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【プロ直伝】実践!写真のレタッチ|人物を明るく綺麗に仕上げる方法

最終更新日: 2020年10月29日
プロ直伝!人物を綺麗に見せるレタッチ講座 Photo by Mphoto
プロ直伝!人物を明るく綺麗に仕上げるレタッチ講座 

レタッチは第2の撮影と言われるくらい重要な項目です。

今やフォトグラファーにとっては必須科目であり、基本的なことは難なくできなければなりません。

一方で「撮影は好きだから頑張れるけど、パソコンを使うレタッチはちょっと…」なんて方もいるかもしれません。確かにとっつきにくい印象もレタッチにはあります。

しかしここでお話しするレタッチはアナログ的であり感覚的な方法です。まさに第2の撮影のように仕上げられます。
ですので、ここではレタッチソフトの機能を隅々まで覚える必要はありません。感覚的な方法なので、もしかしたらネットに沢山存在してるレタッチ方法とは違うかもしれませんが、飽くまで実践的な方法でいきます。これらを覚えてしまえば、色々な場面で対応できるはずです。

レタッチとは?

写真のレタッチとは何か? Photo by Mphoto写真のレタッチとは? Photo by Mphoto
レタッチとは?
ここでいうレタッチとは、写真編集のことです。
画像にあるゴミや汚れの除去、明るさの調整や合成などを指します。

デジタル一眼レフで撮影する時、色々なモードがありますよね。ニュートラルモード、ポートレートモード、風景モードなどなど…。あれはある意味ではカメラ自身が撮影した瞬間にレタッチして私達に見せているようなものなのです。

例えば人物だったらこんな色バランスがいいだろう、風景だったらこれくらいだろう、とカメラが考えてjpgデータとして保存するのです。ここでのレタッチは「全体補正」はもちろんのこと、フォトグラファーが自分の思い通りに画像の一部(顔や手だけなど)を変えたり調整したりする「部分補正」の方法まで書きます。

Photoshopとlightroom

フォトショップを使ってのレタッチ Photo by Mphotolightroomを使ってのレタッチ Photo by Mphoto
Photoshopとlightroom Photo by Mphoto
最初にPhotoshopとlightroomについてお話しします。どちらもAdobeのソフトで最も代表的なレタッチソフトです。なぜ2つあるのかというと、先ほどの「jpgデータ」という単語が関係しています。

結論から言うと

Photoshop=jpg
lightroom=raw

です。

〜jpg〜

写真のデータ形式で最もポピュラーで扱いやすい形式です。jpgはパソコンでもスマホでも簡単に見ることができたり、修正を加えることができます。容量が軽い代わりに、jpgの画像は圧縮されており、開けば開くほど画像が微量ながら劣化していくと言われています。

〜raw〜

英語で「生」や「未加工」という意味です。先ほどカメラの撮影モードとはある意味ではカメラ本体が写真をレタッチしているようなものだとお伝えしましたが、その作業をカメラが全くしていないデータのことをrawデータといいます。

rawはアプリケーションに依存しパソコンで簡単に見れない場合もあり、扱いづらいデータとなっています。さらにはrawデータは容量が非常に重いです。jpgに比べてrawだと約8倍〜10倍です。5MBのjpgデータはrawだと40MB~50MBということになります。

しかし、rawは画像劣化を防ぎ、レタッチしても画像が荒れにくい許容量を持っています。そしてjpgよりもさらに大きい写真サイズで抽出できるので、写真を大きくプリントするときに適しています。そんなrawデータを修正したりできるのがlightroomです。

ただlightroomで修正しても最終的にはjpgに落とし込まないとプリントやSNSにアップできません。ですので、ここではPhotoshopの説明をしていきたいと思います。

レタッチ前の準備

写真のレタッチをする前の準備 Photo by Mphoto
レタッチを行う前に準備すること Photo by Mphoto

写真データのコピー

まずは写真のデータをコピーします。

レタッチ前の準備として写真のデータをコピーする Photo by Mphoto
写真のデータをコピーしましょう 

そしてそのコピーされたものをPhotoshopでレタッチしましょう。

データの劣化を防ぐためとバックアップをとっておくために元データは大切に保管しましょう。

RGB

レタッチの前の準備 Photo by Mphoto
RGBとは? 

そしてはじめに確認ですが、今回は色空間がRGBのwebやSNS用の補正でお話します。

〜RGB〜

R=Red、G=Green、B=Blue

光の三原色ですが、この3つを合わせれば多くの色を再現できます。これらの色は混ぜれば混ぜるほど明るくなり白に近づいていくので「加法混合」や「加法混色」などと呼ばれています。

デジタルで撮影した場合、撮りっぱなしのデータの色空間はRGBですので、特に設定の切り替えなどは必要ないでしょう。

※紙の印刷の色空間はCMYKです。
なのでRGBをCMYKに直してから補正する必要がありますが、その話はここでは割愛させていただきます。

8bit  & 16bit

撮りっぱなしの写真データは8bitですし、最終的にも8bitでないとパソコンやスマホで簡単に見ることはできません。ではなぜPhotoshopでbit数を変換させる機能がついているかというと16bitの方が画像処理した際に失われるピクセルのカラー情報をなるべく少なくできるからです。

ヒストグラムをみるとよくわかります。トーンカーブを使って同じ操作をしました。

これが8bit↓

レタッチ前の準備 Photo by Mphoto
8bitの場合 

ギザギザが目立つのはカラー情報が抜け落ちているからです。

次に16bit↓

レタッチ前の準備 Photo by Mphoto
16bitの場合 

先ほどと比べてギザギザの間が埋められ、緩やかな凹凸になりました。これはピクセルのカラー情報が抜け落ちずに繋がっているからです。※画像の見た目には8bitも16bitもほとんど変化がないことが多いですが、データ上は明らかです。

ですのではじめに16bit変換して画像補正を行い、最後に8bitに戻しましょう

初級編|レタッチテクニック1・人物の影

トーンカーブ

ここからは実践です。

初級編|レタッチテクニック1・人物の影 Photo by Mphoto
逆光は顔が少し暗くなってしまう 

ロケーションは公園で女性のスナップ撮影です。

女性の撮影は逆光がいいですよね。でも少し顔が暗くなることがあります。

そんな時はトーンカーブを使います。トーンカーブは緩やかに明暗をつけてくれるので非常に便利です。

※今回はPhotoshopCS6で説明します。

初級編|レタッチテクニック1・人物の影 Photo by Mphoto
トーンを調整します 

このようにトーンを上げて全体補正を行います。

すると…↓

初級編|レタッチテクニック1・人物の影 Photo by Mphoto
全体が明るくなりました 

画像全体が明るくなりました。こういった人物写真は明るめがいいですね。

このままでも良いと思いますが例えば

  • 「芝生の雰囲気をもう少し残したい」とか
  • 「背景が飛びすぎてるから人物だけを自然に明るくしてほしい」

などの要望があったとします。そのように部分補正が必要な場合は「レイヤー」と「消しゴム」を使います。

レイヤー&消しゴム

まず「レイヤーを複製」をクリックします。レイヤーをコピーします。

初級編|レタッチテクニック1・人物の影 Photo by Mphoto
レイヤーをコピーします 

レイヤーがコピーされました。上のレイヤーが明るい方で、下のレイヤーが補正前のレイヤーです。画面で見えるのは一番上のレイヤーなので明るい画像が見えている状態です。

次にこのレイヤーを入れ替えます。↓

初級編|レタッチテクニック1・人物の影 Photo by Mphoto
レイヤーを入れ替えます 

レイヤーが入れ替わり元の画像が表に出てきました。背景の芝生はこれくらいはっきり見せたいとします。

しかし顔が暗いので人物だけに消しゴムツールをあてます。

初級編|レタッチテクニック1・人物の影 Photo by Mphoto
消しゴムを選択 
初級編|レタッチテクニック1・人物の影 Photo by Mphoto
不透明度は35%くらいに 

不透明度は35%くらいにしておきます。※ %はいろいろ試してみてください。

そして人物の顔にあてます。

初級編|レタッチテクニック1・人物の影 Photo by Mphoto
上のレイヤーを消去 

すると消しゴムで上のレイヤーを消すと、下の明るい画像レイヤーが浮き出てくるので結果として人物だけが明るくなります。

初級編|レタッチテクニック1・人物の影 Photo by Mphoto
人物のところだけ明るくなりました

完成しました。人物だけが明るくて背景は元の芝生の明るさです。補正前の画像と見比べてみましょう。

初級編|レタッチテクニック1・人物の影 Photo by Mphoto 初級編|レタッチテクニック1・人物の影 Photo by Mphoto
左=補正後 右=補正前

レタッチテクニック2|人物の肌のシミ

スタンプツール

次は人物の肌のシミを消す方法です。今回はシミではなくホクロを消しますが、消し方は同じです。

レタッチテクニック2|人物の肌のシミ Photo by Mphoto
このマークがスタンプツールです 

このスタンプツールの特徴は色だけでなく素材感や質感もコピーして貼り付けられることです。

レタッチテクニック2|人物の肌のシミ Photo by Mphoto
顔のホクロを消します 

口元の下のホクロを二つ消します。消したい箇所のすぐ近くをコピーするのがコツです。今回はホクロのすぐ上をコピーします。

キーボードのoptionキーを押すとコピーモードに変わるので、コピーしたい場所に合わせてクリックします。そしてoption キーを離すと今度は貼り付けモードに変わるので、消したいホクロに合わせてクリックします。

すると先ほどコピーされた場所がホクロの上に乗るので、ホクロを消すことができます。

レタッチテクニック2|人物の肌のシミ Photo by Mphoto
ホクロを消すことが出来ました 

これで完成です。スタンプツールは円の大きさや硬さなどを変えられるので状況に合わせて試してみましょう!

レタッチテクニック3|人物の肌のシワ

スポット修復ツール

次は人物のシワです。シミやホクロなどのピンポイントでしたが、シワは線です。

線の場合はスポット修復ツールが有効です。

レタッチテクニック2|人物の肌のシミ Photo by Mphoto
このマークがスポット修復ツールです 

スポット修復ツールは場所を指定するだけで、自動で修復してくれる便利なツールです。

指定した周りを拡大し、つなぎ合わせてくれるので違和感なく仕上がります。

レタッチテクニック2|人物の肌のシミ Photo by Mphoto
目のシワを取りたい時 

この目尻のシワを取ります。

スポット修復ツールは少し広めに塗ってあげるのがコツです。

レタッチテクニック2|人物の肌のシミ Photo by Mphoto
少し広めに塗ることがポイント 

こんな感じで指定しました。

すると↓

レタッチテクニック2|人物の肌のシミ Photo by Mphoto
シワが消えました 

目の下のシワと左の目尻のシワが消えました。

※違和感が出た場合は、ヒストリーで前に戻りもう一度試してみましょう!

レタッチテクニック4|人物の肌色

パス&レンズフィルター

次は人物の肌色です。

  • 「肌の色を白くしてほしい」
  • 「血色が悪く見えるので良くしてほしい」
  • 「色被りを取ってほしい」

など肌色の調整の要望は割と多くあります。人間の肌は洋服や髪の毛に囲まれているので、肌の部分のみを指定してあげる必要があります。その時に有効なのがパスです。

その際に使うツールがこのペンツールです。

レタッチテクニック4|人物の肌色 Photo by Mphoto
このマークがペンツールです 

これを使ってパスを打っていきます。

レタッチテクニック4|人物の肌色 図提供 Mphoto
輪郭の周りにパスを打ちます 

アップにして、輪郭よりも少し大きいくらいに打っていきます。

慣れればかなりのスピードで打つことができるようになります。

レタッチテクニック4|人物の肌色 Photo by Mphoto
最初に打ったパスに繋げるように打ちます 

最後は、一番最初に打った場所と繋げます。

レタッチテクニック4|人物の肌色 Photo by Mphoto
選択範囲を作成します 

右の方にある項目で「選択範囲を作成」をクリックするとこのようにパスを打ったところが指定されます。(※これはいわゆるキリヌキ作業と同じです。)

フォトグラファーはキリヌキ込みの仕事を受注することもあるかと思うので、その時もこのパス打ちが基本です。

話を戻しますが次にその指定した範囲をコピー&ペーストします。そうすると顔だけのレイヤーができて、レイヤーが2枚になります。わかりやすいように指定以外のレイヤーを消すとこうです。

レタッチテクニック4|人物の肌色 Photo by Mphoto
選択範囲が表示されます 

仮に「血色を良くしてほしい」というクライアントからの要望があったとしましょう。その時はレンズフィルターで暖色系のフィルターをかけます。

これがフィルターをかける前↓

レタッチテクニック4|人物の肌色 Photo by Mphoto
フィルターをかける前 

フィルターをかけた後↓

レタッチテクニック4|人物の肌色 Photo by Mphoto
フィルターをかけた後 

次に背景をもとに戻します。

レタッチテクニック4|人物の肌色 Photo by Mphoto
背景を戻します 

そして最後にパス打ちで打ったフチを消しゴムで消してなじませます。

さほど、目立ちませんが念のため消します。

レタッチテクニック4|人物の肌色 Photo by Mphoto
選択範囲のフチを消す 

先ほどの選択範囲のフチです。ぐるっと一周して境目を消します。

このようにパス打ち、レイヤー、消しゴムなどを使えば感覚的な補正ができるのです。

中級編|レタッチテクニック5・人物の髪の毛

色の置き換え

人物の髪の毛の要望で多いのが「髪の色を黒くしてほしい」というものです。人物の髪の毛は、細かいですのでパス打ちで指定はかなり難しいです。生え際などはとくに難しいので、パス打ちではなく色指定で行います。

中級編|レタッチテクニック5・人物の髪の毛 Photo by Mphoto
髪の色の置き換えは「色指定」で行います 

この髪の毛の色を変えていきます。

まず多角形選択ツールを使います。

中級編|レタッチテクニック5・人物の髪の毛 Photo by Mphoto
このマークが多角形選択ツールです 

※ペンツールでもいいのですが、多角形選択ツールの方が早いです。

そして広めに指定します。手順は先ほどのパスと同じで最初に打った場所にぐるっと繋げます。

中級編|レタッチテクニック5・人物の髪の毛 Photo by Mphoto
範囲を選択します 

その後、コピー&ペーストをします。レイヤーが2枚でき、こんな感じになります。

中級編|レタッチテクニック5・人物の髪の毛 Photo by Mphoto
このようなレイヤーが作成されます 

次に「色調補正」の項目の中の「色の置き換え」を選択します。

範囲などを調節すると髪の毛を中心に選択され、色や明度を変えることができます。

中級編|レタッチテクニック5・人物の髪の毛 Photo by Mphoto
色や明度を変更することが可能です 

今回は彩度と明度をこのように下げました。

そして一時的に非表示にしていた下のレイヤーを表示させます。

中級編|レタッチテクニック5・人物の髪の毛 Photo by Mphoto
レイヤーを重ねるとこのようになります

するとこのように重なりました。この状態では境目が明らかにクッキリとしています。

耳やおでこまでも黒くなってしまっていますので、消しゴムツールで選択範囲の輪郭をなぞりましょう。

中級編|レタッチテクニック5・人物の髪の毛 Photo by Mphoto
髪の色を変えることが出来ました

このようになじませたら完成です。

比較してみましょう。

中級編|レタッチテクニック5・人物の髪の毛 Photo by Mphoto 中級編|レタッチテクニック5・人物の髪の毛 Photo by Mphoto
左=色の置き換え後 右=色の置き換え前

今回は黒でしたがこの手順を応用すればカラーバランスなどで好きな色に変えることもできますので、試してみてくださいね!

レタッチテクニック6|人物の唇の色

先ほども少しお話ししましたが、唇の色を変える時は色調補正の項目の「カラーバランス」で調整します。

レタッチテクニック6|人物の唇の色 Photo by Mphoto
唇の色を変える時は「カラーバランス」を使用します 

基本的には今までのやり方の応用で、多角形選択ツールで指定した後、コピー&ペーストします。

レタッチテクニック6|人物の唇の色 Photo by Mphoto
多角形ツールで選択します 

そして口元だけのレイヤーに対してカラーバランスで色を変えていきます。

レタッチテクニック6|人物の唇の色 Photo by Mphoto
各色のバランスを変更することが出来ます 
レタッチテクニック6|人物の唇の色 Photo by Mphoto
適当なバランスに設定しましょう 

今まではわかりやすいように下のレイヤーは非表示にしていましたが、今回は表示させたままにします。

色はのせましたがこれだとやはり境目がハッキリしているので、消しゴムツールで消していきます。

小さめの直径にして丁寧に消していくのがコツです。

レタッチテクニック6|人物の唇の色 Photo by Mphoto
境目を消しゴムで消します 

消し終わったら今度は「色調補正」の項目の「色相・彩度」で、唇の色を調整します。

少し濃すぎたので彩度を落としていきます。

レタッチテクニック6|人物の唇の色 Photo by Mphoto
色調補正で色を調節します 

そしてこれくらいかなというところで止めたら完成です。

レタッチテクニック6|人物の唇の色 Photo by Mphoto
唇の色を変えることが出来ました 

比較するとこうなります。

左=色変更後 右=色変更前

レイヤーを使えば感覚的に補正が可能なのです!!

レタッチテクニック7|人物の歯を白くする

特定領域の選択

レタッチテクニック7|人物の歯を白くする Photo by Mphoto
歯の色を白くすることも出来ます 

今までは色を足していくような手順でしたが、歯に関しては色を抜いていくイメージです。

まずは歯をパス打ち、選択範囲を作成、コピー&ペーストをします。

レタッチテクニック7|人物の歯を白くする Photo by Mphoto
パスを打ち、範囲を選択します 

次に先ほどと同じく「色調補正」の「色相・彩度」の彩度を落としていきます。

レタッチテクニック7|人物の歯を白くする Photo by Mphoto
色調補正で彩度を落とす

色を抜いていくイメージです。

次にキラキラした清潔な歯のようにトーンカーブでキラっとさせます。白く光らせるイメージです。

レタッチテクニック7|人物の歯を白くする Photo by Mphoto
トーンカーブを調整し光らせます 

次は今回のキーポイントである「特定色域の選択」です。これは選択した色だけを色調整することが可能なツールです。

だいぶ歯が白くなってきているので「白色」を選択します。

白は少し青をいれるとより白く見えるのがポイントです。ここで黄色も抜いていきます。

レタッチテクニック7|人物の歯を白くする Photo by Mphoto
色の部分調整を行います 

そして最後に消しゴムツールで周りを丁寧になじませていけば完成です。

※ちなみに、シアン=C・マゼンタ=M・イエロー=Y・ブラック(key plate)=K
のCMYKで並んでいます。ざっくりですがシアンは青っぽい色、マゼンタは赤っぽい色です。

レタッチテクニック7|人物の歯を白くする Photo by Mphoto
歯の色を白くすることが出来ました 

「芸能人は歯が命」なんて言われていましたが、歯が綺麗な人を撮影するとその意味がよくわかります。笑顔と白い歯はよく似合います。

上級編|レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
ナチュラルメイクに仕上げることも可能です。 

日常の何気ない一枚は自然な表情でいいものですが、何気ないからこそノーメイク!なんてこともあります。

そこで「寝起きの人物写真をナチュラルメイクに仕上げる方法」についてお話しします。
今までの技法は全て使いますよ!!

まずは肌のくすみを取るようにして肌をトーンカーブで明るくします。

※シワやシミはすでに取り除いてあるとします。

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
トーンカーブで肌を明るく 

次にファンデーションで毛穴を隠すようなペイントパレットの意識で、ブラシツールを使って色を軽くのせていきます。

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
ブラシツールを選択 
レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
ブラシツールで色をのせます 

※ブラシツールは質感ではなく色だけがのせられます。なるべく大きい直径で透明度は9%くらいで薄く重ねていくのがコツです。頬やおでこなどの毛穴が目立つところにあてます。スタンプツールと似た操作方です。

次に唇は自然な色をのせていきます。

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
唇に色をのせます

また多角形選択ツールでコピー&ペーストし、カラーバランスで色をのせます。

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
消しゴムで境目をなじませる

境目を消しゴムツールでなじませていきましょう。

次に髪の寝癖を取ります。

ブラシツールで取っていきます。

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
寝癖を直します

これで寝癖は直りました。

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
寝癖を直すことが出来ました

※ひとつの作業を終えたら、「レイヤー」の中にある「画像を統合」を押してレイヤーを一つにしていきます。レイヤーを統合しないと次の作業にいけませんので注意!!

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
レイヤーを統合します

次に眉毛を整えていきます。

眉毛は「編集」の項目にある「変形」の中にある「ワープ」を使います。

まず多角形選択ツールで選択し、眉毛を片方づつコピー&ペーストし、次に「ワープ」を選択し眉毛を描くように伸ばします。

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
眉毛の範囲を選択します レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto

ワープを選択しますハの字型になっているので少しハの字を緩めます。

もう片方も同じようにし、境目をわからなくさせるため消しゴムツールで消していきます。

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
眉毛を整えます 

これで眉毛が整いました。

一応比較しましょう。

 
左=補正前 右=補正後

ファンデーションで光と影を作り小顔にみせるようなイメージで顔を凹ましていきます。

同じようにして頬骨から顎にかけて多角形選択ツールで選択したあと、コピー&ペーストします。

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
顔の輪郭を整えます

そしてワープ機能を使って凹ませます。

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
ワープ機能で凹ませます

眉毛の時の伸ばしたり足していく作業よりも、凹ましたりする引いていく作業の方が神経を使います。輪郭のつなぎ目に気をつけて微調整していきます。

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
微調整を加えます 

ここで境目を消しゴムツールで消します。

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
境目を消します

反対側も同じ作業を行います。

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
反対側にも同様に行います 
レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
凹ませます 

境目を消しゴムで消したら、アップにして確認します。

すると↓

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
少しズレています 

ここのアウトラインがズレています。この場合は画像レイヤーをクリックし画像自体を矢印キーで少しづつ動かしたりして合わせていきます。ワープで合わせてもOKです!

※レイヤーの不透明度を少し半透明ぐらいにしてあげると下のレイヤーが透けて写り作業がしやすくなる場合もあります。

これでむくみは取れました。

そして仕上げに逆光フィルターで光のフレアを作り出し、自然の太陽光の中を演出します。
レイヤーを複製し「フィルター」の中の「逆光」を選択します。

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
レイヤーを複製します 
レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
逆光を選択します 
レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
自然の太陽光を演出します 

右下の丸いゴーストを消します。

これを消すためにレイヤーを複製したのです。

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
右下のゴーストを消します 

次にフレアに合わせるようにして「覆い焼きツール」をあてます。

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
覆い焼きツールを使用します 

このツールです。

覆い焼きツールは指定した範囲を簡単に明るくすることができます。これを15%くらいに設定し、フレアに合わせて何回か覆い焼きします。

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
覆い焼きを繰り返します 

ハイライトを強調させて、自然な光を作り出すことができます。

最後に軽く「色調補正」の項目にある「露光量」の中にある「オフセット」を上げてシャドウ部分全体を引き上げます。

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
オフセットを上げます 

そしてトーンカーブで調整します。

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
トーンカーブで調整 

少しハイライトで髪の毛が白くなりすぎたかなと思ったので「焼き込みツール」を使って光を落とします。

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
焼き込みツールを使います 
レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
光を落とします 

これで完成です!!

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
これで完成です! 

比較してみましょう。

これが補正前↓

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
補正前 

補正後↓

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
補正後 
レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
左=補正前 右=補正後

ただ使いこなすまでには時間がかかるかもしれません・・・「自分にはどれくらいかかるんだろう・・・」と不安になった方もいるかもしれません。そんな方は、第2の撮影ではなく第1の撮影に目を向けてみてはいかがでしょうか。

人物写真はプロのカメラマンにお願いしよう!

レタッチテクニック8・ナチュラルメイク仕上げ Photo by Mphoto
プロのカメラマンにお願いすることがおすすめ! Photo by Mphoto

最初にレタッチは第2の撮影だとお話ししましたが、撮影において大事なのはどちらかといえばやはり第1の撮影の方です。

撮影現場でライティングをしっかり作りこんでシワを飛ばしたり、光や絞りなどをコントロールして人物の美しさを引き出した写真の方が、魅力がある写真になります。

その上でレタッチで補正したり、デザインに合わせて雰囲気を変えていくのです。
そうするとクオリティがぐんと上がった仕上がりになります。

そんな人物の魅力をうまく引き出せるのがプロのカメラマンです。例え初めて会った相手でも引き出してしまう力がプロにはあります。

スマホで簡単に撮れる今の時代だからこそ、プロのクオリティで周りと差をつけてみてはいかがでしょうか!?きっと、あなたのニーズに応えてくれるはずです。

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