個人事業主にとって報酬を得るために発行する請求書は、非常に大切ですよね。今回は請求書の作成時にお問い合わせを頂くことが多い「請求書番号」について解説します。
多くの企業や個人事業主が、請求書番号を記載した請求書を使用していまが、なぜ必要なのでしょうか?請求書番号とはそもそもなんなのか、という基本事項からメリットまで詳しく解説。また、請求書番号はその付け方や決め方も比較的自由なため、請求書発行者が自らの都合で自由に設定できることもポイントですおすすめの決め方についても、分かりやすく解説します。
請求書番号とは?付けるメリットは?
請求書番号はその名の通り、請求書に任意で付ける番号です。請求書の様式は事業者に一任されているので、請求書番号を付けなくても請求書の効力自体に問題はありませんが、様々な理由で請求書に番号を付けて発行する事業者が多くなっています。まずは、請求書番号の基本について確認し、付けるメリットなどを説明します。
請求書番号とは
請求書番号とは、文字通り請求書に付ける番号のことです。下の例にある請求書のように、請求書の右上に請求書固有の番号を分かるように記載します。請求書番号の付け方は自由なので、付けなくても請求書の効力などに問題はありません。ただし、請求書に番号を付すことでそれぞれ内容の異なる請求書を固有の番号と共に管理できることは大きなメリットです。そのため、取引先の多い事業者や販売管理のシステムを導入している事業者のほとんどが請求書番号を付けて請求書を発行しています。
請求書番号を付けるメリット
請求書番号を付けるメリットは大きく分けて2つあります。1つ目は社内で売上請求に関する事務管理を行うためです。売上の際に発行する見積書や納品書などと共通する管理番号を使用することで売上から請求までの処理をリンクさせることができます。これにより、請求漏れや請求書の発行忘れなどを未然にチェックすることが可能です。
2つ目のメリットは、得意先とのやり取りやフォローが円滑に行えること。得意先から請求書に関する問い合わせがあった場合でも、請求書番号から該当する請求書を簡単に特定することができます。また、請求ミスなどがあった場合は内容を訂正して再度請求書を発行することになりますが、この場合は元の請求書と番号を重複しないように付けることで請求書を訂正した履歴として管理することも可能です。
請求書番号の付け方
請求書の付け方には決まったルールがありません。ただし、請求書番号を付けるメリットを最大限に活かすためには独自のルールを定めてそれに基づき番号を付けた方が良いでしょう。また、請求書番号には重複した番号を使用しないなどの最低限注意すべき点もあります。ここでは、請求書番号の付け方を具体例も交えながら確認していきます。
請求書番号は重複しないように
請求書番号はそれぞれの請求書に固有の番号を付けることで請求書の特定を可能にします。そのため、請求書番号の付け方では必ず重複しないように採番することが原則です。もしも、請求書番号が重複してしまうと同じ番号の請求書が2つ存在することとなり、請求書番号から請求書などの内容を特定することができなくなります。また、請求書番号の桁数が少ないと採番できる数が限られ近い将来に重複する可能性があるため、重複を防ぐためにはなるべく桁数を多く設定することも必要です。
取引先コード・年月日などと組み合わせると良い
請求書番号の決め方は基本的に自由です。ただし、請求書番号を管理などのために使用する場合は一定のルールを定めて採番した方が管理がスムーズに。請求書番号の決め方には、以下のような方法があります。
①桁数だけ定めて順番に採番
001、002、003…
上記は3桁で小さい数字から順番に請求書番号を付ける方法です。3桁のため最大で1,000件の請求書を発行すると番号が振出しに戻って重複する可能性があります。これは請求書の発行枚数が少ない小規模な事業者でも簡単にできる採番方法です。
②得意先コードや日付などで採番
○○○-201908
上記は得意先コードと請求月を組み合わせた採番方法です。「○○○」の部分には取引先ごとの固有番号(別途管理しましょう)が入り、会計や販売管理のソフトで取引先コードなどを使用している場合はそのコードと合わせることで管理がしやすくなります。ちなみにこの例ではハイフンの後ろの「201908」は請求月を表しており、2019年8月分を意味しています。
③上記の②に発行回数を追加したもの
○○○-201908-1
得意先コードと請求月で採番したものの末尾に請求書の発行回数を付けたものです。例では末尾が1となっているので1回目に発行した請求書だと分かります。請求間違いなどで訂正した請求書を発行することもあるので、発行回数まで分かるように管理できることは大きな利点です。
上記のように、請求書番号の決め方は基本的に自由なため、事業者の管理目的や取引状況に応じてそのルールを決めることとなります。桁数が少ないと重複する可能性は高くなりますが、あまりに桁数や文字数などが多すぎても管理や入力に手間がかかるものです。そのため、請求書を発行する事業者の請求書発行枚数や取引先数などに応じて採番のルールを決めることが重要になります。
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