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エアコンから酸っぱい臭いがする原因は?対処法を解説

最終更新日: 2024年05月10日

エアコンをつけると、急に酢のようにツンとした酸っぱい臭いがしたことはないでしょうか?

エアコンの臭いが酸っぱいと感じたとき、内部ではカビや雑菌が繁殖してしまっている可能性があります。

この記事では、エアコンの酸っぱい臭いの原因と適切な対処法について解説します。

エアコンのすっぱい臭いの原因は「カビ・雑菌」

カビの生えたエアコン

エアコンの風から酸っぱい臭いがする原因は、エアコンの内部で繁殖したカビや雑菌、部屋の生活臭です。

エアコンは室内の空気を循環させて冷暖房を行いますが、このときホコリ、人間の汗や皮脂の臭い、料理をしたときの油汚れ、ペットの毛や体臭など、空気中に含まれる汚れも一緒に吸い込みます。油汚れや汗、皮脂は酸性の汚れなので、酸っぱい臭いを発することがあります。

さらにエアコンは冷房・除湿運転をするとき、内部で結露水が発生する仕組みです。汚れと水分によってエアコン内部でカビや雑菌が繁殖しやすくなり、臭いの原因となります。

カビや雑菌を原因とする酸っぱい臭いは、エアコン内部が濡れたときに特に強く感じられます。
毎回エアコンをつけた最初だけ臭いが気になる場合や、暑くなってエアコンをつけ始めたら急に臭いがした場合、冷房運転で結露が発生した瞬間に、水分が元々こびりついていた雑菌と反応し、強い臭いが発生したと考えられます。

新品のエアコンから酸っぱい臭いがする場合は、熱交換器などの部品のコーティング剤から臭っていることがあります。

以下の記事では、酸っぱい臭い以外も含めたエアコンの異臭の原因についてまとめているので、参考にしてみてください。

エアコンのすっぱい臭いは「冷房運転」と「掃除」で解消しよう

エアコンの酸っぱい臭いを解消するには、内部のカビや雑菌を除去することが重要です。

冷房運転で内部を洗い流す方法と、手が届くパーツの掃除を試してみましょう。

冷房運転で酸っぱい臭いを解消する方法

冷房運転で酸っぱい臭いを消す手順は以下の通りです。

  1. 窓を開けて部屋を換気する
  2. エアコンの電源を入れ、冷房モードで16℃に設定する
  3. 1時間ほど冷房運転を続ける
  4. 送風モードまたは内部クリーン運転で内部を乾かす

エアコンは冷房運転時に内部で結露が発生します。一定時間フルパワーで冷房運転し続けることで、結露水をたくさん発生させて、カビや雑菌を洗い流せるのです。

外部との温度差が大きいほど結露も多く発生するので、この方法は気温が高い夏のほうが効果を発揮します。

ただしすでにエアコンから酸っぱい臭いがする段階だと、冷房運転だけでは全てのカビや雑菌を落としきれないことが多いです。臭いを軽減させる応急処置として行いましょう。

内部のカビや雑菌を徹底的に除去するには、プロによるエアコンクリーニングが必要です。

エアコンの掃除で酸っぱい臭いを解消する方法

エアコンの各パーツは以下の手順で掃除しましょう。掃除前に必ずコンセントから電源プラグを抜いてください。

【カバー】

濡らして固く絞ったタオルや雑巾でホコリを拭き取りましょう。

【フィルター】

カバーを開けてフィルターを取り外し、オモテ面に掃除機をかけてホコリを吸い取ります。次にウラ面からシャワーをあてて水洗いをします。汚れがひどい場合はスポンジに中性洗剤をつけてやさしくこすり洗いをしてください。
陰干しで完全に乾かしてから取り付けます。

【吹き出し口(ルーバー)】

固く絞ったタオルや雑巾、または細長いモップを吹き出し口に差し込み、汚れを拭き取ります。無理に奥まで押し込まないようにしましょう。
一部のメーカー・機種はルーバーを取り外せるので、丸ごと水洗いをします。

【ドレンパン・熱交換器(フィン)・送風ファン】

ドレンパン、フィン、ファンはエアコン内部に付いており、自分で分解して掃除するのは難しいパーツです。専門技術を持ったエアコンクリーニング業者に洗浄を依頼しましょう。
無理に取り外そうとしたり、市販の洗浄スプレーを使ったりすると、故障や火災の原因になります。

エアコンクリーニング業者を探す

エアコンのすっぱい臭い対策でやってはいけないこと

エアコンの酸っぱい臭いを対策するときにやってはいけないことを紹介します。

  • 消臭スプレーやアルコールスプレーを使わない
  • 市販の内部洗浄スプレーを安易に使わない
  • フィルターを濡れたまま取り付けない

臭いがするときは除菌・消臭効果のあるスプレーやアルコールを吹きかけたくなってしまうかもしれませんが、部品の故障や不具合が起こるリスクが高いので避けましょう。

分解せずに自分で内部を洗浄できるとされるエアコン掃除スプレーも市販されています。しかし実際にはうまく洗い流しきれず、残った洗剤成分をエサにしてカビや雑菌がさらに広がってしまうことも多いです。

また正しい方法で掃除をしたとしても、フィルターが生乾きの状態でエアコンに戻すと、エアコン内部の湿度が上がってしまいカビが繁殖するので注意しましょう。

エアコンのすっぱい臭いを放置するとどうなる?

エアコンから酸っぱい臭いがしたまま放置していると、以下のようなリスクがあります。

  • カビや雑菌がさらに広がって臭いが悪化する
  • カビの胞子が部屋に広がり、体調不良の原因になる
  • エアコンの効きが悪くなる

臭いを放っておくと、当然ですが汚れの蓄積とともにカビや雑菌がさらに繁殖し、洗浄しても取れにくくなってしまいます。

内部に生えたカビはエアコンの風に乗って部屋に広がります。カビの胞子は咳やくしゃみなどの症状を引き起こすことがあるので、家族に小さなお子さんや高齢者、アレルギー体質の方がいる場合は特に気を付けましょう。

また、エアコン内部やフィルターが汚れていると冷暖房の効率が下がります。同じ室温にするにも汚れていないエアコンよりも時間がかかるようになり、無駄な電気代がかかってしまうでしょう。

エアコンのすっぱい臭いの予防策

エアコンから酸っぱい臭いがしてくるのを予防するには、カビや雑菌の繁殖を抑えることが大切です。

カビや雑菌を防ぐには、以下の3点を習慣づけると良いでしょう。

  • 冷房・除湿運転のあとに内部クリーン運転をする
  • エアコンを使う時期は2週間に1回フィルターを掃除する
  • こまめに換気をして部屋の空気を入れ替える

内部クリーン機能は、エアコン内部についた結露を乾燥させるための機能です。冷房運転のあとに自動で起動するようにしておくとラクです。内部クリーン機能がない場合は、送風モードで運転しましょう。

なるべくエアコン内部を乾燥させ、汚れが蓄積しないようにフィルターと室内の空気を清潔に保つのがポイントです。

掃除ですっぱい臭いが取れないときはエアコンクリーニングを依頼しよう

冷房運転やフィルターの掃除をしても酸っぱい臭いが解消されない場合、エアコン内部にカビや雑菌がこびりついてしまっています。

プロのエアコンクリーニング業者に依頼し、洗剤と高圧洗浄機でエアコン内部のカビや雑菌を洗い流してもらいましょう

内部を掃除するには、エアコンの部品を分解しなければなりません。エアコンの専門知識を持たない人が自分でやると故障や不具合のリスクがあるので、無理をせずプロに依頼するのがおすすめです。

エアコンクリーニングの料金は、お掃除機能がついていない壁掛けエアコンで7,000~12,000円/台、お掃除機能付きエアコンで16,000~20,000円/台が相場です。

エアコンクリーニング業者を探すときは相見積もりをとって比較し、料金やサービス内容をよく確認してから依頼しましょう。

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