじませる
鉛筆の黒鉛 鉛筆を使う方法

  1. 鍵の溝やギザギザの部分を鉛筆でなぞる
    (芯を削って黒鉛を振りかけても良い)
  2. 鍵穴に抜き差ししてなじませる
  3. 余分な黒鉛を拭き取る

※芯のやわらかいBや2Bの鉛筆がおすすめ

鍵が回らないときにやってはいけない4つの行動

鍵が回らないときにやってはいけない行動とは?

鍵トラブルに直面すると、焦ってしまって力ずくでどうにかしようとしたり、なんとなく効果がありそうなアイテムをよく確認せずに使ってしまったりするかもしれません。

鍵が回らないときにやってしまいがちな4つの行動と、これらの行動が及ぼす悪影響について解説します。

【NG①】鍵を無理やり回す

鍵がうまく回らないとき、絶対に無理やり力を入れて回そうとしてはいけません。鍵穴内部が破損したり、鍵そのものが折れたりする原因になります。

乱暴に扱って故障した場合、鍵一式を交換せざるを得なくなり、費用もかさんでしまうでしょう。

万が一鍵が折れてしまった場合は、以下の記事を参考に対処してみてください。

関連記事:鍵が折れてしまった方必見!正しい対処法と鍵交換のポイントを紹介|ミツモア

【NG②】鍵穴に食用油や鍵穴専用でない潤滑剤を使う

鍵穴の滑りが悪くなったからといって、食用油や市販の鍵穴専用でない潤滑剤(CURE556など)を鍵穴に入れてはいけません。

注入した直後は滑りが良くなったように感じますが、ごみやほこりが付着して固まると、鍵穴が故障してしまいます。

もし既に使用してしまった場合は、パーツクリーナーを使ってすぐに洗浄しましょう。詳しくは以下の記事も参考にしてみてください。

関連記事:鍵穴にシリコンスプレーを使うと壊れる!専用スプレーの使い方を解説|ミツモア

【NG③】鍵穴が濡れているときに潤滑剤を使う

いくら鍵穴専用の潤滑剤であっても、鍵穴が濡れている状態で使うことは控えましょう。

鍵穴専用の潤滑剤はパウダー状になっているためほこりが付着しにくいですが、鍵穴が濡れているときは水分にほこりがくっつきやすくなってしまいます。

必ず鍵穴が乾いている状態で使用しましょう。

【NG④】爪楊枝や針金で鍵穴を掃除する

鍵穴の掃除をするときは、爪楊枝や針金を使ってはいけません。鍵穴はとても繊細なつくりをしているため、先の尖ったものを差し込むと傷ついてしまいます。

爪楊枝のように折れやすいものを使うと、鍵穴の内部で折れてしまって破片が残り、事態が悪化する恐れもあります。

【原因別】鍵が内側から回らないときの対処法

鍵を内側から回そうとする女性

ここまでドアの屋外側から差し込んだ鍵が回らない場合について説明してきましたが、室内側からサムターン(つまみ)を回そうとしてうまく回らない場合もあります。

内側から鍵を回せないときの原因と対処法を紹介します。

錠受けとデッドボルトの位置がずれている

確認方法

  • サムターンがかたくて動かない
  • ドアを押したり引いたりして位置をずらしたらサムターンが回った

鍵またはサムターンを回して操作する「デッドボルト」とそれを受け止める「錠受け」の位置がずれている場合、鍵はもちろん、サムターンも回らなくなってしまいます。

ドアのゆがみや、固定してある錠受けのゆるみが原因として考えられます。錠受けの位置がずれている場合は、以下の手順で調整しましょう。

錠受けの位置の調整方法

  1. 錠受けを固定しているネジを完全に外れないようにゆるめる
  2. 上下左右に動かし、デッドボルトを出してうまく収まる位置を確認する
  3. 錠受けをぴったり収まる位置に調整し、ネジを締めて固定する

サムターンに不具合がある

確認方法

  • 外側から鍵を回すことはできるが、サムターンが回らない
  • 目視で破損が確認できる

内側からデッドボルトを操作する部品であるサムターンに不具合がある場合も、鍵が回らなくなってしまう可能性があります。

サムターンの劣化や破損が原因で鍵が回らないときは、サムターンを交換しなければなりません。

シリンダーと同じ要領で自力で交換することもできますが、鍵業者に依頼して交換してもらうと安心でしょう。

関連記事:玄関の鍵交換の費用はどのくらい?自分でできる鍵交換の方法も紹介!|ミツモア

ラッチボルトが故障している

ラッチボルトはドアの側面にある三角柱型の部品で、施錠されていないときにドアが不安定な状態にならないよう仮止めしておく役割を果たしています。

このラッチボルトが破損してずれたり、内部のバネが引っ込まなくなったりすると、ラッチボルトが飛び出したままの状態でドアが開けられなくなる可能性があります。

応急処置として、針金や固めのカードをドアの隙間に差し込み、ラッチボルトを引っ込めましょう。その後ラッチボルトを交換することでうまくドアが開閉できるようになるはずです。

自分で解決できない場合は業者に鍵を開けてもらう

鍵業者

自分でできる方法を試しても鍵が回らない、鍵を壊しそうで不安・・・という場合は、無理をせずに業者に鍵開けを依頼することをおすすめします。

無理に自分で鍵を開けようとして壊れてしまうよりも、プロに任せて壊さず修理できたほうがコストもかかりません。

業者に依頼するときの費用相場

玄関の鍵開けを業者に依頼した場合の費用はおおよそ次の通りです。鍵の種類によっても異なり、ディンプルシリンダーのように防犯性が高く、ピッキングに時間がかかる鍵ほど料金も高額になる傾向があります。

一般的なシリンダーキー 3,000~10,000円
ディンプルシリンダーキー 5,000~15,000円
破壊による開錠 5,000~15,000円

鍵開けを業者に依頼するときのポイント

業者に鍵を開けてもらわなければならない状況のときは、急いでいて余裕がないことが多いかと思います。

そんなときにも、以下のポイントには気を付けて業者を選ぶと失敗が少なくなるでしょう。

  • 急ぎでも対応してもらえるかどうか確認する
  • 破壊せずに鍵を開けられるか確認する
  • 相見積もりを取って金額を比較する
  • 事前説明ややり取りの対応が丁寧な業者を選ぶ

相見積もりを取得する際には、地域の事業者が多数登録するプラットフォーム「ミツモア」を使用してみてはいかがでしょうか。一度の依頼で最大5件の見積もりを取ることができ、自分で1つ1つ業者を探す手間がないので急いでいるときにもおすすめです。

<ミツモアで鍵開けを依頼する>

劣化・故障した鍵は交換しよう

鍵穴に刺さった鍵

鍵が古くなっている、既に壊れているという場合には、無理に修理するよりも丸ごと交換してしまうことがおすすめです。

鍵交換をすべき年数の目安や、業者に依頼する際のポイント、賃貸物件の場合の注意点について解説します。

鍵の寿命は10~15年

鍵はドアの一部として認識しており、あまり耐用年数を意識していない人も多いと思いますが、鍵の寿命の目安はおよそ10~15年です。年月が経つにつれて鍵や鍵穴が摩耗したり、傷ついたりして形が合わなくなっていくことが考えられます。

掃除や潤滑剤の使用でメンテナンスをするのも良いですが、鍵を設置してから10年以上経過しているのであれば、鍵交換の検討をおすすめします。

鍵交換を業者に依頼するときのポイント

鍵を交換するときは鍵業者に依頼するのが一番安心で確実な方法です。とはいえ、頻繁に依頼するものではありませんので、どのような観点で業者を選べば良いのか分からないという人も多いでしょう。

以下のポイントを押さえて業者を選びましょう。

  • 料金体系が明瞭で、キャンセル料や出張料についても説明がある
  • やり取りの対応が丁寧
  • アフターフォローや保証が充実している

自分で交換することも可能

新しい鍵一式と工具を用意すれば、鍵を自力で交換することもできます。業者に頼らず自分で鍵交換を行う場合は、以下の注意点を踏まえて準備しましょう。

  • あらかじめドアの寸法を計測し、適合するサイズの錠前を購入する
  • 交換の手順を確認しておく
  • 万が一うまく取り付けられなかったときのために、業者に依頼する準備をしておく

以下の記事も参考にしてみてください。

関連記事:玄関の鍵交換の費用はどのくらい?自分でできる鍵交換の方法も紹介!|ミツモア

賃貸物件の場合はまず家主・管理会社に相談を

賃貸物件に住んでいる場合、鍵は家主の所有物ですので、勝手に業者を呼んで修理や交換をしてはいけません。賃貸借契約違反となり、トラブルにつながる可能性があります。

ただし鍵が回らなくて開かないという緊急時に、家主や管理会社にすぐ連絡がつかないことも考えられます。自分でできる対処法を試しても解決しない場合は、一旦鍵業者に鍵を開けてもらった上で、修理や交換については家主や管理会社に相談しましょう。

賃貸物件における鍵交換費用は、交換の理由が家主と入居者のどちらに起因するかによって負担者が変わります。経年劣化であれば設備の所有者である家主負担になりますが、入居者の過失で鍵を壊してしまった場合は入居者負担です。

関連記事:賃貸の鍵交換はしたほうがいい?必要性や費用の目安などを解説|ミツモア

鍵トラブルを防ぐために普段からできること

鍵をキーケースに入れて丁寧に扱う

ここまで、鍵が回らなくなってしまったときの対処法と、やってはいけないことを説明してきました。しかしできれば鍵が開かなくなってから焦る事態になることは避けたいですよね。

鍵トラブルが発生する前に、日頃からできることをご紹介します。

鍵を丁寧に扱う

鍵の変形によって鍵が回らなくなってしまうケースは多くみられます。

経年劣化である程度歪んだり摩耗したりしてしまうことは当然ありますが、普段から丁寧に扱うことでリスクを下げることができるでしょう。

  • 鍵を直接ポケットやバッグに入れず、キーケースに収納して持ち歩く
  • 鍵を普段から丁寧に回す

このような行動を心がけてみてください。

ドアノブ・レバーに重い物をぶら下げない

ドアノブやレバーハンドルに日常的に重い物をぶらさげていると、錠前が歪む原因になります

錠受けとデッドボルトがずれることで鍵が回らなくなってしまうというトラブルを防ぐためには、なるべく錠前がずれないよう普段から丁寧に扱わなくてはなりません。

ついバッグやアウターなど色々な物の置き場にしてしまいがちですが、ドアノブやレバーハンドルには何もぶら下げないようにしましょう。

定期的に鍵や鍵穴の掃除をする

鍵穴内部や鍵の溝にほこりやごみが蓄積すると、ひっかかって鍵の動きが悪くなっていきます。

半年に1回を目安に、鍵穴を掃除してほこりを取り除き、潤滑剤を注入するのがおすすめです。

普段から持ち歩いている鍵は、汚れが目についたタイミングでこまめに拭き取るようにしましょう。

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鍵が回らなくなってしまって自分では対処できない、経年劣化が激しいので交換したい・・・というときには、鍵業者に依頼してみるのがおすすめです。

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