ミツモアメディア

【防犯バッチリ】比較して決めよう!玄関の鍵の種類

最終更新日: 2023年03月31日

普段使っている玄関の鍵、いざ交換しようと思い立っても、どれを選べばいいのか分からいと悩むことはありませんか。実際に玄関の鍵は様々な種類があります。

この記事では鍵の種類別に特徴を詳しく説明します。鍵の防犯性やデザイン性、性能を比較して、家庭にとって最適な鍵を取りつけましょう。

玄関の鍵に使われるシリンダー(鍵穴)の種類4つ

シリンダーの種類

シリンダーの仕組みを知っておけば、鍵交換の際に役立ちます。なぜ特定の鍵は人気が高いのか、なぜ業者がおすすめするのか、その理由が見えてくるでしょう。

ここでは鍵(シリンダー)の種類4つを解説します。

ディスクシリンダー

ディスクシリンダーの鍵と鍵穴

  • 廃番になっており、現在は主流ではない
  • 防犯性が低いので、交換するのであれば錠前ごと違う鍵に交換するのがおすすめ

ディスクシリンダーの鍵は上下にギザギザが付いています。キーを鍵穴に差し込むと『ディスク』がシリンダーの内側に収納され鍵が回る仕組みです。

ディスクシリンダーは、鍵メーカーの『MIWA』が開発したシリンダーですが、防犯性はとても低いです。のちに防犯性の高い製品が登場して、今は廃番になっています。

防犯性が低いので、交換するのであれば錠前ごと違う鍵に交換することをおすすめします。

ピンシリンダー

ピンシリンダーの鍵と鍵穴

  • 使いにくく、防犯性は低い
  • ピンシリンダーで防犯性を求めるなら、ピンの数が多いシリンダーを選ぶことがポイント

ピンシリンダーは、鍵穴の筒内にピンが組み込まれている構造が特徴です。

ピンシリンダーの鍵は一面だけがギザギザの形状となっており、鍵穴に差すと一方向に組み込まれたピンを押し上げます。

このとき鍵の凹凸とピンの高さが合致しなければ鍵は回らないので、ペアになる鍵が必須です。つまりシリンダー内のピンと鍵がセットで防犯性の役割を果たしています。

また差し込み方向が一定なので、扱いにくいと感じる場合もあります。

ピンシリンダーの中でもより高い防犯性を求めるなら、ピンの数が多いシリンダーを選ぶことがポイントです。

ディンプルシリンダー

ディンプルシリンダーの鍵と鍵穴

  • 安全性が高いので一番おすすめできるシリンダー

鍵を差してくぼみ(凹凸)部分と鍵穴に組み込まれたピンが合致すると鍵が回る仕組みとなります。

ディンプルシリンダーの鍵は、表面に大きさの違うくぼみがあるのが特徴です。

一方でディンプルシリンダーは筒内のピンが上下・左右・斜めの3方向に仕込まれ、非常に複雑性のある形状です。

ピンシリンダーよりも圧倒的にピンの数が多いので、ピッキングに強く防犯性が高いと言えるでしょう。

特におすすめしたいのは『カバスターネオ、V‐18』です。鍵を作る場合は登録制となり合鍵を作れないシステムで、ディンプルシリンダーの中でも注目を集めています。

ロータリーディスクシリンダー

ロータリーディスクシリンダーの鍵と鍵穴

  • ディスクシリンダーを改良して安全性を高めたシリンダー
  • 比較的取り付けが簡単で安価

ディスクシリンダーを改良して作られたのがロータリーディスクシリンダーです。

比較的取り付けが簡単で安価なことから、一軒家や学校で採用されています。

ロータリーディスクシリンダーは、鍵を差すとシリンダーの奥にカム板と呼ばれる回転する要素が組み込まれていて、鍵の先端と合致することで解錠する仕組みです。

従来のディスクシリンダーよりも筒内のタンブラー(勝手に回らないようにロックしている障害物)は複雑に仕込まれているで、簡単に開錠されことは少ないでしょう。

ロータリディスクシリンダーの中でも、より防犯性を高めたい方におすすめなのは『PRシリンダー』で、集合住宅などでも採用されることが増えています。

玄関の鍵として使われる錠の種類5つ

鍵穴の種類

ここまでシリンダーの種類を紹介してきましたが、鍵穴内部のつくりだけでなく、ドア側に取り付けられた金具である錠にも多くの種類があります。

玄関ドアによく使われる錠前5種類を紹介します。

1. シリンダー箱錠

シリンダー箱錠

  • 現在主流で使われている錠前
  • 防犯性はシリンダーの性能に左右される
  • サイズが合えば、シリンダーのみ交換も可能

多くのアパートやマンションの玄関ドアで採用されているシリンダー箱錠。

箱型の錠ケースにデッドボルト(扉の側面から飛び出す金属)やラッチボルト(ドアノブやレバーを回して動かす三角形の仮締り)、シリンダー、サムターンなどが一体になっています。

ドアに錠ケースが埋め込まれており、外側から見えるのはドアノブ・レバーとシリンダー、サムターンのみです。

シリンダー箱錠は、サイズさえ合えばシリンダーのみ交換することができます。

しかし錠前一式を交換する際は、取り外しや取り付ける部品が多いので、自分で交換するのは少し難易度が高いでしょう。

2. 面付箱錠

面付箱錠

  • 少し前に建てられたマンションなどに多く採用されている
  • ドアのすき間からデッドボルトが見えないため、バールなどによるこじ開けに強い

マンションやアパートの玄関ドアに多く使われている錠前です。

ドアの室内側に錠ケースがむき出しになっているのが特徴で、バールなどの工具を使ったこじ開けやデッドボルトを切断する破壊開錠をされる心配がありません。

鍵交換をしたい場合、多くの製品ではシリンダーのみを交換することが可能です。

3. プッシュプル錠

プッシュプル錠

  • 比較的新しい住宅で使われているシリンダー錠
  • 高い防犯性と使いやすさが魅力

プッシュプル錠は比較的新しい一軒家やマンションの玄関ドアに採用されている錠です。

2つのシリンダーがついている「1ドア2ロック」タイプのものが多く、侵入に時間がかかることから防犯性も高いといえます。

ドアの取っ手部分が持ちやすいグリップハンドルになっており、押したり引いたりするだけでドアが開閉できるため、小さいお子さんやお年寄りの方でも使いやすいでしょう。

鍵交換をしたい場合は、サイズが合えばシリンダーのみを交換することが可能です。

4. インテグラル錠

インテグラル錠

  • 勝手口やトイレに使われることがい多い
  • 安全性は高くない
  • 初心者でも交換可能

勝手口やトイレ、昔のアパートの玄関で見かけるのはインテグラル錠です。鍵穴とドアノブが一体化されている構造で、鍵をかけるとデットボルトが作動して施錠します。

シリンダー円筒状との見分け方は二つ

  • 扉の側面にデットボルトとラッチボルトが組み込まれているか
  • ドアノブに鍵をかけるシリンダーが内蔵されているか

インテグラル錠の取り付け・取り外しの工程はシリンダー円筒状よりも少なく、初心者でも交換することができるでしょう。

5. 引き違い戸錠

引き違い戸錠

  • 古いものであれば廃番になっている場合もある
  • 自力での交換は難易度が高い

昔ながらのアルミサッシの玄関引き戸に用いられることが多いのが引き違い戸錠です。

錠前が設置されている箇所は、引き戸の真ん中や片方だけ、真ん中と端など様々な種類があります。

操作方法もプッシュ式、上下スライド式、ネジ締まり式など多種多様です。

引き違い戸錠は鍵穴部分だけの交換ができるタイプと、鍵と錠セットでの交換が必要なタイプとに分かれるので注意しましょう。

また引き違い戸錠は部品が廃番になっている可能性が高く、鍵穴の加工に調整も必要なので、難易度は高くなります。

下手に自分でやってしまうと破損する恐れもあるので、プロの専門業者に相談することがおすすめです。

引き戸の鍵について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。

関連記事:玄関の引き戸の鍵を交換しよう!DIY方法や交換費用も紹介!|ミツモア

【番外編】室内錠として使われる錠前の種類2つ

円筒タイプ

現在では防犯性が低いことなどから玄関のドアに使われることがないものの、室内ではまだ多くみられる錠前についても解説します。

シリンダー円筒錠

  • 玄関ではなくトイレや寝室で使われることが多い
  • 安全性の低さから玄関に使われている場合は少ない

住宅のトイレや寝室などに用いられているのがシリンダー円筒錠です。ドアノブと鍵穴が一体化しており、外側には鍵穴、室内側にはボタンが付いています。

シリンダー円筒状にはデッドボルトはなく、ラッチボルトの動作で施錠・解錠する構造です。

具体的には外側から鍵をかけるとドアノブの中にあるラッチが固定されてドアの開閉ができなくなり、内側からドアノブを回すことによって開閉します。

シリンダー錠は安価で取り付けも簡単なことから、昔の新築では主流になっていた時期もありましたが、防犯性の低さから玄関ドアに使用されることはなくなりました。

チューブラ錠

チューブラ錠

  • トイレや室内扉に使われることが多い
  • 安全性は高くない
  • 初心者でも交換可能

チューブラ錠は住宅のトイレなどの室内扉に用いられることが多い錠前です。

扉の横に設置されてるフロントプレートとラッチボルトが組み込まれたチューブケースが一体化されたタイプとなります。

デッドボルトは付いておらず、扉を閉めたあとで室内側からサムターン(つまみ)を回してラッチボルトを固定して施錠する仕組みです。

取り外し・取り付けの工程は3ステップ。フロントプレート一式、室外側のドアノブ、室内側のドアノブをビスで止めるだけです。ラッチボルトの向きさえ間違えなければ、簡単に交換できます。

キーレスタイプも!玄関に使われる電子錠の種類3つ

キーレスタイプ
玄関の鍵はキーレスタイプも増えています

近年は時代の変化と共に鍵も電子化が進んでいて、今後ますます注目されることが予想されます。

まだまだ馴染みがないキーレスタイプですが、ここでは種類ごとの特徴とメリット・デメリットを紹介します。

暗証番号錠

メリット デメリット
  • 鍵を持ち歩く必要がないので、紛失の心配がない
  • 合鍵を作成する必要がない
  • 電池交換が必要
  • 暗証番号が他人に予測されてしまう恐れがある

暗証番号錠は鍵に代わってあらかじめ暗証番号を設定して解錠・施錠する電子ロックシステムです。

鍵の持ち運びがないので紛失の心配がなく、合鍵も作る必要もありません。

鍵の閉め忘れがあっても、一定時間を超えると自動で施錠するシステムなので安心です。設定した暗唱番号を家族で共有できるのもメリットといえるでしょう。

しかし電池交換が必要で、長時間交換しなかった場合、暗唱番号がリセットされる恐れがあります。暗証番号が他人に予測されてしまう危険性もあるので、注意が必要です。

ちなみに暗唱番号錠に交換する費用の相場は、4万円~8万円になります。

生体認証錠

メリット デメリット
  • 合鍵や暗証番号が必要ない
  • 不正解除される可能性が低い
  • 防犯性が非常に高い
  • 指紋が薄い方は認証されにくい
  • 指を怪我したり入院したりした場合は解錠できない

生体認証錠とは様々な種類がありますが、一般的なものは指紋認証です。あらかじめ指紋を専用の機械に登録して、センサーが登録した指紋を読み取ります。

合鍵を作ることや暗唱番号が必要ないので、不正解除される可能性は低くなるでしょう。

しかし指紋が薄い方はセンサーが読み取れない場合があるので、交換の際はデメリットも含めた検討が必要です。

他にも指紋登録した指をケガしたり入院したりしたときは、親族でも鍵を開けられないので不便な点もいくつかあります。

体認証錠の交換費用は8万円~20万円と電子錠の中では割高で、金額に幅があるのが特徴です。

カードキー

メリット デメリット
  • 財布に入れることも可能で持ち運びしやすい
  • ピッキングに強い
  • 紛失後の対応が簡単
  • 破損しやすく、カードの再発行には時間がかかる

カードキーとは磁気カードやICカードのことで、特定のドアを解錠・接錠する情報を記録することができる鍵です。

カードキーはクレジットカードサイズなので、お財布に入れて持ち運ぶことができて非常に便利です。

またピッキングに強い点やカードキー紛失後も登録情報を変えれば利用できる点はメリットと言えるでしょう。

しかし磁気やICチップは、どうしても破損しやすく磁気不良も起きますので、再発行の手間はかかってしまいます。カードキーへ移行する際は留意してください。

またカードキーへの交換費用は5万円~8万円ほどで、種類によっては10万円を超える場合もあるでしょう。

後付けのスマートロックも便利

スマートロックは取り付けが大変だと感じている人も多いのではないでしょうか。

しかし、後付けで簡単に取り付けることが可能なスマートロックもあります。

工事不要の簡単なスマートロックを知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。

関連記事:玄関の後付けスマートロックおすすめ5選 メリット・デメリットを紹介|ミツモア

玄関の鍵交換にかかる費用

鍵交換 費用
鍵の種類別の費用相場

鍵の交換費用は種類によって大幅に違ってくる場合があります。まずはご自身の優先順位を考え、ピックアップした鍵の中から予算に合った鍵選びをしていきましょう。

鍵の種類交換費用相場部品代相場作業費
刻みキー20,000円~25,000円10,000円~15,000円10,000円~
プッシュプル錠25,000円~35,000円15,000円~25,000円10,000円~
ディンプルキー25,000円~35,000円15,000円~25,000円10,000円~
インテグラル錠
15,000円~25,000円5,000円~15,000円10,000円~
チューブラ錠13,000円~30,000円3,000円~15,000円10,000円~
引き違い戸錠15,000円~25,000円5,000円~15,000円10,000円~
暗唱番号錠45,000円~85,000円35,000円~75,000円10,000円~

電子キーは交換が困難なので、現在のところ費用は高くなります。

自分で交換することもできる

道具を揃えて作業手順を間違わなければ、鍵は自分で交換することが可能です。

部品代だけで済むのでプロに依頼するよりも交換費用を抑えられます。

鍵はホームセンターで安く入手することもできるので、足を運んでみるのもよいでしょう。

ただしサイズを間違えたり、うっかり部品を失くしてしまったり、さらには状況を悪化させるなどのリスクもあるので、慎重に作業を進める必要があります。

自分で交換する方法やメリット・デメリットを詳しく知りたい方はぜひこちらの記事を参考にしてみてください。

関連記事:玄関の鍵交換の費用はどのくらい?自分でできる鍵交換の方法も紹介!|ミツモア

玄関チェーンロックは防犯対策として不十分

玄関チェーンロック
玄関チェーンロックは簡易的な防犯対策

玄関の防犯対策として玄関でよく見かけるチェーンロック。一人暮らしのアパートやマンションでも設置されることが多い防犯ツールです。

鍵をかけただけでは心配で、「チェーンロックがあれば安心」と感じている方は多いのではないでしょうか。

しかし防犯対策として知られるチェーンロックには意外な落とし穴があるのです。

玄関チェーンは簡単に開けられる

玄関チェーンロックは好まない訪問者があったとき、部屋の中への侵入を防ぐための防犯対策として用いられます。

ところが玄関チェーンロックはセキュリティー対策としては弱く、簡単に外から外されてしまう危険性が潜んでいるのです。

特殊な工具を使わなくても、なんと一本の紐や輪ゴムを使って数分でチェーンを開けられてしまいます。

人によってはドアチェーンがあれば「鍵をかけなくても安心」という錯覚に陥ることもあるでしょう。

しかしドアチェーンだけでは防犯対策としては不十分です。あくまで鍵をかけた上での予防策と捉えてください。

玄関チェーンの取り付け方法

玄関のドアチェーンは簡単に取り付けることができる、簡易的な防犯対策です。

鍵をかけずにドアチェーンだけ使用するのはおすすめできませんが、正しく使用すればしっかりと役割を果たしてくれます。

お住まいの玄関にドアチェーンがない場合は、ぜひ自分で取り付けしてみましょう。
以下で玄関チェーンの取り付け方法を解説します。

事前に準備するもの

  • 新品のドアチェーン(約3,000円~5,000円)
  • ドライバー(電動ドライバーがあると便利)

作業手順

  1. まずはチェーンが付いている金具をドア枠に取り付けるため位置を確認
  2. 取り付け位置が決まったら金具をビスでしっかり固定(電動ドライバーを使用)
  3. チェーンの突起部分の金具の位置を確認(少したるむように距離を調整)
  4. 取り付け位置が決まったらドアに金具をビスでしっかり固定
  5. 不具合がないか確認したら完了

鍵屋に取り付け依頼する場合

ドアチェーンの取り付けは簡単ですが、万が一失敗したらドアやドア枠に傷をつけてしまうことにもなり兼ねません。

特に電動ドライバーの使用がはじめての方は、斜めにビスが入るなどの失敗も考えられます。

もし自分で作業することに少しでも迷ったら業者に依頼しましょう。

ドアチェーンの取り付け依頼は鍵屋に相談することができます。プロに依頼すれば細かい作業まで行ってくれて、場合によっては防犯対策の詳しいアドバイスも聞けるかもしれません。

自分で取り付けするよりも費用はかかりますが、ドアチェーンが外れたり長さが合わなかったりなどのリスクを抑えることができるでしょう。

ドアチェーンの取り付けを業者に依頼した場合の相場は、15,000円から40,000円ほどです。玄関には危険がいくつも潜んでいるので、じっくり検討してください。

ミツモアで鍵交換の見積りを依頼しよう!

簡単!無料の3ステップでぴったりのプロが見つかる!

自分での鍵交換が不安な場合や、取り付けの手間を省きたい場合には、プロの業者への依頼をおすすめします。

地域密着型お仕事マッチングサービス『ミツモア』に見積を依頼すれば、思い通りの業者を見つけることができるでしょう。

ぜひ鍵交換の不安が解消するよう、それぞれの業者の特徴を調べて、比較検討してみてください。

ミツモアで簡単な質問に答えて見積依頼

ミツモアならサイト上で予算、スケジュールなどの簡単な質問に答えるだけで見積もりを依頼できます。複数の業者に電話を掛ける手間がなくなります。

最大5件の見積もりが届く

無料で最大5件の見積もりを比較することが可能です。レビューや実績も確認して、自分に合った業者を選ぶことができますよ。

チャットで見積内容の相談ができる

気になった業者とはチャットで相談することができます。チャットなら時間や場所を気にせずに相談ができるので忙しい人にもぴったりです。

ミツモアで鍵業者に依頼する