最終更新日: 2024年06月28日
ヒメユズリハの花言葉は?
ヒメユズリハの花言葉は「世代交代」「若返り」「新生」などです。
ヒメユズリハとユズリハの違いは?
大きさや色に違いがあります。ユズリハの方がヒメユズリハよりも大きく、ヒメユズリハは葉長が最大でも12cmなのに対して、ユズリハは最大で20cmにもなります。
ヒメユズリハってどんな植物?
エクステリアをおしゃれに見せてくれる植物として人気の高いヒメユズリハには、どのような特徴があるのでしょうか。縁起の良い植物としても知られているヒメユズリハの特徴と、その魅力について詳しく見ていきましょう。
またヒメユズリハとよく似た植物である「ユズリハ」との違いについて、見分け方なども紹介します。
常緑樹のヒメユズリハはシンボルツリーに最適
ヒメユズリハは緑の葉を1年中茂らせる常緑性広葉樹として知られています。先が尖った形をしている葉は光沢があり、ブルーベリーのような見た目の小ぶりな実が付くため、おしゃれな印象です。
年間を通して美しいグリーンが目を楽しませてくれるだけではなく、玄関周りや庭の目隠しとして植えるのにも適しているでしょう。家の顔としてシンボルツリーに選ぶ人も多く、冬でも生き生きとした姿で家族や来客を出迎えてくれます。
正月の飾りとして使われることも
ヒメユズリハは正月飾りや記念樹として使われることもある縁起の良い木です。入学・卒業記念として学校に植えられたり、正月のしめ飾りや鏡餅飾り、神事や豊作祈願に使われたりと、古くから縁起物として好まれています。
ユズリハはその名の通り「葉を譲る」という性質があり、葉が出そろうと落葉して新たな葉と入れ替わる植物です。そのため「世代交代」や「若返り」、「新生」などの花言葉が付けられていて、新たな世代や年への希望を感じさせます。
ヒメユズリハとユズリハの違いは?
ヒメユズリハとよく似た名前と見た目をしている植物が「ユズリハ」です。ユズリハはヒメユズリハよりも葉が大きく育ち、最大で葉長20cm、幅7cmほどに成長します。
ヒメユズリハの葉は最大でも長さ12cm、幅5cmほどであり、ユズリハよりも葉が小さいという意味で「姫譲葉」と名付けられました。
また、ユズリハの葉が輪生状になって枝先に付くのに対し、ヒメユズリハの葉は枝の上の方に互生するのが特徴です。ユズリハは葉が大きく垂れるようにして付き、ふちが波打つような形をしているという違いもあります。
葉の色はどちらも光沢のある濃い緑色ですが、葉裏はヒメユズリハが黄緑色なのに対して、ユズリハは白っぽい色をしています。
ヒメユズリハの正しい育て方
ヒメユズリハは耐陰性が高く初心者でも育てやすい植物です。しかし育て方のポイントを押さえずに手入れを怠れば、育ちが悪く間延びした枝付きになってしまうことがあります。
シンボルツリーとして家庭で育てることも多いヒメユズリハは、どのように育てれば良いのでしょうか。植え付けや水やりなど、正しい方法について説明します。
ヒメユズリハを丈夫に育てるための、最適な土や肥料についても確認しておきましょう。
植え付けは春か秋に
ヒメユズリハの植え付けは、新芽が育つ3~5月の春か、9~10月の秋に行うのが適しています。ヒメユズリハは耐陰性がありますので日陰でも問題なく育ちます。
苗の状態のヒメユズリハを適度に耕した土に植え付け、根付くまではたっぷりと水を与えてください。乾燥に弱いため、風通しの良い場所や湿度の低い場所は避けて植え付けた方が良いでしょう。
用土には粘土質の土壌を
ヒメユズリハは一般的に地植えで育てる植物です。しっかりと耕した粘土質の湿り気がある土壌が最適とされ、腐葉土やたい肥を混ぜた用土を使用します。
乾燥に弱いため、水はけの良い砂の混ざった土では育ちにくく、土づくりが非常に重要なポイントです。水もちが良く、しっとりとした土で育てると、葉付きが良く丈夫に育つでしょう。
水やりは土が乾いてから
植物の水やりが面倒で育てるのをためらってしまうという人は少なくありません。ヒメユズリハはしっかり根付いた後は水やりの手間が少ないため、水やりが面倒な人におすすめの植物です。
基本的には自然に降る雨の水分で育ち、定期的な水やりを必要としません。しかし乾燥に弱いため雨が少ないと葉が変色し、茶色く枯れてしまうこともあります。
枯れるのを避けるためにも、土が乾いていると感じたら水切れをしないように適量の水やりが必要です。
肥料は2~3月ごろに与える
ヒメユズリハを丈夫に育てるためには、肥料を与えることも大切です。肥料を与える時期は2~3月ごろを目安にして、新芽や花芽が多く付くように与えるのがおすすめです。
冬場は休眠しているため、肥料の種類は成分が強いものを避け緩効性肥料を選びましょう。たい肥などの有機質肥料を使うと、栄養成分が豊富に含まれているため強く育ちます。
元気な状態をキープして根張りを良くするためにも、忘れずに施肥を行いましょう。
ヒメユズリハの剪定方法
ヒメユズリハを育てる上で欠かせないのが剪定作業です。見た目の美しいヒメユズリハに育てるためには、時期や正しい剪定の仕方を把握しておくことが大切です。
剪定を失敗してしまうと、成長に時間の掛かるヒメユズリハは元に戻すのが難しくなってしまいます。剪定を行う前に、しっかりコツをマスターしましょう。
ヒメユズリハの剪定時期は年2回
成長の速度が緩やかなヒメユズリハは、剪定作業は多くても年2回行う程度で十分です。時期は花を付けた後の6月ごろと、実が落ちた後の12月ごろが適しています。
ヒメユズリハは、間延びするように伸びきってしまった枝や密集しすぎた葉を剪定するだけで構いません。頻繁な剪定は要りませんが、害虫や病気の予防、光合成を促す意味でも剪定を行って風通しを良くしましょう。
剪定の仕方
葉や幹が小さいヒメユズリハは、成長が遅いため一度剪定をした後は次の剪定まで時間を空ける必要があります。一気に大きく剪定してしまうと樹形が崩れ、見た目も悪くなるため注意しましょう。
ヒメユズリハは剪定しやすい枝ぶりのため、初心者でも手入れが行いやすい植物です。日が当たりにくい場所の伸びた枝は、半分ほどに剪定して新たな枝が伸びやすくすると良いでしょう。
また葉が重なる部分は枯れやすくなるため、枝分かれした部分の根元から切ると風通しが良くなります。
ヒメユズリハを育てるときに注意すべき病気と害虫
ヒメユズリハはコツさえ押さえていれば比較的丈夫に育てやすい植物です。しかし新芽が出てくる春や、長く雨の続く季節は病気や害虫に注意しなくてはいけません。
ヒメユズリハがかかりやすい病気や、付きやすい害虫について、対策方法を把握しておきましょう。
ヒメユズリハがかかりやすい病気
丈夫で育てやすいヒメユズリハですが、幹や枝などに「こぶ病」という病気が発生することがあります。長く雨の続く季節に発生しやすく、こぶができた部分の組織が壊れ、水や栄養が行き届かなくなるため注意が必要です。
こぶ病は放置しても治らないため、見つけたらその部分を切り落として対応しましょう。他にも、ヒメユズリハによく見られる病気として「さび病」というものがあります。
カビが原因で葉に発症することが多く、白や茶色の斑点状に変色して腐っていく病気です。さび病にかかった部分は光合成が行えず枯れる原因になるため、早めに切り取って剪定する必要があります。
ヒメユズリハに付く害虫
ヒメユズリハに付く害虫で特に注意したいのが「ハマキムシ」です。ハマキムシは「葉巻虫」と書き、その名の通り出した糸で葉の部分を巻き込むようにして中に入ります。
葉の中に潜んで葉などを食い荒らして見た目を悪くするだけでなく、光合成の妨げになったり、実が落ちたりする原因です。新芽の時期になると葉裏に卵を産み付け、14日ほどで孵化し、1カ月ほどでサナギになります。
駆除するには卵やハマキムシごと葉を取り除くか、浸透移行性剤の薬剤を使って対処する必要があります。
ヒメユズリハを育ててみよう
成長がゆっくりな点を除けば、ヒメユズリハは他の樹木より気を付けなければならないというポイントはそれほどなく、育てやすいと言えます。
常緑性広葉樹として年間を通じて元気な姿を見せてくれることから、シンボルツリーにもふさわしく、縁起の良さでも人気があります。
剪定や病害虫に配慮して、玄関付近や門際でじっくりと育ててみてはいかがでしょうか。
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